【完結】我が道を往くいじめられっ子は人生を変えたい 作:名無しのなな
「うわ~!なんかとんでもないことになってんな~」
野外ステージの観客席にいたキセキの世代の緑間真太郎と一緒に海常の文化祭に来ていた緑間と同じ秀徳高校バスケ部1年の高尾和成は海常の野外ステージでの騒動を観客席の後方から見ていた。
隣にいた緑間は七海菜々と東京女子高の女生徒たちの言い争う様子を高尾とともに苦々しく見ていた。
「あ~あ。せっかくのミスコンが台無しだな~」
高尾はやれやれといった風に肩をすくめる。
緑間は不愉快そうに眉をひそめて言う。
「くだらない騒ぎだ・・・まったく・・・」
「まぁ、まぁ、そんなに機嫌悪くすんなよ」
高尾がなだめると緑間は不機嫌そうな表情で言う。
「お前は少し黙っていろ」
「はいはい」
高尾は緑間に言われて口を閉じる。
「あ!みどりん!高尾く~ん!」
「お!桃井さんと青峰も野外ステージ観に来てたんだな~」
高尾が声をかけたのはキセキの世代の青峰大輝とその幼馴染の青峰と同じ桐皇学園高校バスケ部のマネージャーの桃井さつきだった。
「きーちゃん(黄瀬)が今回の海常のミスコンのアンバサダーとして野外ステージに出るからってことで見に来たんだけどそうしたらなんだかまた大変なことが起きてて驚いたよ~。あのステージの上で東京女子高の子達にブーイングされても対応してるのってさっき元帝光バスケ部のみんなが荻原くんに謝罪して和解する前にそのきっかけを作った東京女子高の子の過去の罪を暴いてた子だよね?」
桃井はステージ上で東京女子高の長谷川の取り巻きの生徒にブーイングされても余裕たっぷりに言い返して、さらには野外ステージ上で暴れていた北村が現れてミスコンに出場していた長谷川佐保がその騒動の最中にステージから落ちて鼻のプロテーゼがむき出しになって整形が露呈するという大事故を起こす騒動の渦中にいる菜々のことを気にかける。
高尾はそんな桃井と青峰に菜々のことを教えてあげる。
「あ~、あの子、七海菜々さんっつうらしいぜ。海常のバスケ部の人に聞いた話によると確か元々、東京女子高でクラスメイトだったあの整形バレした長谷川佐保って子にいじめられてて、海常に編入して来たけどまたその長谷川さんにいじめられるようになってたみたいで今日までなんか揉めてたみたいだぜ」
「へぇ~。それにしても七海さん、すごいね。あんなに大勢にブーイングされてるのに全く怯えたり焦ったりしないなんて」
桃井は感心する。
高尾もそれにつられるように頷く。
緑間も桃井に同意するように頷く。
「でも、笠松さんがその七海さんのことを庇ったのは意外だったなぁ~」
高尾は海常のバスケ部主将の笠松が菜々を長谷川佐保の取り巻きたちのブーイングを受け止めて言い返している姿に慌てて菜々にステージから下りるように促したのにそれを拒否したにも拘わらず菜々を守るようにステージ上に残り、さらにステージに上がってきた北村香耶を止めようとしていたことに感心していた。
緑間もそれに賛同するように言う。
「確かにそうだな」
「海常バスケ部の笠松さんって女子が苦手で、自分に関係ない騒動とか揉め事に首突っ込んだりしないタイプに思ってたから意外だったな」
桃井は不思議そうに言う。
そして、高尾は菜々を見て長谷川の取り巻きたちに対して余裕綽々に対応して言い返している姿を見て感心したように言う。
「やっぱ、すげぇな。あの人」
「そうだね!私も見習いたいと思うよ」
桃井は高尾の言葉に同意して、緑間も桃井に同意して頷いていた。
一方、菜々はというとステージで起きた一連の出来事を終始楽しんでいた。
(これで長谷川さんと東京女子高校の生徒たちから暴言と罵詈雑言と侮辱を浴びせられた上に暴力被害も受けてきたことの鬱憤も晴らせたしスッキリした~!)
