【完結】我が道を往くいじめられっ子は人生を変えたい   作:名無しのなな

33 / 41
謎の人物の正体が遂に判明します。


第33話 楽屋裏にて

「今日はみなさん、ありがとうございました!」

菜々は舞台裏で舞台上に自身を助けるためにカイジョージャーとして出演して助けようとしてくれたカイジョージャーのメンバー全員(笠松・黒子・黄瀬・小堀・森山・火神・緑間・赤司・氷室)といまだに正体不明のカイジョーレインボーと北村確保のために尽力してくれた海常バスケ部と演劇部に礼を言う。

すると、氷室は言う。

「いやいや、七海さん。こちらこそ貴重な経験をさせてもらったよ。ありがとう」

氷室はそう言って菜々に握手を求めた。

すると、菜々もそれに答えるように手を差し出して二人は握手した。

「ンブーーー!ンーーーーー!」

海常バスケ部の部員たちに拘束されたままの北村香耶は暴れ続けていて、その状態を菜々は見かねたように言う。

「それじゃあ北村さんがこれ以上逃げないように北村さんの靴脱がすよ~」

菜々はそういうと舞台裏でも海常バスケ部員たちに逆ピラミッド状態で拘束されたている北村の靴に脱がそうとする。

靴を履いたままだと逃亡しやすいし暴れた際に蹴りを入れられたらたまったものではない。

しかし、菜々が北村の靴を脱がそうとすると早川は言う。

「おい!北村に迂闊に近よう(る)な!」

早川の言葉に菜々は言う。

「なんで?」

しかし、早川は続ける。

「いや、だってさ。北むあ(ら)の怒い(り)方と暴え(れ)方は普通じゃねぇし、なんかおかしいだお(ろ)?!」

「でも・・・・北村さんの靴脱がせないと危ないよ?ほら」

菜々は床にうつ伏せにされてその上に複数のバスケ部員によって取り押さえられている北村に海常高校のバスケ部の部員が蹴りを入れられそうになって避けている様子を指して言う。

その言葉に黄瀬はいう。

「そうっスよ、北村さんの靴を脱がせなかったらまた暴れて逃げ出すかもしれないっスよ?」

「それは・・・確かに・・・」

黄瀬はそういうと早川は頷く。

すると黒子は言う。

「では、こうしましょう」

そう言うと黒子は海常高校のバスケ部の部員たちに向かって言う。

「皆さん、ちょっとどいてください」

そして、黒子はうつ伏せに拘束されている北村の片足を自分の足で踏みつけるとそのままもう片方の自分の足を動かして北村の靴の踵の部分に自分の足の爪先を引っ掻けて北村の靴を一足ずつ脱がせる。

