血と嘘塗れの英雄譚   作:ブラートフィッシュ

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ロザイアの因縁

 空き部屋、『特に知らない』、『知らねえから寝させろ』、空き部屋、『存じ上げない』、空き部屋。八部屋巡って何の成果もなし。気が付けば一階も残すところ一部屋となっていた。手掛かりがあるとしたら下の階といったミランの推測は正しいだろうし、これから先の捜索は続ければ続けるほど望み薄になっていく。というかよく考えたら、邂逅した上で逃げられたのだからあのスパイは今後は絶対に表に出てこないはずだ。それならばこの場で何かしらの情報を掴まねばこれ以上の捜査は不可能になる。ますます重くなる心を抱えて九部屋目の扉を叩く。

 

「…………随分礼儀知らずの人ね、こんな夜更けに」

 

 不機嫌さを隠そうともせずに現れたその女は、ぱっと見たところ40代前半くらいだろうか。既婚者かどうかはわからないが、部屋の中に誰かの気配は感じない。

 

「夜分遅くに失礼します、ウェルトハーツ署の者です。この住宅……あるいは近くで、最近怪しい人間を見かけたりしませんでしたか?」

 

「怪しい人間?…………いいえ、特に思い当たる節はないですね」

 

「そうですか……では」

 

 言いかけた俺を制するように、ミランの腕が俺の肩に伸びた。俺と入れ替わるように前に出た彼女は、瞳孔を開きながら女への距離を詰める。

 

「失礼ですが、お名前を伺ってもいいですか?」

 

「……誰ですか、この失礼な娘は」

 

「……一応、警察の人間です。怪しい人間でないことは政府が保証いたしますので……できれば、彼女の質問に答えていただいても?」

 

 警察だとか政府だとか、可能な限り偉そうな単語を並べて圧をかけるように迫る。それに押し負けるようにカリーナ・ヘルマンと名乗ったその女は、警戒心の覗く視線でミランを捉えていた。

 

「なるほど、ありがとうございます。それではヘルマンさん、ちょっとお部屋にお邪魔していいですか?裏の通りに少々用がありまして」

 

 朗々と告げると、返事も待たずにヘルマンの横を通り抜けていく彼女。俺はそれを半ば呆然と見送るしかなかった。かなり無茶苦茶なことを流れで済ませてしまうところを見ると、彼女が筋金入りの諜報員であることを実感させられる。とりあえず彼女に便乗して俺も部屋内に侵入すると、咎める声と共にヘルマンという女も着いてきた。

 

 そうして足を踏み入れた家は、これまた普通の集合住宅の一室といった雰囲気。俺とティーナの部屋よりは少し狭いだろうか。置いてある家具の類を見ても、この部屋に二人以上の人間が居住しているとは思えない。

 

(……ぱっと見スパイの拠点には見えないな……エンベルトの家は入ってみれば割と露骨だったのに。となると協力者か……?)

 

 ミランの言動から、この女が何かを隠していることは明白。さっきの質問に噓をつく時点で黒は確定しているようなものだが、まだ証拠がない。一応、警察権力を振り回せば証拠無しでも逮捕くらいはできるが……俺たちの最終目標がスパイの逮捕であることを考えると、それをやる意味もないだろう。そんな思考に耽る俺を他所に、ミランは小動物のように部屋を行ったり来たりする。家具の一つ一つは勿論、壁や床にも油断なく目を光らせながら。やがて窓際に辿り着くと、彼女は一層その辺りを覗き込みながら、不意に声を上げた。

 

「……ここ、随分中途半端な埃の積もり方してるっすね。まるでついさっき開けて……何かが通ったみたいに」

 

「……寝る前に換気をしたからでしょう。少し風も吹いていましたし」

 

「風のせい、ねぇ……ところでヘルマンさん、少し呼吸が乱れていますけど、何か持病でも?」

 

 煽るように追撃を叩きこむミラン。ヘルマンという女は、答えても聞く気などないと悟ったのか彼女を睨むだけ。中々痛快な光景に、笑いを嚙み殺しながら視線を逸らし。その先で、それを見つけた。机の上にひっそりと伏せられた、写真立てを。

 

「フォールさん、ちょっと来てくれます?」

 

「ん?ああ……」

 

 隠すように写真立てを持ったまま、窓際のミランの下に歩み寄る。手招きする彼女に視線を合わせるように屈むと、彼女は極小声で、

 

「……煽ってみたはいいんですけど、特に証拠っぽいものは無かったんですよね。どうします?AEIの力で強行拘束もやれなくはないですが……」

 

 ヘルマンの方を数度窺いながら囁いた。さっきの俺の思考を、警察からAEIに変えただけの似たり寄ったりなもの。やはりそれしかないのか、とため息を吐きながらそっと写真立てを裏返す。そこに写されたものを見て、瞬間的に大量の情報が流れてくる。その中でも一際大きいのは、一年ほど前に死んだ友――エーリヒの亡骸。

 

(……共和国の協力者……ロザイア…………まさかこいつ、エーリヒを殺したあいつの同類か……?)

