ゼンドウ~鬼畜スキル『女子大生を安く買える』が最低過ぎて尊い。30円で購入したチート女子大生軍団でダンジョンを蹂躙する勘違いピカレスク~   作:閃幽零

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20話 夜城院より、ごしゅの方がバグってて面白いから好きぃ。

 

 20話 夜城院より、ごしゅの方がバグってて面白いから好きぃ。

 

「ちなみに、普通の男でも、一階層のザコ敵ぐらいならどうにかなるんですけどねぇ。ごしゅは、普通の男より、だいぶ弱い感じですねぇ」

 

「また、そんな愚かしさに溺れて……本当に君は頭がおかしいな。サイコもいい加減にしておかないと、無理したキャラ付けだと思われるよ。……いいかい、君がサイコをむき出しにするのは別にいい。それだけなら、寛大な慈悲で許すが……僕を不当に貶《おとし》める発言は厳《げん》に慎め。命令だ」

 

「ごしゅは普通の男よりだいぶ弱い」

 

「命令が耳に入らなかったのか? 僕を不当に貶めるなと言っているな」

 

「『不当』に貶めていませんよぉ。『事実』しか言っていませぇん」

 

「……」

 

 腹の痛みと、ジョカのズレた発言と……その両方に耐えながら、

 僕は、ただ、無言で、痛む腹を押さえて歩き続けるしかなかった。

 

 やはり、サイコはダメだな。

 頭がおかしい人間とは会話が成り立たない。

 

 頭の線が切れているから、『常識』というものが、どうしても理解できない。

 なんて残念な女なんだ。

 

 

 ★

 

 

 その日は、初日ということもあり、早めにダンジョンを切り上げることになった。

 

 重々しい金属の扉が、背後で、ゆっくりと閉まっていく。

 その音が響く中、扉の前で待ち構えていた綾大路《あやのおおじ》が、資料を片手に、僕たちの成果を確認していく。

 

 初日にちょっと探索するだけで、キヨとスルメのレベルは、5→30ぐらいに上がった。

 おかげで、キヨの回復魔法の力も上がり、僕の腹は、『ちょっとじくじくする』ぐらいにまで回復した。

 

 2人のすさまじい成長ぶりに対し、綾大路は、

 

「実に素晴らしい結果だ。まさか、これほどの逸材《いつざい》が二人同時にダンジョン探索者になってくれるとは」

 

 盛大にほめたたえた。

 

 僕は胸を張って、

 

「どうです。僕はすごいでしょう」

 

 そういうと、なぜか綾大路は、冷めた顔で、

 

「……あなたはレベル5のままじゃないですか」

 

「僕が言っているのは、この二人を見つけた手腕の方を言っているのです。そのぐらいわかりませんか? 低能……とは言いたくありませんが、そう判断せざるをえない勘違いと言わざるをえないでしょう」

 

「……」

 

 僕に論破されて、綾大路は無表情を貫くが、しかし、心の中では『ぐぬぬ』となっているに違いない。

 己の無知をさらすバカ女は、これだから痛々しい。

 黙っていれば、この女も、それなりの美形だが、仕事をさせると途端にぼろが出る。

 これだから、女に管理職をさせてはいけないんだ。

 

 綾大路はため息交じりに、

 

「二人を紹介してくれたことは素直に感謝しておこう。誰ともパーティを組まずに、ずっと一匹狼をしていたジョカにチームを組ませたことも評価に値する。あなた自身に、優れた力があるとは思えない……というか、事実として一つもないが、結果だけは大したものだとほめておこう」

 

 なんだ、その上から目線は。

 どっちの立場が上か、まだ理解できないのか。

 僕と君では、明確に僕の魂の方が上だと理解できないとは……これだから、プライドと学歴だけ高い女は嫌なんだ。

 たいてい記憶力がいいだけの勘違いバカだから。

 まったく、まったく……

 

「はぁ……」

 

 僕はため息交じりに、彼女から視線をそらす。

 彼女のバカさ加減を矯正《きょうせい》することはあきらめた。

 ゴミは何をしてもゴミだからね。

 

 そこで、キヨが、自分の両手を見つめながら、

 

「結構、レベルが上がって、身体的に、だいぶ強化された実感があります……けど、これでも30なんですよね」

 

 そう言いながら、チラっとジョカを見て、

 

「ジョカさんは……レベル152なんですよね。すごいですね、ほんと」

 

「2年前からダンジョンに潜っているからねぇ。同じ時間を積めば、キヨちゃんも、150ぐらいになれるんじゃなぁい? しらんけどぉ」

 

「ちなみに、序列一位の……えっと、夜城院《やじょういん》さんでしたっけ? その人のレベルはいくつなんですか」

 

「わちの記憶では、たしか1000ぐらいだったかなぁ」

 

「え、せ、1000?!」

 

 そこで、綾大路が、右手でこめかみを押さえて、

 

「そんなわけないだろう。夜城院優聖《やじょういんゆうせい》の現在のレベルは155だ。……ジョカ、テキトーなことばかり言うのはやめなさい」

 

「わちが何を言おうと、わちの勝手ぇ」

 

 そこで、僕はジョカに、

 

「ジョカ。たとえ、シュールボケであったとしても、あのゲス男のことを高く言うのはやめろ。命令だ」

 

「えー……んー、はぁい」

 

「はいは一回だ。……今、一回だったな。……ふむ。どうやら、ようやく僕の偉大さが理解できたようだな。くるしゅうない」

 

「ごしゅ、わちのこと好きすぎぃ。心配しなくても、わちは、夜城院より、ごしゅの方がバグってて面白いから好きだよぉ」

 

 

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