カーテンの隙間から朝日が差し込み俺は目を覚ました。
相変わらずくれあは俺をぎゅ~っと抱きしめてぐっすり眠っている。
今日も今日とてくれあの超絶プリティーなお顔を眺め……
「……え、エクレール…?」
「すぅ……すぅ……」
そこにいたのはなぜかキュアエクレールだった。
………ゑ?
「んぅ……おはよう…そらくん……」
「え、あ、う、うん…」
「んぅ……?どうかしたの……?」
エクレールは俺の挙動不審な態度を見て不思議そうに見つめてくる。
「えっと、その……鏡、見てきて……」
とりあえず、俺は洗面所のある部屋を指さしながらそう言った。
何が何だか理解しきれていないエクレールは目を擦りながらとりあえず、洗面所のある部屋に向かって行った。
「……。」
「……ふえぇぇぇぇ…?」
どうやら鏡で自分の姿を見たようで、ドア越しでもエクレールの驚く声が聞こえてきた。
「何事でシュ…?」
「ああ……実はね……」
とりあえず、シュシュタンにもさっき起きたことをざっくり伝えた。
最初は信じてはくれなかったが、洗面所から青ざめた表情で出てきたエクレールを見て一発で信じてくれた。
そして俺たちはとりあえずベッドの上に正座で向かい合って座る。
「えーっと……どゆこと?」
「あはは……」
「どうなってるんでシュ……」
うん、やっぱり何が何だか分からん。
「……とりあえず、変身解こうか」
「そうね、このままだと外に行けないし…」
そう言うとエクレールは立ち上がり、変身を解こうとした……のだが
「…あの……」
「「?」」
突然、エクレールがさっきの時以上に青ざめた表情で口を開いた。
その声を聞いて俺とシュシュタンは首をかしげる。
「変身が解けない…」
「「ゑ」」
「さっきから何度も解こうとしてるのだけど…全然解けないの……」
「マジかよ……」
どうやら、事態は思った以上に深刻らしい…
「それ…かなりまずくないか?」
「めちゃくちゃまずいでシュよ…」
「だよねぇ……」
事の重大さを再確認したエクレールは頭を抱える。
俺も同様にどうしたものかと頭を抱え悩ませていた……あ。
「ジェット先輩なら何か分かるんじゃないか?」
あの人ならプリキュアに関して詳しいし、ひょっとしたら何か解決策を教えてくれるかもしれない。そうと決まれば早速……
「おぉ~なるほどでシュ!」
「だろ?」
「なら早速行きましょう……あ。」
早速、ジェット先輩のところへと行こうとした時エクレールが何かに気づいたかのような声を上げた。
なんだか嫌な予感しかしないのだが……
「この姿のままで事務所までどうやって行くの…?」
「「あ。」」
……言われてみればそうだわ。
ここから探偵事務所までそこまで距離があるわけじゃないけど人通りが少ないわけでもない。
やばい、マジでどうしよ…と言うか最悪ここから身動き取れないぞ……?
「……あっ、きらめいた!」
「何か思いついたでシュ?」
「ええ、とってもいい方法よ!」
「おぉ~それでその方法って?」
その時エクレールが何かを思いついたようだ。
そしてその思い付いた方法を聞くとエクレールは立ち上がりついてくるように促す。
「そらくんちょっとここに立って!」
「…ただのベランダだけどここで何するんだ?」
とりあえず言われるがまま俺はベランダに出る。
別に何か特別な物があるわけでもないがここでどうするつもりなのだろうか……
「よいしょっと!」
「え?」
エクレールは俺の背後に回ると突然お姫様抱っこで持ち上げたのだ。
(あっ、かわいい……)
「シュシュタンも来て!」
「分かったでシュけど一体………まさか…!?」
エクレールのご尊顔に見惚れている間にエクレールは動いた。
「…きらめきタイム!!」
「ゑ?」
そして俺たちは閃光になった。
「いい天気だねぇ…」
「だねぇ……」
キュアット探偵事務所の外で小林みくると明智あんなはまったり紅茶を味わっていた。
今日は特に依頼も無く、すんごい暇だったのだ。
「……。」ズズッ
「……。」ズズッ
((なんか今のセリフすごいおばさんっぽい気がするような……))
心の中でそんなことを考えながら二人は紅茶を喉に通す。
「まあ平和が一番だからねぇ……ん?」
そんなことを言いながら空を見上げた時、妙な物がみくるの視界に入った。
その様子にあんなも気づくと同じように空を見上げた。
「流れ星…?」
「ほんとだ…」
青色に輝いている流れ星が目に入ってきたのだ。
だが……
「珍しいこともあるんだねぇ…」ズズッ
「え、おかしくない…?今朝だよ?」
まったり気分のみくるにはほとんど気にならなかったようだ。
あんなは正常だった。
その瞬間…
ドォォォン!!