「ほら、これで大丈夫でしょう?もう七海さんを傷つけないでください。」

黒子の大胆な行動に海常のバスケ部員たちは目を丸くする。

「黒子っち・・・すごいッスね・・・」

黄瀬は呆然として言うが、緑間はいう。

「さすがはお助け戦隊カイジョージャーの独自路線のブルーなのだよ」

すると早川も言う。

「そうだな!よし!これで北むあ(ら)は暴れらえ(れ)ないな!」

そして、小堀も言う。

「うん、そうだね」

しかし、笠松だけは違う反応をする。

「おい!黒子!お前何やってんだ?!いくら何でもやりすぎだろ!」

「でも、こうしないと危ないですよ。ほら、それに靴を脱がせただけでは北村さんの足だけでも戦闘力は下がっていないのでさらにどうにかしたほうがいいですよ」

黒子は靴を脱がされた上にうつ伏せにされてしゃべれない北村が唯一動かせる足だけで怒りを表現して暴れている様子を指して笠松に言う。

笠松は黒子が言ったことを聞いて少し考えると納得したように言う。

「・・・・そうだな。黒子の言うとおりだ」

すると黄瀬はいう。

「でもどうやって拘束するんスか?ロープとか無いッスよ」

「これを使えばいいよ~」

菜々は演劇部から借りた布ガムテープを出して見せる。

「靴下の上からだと靴下脱がれたらおしまいだから靴下も脱がせて足首をこの布ガムテープで拘束するんだよ~」

黒子はそれを聞いて言う。

「さすがに北村さんの靴下を脱がせるのは僕には難しそうです」

「じゃあ、俺がやろうか」

小堀はそう言うと北村の足の方に近づいて靴下を脱がそうとする。

すると、正体不明のカイジョーレインボーが現れて北村の足を固定して、北村の靴下を脱がせる手伝いをする。

「あ、ありがとうございます」

小堀はカイジョーレインボーに礼を言ってして北村の靴下を脱がす作業に移る。

しかし、北村の抵抗も激しく手こずってしまうので笠松と黄瀬と緑間と紫原も加わり全員で押さえてやっと靴下を脱がせることに成功した。

そして、早川が裸足にせせた北村の足首に布ガムテープを巻いて固定する。

すると早川がいう。

「こい(れ)で、きたむあ(ら)の奴、暴え(れ)ないのか?」

「そうだね~。さすがに足首拘束されたら北村さんも走って移動できないから~。豚を丸焼きするときとかに豚の足を棒に括り付けて拘束するような感じだよ~」

菜々は想像しやすい例えを出して早川に北村の足首を拘束した理由を説明する。

「なるほどな!そうしたあ(ら)きたむあ(ら)は逃げらえ(れ)ないんだな!」

「そうだよ~」

早川がそういうと菜々が言う。

「あの~、ところであなた誰なんスか?カイジョーレインボーさん」

黄瀬は舞台裏でも衣装を着たままでいまだに一言もしゃべらず正体不明のままのカイジョーレインボーに対して言う。

するとカイジョーレインボーは仮面を取り外しながら言った。

「お前、黄瀬涼太だっけか?お前とは大して絡むことなく俺がバスケ部引退しちまったから俺のことあんま知らねーのも当然かもな」

「え?」

仮面を取り外したカイジョーレインボーの正体を見て黒子とキセキ一同は驚く。

「「「「「「虹村先輩!」」」」」

「え?本当に誰?みんなの知り合い?」

菜々は虹村とは初対面なのでそう聞く。

虹村は那奈の質問に答えるように言う。

「俺は虹村修造。こいつら(黒子とキセキたち)より一学年上で中学時代に同じバスケ部だったんだ。ところで、お前、誰なんだ?氷室と桃井に言われてなんかよくわかんねーけどノリと勢いでこんなこと(ヒーローショー)に参加することになったけど」

虹村は菜々に対して逆に質問する。

「あ、私は七海菜々といいます。海常高校2年生で、さっきは特設ステージで暴れていた北村さんっていう女子と戦っていて、彼らはヒーローショーの体でステージ上で衆人環視のもとで北村さんと戦う私を平和的に合法的に助けるためにカイジョージャーに扮してステージに上がってくれたんですよ。あなたはなんだかよくわからないうちに巻き込まれたみたいですね」

菜々はカイジョーレインボーとしてステージに出演していた虹村に対して説明をする。

「なりゆきでこんなことに巻き込んでしまったのに、助けてくれてありがとうございます」

菜々は虹村にお礼を言う。

「いや、俺は別に。それにしてもお前すげえな」

虹村は菜々に向かって言う。

「え?」

「あんな暴れ狂う自分よりも、なんなら並みの男よりも強い女に対して鞭取り出して戦うとか普通じゃできねぇだろ?」

虹村は菜々が北村と戦っていた時のことを思い出して言う。

「あ~・・・あれはたまたま護身用に持っていた長鞭があったからそれで対抗したっていうか・・・」

菜々は虹村の言葉に対して苦し紛れに言った。

 

