ゼンドウ~鬼畜スキル『女子大生を安く買える』が最低過ぎて尊い。30円で購入したチート女子大生軍団でダンジョンを蹂躙する勘違いピカレスク~ 作:閃幽零
19話 購入した女子大生たちがどんどん強くなる!!
「き、キヨ……そいつ……風属性で、足を狙えば……いける」
「ありがとう、スルメ。風斬ランク2!」
キヨの手のひらから、鋭い風の刃が放たれ、カマキリ型モンスターの足が斬れて、体勢を崩す。
そこに、ジョカが飛び込んで、あっさりと首を刈った。
また、別の部屋では、
「あ、あの……そいつ……水系の魔法に弱い、みたいで……」
「わかった。水弾ランク2!」
水の弾丸が、鬼の顔面に直撃し、悲鳴を上げてのたうち回る。
今度はジョカが仕留めなくても、普通にキヨの魔法だけで殺しきれた。
彼女の魔法は、モンスターを倒すたび、みるみる力強くなっている。
スルメも、いくつか攻撃魔法を会得しており、
「……さ……酸撃ランク1っ!!」
自分の魔法で倒せそうな時は、サクサクと殺していた。
最初に、自分の魔法でモンスターを仕留めた時、スルメは、しばらく、地面に転がる死骸を見下ろしたまま、固まっていた。
それから、ゆっくりと、口の端を持ち上げて、
「でゅふ……ふふ……」
モンスターを殺すことに、謎の快楽を覚えているようで、
最初こそ、おどおどしていたが、今では、率先してモンスターを蹂躙《じゅうりん》している。
もともと吃音《きつおん》ぎみなのか、言葉が詰まるところは特に変わらないが、
「で、でこい……もっと……ころして……やる……でゅふ……」
スルメまで、サイコっぽくなってきた。
モンスターを殺して喜ぶそのサディスティックな表情は極めて気持ち悪い。
女として終わっている。
しかし、強くなってくれるのはありがたい。
おかげで僕のギルティレベルが上がるというもの。
成長著しい二人を見て、ジョカが、
「おおぉ。二人とも、だいぶ適性高いねぇ。こんなにレベルアップがはやい子たちは、あんまりいないよぉ、ふふふぅ」
ほめられるが、スルメは、ずっとジョカにビビっている。
モンスター相手だと、サイコスリラー気味な特質を見せるようになっていたが、ジョカに対する怯えだけは、まったく変わらなかった。
解析の結果を口にするときも、ジョカのほうを見ないようにしながら、キヨにだけ話しかけている感じ。
一方、キヨは、最初からずっと晴れ晴れとした顔で、このダンジョンを探索していた。
母親の監視から解放されたことも大きいのだろうが、それだけじゃない。
自分の魔法が誰かの役に立ち、誰かを助けている……
そのことを、彼女は素直に喜んでいるように見えた。
なんにでも向き不向きというのはあると思うが、キヨは、ダンジョン探索に向いているらしい。
『ある程度、どんな魔法でも扱える』という彼女のスキルは、レベルが上がるたびに、その真価をどんどん開花させていく。
レベル15まで上げたところで、彼女が使える魔法の種類は30を超えた。
これは、ほかのダンジョン探索者と比べても、抜きんでて多い数字らしい。
やはり、僕の見る目に間違いはなかった。
彼女たちに、ダンジョン適性があることなど、僕は最初からわかっていた。
素人にはわからないだろうが、僕ぐらい高性能になると、そういうことも一発で分かってしまう。
こんなにも有能な僕を落とした早稲田は、やはり根底から腐っていると言わざるをえない。
二人がどんどんレベルアップしている様子をみながら、
僕は、腹を押さえたまま、
「なるほど……女子大生は適性が高いというのがよくわかったよ。すべてにおいて高性能な僕が、このダンジョンでは頭脳方面でしか役立てていない。……このダンジョンは、『女子大生しか受け付けない変態』という結論でよさそうだ」
「頭脳方面で活躍……してましたっけぇ? ごしゅは、ずっとお腹を押さえて歩いているだけじゃないですかぁ?」
「素人にはそう見えるかもしれないね。ただ、その発言は、己の愚かしさを露呈しているだけ。その事実に早めに気づかないと、黒歴史という傷がどんどん深くなるよ」