『獅子と魔法動物学者の継承者たち ―スキャマンダー家の双子とホグワーツ―』   作:夜幻

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第4話 グリフィンドール――双子の新しい居場所

 組分けが終わり、大広間には賑やかな声が響いていた。

 

 レオニダスとレオナは、グリフィンドールのテーブルに並んで座っている。

 

「本当に一緒になったね!」

 

 レオナが嬉しそうに言った。

 

「ああ!」

 

 レオニダスも満面の笑みを浮かべる。

 

「やっぱり僕たち、双子だからな!」

 

「それ、関係あるのかな?」

 

 ローズが笑う。

 

「ある!」

 

「絶対ある!」

 

 二人が同時に答えた。

 

「ほら、息ぴったり」

 

 ローズが呆れながらも笑った。

 

 そのとき、目の前に料理が次々と現れた。

 

「わあっ!」

 

 レオナの目が輝く。

 

「すごい!」

 

 テーブルいっぱいに料理が並んでいく。

 

 ローストビーフ。

 

 ポテト。

 

 パン。

 

 パイ。

 

 色とりどりの野菜。

 

 デザートまで、まるで最初からそこにあったかのように現れる。

 

「魔法ってすごい!」

 

 レオニダスも身を乗り出した。

 

「食べよう、レオナ!」

 

「うん!」

 

 二人はほとんど同時に料理を取り分け始めた。

 

「ちょっと、お兄ちゃん!」

 

「何?」

 

「それ私の!」

 

「え?」

 

 レオニダスの皿には、レオナが取ろうとしていたパイが乗っている。

 

「ごめん!」

 

「もう!」

 

 レオナは頬を膨らませた。

 

 しかし次の瞬間、レオニダスが自分の皿からパイを半分に分ける。

 

「はい」

 

「……いいの?」

 

「もちろん」

 

「ありがとう、お兄ちゃん!」

 

 二人は笑った。

 

 そんな様子を見ていたローズが小さく笑う。

 

「二人って、喧嘩してるのか仲良しなのか分からないわね」

 

「仲良し!」

 

「仲良しだよ!」

 

 また同時だった。

 

「そこまで一緒なのね」

 

 ローズが笑った。

 

 食事が進むにつれて、大広間の雰囲気もさらに賑やかになっていく。

 

 新入生たちは、それぞれ近くの生徒と話し始めていた。

 

「明日から授業か」

 

 レオニダスが言う。

 

「どんな授業があるんだろう?」

 

「変身術!」

 

 ローズが答える。

 

「呪文学、薬草学、魔法薬学、飛行訓練……いろいろあるわ」

 

「飛行!」

 

 レオニダスの目が輝いた。

 

「箒に乗れるの?」

 

「一年生は飛行訓練があるはずよ」

 

「やった!」

 

 レオニダスが拳を握る。

 

「レオナもやろう!」

 

「もちろん!」

 

 レオナも笑った。

 

「競争しようよ!」

 

「いいぞ!」

 

「負けないからね!」

 

「僕も負けない!」

 

 双子の間に、早くも勝負の空気が漂う。

 

「二人とも、授業で競争しないの」

 

 ローズが呆れた。

 

「でも楽しそうじゃない?」

 

 レオナが笑う。

 

「それは……そうだけど」

 

 ローズもつられて笑った。

 

 やがて食事が終わり、グリフィンドールの新入生たちは寮へ向かう。

 

 長い廊下。

 

 階段。

 

 曲がりくねった通路。

 

「迷子になりそう……」

 

 レオナがきょろきょろする。

 

「大丈夫!」

 

 レオニダスが胸を張った。

 

「僕が覚えてる!」

 

「本当に?」

 

「……たぶん」

 

「もう!」

 

 レオナが笑った。

 

 ようやくグリフィンドールの談話室へ到着する。

 

 暖かな暖炉。

 

 赤と金を基調とした室内。

 

 柔らかなソファ。

 

 壁にはグリフィンドールの装飾が飾られている。

 

「ここが私たちの寮……」

 

 レオナが目を輝かせた。

 

「すごい!」

 

 レオニダスも辺りを見回す。

 

「今日からここが僕たちの場所なんだな!」

 

 二人は並んで暖炉の前に立った。

 

「ねえ、お兄ちゃん」

 

「ん?」

 

「ホグワーツに来たんだね」

 

「ああ」

 

「本当に来ちゃった」

 

「うん」

 

 レオニダスが笑う。

 

「明日から毎日ここに来るんだ」

 

「毎日……」

 

 レオナも笑顔になる。

 

 そのとき、二人の前を一人の上級生が通り過ぎた。

 

「新入生?」

 

「はい!」

 

 レオニダスが答える。

 

「頑張れよ」

 

「はい!」

 

 上級生が去っていく。

 

 レオナは兄を見る。

 

「なんか、先輩ってかっこいいね」

 

「僕たちもあんな先輩になるのかな?」

 

「なる!」

 

「じゃあ僕は強い魔法使いになる!」

 

「私はすごい魔法動物学者になる!」

 

「それ、僕の叔父さんと同じじゃん!」

 

「だって魔法動物好きなんだもん!」

 

 二人はまた笑った。

 

 やがて、新入生たちはそれぞれの寝室へ向かう。

 

 レオニダスとレオナも、同じグリフィンドールの塔の中で、それぞれの部屋へ向かった。

 

「じゃあ、おやすみ」

 

 レオニダスが言う。

 

「おやすみ、お兄ちゃん」

 

 レオナが答える。

 

 二人は一度離れた。

 

 しかし、数秒後。

 

「……レオナ」

 

「なに?」

 

「明日、起こして」

 

「お兄ちゃんが起こしてよ」

 

「僕、寝坊するかもしれない」

 

「じゃあ二人とも寝坊だね」

 

「それは困る!」

 

 二人は顔を見合わせる。

 

 そして、声を抑えながら笑った。

 

「じゃあ、明日!」

 

「うん!」

 

 扉が閉まる。

 

 今日までとは違う場所。

 

 今日から始まる、新しい生活。

 

 それでも二人の間にあるものは変わらない。

 

 レオニダスとレオナ。

 

 双子の兄と妹。

 

 明日から、二人のホグワーツ生活が本格的に始まる。

 

 そして二人はまだ知らない。

 

 この学校で出会う友達や出来事が、二人の絆をさらに強くしていくことを。

 

 

 

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