新作です。
目が覚めたら異世界――ではなく、だいたい異世界になっていた一億年後の地球。
そして主人公最大の敵は、魔物でも世界最強でもなく、過去の自分が生み出した黒歴史です。
第一話、よろしくお願いします。
目を覚ました瞬間、梔子刀也は自分が死んだのだと思った。
頭上に広がっていた光景が、それくらい現実離れしていたからだ。
ひび割れた天井。
そこから垂れ下がった、茶色く腐食した配線。
もともとは白かったのだろう壁面には黒い染みが広がり、巨大な植物の根が亀裂を押し広げるように食い込んでいる。
耳を澄ませば、どこからか水滴の落ちる音が聞こえた。
ぽつん。
ぽつん。
一定ではない間隔で響くその音以外、何も聞こえない。
「…………ここ、どこだ?」
掠れた声が出た。
喉が乾いている。
何日も水を飲んでいなかったような感覚だったが、奇妙なことに身体そのものは軽かった。
刀也はゆっくりと上体を起こす。
その拍子に、身体の上に積もっていた細かな埃がさらさらと落ちた。
「……埃?」
自分の胸元を見る。
着ていたのは、記憶にあるものと同じ黒いシャツとズボンだった。
破れてもいない。
酷く汚れているわけでもない。
それなのに、自分の周囲だけが異常なほど古びている。
「いやいやいや……」
ようやく完全に覚醒してきた頭で、刀也は周囲を見渡した。
自分が横たわっていたのは、巨大なカプセルの中だった。
透明だったらしい蓋は半分以上砕け、縁には苔のようなものまで生えている。
側面には擦れた文字。
刀也は目を細めた。
『長期生体保存実験機――第七号』
「………………」
数秒、沈黙した。
もう一度読む。
『長期生体保存実験機――第七号』
「…………母さん?」
反射的に、ある人物の顔を思い浮かべた。
梔子刀也、十八歳。
高校三年生。
母親――正確には義母――と二人で暮らしていた、ごく普通の男子高校生。
普通ではなかった部分を挙げるとすれば、その義母が普通ではなかったことくらいだ。
研究者。
それも、テレビやネットニュースでたまに名前が出る程度には有名な研究者だった。
頭は恐ろしくいい。
だが生活能力は恐ろしく低い。
仕事に集中すると三日ほど平然と風呂に入らず、冷蔵庫に入れておけば何でも永久保存できると思い込んでいる節があり、電子レンジに金属製の食器を突っ込んだことも一度や二度ではない。
刀也が家事を覚えた理由の半分以上は義母だった。
「最後の記憶は……」
額に手を当てる。
確か。
学校が休みの日だった。
義母に突然、
『刀也、ちょっと健康診断に行きましょう』
と言われた。
研究所に連れていかれ。
やけに厳重な区画を通り。
白い部屋に入れられ。
目の前には、見たことのない巨大な機械があった。
『これ入って』
『いや、どう見ても健康診断の機械じゃないだろ』
『最近の健康診断はこれくらいするわ』
『絶対嘘だろ』
そんなやり取りをした記憶がある。
最終的には半ば強引にカプセルへ押し込まれた。
『大丈夫。少し眠るだけだから』
最後に聞いた言葉も覚えている。
刀也は再びカプセルの側面を見た。
『長期生体保存実験機』
「少しってそういう意味だったのかよ……!」
誰もいない室内に声が響いた。
頭を抱える。
「いや待て。まだ決まったわけじゃない。もしかしたら普通に一晩しか寝てなくて、その間に研究所だけものすごい勢いで老朽化した可能性も……」
自分で言いながら、無理があると思った。
研究施設は明らかに何年、何十年という単位ではない朽ち方をしている。
金属の支柱が腐食し、壁を木の根が貫通し、機械の内部にまで植物が入り込んでいる。
「…………」
嫌な汗が浮かんだ。
そのときだった。
視線を感じた。