「ブーーーーッッ!?」
「なああぁぁぁぁ!?」
空からその流れ星が事務所前にすごい勢いで落下してきたのだ。
その衝撃に二人して驚きみくるは飲んでいた紅茶をマーライオンのごとく吹き出す。
落下した場所をあんなとみくるはよく見てみるとそこには……
「あれはそらさんと…エクレール!?」
キュアエクレールと彼女にお姫様抱っこされているそらがいたのだ。
「…ついたのか?思ったより早かったな……くれあ?」
「世界が回ってますぅ~~~」
「あ、やべぇ。」
きらめきタイムを使った副作用で目を回していたのだ。
そらは急いで降りると今度はエクレールをお姫様抱っこして猛ダッシュで担いで来た。
「ちょ、一体何事ですか!?」
「と言うか、なんでエクレール!?」
「話は後でする!とりあえず、扉開けてくれ!!」
誰かに見られる前にとりあえず事務所の扉をみくるが開け、急いで担ぎ込んだ。
急いで事務所内に担ぎ込むと、とりあえずエクレールをソファに座らせた。
「はううぅぅぅぅ~~~~」
「えーっと……どういうことですか…?」
「……すまん、俺にも分からん…」
「えぇ……」
「とりあえず、ジェット先輩を呼んできて欲しいでシュ…」
未だにエクレールは目を回していた。
そしてシュシュタンにそう言われると、あんなちゃんとみくるちゃんはすぐにジェット先輩の研究室に突撃していった。
徹夜した影響でまだ寝ていたジェットだったが二人に叩き起こされるリビングまで引っ張り出される。
ちょっとかわいそう……。
「……ったく、人がぐっすり寝てる時に…って、なんでエクレールに変身してるんだ…?」
「それは……」
そらはとりあえず、現在に至るまでの経緯をザックリ説明した。
「なるほど…」
「そんなことが…」
「それでジェット先輩なら何か分かるかもと思ったのだが…」
その間にジェット先輩はトップオブリリーフレグランスを調べてくれているが……
「うーん…特に壊れてる様子は無いな」
「マジか…」
「とりあえず、様子を見るしか無いな。」
この先どうしたものかと頭を悩ませたその時……
ガチャリ…
玄関の扉が開かれる音が聞こえてきたのだ。
「まずいぞ、誰か来た…!」
「早く隠れるでシュ!!」
「やばいやばいやばい……!!」
ジェット先輩はそう言うが、エクレールが見つからないようにどうすればいいか分からず俺は焦りまくる。
その時、あんなちゃんが声を上げる。
「あっ、あそこのクローゼット!」
「確かにあれなら隠れられる!」
「よし、ならすぐに…!」
俺はすぐにエクレールを連れて行こうとするがまだ目を回していた。
「くれあ、起きてくれ~~~!」
「はっ!えっ、な、なに?」
「話は後でする!」
ギリギリのところでエクレールは回復した。
かなり困惑しているようだが、時間が無く説明を省き、クローゼットの中へと連れて行ってギリギリのところで隠れることに成功した。
「ふぅ…あぶねぇ……」
どうにか、一安心出来るぜ……
(……てか、俺まで隠れる必要無くないか?)
