ゼンドウ~鬼畜スキル『女子大生を安く買える』が最低過ぎて尊い。30円で購入したチート女子大生軍団でダンジョンを蹂躙する勘違いピカレスク~ 作:閃幽零
9話 女子大生を80人も殺した組織。
「……よろしければ、何人か電話してみましょうか。彼女たちは、僕の頼みなら、なんでも聞いてくれますから」
そう言ってから、僕は、スマホを取り出し、キヨに電話をかけた。
数回のコールの後、彼女は出た。
「悪いんだけど、これから仕事を一つ頼みたい。……担当の人と代わるから、内容がどんなものであれ、快く『受ける』と言ってくれ。頼んだよ。これは命令だ」
そう告げて、電話を綾大路に差し出す。
「どうぞ。実際に、話してみてください」
綾大路は怪訝《けげん》な顔のまま電話を受け取り、
数十秒ほど、キヨと言葉を交わした。
やがて、電話は僕の手に戻ってくる。
僕はスマホを耳にあてて、
「――ありがとう、キヨ。了解してくれたんだね。助かるよ。じゃあ、また」
通話を切ったところで、
綾大路が、心底驚いた表情で僕を見つめていた。
「……彼女は、本当に、あっさりと了承してくれた。内容をぼかして説明したというのに……命がけの仕事になることだけはしっかりと伝えたのに……まったく躊躇《ちゅうちょ》なく……いまだに信じられない。それほどまで、彼女は君に心酔しているというの?」
「他にも、電話してみせましょうか。まだ何人か候補がいますが」
「……ぃ、いや。それは、また後にしよう」
綾大路は、数秒の沈黙のあと、小さく頷いた。
「……理解した。正直、よくわからないが、君が複数の女性と、強固な関係にあるのは事実のようだ。……そもそもの話、ジョカを制御できるというだけでも、契約を結ぶ価値はある。君を、我々のスカウト部門に採用しよう」
「それはどうも」
軽く返しながら、僕は、この女の殺し方について考えていた。
まずはこの組織で出世をする。
必ず、この愚かな女よりも上の地位につく。
そうなったら、もうこっちのもの。
徹底的に僕の高みを教えてやる。
命を投げ出したくなるほどに。
貴様は、この僕を侮蔑《ぶべつ》した。
絶対に、許さない。
僕を理解できない劣等種に生きる価値などない。
今後、この世界で生きていいのは、僕に選ばれた有能な人材だけだ。
ゴミが生きていたら、僕の世界が汚れる。
汚物はすべて、正確に消毒する。
★
その後、綾大路から、ダンジョンに関する情報を一通り聞かせてもらった。
「我々300人委員会は、これまで『ダンジョン』に100人以上を投入してきた。現状、生き残っているのは20人だけだ」
「女子大生を80人も殺したんですか」
すさまじい巨悪じゃないか。
いずれ、この組織は抹殺しないといけないな。
「二十歳前後の女性の方が、高性能なスキルを得やすく、レベルも上がりやすい。ただ、それだけの話だ。男性だと『いいスキルを得られない』というわけでも、『女子大生以外は探索者になれない』というわけでもない。……現に、男の探索者もいる。今の序列1位は、夜城院優聖《やじょういんゆうせい》という男子大学生だしな」
聞くところによると、ジョカは序列2位。
実力的には拮抗しているらしいが、わずかに、夜城院が上とのこと……
「男もいけるんですか。ならば僕でもダンジョン探索者になれる可能性があるということですか?」
「望むなら、適性を測ってもいいが?」
「……いえ、結構。ただ聞いてみただけです。僕は、わざわざ死地に飛び込む愚者ではありませんよ。僕ならば、おそらく、その夜城院とかいうのにも負けない資質があるとは思いますが、僕の命は戦場で浪費していいものではない」
「心配しなくても、君の適性はおそらく低い」
「……不愉快ですね。なぜ、そんなことが言えるのですか?」
「優秀な人材は見た目からして違う。質の高い男であればあるほど、上位ランクのスキルを獲得しやすい……君では……スキルを獲得できるかどうかも怪しい」
「そこまで言われて黙っているわけにはいきませんね。適性を測っていただきたい」
素晴らしい資質を見せつけた上で、ダンジョンの探索は断ってやろう。
王は誰よりも優秀な存在だが、だからこそ、前線には立たない。
「別に構わないが」