七つの大罪-強欲の怪人-   作:ちゃがまくら

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十戒と憤怒と王の力

ヌース 視点

 

おっ、コッチに来てる。

 

あと…10kmくらいか?

じゃあ、待つか。

 

「おーい」

 

「んー?!おー!!メダルの小僧じゃ!!生きておったか!!」

 

「生きてるよ、君らと違って死ねないからさ」

 

「ケツから言って、ねぇよ」

 

「んー、まだ死んだことないってこと?」

 

「ああ」

 

「生きていてくれて助かるよ。私の仕事が減るからね」

 

「あー、お疲れ様?」

 

「彼が噂に聞いてた子っすか?…」

 

「ええ。十戒に匹敵とまでは行かずとも、戦場を混乱させるくらいにはできる子よ?」

 

「うへぇ…それはそれは」

 

「今は皆より強いよ?」

 

「まあ、ちょっと弱ってるがな」

 

ふむ…魔力がすっからかんだな。

 

「取り敢えず、闇を抑えて全部隠して。美味い酒と(マズイけど)ご飯なら奢るよ。復活記念にね」

 

「おー!!酒か!!」

 

「興奮するのはいいけど、暴れないでよ?もし暴れたら消しちゃうから。特に鎧とヘビ」

 

「オー!怖い怖い!」

 

「フッ、相変わらずだな。」

 

「だな、それより…メリオダスだ」

 

「メリオダス?」

 

「話しただろう?俺の兄だ」

 

「俺たちの、だろ?」

 

「…すまない」

 

「ふーん…じゃあ、ちょうどいいから会いに行く?君らの兄貴がメリオダスなのは初めて聞いたけどね。」

 

豚の帽子亭に行って復活祝いする予定だったのでまあいいか。

 

それにしても、ゼッくん達の兄貴がメリオダスだったんだ…

 

「じゃあ、ついてきなよ。酒だけは美味いからさ」

 

今はバンも居ないから飯には期待してない。

ちなみにバンと雑談してたらバンの恋人の話になったので聞いていると妖精族で死んでるらしい。

 

そこで、僕から死体と魂あるなら生き返らせれるかもと話したら妖精王の森に遺体持ってくると出ていった。

 

それよりも、飛んで店に向かいながら話を聞くつもりだ。

聞く内容は勿論、魔神族のことだ。

 

「それで、また聖戦するつもり?」

 

「ああ、我らにとってはまだ終わっていない。」

 

「前も言ったけど、参加しないし僕と周りの人間に被害及ぼすなら消しに行くからね」

 

「フッ、出来るならやってみろ。…まあ、無理やり戦わせるつもりもないがな」

 

「ゼッくんはね。魔神王とか、リュドシエルとかは戦わせようとするでしょ」

 

「それはそうだろうな」

 

「まあ、昔と違って今なら互角以上に戦えると思うけど。前と違って武器とかも揃ってるし」

 

「…使えるのか?」

 

「剣技とかは無理だけど、メダルの有効活用はできるよ。鎧にしたりね」

 

「ただでさえ硬いのに、まだ硬くなるつもりか…」

 

「武器にも使えるよ。対象だけを真っ二つにするとか、エネルギーを溜めて放ったり」

 

「そのエネルギー源は、貴方にとってはどこにでも存在するもの、ね?」

 

「そういうこと。」

 

「随分と画期的だね。自作かい?」

 

「設計図は僕の制作者が構想してたエネルギー変換装置を小型化しただけなんだけどね」

 

「…ベリアルインか」

 

「トテモ、恐ロシソウダ。中身ハ気ニナルガ…」

 

「知っても作れないでしょ?対処も避けるしかないだし」

 

僕はたとえ避けても二撃目を容赦なく蹴り込むしね。

それにメダジャリバーは剣というより、ほぼ鈍器だし…

刃に溶かしたセルメダルを鋭く加工して付けてるだけだし。

 

しばらく雑談しつつ飛んでいると、豚の帽子亭が見えたので降り立つ。

 

「客引きしてきたよ〜」

 

「…おいおい、冗談きついぞ?」

 

「復活記念で酒飲ませようと思って」

 

「まさか全員来たのか…?」

 

「紹介しようか?魔神族の精鋭中の精鋭、十戒の人たちです。一人足りないけど…」

 

「魔…神?…十…戒?」

 

「この前ヘンドリクセンが悪用したのが魔神族の力の『闇』ね」

 

ディアンヌとキング、そしてマーリンが驚愕の表情を浮かべた。

 

「また聖戦やるらしいよ。僕としては魔神王と最高神に振り回されて大変だなと思うけど」

 

「せ、聖戦だって!?」

 

「それより、バーニャエールあげてよ。ガランがうるさくなるよ?」

 

「カッカッカ!相変わらず素直に毒を吐く!」

 

「…仕方ねぇな」

 

十戒に酒を奢っていると城からエリザベスが来た。

 

「な!?」

 

「お主は!?」

 

「どしたの?」

 

