2年前の探偵事務所
ある日のキュアット探偵事務所……
アイスが何よりも好きな森亜るるかは困ったような表情を浮かべていた。
その理由は……
「ねぇねぇ、そらくん」
「ん~どうしたんだい?」
「呼んでみただけっ♡」
目の前にいる友達2名がさっきからずーっとイチャコラしているからだ。
そして、るるかはブラックコーヒーを喉へ押し流す。
「今日のるるかはコーヒーを飲む日なのか?」
「あら、無理しちゃダメよ?」
(あなたたちのせいなんだけど……)
そうるるかは心の中で呟く。
「…ねぇ、ずっと思っていたのだけれど…」
「「?」」
るるかの発言に2人は首をかしげる。
「あなたたちくっつき過ぎじゃない?」
2人はるるかの目の前でソファに座っているのだが肩が密着するレベルの距離で座っていたのだ。
「そうかしら?」
「これが普通じゃないのか?」
さも当然であるかのように2人は言った。
「あなたたち……」
「そらくん、あ~ん♡」
「あ~ん♡…うん、おいしいよくれあ♡」
今度はくれあがアイスをそらに食べさせていた。
そして、るるかは再びブラックコーヒーを喉へ押し流す。
「……もう、いろいろ言うのも疲れたわ…」
「あら、大丈夫るるか?」
「少し寝たほうがいいんじゃないか?」
(こいつら……)
悪気一切無しの発言に頭に血が上る。
「くれあ、僕からもあ~ん♡」
「あ~ん♡…ありがとう、そらくんが食べさせてくれたからもっとおいしくなったわ♡」
「……はあぁぁぁぁぁ…」
特大のため息をつき、るるかはまたブラックコーヒーを流し込む。
(本当にオンとオフが激しいわね…このカップルは)
そう呟いたるるかはある時猫の捜索をしていた時のことを思い浮かべる。
「くれあ、そっちにいたか?」
「どこにもいないわね…このあたりにいると思うのだけれど…」
「こっちにもいない…」
目の前の2人にイチャイチャカップルの面影など、どこにもなかった。
「あっ、いたぞ!」
「やったわね、そらくん!」
「早く依頼主に返しましょ。」
そらが探していた猫を見事発見した。
そして、そらが猫を抱きかかえ依頼人の元へ連れて行った。
「ありがとうございます…!見つからなかったらどうしようかと……!」
「いえいえ、俺たちはやるべきことをしたまでです。」
依頼主の女性は涙を浮かべながらお礼を言う。
そして、依頼人は見つけた猫を抱きかかえるとまたお礼を言いながら帰って行った。
(でも、確かその日の夜……)
るるかは猫の捜索依頼を解決した日の夜を思い出していた。
その日の晩、そらは寝る準備をしていると…
「ねぇ、そらくん……」
「くれあ?」
くれあが話しかけてきたのだ。
その表情は何やら不安そうに見える。
「…どうかしたのか?」
「今日………いっしょに寝たい……」
くれあは上目遣いでそらにお願いした。
「いつだっていいぞ」
断る選択肢などあるわけなかった。
そして2人はそらのベッドの中に入る。
「やっぱり…安心する…」
そらの匂いで充満した空間でくれあはそらに抱き寄せられていた。
「……今日何か不安にさせたのか…?」
「……今日の依頼人…」
それだけくれあはそらの胸に抱きつきながら小さく言った。
その言葉を聞いてそらは全てを察する。
「……俺があの人に取られちゃうって思ったのか?」
「………うん…そんなこと絶対無いって分かってる……けど、どうしても考えちゃうの……他の女に取られたらどうしようって……」
くれあ震える手でそらの服を掴みながら言う。
その様子を見たそらは口を開く。
「くれあ、顔を上げて。」
「そらく…んむっ!?」
くれあは顔を上げるとそらにキスされた。
キスされながらくれあはそらに頭を撫でられ、次第にそらのされるがままになる。
「……くれあ、安心した?」
「……うん…しあわせ…♡」
キスが終わるとくれあの表情は普段の彼女からは想像できないほど蕩けていた。
「…もういっかい……ううん…なんかいでもキスしたい…♡」
「くれあが満足するまで何回でもするよ♡」
そう言うと2人は再び唇同士を重ね合わせる。
「チュッ…ンアッ…チュ…♡」
「チュ…ハァ…チュッ…♡」
キスを繰り返していくうちに2人はヒートアップしてゆき…
「ンンッ…レロッ…くれあっ……♡」
「そらくん……ンンッ…♡」
室内には卑しい水音が鳴り響いていた。
そして、その音は外まで漏れており……