「――――」
刀也の動きが止まる。
見られている。
そう気づいた瞬間、背筋に冷たいものが走った。
ゆっくり。
本当にゆっくりと顔を上げる。
数メートル先。
崩れた機械の傍らに、一人の女が立っていた。
「…………」
刀也は固まった。
いつからそこにいたのか。
まったく分からなかった。
音もしなかった。
気配もなかった。
ただ、そこにいた。
まず目を引いたのは髪だった。
白い。
腰よりも長い、雪のような白髪。
汚れひとつなく流れる髪が、薄暗い廃墟の中でそこだけ淡く浮かび上がって見える。
次に瞳。
蒼。
透き通った水の色ではない。
冬の空とも違う。
凍りついた深い湖を、そのまま宝石にしたような冷たい蒼だった。
そして、顔立ち。
刀也は少なくとも今までの人生で、これほど整った人間を見たことがなかった。
テレビの女優やモデルというより、絵や彫刻の類に近い。
人間離れした美しさ。
年齢は二十歳前後だろうか。
刀也と大きく離れているようには見えない。
ただし格好は完全に現代人ではなかった。
着物のような袖。
中華服を思わせる襟や装飾。
それらを組み合わせた白と薄青を基調とした衣装の上から、胸元や腕、腰に銀色の軽装甲を身につけている。
腰には一本の剣。
細身でありながら、装飾品には到底見えない。
刀也は頭の中で感想を整理した。
綺麗だ。
めちゃくちゃ綺麗だ。
衣装も似合っている。
むしろ、この女のために作られたと言われても納得するくらいだ。
だが。
「…………怖っ」
小さく声が漏れた。
女は刀也をじっと見ていた。
表情がない。
瞬きすら少ない。
人を見るというより、未知の生物を観察するような目だった。
「……いつからそこに?」
「…………」
返事はない。
「起きる前から?」
「…………」
「怖い怖い怖い」
刀也は反射的に少し後ろへ下がった。
カプセルの壁に背中が当たる。
逃げ場はない。
相手の腰には剣まである。
しかも本物っぽい。
「えーっと……」
両手をゆっくりと見える位置まで上げる。
「こんにちは?」
「…………」
「日本語、分かります?」
「…………」
「ハロー?」
「…………」
「ニーハオ?」
「…………」
「ボンジュール?」
「…………」
「俺の語学力そろそろ限界なんだけど」
反応がない。
刀也がどうしたものかと頭を掻いた、そのとき。
「……それは」
「ん?」
女が初めて口を開いた。
「何の儀式だ」
「日本語喋れんじゃねえか!」
思わず叫んだ。
女の眉が僅かに動く。
「ニホンゴ?」
「あ」
刀也は口を閉じた。
会話はできる。
だが「日本語」という言葉は知らない。
ものすごく嫌な予感がまた一つ増えた。
「いや、何でもない。忘れて」
「承知した」
「素直だな……」
女は少し間を置いたあと、刀也を正面から見据えた。
「貴様は何者だ」
「貴様」
初対面で貴様呼ばわりされた。
だが刀也は文句を言うより先に、剣を見る。
今は刺激しないほうがいい。
「梔子刀也。十八歳。学生」
「クチナシ、トウヤ」
「そう」
「ガクセイとは何だ」
「そこから?」
刀也は思わず眉間を押さえた。
「学校に通ってる人間。勉強したりする場所。学校は分かる?」
「学び舎のことか」
「そう、それ」
「ならば理解した」
「よかったよ。文明そのものが通じないのかと思った」
「文明?」
「……そこは気にしないで」
「分かった」
何だか不思議な女だった。
怖い。
無表情。
口調も硬い。
それなのに、妙なところで話を素直に聞く。
「そっちは?」
刀也が尋ねる。
「名前」
女は一瞬だけ沈黙した。
やがて口を開く。
「ハクア」
「ハクア?」
「ハクア・シラサギ」
「ハクア・シラサギ……」