「聖戦の引き金となったのは兄者が寝返ったからと話したのは覚えてるか?」

 

「うん、なんか女神族と恋仲になったって話だよね?」

 

「ああ、その女神族の名は『エリザベス』。そこの女と顔も瓜二つだ…!」

 

「ふーん。生まれ変わりか、女神族の血でも引いてるんじゃない?」

 

「相変わらず、勘のいいやつだな」

 

「お、あたり?」

 

「メリオダスとエリザベスは魔神王と最高神より呪いをかけられている。メリオダスは永遠の生を、エリザベスは永劫の輪廻をな」

 

「ふーん、まあ僕も不老不死だから大して変わらないね。呪いって言うならもっと悪辣なものだと思ったけど。常に穴という穴に針を刺されたような痛みが走るとか」

 

「…お前のほうがよっぽど悪辣だ」

 

「言えてる」

 

「ケツから言って、鬼畜」

 

何故か非難轟々だ…

十戒も七つの大罪も軽蔑の目を向けてくる。

 

「そんな目を向けられてもヤミーを作るかメダルに変えて消すかの2つくらいしか今はできないよ」

 

「「「すんな!」」」

 

そんなこんなで酒も進み、マズイ飯に手を付けて吐く十戒たち。

 

「いてぇって!」

 

「あー…メリオダス…大好きだ…!」

 

「酔いすぎだ、バカ!」

 

「相変わらず、ブラコンだねぇ」

 

エスタロッサがメリオダスに抱きついて口説いてる…

あ、喧嘩始めた。

 

「…メリオダス、なんか弱くなってねぇか?」

 

「色々あってな!そりゃ!」

 

「うぶっ…やったな!」

 

しばらく殴り合っていたが、エスタロッサが飽きて僕の方に来た。

 

「おい、ヌース!今のメリオダスとやってたら腕が訛って仕方ねぇ。やらねぇか?」

 

「エスタロッサと?いいよ〜。殺しは無しね?」

 

「んなことしねぇよ。さあ、始めようぜ?」

 

「じゃあ、新しい力を見せてあげるよ」

 

赤いメダル、黄色いメダル、緑色のメダルを一枚ずつ出す。

そして、ドライバーを出した。

 

「そいつは…」

 

「新しい姿になるための鍵かな?」

 

赤色のメダル『タカメダル』

黄色のメダル『トラメダル』

緑色のメダル『バッタメダル』

を向かって左から順に入れていく。

 

ドライバーを傾けて、オースキャナーを手に持つ。

 

『タカ!トラ!バッタ!』

 

「変身」

 

『タトバ!タトバ!タトバ!』

 

「なんだ?」

 

「歌は気にするな、ってね」

 

トラクローを出して構え…バッタレッグで飛び出した。

 

「うお!?」

 

「はい、一発」

 

「速ぇ~」

 

「やっぱり闇ってズルいよね、回復魔力が要らないじゃん」

 

「限度はあるけどな」

 

「じゃあ、真っ二つにしたら勝ちにしてよ」

 

「へぇ…いいぜ?」

 

トラメダルを抜いて、緑色のメダル『カマキリメダル』に入れ替えた。

 

『タカ!カマキリ!バッタ!』

 

『スキャニングチャージ!!』

 

「今だ…!全反撃!」

 

エスタロッサにバッタレッグの跳躍で近づき、眼の前で止まることで全反撃のタイミングをズラす。そして、カマキリソードで斬り上げながらジャンプした。

 

最後に落ちながら再び切り裂いた。

 

「ぅあ…ふぅ…やるなぁ!」

 

「縦に真っ二つだったのに生き返るんだね」

 

「まあな。前と違って、十戒だしな」

 

「まあ、勝負には勝ったってことで」

 

「約束だしな。いいぞ」

 

「じゃあ、今度言う事一つ聞いてもらおう」

 

「あ、ズルいぞ!?」

 

また遊べるなら命令とか何でもいいけどね。

______________________

一方その頃…

 

酒の回ってきたゼルドリスとメリオダスは…

 

「メリオダス…!やはり至高はゲルダのだろう!?」

 

「何言ってやがる!エリザベスのだ!」

 

彼女自慢をし合っていた。

主に胸の話を。

 

その話をツマミにしていたガランとキングは

 

「カッカッカ!仲違いしても仲の良いことよ!」

 

「…やっぱり兄弟っていいな」

 

「む?お主も兄弟がいたのか!」

 

「聖戦が終わった後に生き残った魔神族に襲われて死んじゃったけどね…でも、そこまで強く恨んでないよ。僕が森を留守にしてたのが悪いんだから…」

 

「あらぁ、なら生き返らせてあげましょうかぁ?」

 

「えっ…」

 

酒で機嫌が良かったメラスキュラはヌースからサンプルとして貰っていた黒いセルメダルを用いて、その中のエネルギーから『怨反魂の法』を発動した。

 

禁呪の発動後、黒いセルメダルは砕けて塵となった。

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