菜々は心の中でガッツポーズをする。
ステージ下に落ちてそのせいで整形した鼻のプロテーゼが丸出しになって整形がバレて、東京女子高の元クラスメイトの取り巻きたちからも手のひら返しされた長谷川のほうに目をやると、長谷川はプロテーゼがむき出しになった鼻を隠すようにしてその場から立ち去ろうとしたが
「待って!長谷川さん!」
菜々が長谷川を呼び止めた。
しかし、長谷川は菜々に呼び止められても無視してそのまま野外ステージの下から校内のどこかに身をくらませようとする。
(どうしよう・・・このままじゃ長谷川さんとのことが何も解決しない気がする・・・)
「長谷川さん!どうして私のこと嫌ってひどい態度とったりしてきたの?!」
菜々はステージ上からマイクで叫ぶ。
すると長谷川がプロテーゼがむき出しなった鼻を手で隠しながら菜々に向って言う。
「てめぇが先にあたしのこと嫌ったんだろうが!」
「え?」
菜々は長谷川の言動に戸惑う。
「だから、お前が先にあたしのこと先に嫌ってきたんだろうが!」
「・・・なんでそう思ったの?私と長谷川さんってまともに会話するの今回が初めてだよね?」
菜々は長谷川の言いがかりにさらに困惑していた。
「美間と乗山が言ってたし!あんたが私の悪口言ってるって!」
「え?!その二人が言うこと信じて私のこと憎んで攻撃してきてたの?!」
菜々は驚く。
「てめぇ、あたしのこと陰でバカにしてたんだろ!」
長谷川は菜々に向かって叫ぶ。
「え?私、長谷川さんに思うところあったけど長谷川さんのことバカにするようなことなんて言ったりしてない・・・・」
「あ?嘘つくな!」
長谷川は菜々に怒鳴りつける。
「嘘じゃないよ。私は陰で長谷川さんのこと悪く言ったことないよ?」
菜々は長谷川に向かって言う。
すると、長谷川がステージ下から菜々に向かって来て言う。
「嘘だ!あんた、私に会っても挨拶しないどころか存在すら認めないみたいな態度だったじゃん!それに私に声かけるどころか避けるみたいな態度だったじゃんか!」
「え~?長谷川さんこそ私と同じクラスだったけど私に話しかけにすら来たことないじゃん?それってお互い様じゃない?」
菜々は長谷川の言い分に呆れて言う。
「だから?お前があたしを避けるからあたしもお前に話しかけなかっただけたなんだけど!」
「いやいや、自分に対してきつい態度とってくる人に積極的に話しかけるのはハードル高いよ」
「は?じゃあ、あたしからあんたに話しかけろってか?!何であたしからお前なんかに話しかけなきゃならねぇんだよ!ふざけんな!」
長谷川は菜々に向かって罵詈雑言を浴びせる。
しかし、菜々はそんな長谷川の罵倒もどこ吹く風と言った様子で聞き流す。
そんな菜々を見て長谷川は更に激高する。
「てめぇ、調子乗ってんじゃねぇぞ!」
「・・・長谷川さんはどうしてそんなに怒ってるの?私、長谷川さんに何もしてないよね?」
「うるせぇ!お前が気に食わないからに決まってるだろ!」
長谷川は菜々に向かって怒鳴り散らす。
「だから、なんで?」
菜々は長谷川に向かって問いかける。
すると長谷川は菜々に向かって言い放つ。
「お前の存在自体が気に入らないんだよ!」
長谷川は菜々に向かって叫ぶ。
「え~?ひどくない?」
菜々は長谷川に向かって言う。
長谷川は菜々の言葉に激怒する。
「お前が悪いんだろうが!お前がいなければあたしはこんな屈辱受けずに済んだのに!」
長谷川は菜々に向かって叫ぶ。
「いやいや、どう考えても長谷川さんの自業自得じゃない?そもそも、私の存在自体が気に入らないってなんなの?てか、私の方が長谷川さんに何もしてないのに長谷川さんの取り巻きたちから嫌がらせされて大変だったんだけど~」
「はぁ?!・・・・どこまでも舐めた口きいてんじゃねーよ!」
長谷川は菜々に向かって怒鳴る。
菜々は長谷川に向かって言う。
「長谷川さん。私、長谷川さんに対して何した?」
「・・・なにもしてねぇのが悪ぃんだろ!」
長谷川は菜々に向かって叫ぶ。
菜々は長谷川に向かって言う。
「それって理不尽じゃない?」
「うるせぇ!てめぇ、あたしよりもブスで頭悪くて何もかも下のくせにこの上位のあたしにゴマすりにも来ねーし、あたしがどんだけ怒ってるって態度で示しても謝罪しにも機嫌取りにもこねーのが悪ぃんだろ!」
長谷川は菜々に向かって言う。
「え?長谷川さんは周囲にいる格下の人間は自分のことを褒めるべきとか、ご機嫌取りに来るべきとか・・・そういう考えで生きてるの?」
菜々は長谷川に聞く。
「は?当たり前でしょ!あたしみたいな上位の人間に対して格下は言うこと聞くのが当たり前!」
「え~?それっておかしくない?」
「おかしくねぇし!目障りなんだよ!それに、負け組の癖に這い上がってこようとするとか!負けた奴は一生負けたまま地面を這いつくばって生きてろよ!敗者復活戦なんてこの世にねぇんだよ!負けた奴は勝った人間ににひれ伏して何されても文句言わないで媚び売り続ける!これが常識!」
長谷川佐保は菜々に向かってそう言う。
「その考え方は違います」
「黒子くん!」
黒子が現れて菜々は驚く。
そして、黒子が長谷川に向かってそう言うと火神が続いて言う。
「負けたからって終わりじゃねぇだろ!」
火神は長谷川の発言に感情的に反発する。