ゼンドウ~鬼畜スキル『女子大生を安く買える』が最低過ぎて尊い。30円で購入したチート女子大生軍団でダンジョンを蹂躙する勘違いピカレスク~ 作:閃幽零
5話 どんどん女子大生を購入する!
スルメの家は、なかなかの豪邸だった。
ただ、人の気配がすくない。
チャイムを鳴らすと、しばらくたってから、
「……は、はじめまして……ご主人様……」
おどおどした、みすぼらしい女が出てきて、僕に頭を下げた。
「あ、あの……はやく……はいって……ください」
「なぜ、急《せ》かす? まあ、いいけれど」
家の中に入ると、なんだか、ホコリがたまっていて、汚い家だった。
「掃除とかしていないのか?」
「……い、今は……自室で……一人で……ずっと……」
「もっと、ハキハキ喋れないか? 君の声なんかに、耳をすましたくないのだが」
「す……すいません……」
ずっとおどおどしている。
正直、不愉快だ。
僕はこういう質の低い女が大嫌いだ。
なぜ、僕ほどの高貴な人間が、こんな下等な女に時間を使わなければいけないんだ。
虫唾が走る。
★
部屋に案内された。
ハッカーの部屋だというから、サイバールームみたいなのを期待したが、
普通の、ちょっと小汚い部屋だった。
スルメは、自分の部屋に入ってからも、ずっと震えて、おどおどしている。
鬱陶しい。
「なんで、そんなに震えている?」
「この世界は……怖いから」
「あ、そう。まあ、君の感情は知ったことじゃない。君は神に救済された。つまりは、神に奉仕する義務があるということだ。今後は僕のために全力でサポートをしてもらう」
「……怖くて、怖くて、たまらない……だから……無理です」
「無理? いいか、君は僕の所有物だ。無理なんて選択肢はない。『イエス』か『はい』か『サー』以外の答えを持ち合わせてはいけない」
「でも……こわくて……な、なにも……できなくて……」
そこで、ネクラロリコンが、
「ギルティレベルが足りないので、トラウマを抱えている人間にベストパフォーマンスを求めることはできません」
「まったく……このスキルは欠陥品極まりないな! 何もできないじゃないか。僕は金を出したというのに!」
ついイラっとして、壁を殴ってしまった。
その衝撃で、スルメがビクっとしてイスから転げ落ちた。
みっともない女だ。
どこまで無様をさらせば気がすむ。
こんな使えない女に30円も出したのか。
30円あれば、女子大生を買えるというのに……
「……はぁ……うざいな。何がそんなに怖い?」
「えと……あの……」
「命令だ。答えろ。ベストパフォーマンスを求めているわけじゃない。なぜ、そんなに震えているのかを聞いているだけだ。それすらできないなら、本当に、買った意味がまったくないじゃないか……」
「あ、あの……実は……」
そこから時間はかかったが、なんとか情報を引き出すことができた。
彼女は、2か月前、強盗に両親を殺されているとのこと。
その犯人は、彼女と同じ学部の同級生。
大物議員の娘――名前は『禍原《まがはら》ジョカ』。
親の地位と金の力で、この事件をもみ消した、サイコパスなシリアルキラー。
「じょ、じょ……ジョカは……私の目の前で……パパとママを……殺した……次は……私が狙われる……私、それが……怖くて……だから……」
「ああ、もういい。だいたい分かった。僕は君のカウンセラーでもなんでもないから、君の痛みに寄り添うなんて思わないでくれ。あと、たかが両親を殺された程度で、世界一不幸みたいな顔をするのをやめてくれないか。こっちは、ゲスな嫉妬心で未来をつぶされているんだ。僕の方がよっぽどつらい」
「……」
そこで、僕は、
「禍原ジョカを購入する」
ネクラロリコンに30円を食わせて、
そのシリアルキラーを買った。
「これで解決だな。今後、ジョカは僕の命令に絶対服従。君に危害を加えることはできない」
「……」
「親が議員のシリアルキラーが手に入ったのは僥倖《ぎょうこう》だった。色々と使えそうな人材だ」
と、僕が、自分の運命力の高さを誇っていると、
スルメがぼろぼろと泣き始めた。
汚い顔だ。
よく人前で、鼻水をたらせる。
汚物め。
消毒してやりたい。
「……あ、ありがとう……助けてくれて……ありがとう……」
「もっと感謝しろ。僕は、お前なんかのために金を出した。必ず、対価に見合う働きをしてもらう」
「……はい」