「……。」
るるかの部屋まで聞こえていた。
ンチュッ…♡ レロッ…♡ チュッ…♡
ンムッ…⁉ ンハアッ…♡
スキッ…スキッ…♡ スキ…ンジュッ…♡
(寝れない……)
向かいの部屋から聞こえてくる卑しい水音が気になりすぎてるるかは全く眠れなかった。
翌日、見事寝不足になり朝一番に2人の顔を見ると「ばか。」とだけ言った。
2人は言葉の意図を全く掴めなかった。
そして時は戻る…
「あらあら、今日もお盛んね。」
「くれあもそらも甘々でシュ。」
「…マシュタン…」
くれあとそらのイチャイチャゾーンにマシュタンとマシュタンがやってきた。
「ずっと気になっていたけど、どうしてるるかは2人を止めようとはしないの?」
「……くれあとそらが幸せでいられるならそれでいい。」
マシュタンからの質問にるるかはそう答えた。
「シュシュタンもくれあとそらが幸せならOKでシュ!」
「うん……でも……」
るるかはそう言うと2人のほうへと視線を向ける。
マシュタンとシュシュタンもるるかと同じ方向を見た。
「くれあ~♡」
「なぁに?」
「呼んだだけ~♡」
「むぅ…いじわるっ♡」
くれあはそう言うとそらの胸をぽかぽかとかわいい威力のパンチをする。
2人のイチャラブシーンを見てるるかは呟く。
「せめて、人目は気にしてほしいわ…」
「ああ…」
「それはそうでシュねぇ……」
るるかはそう愚痴った。
マシュタンとシュシュタンはるるかの苦労を察し同情する。
「くれあだってしたじゃないか~」
「むぅ~いじわるそらくんにはおしおき…!」
くれあはそう言うとそらの首に手を回し自分のほうへ引き寄せようとするが…
「それは部屋に戻ってから…だよ?」
「へ…?…あっ……///」
くれあの口に人差し指を当て、そらはそう言った。
そらに言われくれあは横を見るとるるかたちがじーっとこちらを見ていることに気づく。
「……ご、ごめんなさい…///」
くれあは頬を真っ赤に染めながら頭を下げた。
「……ふふっ…」
その姿を見てるるかは思わず笑ってしまった。
こんな平和な日常がずっと続けばいいのに…この場にいた誰もがそう思っていた……あの日が来るまでは…
「私が止める…!」
「まさか、一人で行くのか…!?危険すぎる…!」
ウソノワールがビッグマコトジュエルを手に入れるのをるるかは一人で阻止しようとしていた。
そらは危険だと止めようとするが…
「私一人で大丈夫…あなたたちは早くどこか遠くに……」
そしてるるかはプリキュアに変身し一人でウソノワールに勝負を挑んだが……
「くっ……!」
ウソノワールの圧倒的な力には敵わなかった。
そして、ウソノワールはビッグマコトジュエルに手を伸ばす。
「るるか…!」
その様子を見ていたくれあはるるかからもらった香水を握りしめる。
そして、その香水に涙が一粒落ちると強い光を放った。
「くれあ…!?」
突然くれあが光に包まれ、そらはそう言葉を漏らす。
くれあは光に包まれ空高く飛び上がり、そらとるるかはその光のほうへ視線を向ける。
そして、光の中から現れたくれあはキュアエクレールへ変身を遂げていた。
「何ッ!?新しいプリキュアだと!?」
「はああああああ!!」
蝶のような翼を生やしてエクレールはウソノワール目掛けて突撃し吹き飛ばした。
吹き飛ばされたウソノワールはビッグマコトジュエルに衝突し、その衝撃でビッグマコトジュエルは砕け散った。
エクレールは全ての力を使い果たし落下していく。
「くれあ!!!」
最愛の人の声に反応しエクレールはそらのほうを見て口を動かす。
『……愛してる』
そして、彼女は水の中へと消えて行った。
〈キャラ紹介〉
『立神(たてがみ)そら』
年齢:16歳
好きな食べ物:くれあの作った物
好きな色:青(くれあの髪色と同じだから)
くれあとは幼馴染でその頃からお互い惹かれ合っている。
くれあのことを病的なまでに愛している。
探偵事務所の一員
『帆羽くれあ』
年齢:16歳
好きな食べ物:そらの作った物
好きな飲み物:そらの唾液
好きな匂い:そらの汗
好きな場所:そらのベッド
そらと同様に病的なまでに愛している。
そらと再会を果たして以降はもっとべったりくっついている。
『森亜るるか』
2人がイチャイチャしている姿を見せつけられるたびにブラックコーヒーを喉に押し流して耐えている。