明らかに外国人っぽい容姿なのに、名字が妙に日本風だった。
もっとも今は、それ以上に気になることが多すぎる。
「よろしく、ハクア」
「……よろしく」
一拍遅れて返ってくる。
刀也は少しだけ安心した。
最低限、殺される雰囲気ではない。
たぶん。
「それで、ハクア。ここってどこ?」
「知らぬのか」
「知ってるように見える?」
ハクアが周囲へ視線を向けた。
「旧シノノメ遺跡群。その最深部」
「旧シノノメ……?」
「この辺りでは禁足地として扱われている」
「禁足地!?」
「異形が巣食う。通常の者ならば近づかぬ」
「待って。異形って何」
「異形は異形だ」
「その説明で分かる人間いないからね?」
刀也の不安が着実に育っていく。
ハクアは壊れたカプセルへ視線を移した。
「我が尋ねたいのはそちらだ」
「俺?」
「その棺から出てきた」
「棺って言い方やめてくれる? 何かすごく嫌だから」
「では何だ」
「コールドスリープ装置……たぶん」
「こーるど、すりーぷ?」
「身体を保存したまま、長期間眠らせる技術」
ハクアがカプセルを見る。
ほんの僅かに、蒼い瞳が細くなった。
「古代文明には、そのような術具が存在したのか」
「…………」
刀也の口元が引きつった。
「今、何て言った?」
「古代文明」
「古代?」
「そうだ」
「これが?」
カプセルを指差す。
「古代遺物ではないのか」
「…………」
嫌な汗が背中を流れた。
「なあハクア」
「何だ」
「ここ、発見されたのっていつ?」
「正確には知らぬ。我が生まれる遥か以前だ」
「ハクア何歳?」
「十九だ」
「一歳違いだった」
妙なところで親近感が湧いた。
しかし問題はそこではない。
「で、これ何年前の施設?」
「不明だ」
「不明?」
「年代を測る術がない。少なくとも、現存する諸王朝より遥かに古いとされている」
「王朝……?」
刀也は唖然とした。
王朝。
現代日本で日常的に聞く言葉ではない。
「日本は?」
「ニホン?」
「東京」
「知らぬ」
「アメリカ」
「知らぬ」
「中国」
「知らぬ」
「ヨーロッパ」
「知らぬ」
「…………マジか」
「マジ?」
「何でもない」
頭が痛くなってきた。
だが、この場所にいても何も分からない。
「外、出られる?」
「出られる」
「ついて行っていい?」
「構わぬ」
ハクアはあっさり了承した。
そして背を向ける。
「我から離れるな」
「なんで?」
「死ぬ」
「もうちょっと言い方ない?」
答えはなかった。
ハクアはそのまま歩き始めた。
刀也は置いていかれないよう慌てて追いかける。
施設の内部は想像以上に広大だった。
どこまでも続く廊下。
崩落して通れなくなった通路。
大樹の根に押し潰された研究室。
かつて自動ドアだったと思われるものも、完全に錆びついて動かない。
そのたびにハクアが剣の鞘や素手で障害物を退かす。
何気なく巨大な鉄板を片手で持ち上げたとき、刀也は二度見した。
「…………今の、重くない?」
「何がだ」
「いや、何でもない」
聞くのが怖くなった。
やがて、刀也は壁に残る文字を見つけた。
『第三低温保存区画』
「……日本語」
足を止める。
指先で汚れを拭う。
間違いない。
漢字。
現代日本で使われている文字だ。
ハクアも隣へ立つ。
「読めるのか」
「普通に」
「普通?」
「俺にとってはね」
「それは古代文字だ」
「…………」
刀也はゆっくりハクアを見る。
「これ、今の人は読めないの?」
「古代史を専門とする学者であれば、一部を解読できる者はいると聞く」
「ハクアは?」
「読めぬ」
「そう……」
もう認めるしかなかった。
自分は長い時間眠っていた。
問題は、それがどれほどなのか。
「今って何年?」
刀也は恐る恐る尋ねる。
