本編最新話よりだいぶ前の時系列
福島の事件から一週間が過ぎても、検証は終わっていなかった。
六人のハンターが死亡し、一人が重傷。複数の警察官と住民が負傷し、市街地の一部には建物や車両の損壊が残った。赤い大型肉食恐竜は死亡し、最後まで現場にいた黒い個体――通称「温泉恐竜」は山中へ姿を消している。
世間では、母娘の前へ立つ黒い背中や、人間へ頭を下げたあと、警察官たちの敬礼を受けながら山へ戻っていく映像が何度も流されていた。しかし行政が検証しなければならないのは、その映像が感動的だったかどうかではない。
なぜ、ここまで被害が拡大したのか。そして次に同じことが起きたとき、何を変えれば死者を減らせるのか。
県警、自治体、消防、恐竜対策部門、ハンター制度を所管する担当者、外部研究者が集められた会議室では、事件当日の記録が秒単位で並べ直されていた。その中には、これまで黒い個体の行動を追ってきた御門優子の姿もある。
「まず確認しておきたいんですが、赤い個体を『凶暴化個体』として扱うのはやめましょう。少なくとも、現在までにその根拠は確認されていません」
事件直後から何度も繰り返してきた説明だった。
モニターには、赤い恐竜が市街地へ入る以前の映像が表示されている。山際で採食し、水を飲み、通過する車両を警戒しながらも追わず、人間との距離を取っている。
「市街地へ入る前の行動を見る限り、通常の大型肉食種として説明できます。人間を積極的に探して襲っていたわけではありません。問題はそのあとです」
映像が進む。
人間が集まり、車両が増え、山側へ撮影目的の人間まで入り込んでいく。赤い個体が離れようとした方向には人間がおり、引き返した先には道路と車がある。クラクション、急発進する車両、接近するハンター、銃撃。そのたびに大型肉食恐竜は方向を変え、最終的に市街地の奥へ追い込まれていった。
「赤い個体が安全だったという意味ではありません。六メートルを超えるメスの大型肉食恐竜ですから、通常状態でも極めて危険です。ただ、危険であることと、異常行動を起こしていることは分けて考える必要があります」
警察側の一人が腕を組んだ。
「つまり、人間側が市街地へ追い込んだと?」
「結果としては。ただし、誰か一人の判断ミスでそうなったわけではありません。撮影者は恐竜から離れようとして動き、住民は逃げようとして車を出し、警察は住民を守るため道路を規制し、ハンターは危険個体を止めようとした。それぞれ単独で見れば理解できる行動が、全体として赤い個体の退路を潰しました」
会議室の誰も反論しなかった。
誰か一人を責めれば済む事件ではないことが、かえって問題を難しくしていた。
◇
救助された母親への聞き取りには、夫も同席していた。
事件当日に家族のところへ這って向かおうとしたため、両手にはまだ包帯が巻かれている。椅子に座った娘は父親の隣にぴったりとくっつき、母親は向かいの警察官から同じ質問を何度か受けていた。
「最初は、もう駄目だと思いました」
娘を抱えたまま逃げ切れないと分かった。
だから路上へしゃがみ、自分の身体で覆った。
あの時、娘には大丈夫と言っておきながら、冷静な部分では助かる方法があるとは考えていなかった。
「黒い恐竜が来たときも、最初は何が起きたのか分からなかったです。すごい衝突音がして、噛みつかれたと思ったら何もなくて、それで顔を上げたら……あの子がいました」
「すぐに温泉恐竜だと分かりましたか?」
「はい。わかりました、映像を見たことがあったので」
「その時の印象は?」
「怖かったです、とても。赤い恐竜と同じ肉食恐竜の圧力みたいなものがありました」
母親はそこを否定しなかった。
「あんなに大きいと思ってなかったからだと思います。温泉の映像だと、もっと……小さくてかわいく見えてたから。でも、目の前にいたら人間なんかひとたまりもない肉食の動物なんですよ」
