今日の貴方はルンルン気分でツクヨミ内を散歩中でしたが、その顔は歪んでいます。そろそろヤチヨカップも終盤。そろそろブラックオニキスが彩葉達に喧嘩を売る頃でしょう。翁としての貴方は個人的に帝アキラと交友があります。そのツテでそんな話を聞いていました。試合は観客席でみようかなぁ、なんて考えている貴方ですが、そう上手く行く事はありません。現在の状況を説明する前に、貴方の事情についてお話ししましょう。
貴方はツクヨミ内でコスプレをする時、原作が始まった後からヤチヨの姿をする事が大半です。というのも、かぐやの姿であれこれやると彩葉達の物語に影響が出る可能性があるからです。ヤチヨならあまり影響はないだろう、という判断ですが今回はそんなカスの甘い見積もりが招いた事態です。
「 みーつけた」
げぇっ!?ヤチヨォ!?と何処かの三国志武将の如く恐れ慄く貴方の前に立っているの本物のヤチヨその人。恐れていた事態が来てしまったのです。声真似芸人がコント中に本物乱入してきた時くらい死ぬほど気まずいアレです。
そうなると、貴方にできるのは逃げることだけ。既にこちらを見るヤチヨの目は獲物を狙うそれ。明日には食卓に並ぶのねって感じに養豚場の豚を見る目です。そんなー。
しかし、その程度で怯む貴方ではありません。全力疾走しながらもヤチヨとしての真似は絶対崩さず、なんならふざけ倒します。退かぬ*1媚びぬ*2顧みぬ*3それが貴方のポリシー。ネタをするなら本気で、その心意気は忘れません。
踵を思いっきり地面に押し付け急ブレーキ。目的の店へと入ります。そしてそこにいるオーナーに注文!スライドしながらカウンターの席へと着席します
そこへ間髪入れずホンモノが登場しますが、貴方の有り様を見て目を白黒させています。
──やぁ、ようこそバーボンハウスへ
まずは飲んで落ち着いてほしい。と席に置かれたショットグラスをシャー!と滑らせヤチヨの元へ送る貴方。
しょうがないにゃあ……と言わんばかりにため息をついたヤチヨは渋々席に座ります。この時点で貴方の勝利は確定的に明らか。節穴のカスを横目に状況の読み込めないカウンターにいるバーテンダーユーザーだけが混乱の渦ですが諦めてください。
──仏の顔もって言うしね、謝って許してもらおうとも思ってない。でも──
「ときめきは感じてないよー?」
穏やかに話す貴方の続きを遮り、ニッコリと微笑むヤチヨ。あっ、やっべーやつや、と内心ガクブルの貴方はしかし、それを表に出す事はしません。
そこからはヤチヨのターン。貴方を特定するまでのあれやこれやを説明され、針の筵となる貴方です。
「それで、なんでこんな事したの?」
と、一応弁明を聞いてくれるヤチヨは神的にいい人。貴方は脳内でどうするべきかを高速で考えます。全てを洗いざらい話すか?答えはNO。貴方は自分は観客であるべきとの考えを崩す気はありません。なのでツクヨミの1ユーザーとして言い訳が立つ理由をこの場で繕う事にしました。
私ヤチヨの大ファンなんす!とその一言でゴリ押します。だから推しの格好とかしてたんです!!と。自慢ではありませんが声真似も含め貴方のヤチヨとしてのコスプレは本物と並んでもそう簡単に見破れないくらいのクオリティがあります。
「それは嬉しいけどね?」
だからって本物に迷惑かけてちゃダメでしょ、とド正論パンチで返され貴方は沈黙。どうやっても向こうが有利です。
「はぁ……バグも多いからもしかして、と思ったんだけどなぁ」
貴方の熱意に負けたのか、私に迷惑が掛からない範囲なら許すよー、と寛大な措置をしていただきました。これにはコロンビアポーズで歓喜する貴方でした。
ここまでが貴方の事情説明です。では現在に時を戻しましょう。
貴方が目の前で見ているのはヤチヨカップ終盤。KASSENで目下戦い続ける彩葉かぐやヤチヨvsブラックオニキスの三人。しかし貴方がいるのは観客席ではありません。
「おおっとー!ブラックオニキスが一点リード!このまま勝負は決まってしまうのかー!」
真右で聞こえるのは実況担当の忠犬オタ公の声。
「いやぁ、流石プロですね、動きに迷いがありません」
その反対、左では乙事照琴が冷静な解説へ。そう、貴方がいるのは観客席ではなく実況席。こ、こんな事が、こんな事が許されていいのか……!と内心動揺しまくる貴方ですが今の貴方はヤチヨの姿。
「ヤチヨさんはどう思いますか?」
と、冷や汗ダラダラの貴方に声を掛けてきます。
──いやぁ、好きですねぇ。
なんて濁そうと言ってみるが、さらに深掘りが。私の発言なんてどうでもええやろがい!と半ギレになりながらヤケクソで答えていきます。
「普通にやればこのまま帝チームの勝ちだろうねー、でも、意外性って意味じゃかぐやいろPチームも負けてないと思うんだ。勝敗を分けるとしたらそこをどう発揮できるかどうかになるんじゃないかなー?」
「なるほど、では本番はここからと言う事ですね!」
どうしてこうなった、と嘆く貴方にはゲームエリアからのヤチヨの視線が突き刺さっています。お前なにやっとるん、といった感じに。
いや違うんすよ。ヤチヨにある意味公認されたのをいい事にコスプレしたまんま観客席行こうとしたら、たまたまオタ公さんに見つかって。あれよこれよと実況席に連れてかれたんです。
しかし、貴方は自分のやらかしでヤチヨの評価に傷をつけることだけはしたくない。それ故に全力でヤチヨのフリをしています。
そんな貴方の思惑を他所に、試合は貴方の知る通りに進んでいきます。予想外が重なったとはいえ、こうしてスクリーンではなく自分の目で見ている事に貴方は大変満足。
そうして試合終了した後、ヤチヨカップが終了。発表のどさくさに紛れて貴方は逃げました。ヤチヨに締められることを恐れたが故ですね。
そして、運命が動き出す、コラボライブへ。その一部始終を見ていた貴方でしたが、予想外な事態が起きました。この世界の貴方の拠点に何故か月人が現れた事です。
しかも、なんか見慣れた友人の如く肩をバシバシ叩かれるのです。え、誰ですか?
カス
怒涛の展開に巻き込まれ中。でも元を辿ると全部お前が悪い。カスもそろそろケジメをつけなくてはならない。
ヤチヨ
スリープの時間を狙って現れてる事は分かったので眠る時間をズラして本人を確保。もしや別世界の私、とかそっち方向を考えていただけに理由を聞いて拍子抜け。
しかしカスの所業に振り回されビキビキ状態。
月人
久しぶりだなぁ!元気してた!?え?覚えてないの?あんなに遊んだのに??