その答えを聞いて虹村はいう。

「なるほどな、よくわかんねーけど。でも、お前すごいな」

虹村は菜々に向かって言う。

「あはは・・・」

そんな風に菜々がカイジョーレインボーこと虹村修造と会話しているとそこへ桃井と青峰と灰崎と高尾がやって来る。

青峰と灰崎は正体不明のままだったカイジョーレインボーの正体が虹村だとわかって驚愕していた。

そんな二人を尻目にカイジョーレインボーの正体を知っていた桃井は気にせずに菜々に向かって言った。

「菜々ちゃん!大丈夫だった?怪我はない?」

桃井は心配そうな表情で菜々に聞く。

「え?あぁ、うん」

菜々は初対面の女子の桃井から心配されて話しかけられて戸惑う。

すると、そんな桃井の後ろから灰崎がやってきて言う。

「あんなヤベェ女(北村)と戦うことになる前にすぐにステージ降りてりゃよかったのに。お前バカだよな」

灰崎が菜々に向かって言うと高尾はいう。

「あ~、それは俺も思ったわ」

すると早川が灰崎に言う。

「あそこできたむあ(ら)から逃げてもきたむあ(ら)はどこまでも七海を追いかけきただお(ろ)うからどうしようもなかったと思うぞ!」

早川の言葉に黄瀬はいう。

「そうっスね。逆に狭いステージ上でたくさんの人に注目されていたからこそ北村さんは動きがいつもよりセーブされてた可能性も高いと思うし」

すると高尾はいう。

「あ~、たしかに。北村さん、動き制限されてる感じだったな」

すると桃井がいう。

「虹村さんが急遽出てくれて本当によかったです~。中学の時に練習サボってた灰崎くんをよくシバいていたから虹村さんなら暴れるあの子(北村さん)を止められるんじゃないかと思ってダメもとで出演お願いしたらあんな活躍を見せてくれるなんて~」

桃井はそう言いながら虹村を称賛する。

「中学の時に灰崎をシバいてた経験が役に立ってよかったぜ。なぁ、灰崎」

灰崎は虹村の言葉に言う。

「虹村さん・・・勘弁してくださいよ。てか、何で海常の文化祭に来てんすか?」

灰崎はカイジョーレインボーが虹村であるとわかって少し怯えながら言う。すると、その言葉に反応して赤司が言う。

「虹村さんには僕から連絡して来てもらっていたんだよ」

「え?!赤司くんが虹村さんを海常の文化祭に呼んだの?!」

桃井は驚いて言う。

赤司は頷く。

すると、黄瀬は言う。

「なんで、赤司っちは帝光バスケ部の赤司っちの前の主将の虹村先輩を俺の通ってる学校の文化祭に呼んだんスか?俺、同じ一軍でも虹村先輩とあんま絡みなかった気がするんスけど」

「涼太が今いる海常の学校内で中3の時の全中の決勝戦で僕たちと共に行った所業が噂になって四面楚歌になっていると黒子から聞いてね。その時の大会で相手が弱すぎて試合がつまらないからと点数をわざとぞろ目にする遊びに乗った僕たちも同罪なのに涼太だけが報いを受けているような様子がどうにも許せなくてね。だからそれをなんとかしようと今は涼太と同じ海常に当時傷つけてしまった学校のチームに所属していて黒子とは親友だったと言う荻原シゲヒロくんに謝罪しようと真太郎と敦と大輝を連れて海常の文化祭に来たんだが虹村さんにも実は声をかけていたんだ。虹村さんは早期に主将を退いて家庭の事情からスタメンからも外れていたけど俺たちにとって尊敬できる主将だったからな。

それに、一から色々説明するよりも海常の文化祭に来てもらったほうが、説明する手間が省けると思ったんだ。まさか別の騒動に乗じて衆人環視の元で荻原くんに謝罪することとなったりヒーローショーに出ることになったりしたことは想定外でしたが。でも、結果的に荻原くんに謝罪することができたのでよかったです」

赤司は微笑みながら言う。

そんな赤司に虹村はいう。

「俺だって、お前らに久しぶりに会いたいから来てみたら、お前らが俺がいなくなった後のバスケの大会でやらかした過去の所業について謝罪してる所見せられるし、こんなことに巻き込まれるなんて思いもしなかったぜ」

虹村は赤司との久しぶりの再会を喜びつつ言う。

「すみません。虹村さんにどうしても俺たちが過去にバスケの大会でしたことで傷つけた被害者の一人である荻原くんに謝罪してこれからどうやってバスケと向き合っていくのかという姿勢を見てほしくて・・・」