夫が小さく頷いた。
それでも母娘がその場を離れられたのは、警察官が危険を承知で戦闘区域へ駆け込んだからだった。一人が娘を抱き上げ、もう一人が母親を支え、黒い恐竜が赤い個体を食い止めているあいだに二人を運び出した。
「その後、救助されるまでに黒い個体が赤い個体からあなた方を守っていると感じましたか」
母親は少し考えた。
「感じた、というより……あのときは、パニックで感覚的なものですけど、それ以外に見えなかったです。赤い恐竜がこっちへ来ようとすると、必ず間に入ってくれたので。警察の人が私たちを連れ出してくれたあとも、ずっと」
隣に座っていた娘が口を挟んだ。
「黒い子、痛そうだった」
母親が娘を見る。
「噛まれてたけど、最後は尾山に帰ってった」
子供にとっては、それが事件の記憶だった。
巨大な恐竜同士の戦闘でも、社会制度の失敗でもない。怖い赤い恐竜が来て、黒い恐竜が前に立ち、警察官が助けに来て、黒い恐竜は怪我をして山へ帰った。
「温泉恐竜にまた会いたい?」
聞き取りをしていた女性警察官が、少し迷ってから尋ねた。
娘はしばらく考えた。
「ちょっとだけ、遠くからなら」
母親が思わず笑い、両手に包帯を巻いた父親も初めて表情を緩めた。
「それがいいね」
女性警察官も笑った。
その回答は、御門が聞いても満点を出しただろう。
◇
警察と消防にとって、より難しい検証はここからだった。
県警本部で開かれた会議では、事件当日の無線記録と配置図が大型モニターへ表示されている。警察は避難誘導、消防は救助と火災対応、自治体は住民への情報伝達、ハンターは赤い恐竜への対処を担っていたが、それぞれの指揮系統を統合する仕組みは状況の変化に追いつかなかった。
「ハンターが来た時点で、正直、こちらは安心しました」
現場にいた警察官の一人が証言した。
「専門家が来た。これで任せられると思ったんです。でも、最初に対応した二人が倒れ、その後に入った増援も一人、また一人とやられていった。住民はまだいる。火も出ている。赤い個体は動いている。こちらの装備では正面から止められない。途中から、誰に何を頼めばいいのか分からなくなっていました」
そして黒い個体が現れた。
「最初は最悪だと思いました。大型肉食恐竜がもう一頭増えたと思ったので。でも、母子の前へ入った。赤が動けば黒も動く。それで途中から、黒を撃つなという声が出ました」
「発報の可否は誰の判断ですか」
「最初は現場にいた駐在警察官でした。ベテランですが責任者任命はされていなかったとおもいます」
「正式な識別もできていない大型肉食個体を、現場判断で射撃対象から外した?」
「はい、その通りです」
「判断の理由を共有できますか」
警察官は少し考えた。
「あれは母子と赤い個体の間にいました。そして、こちらや民間人へ攻撃していない。それどころか、赤い個体を止めている。その状況で黒い個体まで撃てば、赤い個体を止めているものを自分たちで排除することになる。少なくとも、あの瞬間はそう判断したと聞いています」
制度としては想定領域の外にあり、責任の所在を問えるものではなかった。
そして結果としてはその判断が正しかった。
これを踏まえて検証すべき行動はそれだけではない。
「その後、警察車両がサイレンを使用し、消防が放水しています」
別の映像が表示された。
赤い恐竜が黒い個体へ攻撃を集中させている。そこへ警察車両のサイレンが鳴り、消防から放たれた水が赤い巨体を叩く。注意が一瞬そちらへ逸れ、その隙に黒い個体が体勢を立て直していた。
「これは誰の指示ですか」
恐竜対策側の責任者が答えた。
「御門先生の進言を、現場の責任者として私が採用しました」
何人かの視線が御門へ向いた。
御門はその視線を受け止めた。
