カスのかぐや姫   作:上条@そぉい!

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酒飲みながら書くと、二割くらいはっちゃけ度が上がりますね。


アイエエエエ!カス!?カスナンデ!?

 原作の外観客席から見ているだけでいい、そう言ったな。あれは嘘だ。

 なんて事を言い始める貴方ですがこれには事情があります。しかし貴方がどんな供述をしようとカスである事は避けられません。ベジータが言わなければ避けないナッパくらいカスです。

 

 ……話が逸れました。えぇ、始まりは酒を飲みながら本家かぐやの配信を見ていた時の事です。因みにかぐやいろPチャンネルの初登録者は貴方でした。出てくるまでF5キー連打で待機して迷いなくチャンネル登録を押していましたから。カスです。

 

 酒、というワードが出た時点で嫌な予感がしますがその予想は的中です。原作において一コマ二コマ程度に語られていた『かぐや争奪戦』その一部始終に遭遇した貴方は酒に酔った勢いで悪ノリ。その争奪戦に参加したのです。

 何してんだこのバカ、と突っ込まずにはいられない所業ですが酔っ払った時の貴方を止められる者はいません。

 

「ドーモ、初めまして。イロハ=サン」

 

 狐のメンポをした翁がエントリー。礼儀正しくお辞儀をする貴方に彼女も困惑気味である。いえ、それよりも彼女を困惑させる要素がありました。貴方が持っている武器の代わりに両手に握られていたのは心肺蘇生に使われるAEDです。意図が全く読めないそれに困惑8割心配2割と言った様子。

 しかし、ゲームは無慈悲に始まってしまいました。ステージは竹林。言ってしまえばイロモノ枠の貴方に彼女はとても油断をしていたのでしょう。両手のAEDをネリネリと擦り合わせ、竹林の隙間を縫いながら突撃。

 

 ──翁が急接近する。凄まじい移動速度。彼女は咄嗟に反応できない。

 

 そうして両手のAEDを彼女の着ぐるみアバターの上から当て、電気ショック。ビクン!と肩を跳ねながら距離を取る彩葉。

 これぞ見境なき医師団BFの変態達が古くから練り上げてきた伝統格闘技。AED神拳カラテである。

 しかし、そこが貴方の限界。グワー!と反撃を受けてKO。イロモノに恥じない結果となりました。人として恥じた方がいいですが。

 捨て台詞を吐きながら退出する貴方の姿はサンシタそのものでした。誇れ、お前はカスい。

 

 そのまま帰って寝てしまった貴方は起きた時にはそんな事すっかり忘れていました。だから色々やらかすんです。ていうか酒飲むのやめなさい。

 


 

 ぜーぜー、と肩で荒い息をする彩葉。ゲームだから肉体的に疲れるわけではないがかぐやに振り回された精神的負荷的にそうしたくなった。

 現在27連勝。時間も区切りが良く最後の挑戦者を迎えた。相手は──

 

「は?」

 

 思わず呆けた声が漏れた。狐のお面に紺色の着流しをした女性だ。しかし、問題はそこではなく彼女の握っている武器である。AEDである。もう一度言おう。AEDだ。思わず二度見である。

 

「ドーモ、初めまして。イロハ=サン。オキナ=です」

「あ、はい……はい?」

 

 え?初めて見たんだけどツクヨミにあんな武器あったっけ?なんて混乱した思考の中でそんなどうでもいい事を考えている間に、試合が始まり身構えるものの、混乱から抜け出せてはいなかった。

 一瞬構えるのが遅れた彩葉に、凄まじい速度で迫る翁。力を抜いた膝を折り、その落下の勢いを前方向へと転換する。対戦上級者のそれは反応の遅れた私にとって致命的で。

 

「ハイィィィィ!!」

 

 中華的な猿叫をしながらのAEDを押し付けた諸手突き。それはズンっと私の胸を衝撃が突き抜け、畳み掛けるように電気が全身を襲った。痺れが指先まで奔った。体の硬直。それを見逃すほど相手は甘くない筈。

 

──やばっ

 

 脳裏に過ぎる「負けたらかぐやが取られる」という事実に、頭が急速に熱くなっていくのが分かった。焦燥がチリチリと思考を焦がしていく。──追撃が、来る。その寸前に。

 

「──こらぁぁあ!!いろPの胸触んなーッ!!せくはらだぞー!」

 

 その一部始終を見守っていたかぐやの文句。それは起死回生の一言だった。

 

「あ」

 

 ピタッと、追撃に動く相手の動きがその一言で止まる。

 

「あ」

 

 その隙に、ほぼ反射的に動いた私は相手の首根っこを腕と脇で挟むようにして固定。腹に膝蹴りを叩き込む。

 

「ゲフゥ⁉︎」

 

 衝撃に体が浮く。その勢いを押し付けた膝で更に押し上げ、固定された首を軸に背面へ巴投げの要領で叩きつけた。

 

「アバーッ!?」

 

 先程までの雰囲気はどこにいったのか。まるでやられ役のように間抜けな断末魔をあげ、KO。winnerの文字が自身の勝利を教えてくれた。

 

「あ、あの……」

 

 倒れ伏したまま動かない翁。心配で声を掛けてみると、バイン!とバネの如く跳ねて立ち上がるとこちらを指差し。

 

「くそー!覚えてろー!もう膝枕してやんないもんね!!」

「は、はぁ……?」

 

 よく分からない事を叫び、そのまま退出していった。勝ったのに何か釈然としない私は、勝ったことに喜び抱きついてくるかぐやを宥めるのに気を取られてその事もすっかり忘れた。

 

「大丈夫だったかなぁ……」

 

 かぐやの一言が原因とはいえ、何か悪い事をした気分になる彩葉を、かぐやはケロッとした顔で。

 

「大丈夫だと思うなー、ああいうの立ち直るの早いもん。ジョンがそうだったし」

 

 若干の炎上をしながら波乱に満ちた配信は終了。そのお陰で登録者が増えた。あとなんか私にイロモノ枠のファンが何故か増えた。解せぬ。そういうのはかぐやだけで間に合ってます!

 


 

カス

この後首を寝違えたみたいな形で痛めた。自業自得なので同情の余地なし。誰かこのカスから酒を取り上げろ。

 

彩葉

今までにないタイプでタジタジになってた。それはそれとして反射的に的確な反撃をする。多分プロレスとかでも世界取れるよ超人。頭の隅で感じた僅かな違和感は何処かに飛んでった。

 

かぐや

なんか既視感デジャヴ。思わず普段言わないような文句を言ってしまった。自分でもなんで言ったんだろ?と首を傾げてる。

 

見ていたお兄ちゃんこと帝さま

配信見てたら見覚えのある奴が出てきて今まで見た事ないようなテンションでバカやってて腹抱えて笑ってた人。

 

ヤッチョ

あれ?私の時にこんな人居なかったような……

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