赤司は虹村に謝罪する。

「ま、たしかに最後の全中の決勝で他校の奴らに恨み買うような試合したことについては俺がバスケ部引退してアメリカに行った後のことだったけど、それでもいい気分はしねぇし完全に無関係とは言い切れねぇからな」

そんな虹村の言葉に赤司、黒子、黄瀬、緑間、紫原、桃井、灰崎、早川、高尾、桃井、笠松、森山、小堀、火神、荻原が頷く。

(なんか色々な人を巻き込んで申し訳なかったけどみんな色々な思いを消化できたみたいで良かった・・・と思いたい)

菜々は部外者だが自分が抱えるトラブルと騒動に巻き込んだ彼らがまた別のトラブルを抱えていたことやそれがなんとかいい方向解決していくことを祈るのであった。

すると小堀がいう。

「でも、まだ文化祭は終わってないから北村さんを然るべきところに引き渡して文化祭に戻ろう」

そんな会話を聞きながら菜々は言った。

「あ、そうだ!最後にみんなで写真撮ろうよ~」

「そうですね。そうしましょうか」

黒子がそういうとそこ場にいた全員が集まって記念撮影をすることとなった。

かなりの大所帯だったがそれぞれセンターになる人物を交代しながら撮影することとなった。

菜々は今回の騒動に全員を巻き込んだ台風の目のような自分に引け目を感じつつも最前列のセンターに立ち膝で座りながら記念撮影に挑むこととなる。

黒子はそんな菜々に言う。

「七海さん、僕にセンター譲ってください」

黒子の言葉にその場にいた全員が唖然とするがしばらく考えてから頷く。

「そうっスね。黒子っちは影薄いからセンターに行くぐらいしないと写真に写らないかもしれないっスもんね」

黄瀬は黒子の肩に手を置きながら言う。

黒子はそんな黄瀬の手を振り払うが火神は黒子をセンターから退かすため背後から羽交い絞めにする。

「なんでですか?僕がセンターじゃダメなんですか?」

「いや、だってお前影薄いから写真写り悪いじゃん。だから俺がセンターの方がいいだろ」

火神は黒子に言う。

すると黄瀬がいう。

「順番にセンターに立ったらいいじゃないっスか~?てか、センターとかこんな大所帯で写真撮ったらよくわかんなくなるんスからこだわっても意味ないと思うっスよ」

すると黒子は言う。

「それはそうなんですが・・・」

「まぁ、黒子くんはセンターの私の隣に来たらいいんじゃない?黒子くんが最前列に入って私と黒子くんの後ろの列の間に被らないように誰かそれぞれ二人入ったらまたバランスよくなると思うよ~」

「そうしましょうか。じゃあ僕は菜々さんの隣に行きます」

黒子はそう言うと最前列センターの菜々の右隣に立つ。

そして、その左隣に黄瀬が座る。

すると、そんな菜々たちの後ろにいた早川がいう。

「俺も、ヒーローショーやりたい!」

早川の言葉に菜々は言う。

「あはは。早川くんもヒーローやりたかったんだね~。来年やろ~。でも早川くんはカイジョージャーではなかったけど今日は立派なヒーローだったよ~」

菜々がそう言うと早川は嬉しそうに笑う。

そんな早川を見て黒子たちも微笑む。

笠松もまた早川の頭をくしゃくしゃと撫でて言う。

「早川、お前いい奴だな」

「えへへ」

早川は笠松に褒められて嬉しそうにする。

「それじゃあ、撮りますよ~。ハイ、チーズ!」

写真係の演劇部の人の掛け声と、カシャ!というシャッター音に合わせて各々が表情やポーズを決めた。

菜々は黒子とピースをして最前列のダブルセンターで写って菜々の横にいる黄瀬は隣にいた菜々と黒子の二人にまとめて抱き着くようなポーズをして、その後ろにいる火神と小堀は笑顔でピースをしていた。

早川は火神の隣でなぜかダブルピースをしていてそんな早川の隣で中村が呆れた表情をしていた。

そして、その写真は文化祭終了後もしばらく海常高校のバスケ部の部室にて飾られることになるのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。