「赤い個体の注意を一時的に分散させる手段として提案しました。黒い個体を戦力として正式に認定したわけではありません。ただ、あの時点で赤い個体と継続して交戦できていたのは黒い個体だけでした」
「つまり、結果としては援護したと?」
「はい、表現をこねくって遊ぶつもりはありません」
御門は否定しなかった。
「結果としては、事態の収拾には必要な行動だと考えました」
正式な登録も管理もされていない大型肉食恐竜を、行政側がその場の判断で援護したのである。
「規定にはありません」
「そうですね。ですが、恐竜が援護に入ってくる場合の行動ガイドラインもありません」
「いずれにせよ、想定外だったと言わざるを得ない状況ですね。もし次に同じ状況になった場合も進言しますか」
御門は少し考えた。
「同じ状況なら、迷わずそうします。いえ、できればより早く判断して、犠牲を抑える方向にしたい」
「同じ状況ということは?」
「人間への積極的な攻撃が確認されていない。別の危険個体を明確に阻止している。周辺の人間を攻撃対象にしていない。そして、こちらの介入が住民への危険を増やさない。少なくとも、その程度の条件は必要だと思います」
「ガイドラインの作成においてはそこまで明文化は難しいですね、やはり方針だけを提示して現場判断にせざるを得ないことが限界でしょう。警察やハンター、自衛隊の即応部隊への教育がどれだけ整備できるか」
今度は御門も答えなかった。
そこが問題だった。
あの黒い個体だから成立した判断なのか。人間を襲っていない恐竜なら同じ判断をするのか。別の危険恐竜と戦っていれば援護していいのか。そもそも現場の誰に、それを決める権限があるのか。
議長役の警察幹部が資料を閉じた。
「これが今回の問題です。撃たなかったことだけではありません。我々は途中から、未登録の大型肉食個体を事実上、戦力として扱っています」
会議室が静かになった。
「結果が良かったから、判断も正しかったで終わらせるわけにはいきません。しかし、規定どおり何もしなければ母子も生存したハンターも死亡していた可能性がある。なら、次は現場の勘だけに任せないための基準と、その判断が可能な教育が必要です」
かつて御門が芝生に寝転びながら考えていた問題は、想像よりずっと早く現実になっていた。
市街地では射線が取れない。住民がいる。複数の組織が同時に動く。そして、誰が現場を指揮するのか。
福島では、その答えがないまま全員が目の前の命を救うためにがむしゃらだった。
◇
御門が最も長く見ていたのは、戦闘そのものではなかった。
黒い個体が戦闘へ入る直前と、離脱する直前だった。
「ここからお願いします」
映像が戻される。
母親が娘へ覆いかぶさっている。その二人へ赤い恐竜が近づき、黒い個体が画面外から高速で飛び込んでくる。
「停止してください」
御門は画面を見た。
「黒い個体は、それまで赤い個体と争っていません。戦闘区域にもいなかった。母子が危険な状態になったあと、言葉を選ばなければ他の肉食恐竜の捕食行動に横やりを入れています」
別の研究者が頷く。
「因果関係のない横やり、青森の事例と似ていると?」
「結果だけ見ればその通りです。青森でも人間が危険な状況にあるところへ積極的に介入している。福島でも同じです。これで同様の事例は二例になりました」
「偶発的な遭遇ではない、明確な意図を持った行動であると」
「その可能性は高くなりました、ただし一例よりは、です。二例で『人間を救助する習性があります』なんて書いたら、世の中の図鑑がひっくり返ります」
何人かが小さく笑った。
御門は映像を進めた。
警察官が母娘のところへ駆け込み、二人を運び出す。その間、黒い個体は赤い恐竜を食い止め続け、母娘が十分に離れたところで動きが変わった。それまでは突破させないことを優先していたのに、そこから大きく横へ回り、すでに傷を負っていた後肢へ攻撃を集中させ始める。
