プールの時間
「あつはなついなぁ」
「ほんとだねぇ」
「肌色が眩しい季節だぜ」
夏の暑さにグダる生徒達を見かねた殺せんせーがある提案をする。
「皆さん、プールに行きましょう!」
生徒達は乗り気ではなかった。プールは本校舎にしかなく1キロの道のりを歩いて行くしかない。
だが、殺せんせーが皆を案内したその場所は、1分くらいで着く沢であった。その沢はいつの間にかプールに改造されていたのだ。
「ヌルフフフ、水を貯めるのに20時間、25mなどの設備も完備!後は1秒あれば……飛び込めますねぇ」
「「「ひゃっほー!!」」」
生徒たちが一斉に飛び込みだした。
「ったく、殺しづらいなぁあのタコ」
刃覇は華麗な泳ぎを披露していた。
「刃覇くん、すごいね!」
「泳ぎ、得意なんだ」
「「鯱」一族だからな。泳げないと話にならねぇ」
と、その時。殺せんせーが木村や中村、原、岡島、狭間に注意し出した。やがてその注意はエスカレートしていく。
ピピッピッピピピッピ〜!
とムカつくほどにリズミカルな笛の音が鳴り響く。
(((う、うるせぇ)))
「どこぞの獣電戦隊だよ!ガブリンチョするぞ!」
「プールマナーはしっかりと守ってもらわないといけません!」
「殺せんせー、固いこと言わないでよー!水かけちゃえ!」
「きゃん!?」
「「「!?!?!?」」」
「なに?今の反応」
「まさか.....」
カルマが近づき、思い切り揺らす。
「や、やめてください!?水に落ちる!」
殺せんせーの弱点
水に弱い
これは使えると生徒達が考え込んでると、茅野が溺れてしまう。近くにいた刃覇が助けに行こうとするがそれよりも早く片岡が救助にかかる。
「水の中ならわたしの出番かもね」
数日後...
とあるファミレスに来ていた刃覇と矢田は、片岡が本校舎の女子生徒に勉強を教えているのを見ていた。
「慕われてるな」
「メグはかっこいいし優しいからね。私も一時期惚れかけたし」
2人の会話を聞いていたのだが、途中「わたしのこと、殺しかけたくせに」などと物騒な言葉が飛び出す。
そうして遊びに出掛けてしまい、片岡はため息をついた後、観察していた刃覇達に声をかけた
「で?なにしてるの」
「あはは…見つかっちゃった」
「なにかあったのか気になってな」
片岡は過去を語りだす。
多川は去年、好きな男子含むグループで海に行くことになったようで、カッコ悪い所を見せたくないとの理由でクロール学年代表の片岡に泳ぎを教えてほしいと頼んでいた。
1回目のトレーニングでなんとかプールで泳げるくらいには上達したのだけど、海で泳ぐのはプールより全然危険だからそのあとも何回も教える予定だったが、なんだかんだ理由をつけて少し泳げるようになったからと練習をめんどくさがり、もともと反復練習などを大嫌いな多川は練習をしなくなった。
そして、そのまま海に行ってしまい、案の定、海流に流されて溺れて救助沙汰に。
それ以来、役に立たない泳ぎを教えた償いをしろ!!とテストのたびにつきっきりで勉強を教えるはめに。
そして、片岡はその勉強を教えている間に自分の方が苦手科目をこじらせてしまいE組に行かされてしまった…とのことだった。
「いいの。慣れてるから」
「これではいけませんね」
「面接マニュアルか!」
「今日日聞かないね!?」
殺せんせーは即興で紙芝居を描き片岡に見せる。
主婦の憂鬱
主婦→矢田
クズ夫→刃覇
主婦「あなた!今月の家賃どうするのよ!」
クズ夫「うるせぇ!パチスロだよパチスロ!邪魔すんな!」
******
クズ夫「ごめんよぉ.....家賃がチミチャンガ1コになっちまった。捨てないでくれよぉ、俺お前がいないとダメなんだよぉ」
主婦「もう♡」
クズ夫「2人で半分こしようぜ」
主婦「うん♡」
**********
「所謂共依存というやつです。あなた自身も依存されることに慣れてしまっている。」
片岡たちは紙芝居の内容にドン引いていた。
「片岡さんの面倒見のよさは素晴らしいものの、時には相手の自立心を育ててあげなければいけません。「コイツならどんなにしがみついても沈まない」と思われてしがみつかれ続かれてしまうのは、相手のためにも、あなたのためにもなりませんよ」
「先生....どうすればいいのかな」
「泳ぎを教えてやればいいのです」
「俺も手を貸すぜ。こう見えて鯱一族1の泳ぎ上手って言われててな」
刃覇達を巻き込んだ一大作戦?が幕を開ける…!