甘神さんちの縁結び 外伝 ――氷の貴公子は、愛する許嫁の前では感情がダダ漏れです!? 作:夜幻
原作:甘神さんちの縁結び
タグ:オリ主 転生 AI本文利用 甘神さんちの縁結び オリ主 転生 陰陽師 最強主人公 許嫁 幼馴染 甘々 ラブコメ 恋愛 巫女 京都 天然主人公 AI本文利用
賀茂光琉――十七歳にして、京都の陰陽師・賀茂家の本家に連なる少年。類まれなる神力と卓越した陰陽術を操り、敵には一切の情けを見せないその姿から、周囲では「氷の貴公子」と呼ばれている。
しかし、そんな完璧な天才にも唯一の弱点があった。
幼い頃からの許嫁である、甘神夕奈。
夕奈の前では、光琉は別人のように感情豊かになる。嬉しければ笑い、悲しければ肩を落とし、照れれば顔を真っ赤にし、心配すれば露骨に慌てる。時には子供のようにはしゃぎ、時には天然すぎる言動で夕奈や周囲を困らせることも。
一方の夕奈もまた、巫女として神社を守りながら、昔交わした「大人になったら光琉の隣に立つ」という約束を胸に抱えている。
強く、優しく、時には冷酷な天才陰陽師。
けれど愛する少女の前では、喜怒哀楽が全部ダダ漏れ。
これは、そんな二人が織りなす、甘く騒がしく、少し不器用な青春と恋の物語――。
本作は『甘神さんちの縁結び』の世界を舞台にした、オリジナル主人公・賀茂光琉を中心とした二次創作小説です。
原作の雰囲気やキャラクター性を大切にしつつ、「もし甘神夕奈に幼い頃からの許嫁がいたら?」という設定を軸に、原作とは少し異なる物語を描いていきます。
主人公の光琉は、天才陰陽師として圧倒的な実力を持つ一方、夕奈の前では喜怒哀楽が全部顔や仕草に出てしまう天然少年です。
強くて格好いいのに、好きな女の子の前では途端にポンコツになる――そんな光琉と夕奈の甘く賑やかな日常を、ラブコメ中心で楽しんでいただければ幸いです。
なお、本作品はAIを活用して本文を作成・編集しています。
それでは、光琉と夕奈の物語をどうぞお楽しみください。
夕暮れの甘神神社。
茜色に染まった空の下、境内には涼やかな風が吹き抜けていた。
石畳の上を舞う木の葉を眺めながら、上終瓜生は深々とため息を吐く。
「……なあ、賀茂。お前、ここに何しに来たんだ?」
「夕奈に会いに来た!」
光琉は満面の笑みで答えた。
あまりにも即答だった。
しかも本人は「どうだ、当然だろ?」と言わんばかりに胸を張っている。
「……即答かよ」
「だって会いたかったんだから仕方ないだろ!」
「開き直るな」
「なんだよ瓜生、俺が夕奈に会いたいって言ったらダメなのか?」
光琉はぷくっと頬を膨らませた。
「いや、別に……」
「じゃあいいじゃん!」
「お前、学校じゃ『氷の貴公子』なんて呼ばれてるんだよな?」
「そうらしい」
「絶対嘘だろ」
「ひどい!」
光琉は本気でショックを受けたらしく、胸を押さえて目を見開いた。
「俺、傷ついたぞ……」
「いちいち大げさなんだよ」
「瓜生が冷たい……!」
「はいはい」
「夕奈ぁ……瓜生が俺をいじめる……」
「私に振るな!」
そこへ。
「光琉!」
境内の奥から、夕奈が小走りで駆けてきた。
巫女装束の袖を揺らしながら、夕奈は光琉の前でぴたりと足を止める。
「お前、来るなら来ると先に言え! 突然現れるから、こちらにも心の準備というものが……」
「夕奈!」
光琉の顔が一瞬でぱっと輝いた。
さっきまで瓜生に向けていた不満顔など、どこへやら。
「会いたかった!」
「――っ!」
夕奈の顔が一瞬で真っ赤になる。
「な、ななな……何をいきなり言っているのだ、貴様は!」
「だって本当に会いたかったんだ!」
「声が大きい!」
「嬉しいんだから仕方ないだろ!」
「だから、そういうことを平然と言うな!」
「なんで!?」
光琉は本気で困った顔をする。
眉を下げ、首を傾げ、夕奈の顔を覗き込む。
「夕奈、怒ってる?」
「怒っている!」
「なんで!?」
「恥ずかしいからだ!」
「……あ」
光琉が固まった。
そして自分の頬を両手で触る。
「……俺もなんか恥ずかしくなってきた」
「遅い!」
光琉の耳まで赤くなる。