 

「……あのー、フォールさん?どうしたんですか、また急に黙って」

 

「なあミラン、あいつが協力者なのは決め打ちしていいか?」

 

「……まあ、問題ないかと。何かまずかったらどっちかの権力で握り潰しましょう」

 

 やましいことのない一般臣民が聞いたら卒倒しそうな台詞を真顔で吐くミラン。それに頷くと、食器棚の辺りを指差す。

 

「俺がいいって言うまで、あそこに立ったまま動くな。それと俺の方は向かないで、あの女が嘘をついたときだけ俺を見ろ。いいな?」

 

「……了解しました」

 

 若干の疑問は残っているだろうが、それでも納得した様子で彼女は従う。彼女が位置に着いたを確認してから、手にした写真をヘルマンの方へと向けた。

 

「これに写っている男性。年齢的にあなたの息子さんのような気がするんですが、違いますか?」

 

 刹那、ヘルマンの顔が歪んだ。隠し切れないのか、最早隠そうという意識すら消し飛んだのか。いずれにせよ、数メートル先からでも伝わるほど明確な憎悪に、こちらの胸中にも数多の感情が湧き上がってくる。

 

「白黒写真……この質感だと、それほど古いものでもないか。写真の息子さんは二十歳くらいに見えますけど……今はどちらに?」

 

「……ケルトブルクに」

 

「嘘ですね」

 

 ミランと一瞬目を合わせてからヘルマンに向き直る。荒れかけた心を無理矢理鎮め、冷静さを保ち、声色にほんの少し嘲りを込める。巣穴から出てこない獣に、餌をぶら下げ釣り出すように。

 

「息子さんの後ろに見えるの、ロザイアの市庁舎でしょう?個人的な話で恐縮ですが、私はロザイア生まれで。この市庁舎も中々に……まあ話を戻すと……これは就職して、現況報告として母に贈った写真か何かでしょうか?この歳で市庁舎勤めとは、優秀な方なんでしょうね」

 

 淡々と呟いても、ヘルマンは返事一つしない。とはいえ、それはほとんど気にならなかった。今しなければならないことは、去年の再演。感情を抑え、ただそれを遂行すればいい。それがスパイの協力者を捕らえ、帝国に貢献する正しい行いなのだから。

 

「……ああところで、ロザイアといえば。二年前に起きたあの戦い……奇襲してきたクルセンド共和国軍との戦争でかなり被害を受けましたけど。その時も、息子さんはあの街に?」

 

 二つの視線が俺に突き刺さる。一つは、燃えるような殺意を持ってこちらを睨むヘルマンのもの。もう一つは、僅かに冷や汗を流しながら俺とヘルマンを交互に見るミランのもの。ヘルマンが嘘をついた時以外見るなと言っていたが、それでもこちらに視線を向けるのは警告の意だろうか。少なくとも後者に殺意の類は感じられない。それら二つの視線に背を向けると、窓際へゆっくりと歩を進める。

 

「……あの事件が帝国軍……と、我々タリオンによって鎮圧された次の日。新聞の一面に載っていたのは、見るも無残に破壊された市庁舎跡だったと記憶しているのですが……」

 

 背中に感じる熱が温度を上げる。誰のものか曖昧な息が耳をすまさずとも聞こえる。右腕を静かに身体……というよりは腰のホルスターに引き寄せながら、とどめの言葉を口にする。

 

「あなたの息子さんはあの日死んだのでしょう?それも共和国軍の攻撃ではなく、みか……」

 

「避けてフォールさん!!!」

 

 リボルバーを抜く。ミランが叫ぶ。ヘルマンの口から怨嗟が漏れる。お世辞にも広いとは言えないその部屋に、二発の銃声がこだました。

 

 

 

 

 どさり、とヘルマンの身体が床に崩れ落ちる。赤黒い血が床材の色を塗り潰していく。その血だまりの上に、一丁の拳銃が……ヘルマンの手から、こぼれ落ちた。

 

「……ああ、こうなるの?」

 

 視線の先で、ようやく振り向いたフォールさんがそう呟いた。抑揚のない声、虚空でも見つめているかのような無表情。数秒の間を空け彼の視線が私に向くと、ようやくその顔に心配のような感情が浮かんだ。

 

「ミラン、大丈夫か?」

 

「……大丈夫って……何が……」

 

「いや、すごい震えてるけど……ああ、初めてか?人撃ったの」

 

 その言葉に視線を落とす。自分の両手には、僅かに煙を上げる拳銃がしっかりと握り締められている。それはそうだ、だって私が撃ったのだから。フォールさんの背に銃口を向けた、ヘルマンの胸辺りを斜め後ろから。