「天衡暦八千四百七十二年」
「…………」
知らない。
それどころか聞いたことすらない。
「西暦は?」
「セイレキ?」
「ですよね」
刀也は肩を落とした。
「……俺が眠ったの、西暦二〇二六年なんだけど」
「ニセンニジュウロク」
「何か心当たりある?」
「ない」
「即答かあ……」
絶望感が増す。
十年。
百年。
千年。
一万年。
頭の中で数字が膨れ上がっていく。
だがまだ決定的な証拠はない。
もしかしたら戦争か何かで暦そのものが変更された可能性もある。
百年程度でも、文明が大きく変われば古い文字が読めなくなることだって――
「……いや、百年じゃ漢字は古代文字にならねえよ」
「何を言っている」
「独り言」
「そうか」
やがて前方に明るい光が見えた。
出口。
刀也は無意識に歩く速度を上げた。
薄暗い施設を抜ける。
目の前が白く染まり、反射的に目を細める。
風。
頬を撫でる、本物の外気。
植物の匂い。
「…………」
刀也はゆっくりと目を開いた。
「…………は?」
そこにあったのは。
刀也の知る地球ではなかった。
森。
ただし木の大きさがおかしい。
一本一本が巨大建築物のように天へ伸び、幹は何人で手を繋いでも囲めそうにない。
植物も見たことがないものばかりだった。
青白く淡い光を放つ花。
葉の表面を虹色に輝かせる草。
遠くを、首の異様に長い四足獣が歩いている。
「…………何あれ」
「白角鹿だ」
「鹿!?」
名前に鹿と入っているが、刀也の知る鹿の三倍以上はある。
さらに空から巨大な影が通り過ぎた。
反射的に見上げる。
「鳥……?」
巨大な翼を持った生物が、上空を滑るように飛んでいる。
翼開長は十メートルどころではない。
「いや、デカすぎだろ……」
その向こう。
刀也はさらに異常なものを見つけた。
山。
巨大な岩山。
それ自体はいい。
問題は。
「……浮いてる?」
地面から完全に離れ、空中に浮かんでいた。
岩山から流れ落ちる滝が、霧となって森へ降り注いでいる。
「…………」
もう何も言えない。
さらに遥か遠方。
森の切れ間には、人の住む都市らしきものが見える。
高い城壁。
何本もの尖塔。
その上空には、帆船に似た巨大な船が飛んでいた。
「異世界じゃん」
刀也の口から自然と言葉が出た。
「イセカイ?」
「いや、こっちの話」
ハクアは不思議そうに刀也を見る。
「ここはアシハラ大陸北東部だ」
「アシハラ大陸」
もちろん知らない。
そんな大陸、現代の地球上には存在しなかった。
「ハクア」
「何だ」
「地球って言葉、分かる?」
「チキュウ」
ハクアが僅かに考える。
「知らぬ」
「だよなあ……」
頭を抱えたくなった。
異世界。
いや。
コールドスリープ装置から目覚めた以上、本当に異世界へ飛んだ可能性は低い。
だとすれば。
「未来……なのか?」
あまりにも遠い未来。
人類文明が滅びるか変容し、大陸の形も生態系も変わり、地球という名前すら忘れ去られるほどの未来。
「何年だよ……」
乾いた笑いが漏れた。
その瞬間。
背後から。
『――生体反応を検知』
「え?」
機械音声。
刀也が勢いよく振り向く。
施設入口近く。
壁に埋め込まれていた端末の一つが、弱々しく光を放っている。
「生きてたのか!」
刀也は駆け寄った。
画面のほとんどは割れている。
だが文字は辛うじて読めた。
『個体照合』
『登録番号――K-T0118』
『梔子刀也』
「俺だ……」
どうやら刀也が近づいたことで、非常用電源か何かが最後の力を振り絞って起動したらしい。
ハクアが静かに刀也の背後から画面を見る。
「それも読めるのか」
「読める」
刀也は画面を凝視する。
そして。
『長期生体保存プログラム終了』
「待って」