「うわ、待って。俺、今すごい恥ずかしい」
「知らん!」
夕奈がぷいっと顔を背ける。
光琉はその横顔を見つめ――ふっと笑った。
「でも、夕奈が来てくれて嬉しい」
「……っ」
「やっぱり来てよかった!」
光琉は拳を握り、嬉しそうに小さくガッツポーズをした。
「よっしゃ!」
「何を喜んでいるのだ、お前は……」
「夕奈に会えた!」
「……本当に、お前は昔から変わらんな」
夕奈は呆れたように言いながらも、その口元には小さな笑みが浮かんでいた。
その笑顔を見つけた瞬間、光琉の表情もさらに明るくなる。
「今、笑った!」
「笑ってなどいない!」
「笑った!」
「笑っていない!」
「絶対笑った!」
「しつこい!」
夕奈が光琉の肩を軽く叩く。
「痛っ!」
光琉は大げさに身体をよろめかせた。
「夕奈が殴った!」
「殴っておらん、叩いただけだ!」
「暴力だ!」
「この程度で騒ぐな!」
「瓜生、聞いてくれ! 夕奈が俺をいじめる!」
「はいはい。仲良くやってろ」
「冷たい!」
光琉がまた頬を膨らませる。
しかし次の瞬間だった。
夕奈の表情が、ほんの少しだけ曇った。
「……光琉」
「ん?」
「覚えているか?」
その声を聞いた瞬間、光琉の表情が変わった。
「昔のことだ」
夕奈が静かに続ける。
「私たちがまだ幼かった頃。ここで……約束しただろう」
「……」
光琉は黙った。
先ほどまでころころ変わっていた表情が、今度はゆっくりと柔らかくなる。
「大きくなったら――私がこの神社を守る。そして、お前の隣にいる、と」
「……ああ」
光琉は小さく頷いた。
「覚えてる」
夕奈の目が揺れる。
「……本当に?」
「本当だよ」
光琉は笑った。
けれど、その笑顔には少しだけ寂しさが混じっていた。
「忘れるわけないだろ」
光琉は自分の胸を指で軽く叩く。
「俺、あの日のこと、ずっと覚えてた」
「……光琉」
「実はさ」
光琉は少しだけ照れくさそうに頬を掻いた。
「夕奈が忘れてたらどうしようって、結構心配してたんだぞ?」
「お前が?」
「そうだよ!」
光琉は唇を尖らせる。
「俺だって不安になるんだよ。『もしかして俺だけ覚えてたらどうしよう』って……昨日も寝る前に考えてた」
「……ふふ」
「笑うなよ!」
光琉は恥ずかしそうに顔を赤くした。
「真剣だったんだからな!」
「すまん、すまん」
夕奈が笑う。
その笑顔を見た瞬間、光琉もつられて笑った。
「……でも、よかった」
「何がだ?」
「夕奈も覚えててくれた」
光琉の目が、嬉しさでキラキラと輝く。
「めちゃくちゃ嬉しい!」
「そ、そうか……」
「うん!」
光琉は勢いよく頷いた。
「約束、まだ続いてるんだな!」
「……ああ」
「よっしゃ!」
「だから喜びすぎだ!」
「だって嬉しいんだよ!」
光琉は子供のように笑った。
そして勢いのまま、夕奈の手を取る。
「これからもよろしくな、夕奈!」
「――――っ!」
夕奈の目が見開かれる。
「な、ななな、何をしている!」
「手、握った」
「それは見れば分かる!」
「嫌だった?」
「……嫌、では……ない」
「本当?」
光琉の顔がぱっと明るくなる。
「よかった!」
「……お前は本当に……」
夕奈が小さく息を吐く。
「……子供みたいだな」
「夕奈が嫌がってないって分かったから嬉しいんだよ!」
「……っ」
「それに――」
光琉は照れながらも、握った手を離さない。
「夕奈の手、あったかいな」
「~~~~っ!」
「うわっ!?」
次の瞬間、夕奈の拳が光琉の肩に飛んだ。
「馬鹿者――――っ!」
「痛っ! なんで!?」
「恥ずかしいことを平然と言うな!」
「だって本当だろ!」
「だから余計に腹が立つのだ!」
「理不尽だ!」
光琉は肩を押さえながら涙目になる。
「痛い……」
「大げさだ!」
「夕奈が俺に冷たい……」
「……もう」
夕奈が困ったように眉を下げる。
すると光琉は、その顔を見てすぐに笑った。
「……でも、夕奈が元気ならいいや」
「……」
その一言に、夕奈の頬がまた赤くなる。
縁側から見ていた瓜生は、とうとう額を押さえた。
「……なんなんだよ、この二人」
その直後だった。
境内の空気が一変した。