「母子がいるあいだと、いなくなったあとで行動選択が明確に違います」
「母子を守っていたとみますか?獲物の取り合いであるとか」
「結果としてはその通りです。しかし、母子離脱後に執着していないことから、獲物を奪われまいとしたとも考えにくいですね」
御門は即答した。
「行動の意図はまだ断定はできません。しかし、少なくとも母子の位置が黒い個体の行動に影響していた可能性は高いです。それが習性なのかあるいは高度な判断に基づいているのかが重要です」
映像は終盤へ進む。
黒い恐竜が、生き残ったハンターへ視線を向ける。
赤い恐竜へ踏み込み、右肩を噛ませる。
そのまま巨体を押し込み、頭を低くする。
ハンターがさらされた急所を二回撃つ。
御門はそこだけ三度見直した。
「黒い個体の視線誘導順序が気になりませんか」
「つまり、ハンターとその行動、発砲による赤い個体への痛打を認識していた?」
「ハンターの存在は認識しているでしょう。問題は、その人間が武器を持っていて、何ができるのかまで理解していたかです。銃器の存在やそのもたらす結果までを理解できていたとすれば……」
「嚙まれてまで、射線を作った?」
「そう考えられます。自身の身体能力では致命傷にならないと判断して、未確定要素のハンターへ事後を託すのは、こういった表現は適切ではありませんが、あまりにハンターの行動と能力への信頼が高すぎます」
御門は一度そこで止めた。
「しかし確証はないと」
「はい、あくまでそう見える、までです。それでも結果を見ればそう考えてしまうところもあります、人間と同じく理屈で動いていると考えるのは危険ですが」
研究者として譲れない線だった。
それでもノートには、この個体について確認された行動が増えていた。御門はページの端に『黒色個体・行動記録整理』と書き、その下へ箇条書きにしていく。
・青森――危険な状態にある親子の前へ介入。
・宮城――大型肉食個体との戦闘中に回避行動を変更。戦闘後、荷物の場所へ戻って回収。
・山形――温泉を利用。人間との接触後は離脱。
・福島――母子が危険になったあと戦闘へ介入。母子の離脱前後で行動変化。武装したハンターを確認した直後、赤色個体の頭部を低い位置へ固定。
一つ一つなら、既知の動物行動の延長として説明できるものもある。
問題は、それらが一頭の個体へ集まり続けていることだった。
「御門先生」
「はい」
「どこからが偶然や暫定じゃなくなるんでしょうね」
御門はすぐには答えなかった。
「本人にヒアリングできるのが一番ですが、行動特性の統計から判断できるデータをそろえればいずれは」
映像を進める。
赤い恐竜が倒れたあと、黒い個体は人間へ向かわず、倒れた相手を食べようともしない。生き残ったハンターを見て頭を下げ、救助された家族のほうにも同じような動きを見せ、そのまま山へ帰ろうとする。
御門は会釈の場面をもう一度戻した。
「先生、この行動自体は分析の優先度は低いですよ」
「まだ何も言ってません」
「言いそうだったので」
御門は気まずそうに映像の中の黒い恐竜を見た。
研究者として答えるなら、頭部を下げる動作だけから人間社会の挨拶を理解しているとは判断できない。疲労や周囲の確認、偶発的な姿勢変化という可能性を排除する材料も足りない。
それでも、個人的な感想まで消えるわけではなかった。
「……最近困ってるんですよ」
「何がです?」
「私の中の研究者と恐竜好きが喧嘩してます」
今度ははっきり笑いが起きた。
「研究者は?」
「証拠が足りないって言ってます」
「恐竜好きは?」
御門は数秒黙った。
「絶対お辞儀した、って」
笑い声が少し大きくなった。
「報告書には書きません、研究者なので」
「それが賢明ですね、欄外の注釈にも書きませんか?」