 

「……えっ」

 

 どさり、と今度は私が膝をつく番だった。軋む首を捻ると、痙攣したように言うことを聞かない両足が見える。床に手をつこうにも、握り締めた両手が剥がれない。

 

「……後ろから脇腹に一発、正面から右肩に一発。主な臓器には当たってない気がするけど……まあ無理か、この出血は。もう何分かすれば死ぬだろうが……面倒だから今死んだことにしよう」

 

 懐中時計を片手に、ヘルマンの身体を軽く蹴りながら何かを確認する彼。ほんの三十秒ほどで作業を終えた彼は、無様に蹲る私を見てふっと破顔した。多分、慈悲に満ちた顔で。

 

「ミラン、絶対に手を動かすなよ?力なんて入れずに、ただ楽にしていればいいから」

 

「は、はい……」

 

 隣に屈んだ彼の手が、拳銃ごと私の両手を包んで。確かに温かいそれが、私の凍り付いた指を一本ずつ剥がしていく。やがて銃が床に落ちると、彼はそれを素早くロックしテーブルに置いた。

 

「無理に立たなくていいから。座ったまま、ゆっくり深呼吸して。吐きそうなら吐いちゃった方が楽だ」

 

「……いえ、それは大丈夫……です」

 

「そう?それはよかった……結構いるって聞くんだけど、嘔吐する人間。まあなんにせよ、お前のそれは至って正常な反応だから。気にする必要はない」

 

「……随分、落ち着いてるんすね」

 

 生身の人間を撃ったという点では、私と彼は変わらないはずなのに。そう問うと、彼は数秒目を逸らして。

 

「…………初めて人を撃ち殺したの、ロザイアの戦いなんだけどさ。数える余裕もないまま撃ちまくってたら、もう何も思わなくなっちゃった。俺があの日撃ち殺した人間の中で顔覚えてるのも、正直一人だけだしさ」

 

 苦笑しながら心底疲れたようにそう告げた。嘘の気配など微塵もないその表情は、幼い子供のようにも、人生に疲れた老人のようにも見える。

 

「……ごめんなさい、無遠慮に」

 

「いいよ、気にするな。とりあえず……この死体の処理は警察で請け負う。報告も適当に俺がやるから、お前は落ち着いたら帰れ。どうせAEIにも報告しないとだろ?」

 

「……ええ」

 

 ゆっくり、深く息をするにつれ、麻痺していた頭がようやく機能を回復する。改めて、自分が発砲してからのことを思い返し……数多の疑問が、堰を切ったように溢れ出した。

 

「……幾つか聞きたいことがあるんですけど」

 

「……あんま長くならないなら、ね」

 

 

「あの、さっき撃った時……あなた、振り返らずに撃ちませんでした?」

 彼はヘルマンに背を向けていた。それは間違いない、そうだからこそヘルマンは彼を襲おうとしたのだ。私から見てもこちらに背を向け話し続ける彼は無防備に見えたし、警告のつもりで何度も視線を送ったのだから。けれども彼は、異常な速度で彼女の肩を撃ち抜いた。振り返ってから狙いを定めていては、絶対に不可能な速度で。

 

「ああ、そうだけど。というか初めからそれ狙いだったし」

 

「……は?」

 

「軍に居た頃、馬鹿みたいに強い友人がいてさ。そいつに習ったんだよ、背中向けたまま撃つ技。俺はそいつより全然下手だったけど、第六感で相手の位置把握できればなんとか真似できるから……それにこの部屋は狭いから狙いも絞りやすいし。だからお前に動くなって言ったんだよ、そこにいれば誤射する心配はないだろ?」

 

「………………」

 

 理解できない。言っている意味はわかるのに、脳が理解を拒む。第六感ありとはいえ、視覚に頼らず位置を把握したうえで射撃する。しかも標的は相手の利き腕に絞った上で。筋は通っているような気はするが、それが人間に可能だとはとても思えない。技能も度胸も、私と四歳しか変わらぬ青年が持てるものなのか。帝国の英雄とはこれほどまでに強いのか……あるいは、これほど強くない人間は皆振り落とされる環境に居たのか。

 

「……じゃあ……さっき話してた、ロザイアの話。あれは一体……」

 

「……あれ?あれはなぁ……なんていうか……」

 

 途端に語気を弱めた彼は、逃げるように視線を一周させて、窓の外を向いて止まった。夜の闇はまだ晴れそうにない。

 

「……他言無用な」

 

「はい」

 

「あのロザイアの戦いの日……色々あったんだよ。俺がいた部隊……タリオンって名前の、少年兵だけでできた馬鹿みたいな部隊だったんだけど、本当に大変でさ……一緒に訓練してた友人がどんどん殺されて、生存者も段々錯乱してきて……興奮状態というか。それでもなんとか生き残ろうと必死でやって、まあ気が付いたら共和国軍を追い払ってた」