嫌な予感がした。
ものすごく嫌な予感がする。
『経過時間を算出』
「待て待て待て」
表示が切り替わる。
大量の数字。
「…………」
刀也は黙った。
一桁。
二桁。
三桁。
桁を数えていく。
「一、十、百、千、万……」
途中から声が震え始めた。
「十万、百万、千万……」
最後。
「…………億?」
何度数えても変わらない。
数字を見間違えているのではないか。
そう思って目を擦る。
変わらない。
故障。
絶対に故障だ。
そうであってほしい。
『経過時間』
無機質な音声が告げる。
『推定、一億零三十二万――』
「細かい数字はいらん!」
反射的に叫んだ。
しかし機械は止まらない。
『――年』
「…………」
森を風が抜ける。
巨大な木々の葉が揺れた。
遠くで、獣とも鳥ともつかない咆哮が響く。
刀也は動かなかった。
ハクアも何も言わない。
「一億」
ようやく声が出た。
「年?」
自分で確認する。
機械は答えない。
役目を終えたかのように画面の光が消えた。
「…………」
一億年。
想像できるわけがない。
人間の人生が八十年だとして。
文明の歴史が数千年だとして。
一億年は、あまりにも大きすぎる。
大陸の姿が変わっていても。
生物が別物に進化していても。
人類の文明が跡形もなくなっていても。
不思議ではないほどの時間。
刀也は空を見上げた。
青い空。
巨大な鳥。
浮かぶ山。
知らない植物。
知らない都市。
知らない大陸。
そして隣には、剣を腰に差した白髪の美女。
どう見ても。
「…………異世界じゃん」
「ここはアシハラ大陸だ」
「そういう意味じゃなくて……」
刀也は深く息を吐いた。
「異世界転生じゃなくて」
額を押さえる。
「地球かよ……」
一億年。
それだけの時間が過ぎれば。
もはや未来と言われても、実感なんて持てない。
刀也は知らなかった。
今いるこの世界で。
西暦二〇二六年前後の時代が、どのように扱われているのか。
自分たちの文明が何を残したのか。
そして。
中学生のころ。
暇を持て余した刀也が、誰にも見せるつもりなくノートに書き散らした数々の設定が。
なぜか。
本当になぜか。
一億年後の世界に、とんでもない形で残っていることを。
「行くぞ」
「え?」
ハクアが森の奥へ顔を向けていた。
先ほどまでと空気が違う。
片手が、腰の剣の柄に添えられている。
「何かいる?」
「来る」
短い言葉。
直後。
森の奥から、巨大な何かが木々を薙ぎ倒す音が響いた。
バキバキと幹が折れる。
地面が揺れる。
「ちょっと待て」
刀也の頬が引きつった。
「何が来るの?」
「妖魔だ」
「妖魔」
人生で現実のものとして聞く予定のなかった単語が出てきた。
ハクアは剣を抜く。
鈴の音にも似た、澄んだ音が響いた。
刀身が露わになる。
「我から離れるな」
ハクアの周囲で、空気が冷えた。
「離れたら?」
「死ぬ」
「やっぱり言い方!」
森の奥。
暗闇の中に。
巨大な赤い瞳が、一つ。
また一つと開いた。
刀也はまだ知らない。
この直後。
一億年という時間よりも。
空を飛ぶ船よりも。
巨大な妖魔よりも。
彼の精神へ遥かに深刻な被害を与えるものを見ることになる。
それは。
目の前の剣士、ハクア・シラサギが振るう。
彼自身が十四歳のころに生み出した、人生最大級の黒歴史だった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
第一話は、一億年後の世界への導入回でした。
次回から本格的にハクアの戦闘が入ります。
そして刀也君は、一億年という時間よりも恐ろしいものと再会します。
十四歳の自分です。
次話、
「その剣術、俺の黒歴史なんだけど」
になります。