……今更か。
「くれあ…ちょっと狭いけど平気か…?」
「………。」
「くれあ?」
そうエクレールに問いかけるが、返事は一切返ってこない。
そして、少し目がこの暗闇に慣れたのかエクレールの姿形がうっすらと分かりかけてきた。
「どうかしたのか…?」
「………。」
再び聞くが、これもまた無反応……
「んむぅぅっ!!」
「むぐっ!?」
かと思われたが、突然俺の唇を無理やり奪ってきたのだ。
「はむっ…!んちゅっ…んちゅ…れろっ…!」
「ちょ、くれあっ…んぐっ…じゅるっ…ぢゅぶっ…」
エクレールは俺以上の力で頭を押さえつけ、無理やり舌をねじ込ませる。
今までのディープキス以上に激しく舌を入れ、戸惑っている俺をよそに自分の舌を無理やり絡ませる。
「はぁ……っ!…く、くれあ?」
「ごめんね、そらくんっ…私もう我慢の限界なの……♡♡♡!」
激しいディープキスをしたことでエクレールの声色は明らかに興奮状態になっていた。
うっすらと見えるエクレールの表情は蕩け、俺と愛し合うことしか考えられなくなっていることを物語っていることが分かる。
「んぢゅ…っ!あむっ…ちゅうっ…ちゅぶっ…んれ…れろっ…」
「んぶっ…!?むぐっ…んぐっ…んんっ…ちゅぶっ…」
エクレールはディープキスを再開し、俺は再び舌を絡ませられる。ぐりゅぐりゅと無理やりねじ込ませエクレールは俺の舌を擦り上げるように自分の舌を動かしている。
「んぐっ…んんっ…んふっ…ちゅぶっ…れろっ…じゅぶっ…んっ…ちゅっ…ぢゅぶ…っ!」
「んんっ!?んむっ…そらく…んあっ…れろっ……」
俺のほうもだんだんとヒートアップしていき、エクレールを抱きしめると今度はこっちのほうから舌を無理やりねじ込みディープキスをする。
エクレールが何か言いかけたが、そんなことお構いなしにディープキスを続ける。
「ふぅ……ふぅ……くれあ………」
「そら…くん……」
お互いに息切れを起こし、唇を離す。
お互いの口元は唾液まみれになっており、たらりと流れ落ちる。
「……ねぇ、くれあ…さっき言ってた我慢の限界って…?」
「……今日朝から愛し合えてなかったから………」
確かに朝から色々あったせいでまともに愛し合えてなかった……
そのせいで愛し合いたい欲が限界を迎えてしまったのだろう。
「そっか…」
「それにこんなことしてるの見つかったら大変なのに………」
エクレールは言葉を続けるのを少し渋るが、すぐに口を開く。
「すごく興奮するの……♡♡♡」
俺の彼女が新しい性癖に目覚めちゃったみたいだ。
「………それは…背徳感……ってやつなのかな…?」
「そうかも……ああダメ、我慢できない…!」
エクレールは俺の首に腕を回し、がっちりホールドすると再びディープキスをする。
「んむっ!んんっ…あむっ…ちゅぶっ…れろっ…れりゅ…じゅるる…っ!」
「んふっ…!んぶっ…ぢゅるっ…ふぐっ…れろ…ちゅぶ…くれあっ……んりゅっ…!」
「んあっ…そらくんすきっ♡…あむっ…れりゅぅ…っ!」
お互いの愛を確かめるように舌を絡み合わせ続ける。
その際、互いに愛を囁き合うことも欠かさず行い俺とエクレールは更にヒートアップしていく。
「くれあっ…俺も興奮してきた…♡♡♡」
「…いいよ、そらくんっ♡……きて………♡♡♡」
もはや自分自身を止めることなど出来ないぐらい俺たちは欲望で満たされていた。
そして……
「おい、もう大丈夫だぞ?」
「「…え?」」
その先へ行くことは無く、ジェット先輩がクローゼットのドアを開けたのだ。
俺たちは呆気に取られ、呆然としてしまう。
「って、元に戻ってるじゃないか?」
「「へ?」」
ジェット先輩がそう言ったので、俺はエクレールのほうへ視線を向ける。
確かにジェット先輩が言った通り、エクレールは変身を解きくれあに戻っていたのだ。
「あ、ほんとだ…」
「よかったでシュ~!」
「え、えぇ、そうね……」
「……。」
俺とくれあは終始ぎこちなく返す。
その様子を見ていたジェット先輩は俺たちのほうへ寄るとリビングにいるあんなちゃんたちに聞こえない程度の声で耳打ちする。
「あいつらに見つからないうちに顔洗ってこい…それから
「「……すみません………」」
ジェット先輩からお叱りを受けてしまった。
俺とくれあはあんなちゃんたちに見つからないうちに洗面所で口元についた唾液を洗い取って事なきを得た。
結局のところ、勝手にエクレールに変身した理由は分からずじまいなのだが……まあ、いいか。