「当たり前です」
御門も少しだけ笑ったが、すぐ映像へ視線を戻した。
福島事件が示した問題は、温泉恐竜の知性だけではない。
通常状態の大型肉食恐竜一頭でも、市街地へ入り、避難の遅れと指揮系統の分散が重なれば、専門のハンターを七人投入しても六人が死亡する事態になり得る。これまでの制度は、危険個体の存在を把握し、周囲を規制し、適切な人員と装備を整えてから対処できることを暗黙の前提にしていた。
福島では、その時間がなかった。
そして各地では、まだ原因の分からない異常行動も報告され始めている。
「狂暴化や特殊行動個体については、制度のほうも変えないと駄目ですね。保安部や警備部の人員も足りないのに……」
警察側の担当者が言った。
「はい、人員不足は承知の上で、ある意味では国民の安全保障へダイレクトに影響するため頑張ってください」
御門は苦笑しつつうなずいた。
「これは恐竜が変わったから、というより、こちらが今まで想定していなかった狂暴化という状況が実際に起きたからです」
「温泉恐竜については?」
「狂暴化とは別枠です」
「別枠?」
「危険性と敵対性を分けて評価したほうがいいと思います。あの個体は危険です。四メートル近い肉食恐竜ですから、そこは事実として評価すべきです」
そこで一度区切った。
「でも、今まで確認された範囲では、人間への積極的な攻撃はありません。それどころか、二度、人間が危険な状況へ介入した結果が残っている。だから『危険だから駆除』でも、『人間を助けたから安全』でも駄目です」
「なるほど、では?」
「適切な距離を保って観察を続けるしかありません。こちらが分からない相手だからこそ、分かるまでは余計なことをしない。うかつな接触により行動特性が変化する場合もありますし、少なくとも、向こうが人間を敵だと判断する理由を、こちらから作る必要はありません」
それは保護宣言でも、安全宣言でもなかった。
分からないものを、分からないまま扱うための方針だった。
◇
検証会議が終わったあと、現場にはいなかった同僚が、一人の若い警察官へ声をかけた。
「あの福島の映像、見たよ」
「ああ、福島事件の……どれです?」
「最後の方のやつ。最初に温泉恐竜に敬礼したの、お前だろ」
若い警察官は少し気まずそうな顔をした。
「……はい、すいません」
「謝るなよ、あれは上から言われたわけじゃないんだよな」
「違います」
「手が届く距離だったろ、正直怖くなかったのか?」
その問いに、若い警察官はすぐには答えなかった。
怖かった。黒い恐竜が現れた瞬間は、赤い大型肉食恐竜に加えて、さらに別の肉食恐竜まで市街地へ入ってきたと思った。あの身体なら、人間など簡単に殺せることも分かっていた。
それでも母娘の前へ入った。警察官が二人を救出するあいだ、赤い恐竜を止め続けた。最後には生き残ったハンターと一緒に赤い個体を倒し、こちらへ襲いかかることなく頭を下げて山へ帰ろうとした。
「めっちゃ怖かったですよ」
若い警察官は答えた。
「じゃあ、なんで逃げずっていうか、距離を取らずに目の前で敬礼したんだ?」
少し考えた。
あのとき、自分でも理由を整理していたわけではない。ただ、血を流しながら山へ帰っていく黒い背中を見て、何もしないまま見送ることができなかった。
「怖いのと、敬意を払うのは別だと思ったんです。その時は」
同僚はしばらく黙り、それから小さく頷いた。
福島事件のあと、人間たちは黒い恐竜をどう扱うべきなのか、以前より迷うようになっていた。
危険な野生動物であることは間違いない。人間を簡単に殺せる身体を持ち、実際に大型肉食恐竜を相手に戦えるだけの力もある。それでも、人間へ積極的に敵対した記録はなく、二度にわたって危険な状況にいる人間の前へ入った。
恐怖と敬意は、矛盾しなかった。
断章6 大恐竜の後始末 了