この星の生き物ってよく分からない

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第1話

 ブレーザーは光がきらめく空間で1人考え込んでいた。

 

 僕はブレーザー。ゲントと一緒に戦う宇宙人で、この星のゲント達よりとても大きくて怪獣と戦えるくらいには強い。

 ブレーザーが僕の名前。

 でも最近、この星の生き物たちに会いに行くと、特に大きい個体によくわからないことを叫ばれる。

「ぶーちゃん」

「可愛い」

 僕はブレーザーなのに、ぶーちゃんって呼ばれることもある。ぶーちゃんってなんだ?とそっちを見ると、可愛い!と言われる。

 可愛い、という言葉は知っている。

 ゲントが、サトコやジュンや、その辺をころころ転がってる小さな毛玉たちに向かって言っていた。

 自分より小さいものに向けた言葉なのだと思う。好意的な言葉みたいだから、言われると嬉しい。

 でも、ブレーザーはぶーちゃんじゃないし、大きくて強いから可愛いも違うはず。

 それに、戦っているときは

「かっこいい」

 って言われる。

 かっこいい、はサトコやジュンがゲントに向ける言葉だから、多分大きいものに向ける褒め言葉なのだろうし、大きい自分に言われるのも分かる。この言葉を叫ぶのはほとんど小さい個体だから。

 この星のゲントに似た生き物たちは、時々小さくてふわふわした白いものに向かっても、「ぶーちゃん可愛い」と鳴いている。

 どうやら、僕に似せたものらしい。小さくてふわふわしてまるまるなそれを可愛いというのは分かる。

 でも、なんで大きくて強いブレーザーもかわいいって言われるんだろう。

 それに、他にもよくわからないことがある。

 この生き物たちは、僕に会うためにわざわざ来てくれているらしい。

 僕が傍に行ったりすると、悲鳴が上がったり腰が抜けたように立てなくなる個体がいる。大体大きい個体だ。

 最初は、見えない怪獣がいるのかと思ったけど、そんな様子も気配もないし、じっと見ていたらちゃんと立ち上がるから怪我をしているわけでもない。

 僕がするのと同じような何かの儀式か?と思ってじっと見ていたけど、そんな感じでもない。

 もしかして怖がられてるのかとも思ったけど、そのあとに僕に触る列に並んでいるし、ゲントや他のウルトラマンたちが教えてくれたグータッチやクロスタッチや握手をするととても嬉しそう。全然怖がってない。

 嬉しそうにしてくれるのは、胸の光のあたりがポカポカする。ゲントが守りたいって思ったのは、このポカポカなのか、と最近少し分かってきた。

 敵と戦っている時に応援されると、ポカポカじゃなくて胸の光がとても熱くなる。そうしたら、体の痛みがなくなって、力が溢れてくる。

 この星の生き物たちには、エネルギーを作って分け与える力があるようだ。

 自分たちのエネルギーを他者に渡す生態をした、小さいのに大きくて、弱いのに強い不思議な生き物。

 この星の生き物のことはよくわからない。

 僕が手を振ったり、グータッチやクロスタッチ、握手をすると

「覚えててすごい」

「お勉強してる」

「偉い」

 ととても嬉しそう。

 僕はこの星のことはよく分からないから、ゲントや他の皆を見て、真似して勉強するようにしているだけなのに。

 でもこれはそんなに難しいことじゃないはずだ。

 なのに、すごく褒められる。

 あと、可愛いって言われる。

 小さくないから、可愛くはないと思うのだけど。

 やっぱりこの星の生き物はよく分からない。

 でも、なんだか嬉しそうだし楽しそうだから、まぁいいか。


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