 

「………………」

 

「けどその過程で、民間人にも被害出したのも事実で。政府は俺たちを反クルセンドのプロパガンダに使いたかったのと……他の理由もあって不問にしたんだが、やっぱり知ってる奴もいたんだよ。その中にいた犠牲者の遺族……その一部は俺たちを恨んだ。このヘルマンとかいう女と……名前は忘れたけど、去年エーリヒを殺した奴はそういう人間」

 

「……それが、エーリヒ・プラッテ殺害事件……?」

 

 そう尋ねてすぐに、そうしたことを後悔する。ほんの刹那彼が私に向けた双眸は、ぞっとするほど暗かった。何の感情の表れなのかもわからないそれに、全身から熱が抜けていく。

 

「…………ああ。その事件の捜査が行き詰って、打ち切られそうって話が俺の耳に入って。俺は全部知ってるから、もしかしたらロザイア関係者の犯行かもと思って……それでわざと現場付近をふらついてたんだよ、犯人が我慢できずに尻尾出すように。あの件で元タリオンのエーリヒを恨み、殺したなら、俺もその標的になるだろ?俺はエーリヒよりも目立つ形で新聞とかにも載ったし。そしたら案の定引っかかったから逮捕した、それがあの事件。今のはそれをもう一回やっただけだ」

 

 呟きながら死体を一瞥する彼を前にして、もう言葉が出ない。己がどれだけ彼のことを侮っていたのかを思い知らされる。この人はこれほど平然と自身の命を餌にできるのだ。

 

「大方、共和国のスパイが俺……というよりは、帝国に対する復讐をちらつかせて協力者に仕立て上げたんだろうな……それにしたって、銃まで預けるほど信頼してたのか……いや、単にスパイが回収する手間を惜しんで置いていっただけか。これはちょっと想定外だったな……」

 

 ヘルマンの銃を持ち上げながら、考えを整理するように独り言を吐くフォールさん。血の匂いが濃くなっていく部屋の中で、彼の振る舞いは不気味なほどに淡々としていて。若干の居心地の悪さを感じながら黙り込む私に、不意に声がかかった。

 

「……そうだ忘れてた。ありがとな、ミラン」

 

「……えっと、何がですか?」

 

「お前が撃ったの、俺を守るためなんだろ?」

 

 少し首を傾げながらこちらを見下ろす彼の表情は、普段通り……下手をすると普段以上に柔らかいものへと戻っていて。思わず安堵の息を吐きながら、慌てて答えを取り繕う。

 

「いえ……むしろ、余計なことをして申し訳ないです」

 

 私がわざわざ引き金を引いたせいで、ヘルマンは尋問する暇もなく骸になった。彼はそのリスクも考えた上で、照準を肩に絞っていたのに。

 

「……ああ、生け捕りにできなかったこと?気にするなよ、結局お前に説明しなかった俺が悪いし。さすがに聞かれるリスクを考えると、見切り発車するしかなくてな……それにどうせ何も吐かねえよ、こういう人間は」

 

「ですが、そのせいで……もう、手掛かりは」

 

「俺もそう思ってたけど、まだ一個残ってた」

 

 そう言った彼は、ヘルマンの拳銃を放ってよこした。慌てて受け止めたそれには、少量の赤色が付着している。

 

「その拳銃……クナープ社かティルピッツ社の製品っぽい気はするんだけど。見覚えが無くて……少なくとも警察には正式採用されてないし、俺の記憶の限りでは軍も同じ。その入手ルートを辿れば何か見つかるかもしれないから、AEIの方でなんとかしてくれないか?警察だと手続き多くてさ……」

 

「……わかりました。とはいえ、うちでも一週間くらいは要すると思いますが……構いませんか?」

 

「ああ、そもそも俺はお前らの仕事の助っ人に過ぎないしな」

 

 一つ、大きなため息を吐いて。再び窓外に視線を向けた彼は、未だ座り込む私に向けて微笑んだ。

 

「落ち着いたなら、早めにここを離れた方がいい。どうせ緘口令が敷かれるだろうけど、お前の存在と関与はバレないに越したことはないだろ」

 

「ええ、それは間違いないっす……申し訳ないっすけど、この遺体の処理は……」

 

「ああ、警察の方で握りつぶ……適切に対処するさ。じゃあなミラン、今日くらいはゆっくり休めよ」

 

 私に背を向けながら軽く手を振る彼。まだ感覚の鈍い足に鞭打って立ち上がると、彼に頭を下げる。間違いなく彼は見ていなかったが、それでもそうするべきだと思った。最後に預かった拳銃を懐に仕舞い込むと、私はその部屋を後にした。

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