風が止まる。
光琉の笑顔が消えた。
「……誰だ」
低い声。
先ほどまでの少年らしい表情が、一瞬で消え失せる。
光琉が夕奈を庇うように一歩前へ出た。
その目には、ぞっとするほど冷たい光が宿っていた。
「夕奈。下がって」
「光琉……?」
「大丈夫」
光琉は片手を上げる。
次の瞬間、無数の光が境内を走った。
「――消えろ」
凍るような声。
圧倒的な神力が弾け、邪気は一瞬で消滅する。
あまりにも呆気ない。
「……」
数秒の沈黙。
やがて光琉は振り返った。
「……終わった」
そして夕奈の顔を見る。
「夕奈、怖くなかったか?」
「いや。お前がいるからな」
「……!」
光琉の目が大きくなる。
「そ、そうか!」
次の瞬間、顔が一気に明るくなった。
「よかったぁぁぁ!」
「切り替えが早すぎるだろ……」
瓜生が呆れる。
光琉は胸を撫で下ろしながら、へにゃっと笑った。
「だって夕奈が怖がってたら嫌だろ」
「……本当に、お前は」
夕奈が微笑む。
「強いのに、妙なところで心配性だな」
「夕奈のことなら心配する!」
光琉は胸を張った。
「俺が絶対に守る!」
「ならば私も、お前を支えよう」
夕奈が握った手に力を込める。
「神社を守る巫女として。そして――」
一度だけ恥ずかしそうに目を伏せ。
「お前の隣に立つ女として」
「……夕奈」
光琉の顔が真っ赤になる。
「……それ、反則だろ」
「何?」
「嬉しすぎる……!」
光琉は両手で顔を覆った。
「無理。今のは無理。嬉しい。めちゃくちゃ嬉しい……!」
「お前が照れるのか!」
「照れるに決まってるだろ!」
「ふふっ」
「笑うなよぉ……!」
それでも光琉は笑っていた。
恥ずかしくて、嬉しくて、どうしようもないほど幸せそうに。
そんな二人を見ながら、夜重が縁側から顔を出す。
「あらあら〜。二人とも仲良しねぇ」
「仲良しというより、もう完全に夫婦じゃん」
朝姫も続ける。
「夕奈姉ぇ、顔真っ赤」
「うるさい!」
「光琉先輩も真っ赤」
「俺はいいんだ!」
「なんで!?」
「嬉しいから!」
光琉は堂々と言い切った。
夕奈が思わず吹き出す。
「……本当に、敵にはあれほど冷酷なくせに」
「ん?」
「私の前では、どうしてこうも分かりやすいのだ?」
光琉は少し考えて――。
「好きだからじゃないか?」
「――っ!」
「……あ」
また言ってしまった。
光琉の顔がみるみる赤くなる。
「……今のなし!」
「なしにはせん!」
「えっ」
「もう撤回は禁止だ!」
「夕奈、怒ってる?」
「怒ってなどいない!」
「じゃあよかった!」
光琉が満面の笑みを浮かべる。
その笑顔につられるように、夕奈も笑った。
茜色の空。
長く伸びた二人の影が、境内の石畳の上でひとつに重なっている。
強くて、優しくて。
時には冷酷で。
けれど好きな相手の前では、嬉しいときも、悲しいときも、恥ずかしいときも、全部顔に出てしまう。
それが、賀茂光琉という少年だった。
そして夕奈は、そんな彼の隣にいることを――誰よりも嬉しく思っていた。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
今回は、天才陰陽師・賀茂光琉と、許嫁である甘神夕奈の関係を中心に描いてみました。
普段は「氷の貴公子」と呼ばれるほど完璧で強い光琉ですが、夕奈の前では一気に感情豊かになる――そんなギャップを楽しんでいただけたら嬉しいです。
特に、嬉しいときには全力で喜び、照れれば顔を真っ赤にし、心配すれば分かりやすく慌てる光琉の「喜怒哀楽が全部ダダ漏れ」なところを意識しています。
そして夕奈も、昔から変わらない光琉への想いを胸に、巫女として、そして彼の許嫁として隣に立とうとしています。
これから二人の関係がどのように進んでいくのか。
甘神三姉妹や瓜生たちとの掛け合いも交えながら、甘く、楽しく、ときどき陰陽師らしい格好いい展開も描いていく予定です。
少しでも「この二人、いいな」と思っていただけたなら幸いです。
最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました!