救護騎士団副団長ですが、幼馴染に性教育ビデオの教材にされた挙句、責任を取ることになりました。 作:オーバジン
鼻☆塩☆塩☆
あれは今から36万……いや14万四千年前だったか……まぁいい、俺や君たちにとってはつい昨日の出来事だ。
……某ゲームのような始め方をしたものの何から話せばいいか……まぁ、聞いていってくれ。
ピピピッ!
救護騎士団の部室にスマホの通知音が鳴る。
「なんだ?……ミネ、ゆっくりしているところ悪いが応援に向かってくれないか?」
「ということは純度の高い救護を必要としている方々がいるのですね?」
「あぁ、正義実現委員会が対応しているようだが……数が多いらしい。それに何やら精神不安定で暴れている患者もいるそうだ。」
「それならば早く向かわなければなりませんね!場所は……」
「もう、ミネの端末に最短経路と共に送ってるから早く向かってやってくれ、患者が待ってる。」
「了解です、ジンは一緒に来ないのですか?」
「俺はこの後、診察とか残ってるし残るよ、部室に誰もいないのはさすがにマズいからね。」
「分かりました、何かあればすぐに連絡するのですよ。」
「分かってる、行ってらっしゃい。」
「行ってきます。」
救護騎士団にそうしてミネは盾を持ち、きりっとした表情で部室の窓から飛び出していった。
「……全く、俺たちは便利屋じゃないんだぞ?」
俺は溜息をつきながらそう独り言ちる。
「救護騎士団なのに何で戦闘までさせられなければいけないのか……いやそれはミネだけか……それも駄目だな、確かにミネは強いけどあまりそんなことをさせたくないんだよな。」
「今が忙しいから、正実の戦力が足りなくなってるのも分かるが、わざわざ俺たちに協力させるか?」
「本当だったら、事後処理の治療だけをして戦闘は蹴ってる案件なんだが……今はあまり矛先を向けられたくないからな……はぁ……」
先ほど来た連絡は正義実現委員会からの戦力の要請だったのだ、各地で暴動が起きているらしくそれの鎮圧のためにミネが呼ばれたということだ。
「文句を言っても仕方がない……か。」
「次の診察まで時間があるし、薬品の整理とかしないとな……話し相手がいなくなっちまった。」
現在、部員たちはみんな出払ってしまっているので部室には俺以外の誰もいない。俺は一人で黙々と仕事をするよりも誰かと雑談しながら仕事をする方が向いている。だから患者さんと喋りながら仕事ができるここを気に入ってるんだが。
「いつもならミネが話し相手になってくれるんだが、今さっき呼び出されちまったからなぁ……俺も行けばいいんだろうがミネみたいに強くないし戦力に慣れないからな……うん?」
ガチャ……
「失礼します。」
そうぼやいていると部室の入り口の扉が開くと同時に鈴のような綺麗な声が聞こえてくる。そちらの方に視線を向けると、美しい銀髪でシスター服を着た少女が居た。
「サクラコさん、どうしたんですか?どこか体調でも悪いんですか?」
「こんにちはジンさん、体調が悪いとかではないですから心配は無用ですよ。」
この少女は、歌住サクラコ。トリニティ総合学園の大きな派閥の内の一つ、シスターフッドの長を務めている人間である。まぁ救護騎士団もその大きな派閥の内の一つなのだが。
「どうにも、暇ができてしまいまして、そしてやはり私は皆様から避けられてしまっているので……ジンさんの所へ来てみたのですが。」
「……正直に言えば、俺も話し相手がいなかったので来てくれて助かりますが……サクラコさん。」
「はい?」
「今の時期に大きな派閥のトップが別の大きな派閥の所に来るのはまずいでしょう?」
「……あっ……」
サクラコさんは俺に言われて気づいたようだ。
「エデン条約が近くなっていて、政治関係の問題がデリケートな時期なんですよ?」
「はい……考えが足りていませんでした。」
そしてしょんぼりとしてしまうサクラコさん。
「まぁ……先ほども言いましたが、話し相手がいなかったので、来てくれて助かりました、一人で単純作業はあまり好きではありませんから。」
「そう言えば、ミネさんはどちらに?」
「ミネなら今……救護に向かっていますよ。」
「救護……あっ……」(察し)
俺の口から出た救護しに行ったという言葉を聞いて何かを察したようだ。今頃ミネは、「救護ォォォ!」といいながら暴徒たちを盾で叩きのめしている頃だろう。
「という訳で、一人で作業しなければいけないと思っていたところ、サクラコさんが来てくれたのでありがたいです。」
「タイミングが良かったのですね。」
そしてそこからはカルテや診断書を整理しながらの俺とサクラコさんで雑談をしていく。そしてその雑談は思ったよりも盛り上がりを見せていく。
「ジンさんは、ミネさんとたいへん仲がよろしいようですがいつ頃からのお付き合いなのですか?」
「そうですね、ミネとは昔からの付き合いで、まぁ一言で言うなら幼馴染ってやつですね。」
他愛もない話をしていたがミネと俺の関係についての話になった、気になっていたんだろうな。異性の幼馴染と言うのはどんなものなのかと。
「俺って昔は今みたいな性格じゃなくてですね、もっと内気な性格だったんですよ。」
「そうなのですか?あまり想像がつきませんね。」
「まぁ、俺が物珍しい男性ということで、周りからの視線がきつかったというのが例でしょうかね。」
「そう言うことですか。」
俺がガキの頃はいろんな人から様々な視線を向けられて参っていた時期があった。
「でも、そんな家に引きこもっているような俺を、いろんなところに連れまわしてくれたのがミネなんですよ。」
「家が隣同士で親同士の仲が良好だったのも相まって、遊ぶ機会が多かったんですよ。そこで何で外で遊ばないのかと聞かれて、そのころから俺はミネと結構仲が良くなっていたので理由を言ったんです。」
「そ、それで、ミネさんはどんなことを?」
「俺の目をまっすぐ見て『何があっても私が絶対に守って見せます』って言われまして。ちょろいかもしれませんが、それを聞いたときにミネなら本当に守ってくれるって確信が湧いたんです。」
「そのころから、ミネが他の子より強かったっていうのもあったんでしょうね。」
その日から、ミネは俺を守る騎士のように隣にいてくれたのだ、俺が誘拐されそうな時も他の子から虐められそうになった時も、いつも守ってくれたのだ。
「そこからずっと、ミネの隣や近くに居るようになりました。それでその距離感のまま今に至るという感じです。」
「ふわぁ……いい話ですねぇ……」
俺とミネの関係性を聞いたサクラコさんはほっこりとしたような表情をしていた。
「それなら、普段からお互いべったりなのは分かりますね。」
「そんなにですか?」
「少なくとも私からはそう見えますね。」
サクラコさんの目からは常にお互いがべったりらしい。おかしいな、常に隣を歩いてて、同じ家に住んでいるってだけなのに。
「そうでした!一番聞きたいことがあったのでした!」
その言葉と共にサクラコさんはズィッ!と近づいてくる。
「ジンさんはミネさんの事をどう思っているのですか!?」
「どう、とは?」
「もちろん異性としてです!」
サクラコは興奮していた、いつも怖がられてまともな雑談をできていなくここまで楽しくおしゃべりをしたのが久しぶりだったのと、お年頃ということでこう言った色恋沙汰に興味津々なのだ。それ故、ジンとサクラコの距離が近くなっていた。
「異性としてですか……」
俺はあごに手を当てて考える。その間もサクラコさんは目をキラキラさせて答えを待っている。
「好きですよ、幼馴染としてではなくて、ちゃんと異性として。」
「やっぱりそうなのですね!」
サクラコさんは表情を(≧∇≦)にして興奮している。
「昔から俺のことを気にかけてくれて、それに『何があっても守って見せる』と言われて、惚れない奴は居ません。あの頃からずっと好きですよ、心の底から。」
「そうですね!いくら昔のこととはいえ、そんなのもうプロポーズですものね!」
「プロポーズですか、いつかは俺からしたいなと思っています。」
「まさかプロポーズの予定が!?」
「はい、お互いが18歳になった時にと……」
「まさかの学生婚ですか!?すごいですね!」
そこからサクラコさんの方に連絡が来るまでいろんなことを話した。
「今日は付き合ってくれてありがとうございました。」
「いえ、こちらも今日の業務がスムーズに進んだので助かりました。」
「……また偶にこうやってお話をしに来ても大丈夫ですか?」
「もちろんです、俺は普段ここに居るので来る前に一言連絡していただければ大丈夫です。」
「分かりました!ではこの辺りで失礼します。」
そうしてサクラコさんが部室から出ていく。
トンットンッ……
「サクラコさんが来てくれたおかげで大分スムーズに進んだな、後は診察が来るのと……ミネが救護した暴徒たちの治療かねぇ……ん?」
サクラコとの会話中に終わらせた書類等を綺麗にまとめて次にやることをまとめているとまた扉が開く。
「あ、お帰りミネ……ミネ?」
開いた扉を見るとそこには綺麗な青髪で、俺の幼馴染のミネがいた。しかしどうも様子がおかしい黙ったままこちらを見つめている。
まさか怪我でもしたのだろうかと思い、席を立ちミネに近づく。
「どうしたんだミネ、まさかどこかに怪我でも……」
「ジン」ガシッ!
「ミネ?」
近づくとミネに腕を掴まれる。痛くは無いがかなり力がこもっている。
「実は先ほど、正義実現委員会の方々に、とある教育ビデオを作ってほしいと頼まれたんです。」
「教育ビデオ?救護騎士団に?」
「はい、正確には私とジンにです。」
「俺たちに?」
俺たちに?まさかティーパーティーに目を付けられたのか?だとすればマズイな、俺たちはセイアと繋がっているから詮索されるわけにはいかない。
「ミネから見て、それは重要な事に見えるか?」
「えぇ、とても。今後に関わる大事なことです。」
なるほど、ミネから見ても大分重要な案件らしい。
「なr「部屋はもう用意しています、早く行きましょう。」グィッ!
「ちょ、まっ……」
有無を言わさずミネに引っ張られそのまま部室を出て、二人で住んでいる家にまで来てしまう。
バタン!
ドサッ!
そのまま寝室に連れ込まれ、いつも二人で寝ている大きめのベッドに馬乗りになるように押し倒される。
「ど、どうしたんだミネ!?今日ちょっとおかしいぞ!?」
俺の上に乗っているミネに必死に問いかけるが聞く耳を持たず、何やらカメラを操作している。
「……これで撮れているはず……よし、しっかりと録画状態になっていますね、別画角の方も問題なしですね、それでは脱がしますね。」
「待て待て待て待て!?」
おもむろにミネが俺の服を脱がしてくる。
「俺たちは今から教育ビデオを撮るんだろ!?」
「はい、教育ビデオを撮るのですよ?」
「じゃぁ何で脱がすんだよ!?」
「それはもちろん性教育ビデオだからですよ。」
「性教育ビデオ!?」
どういうことだ?何でティーパーティーが性教育ビデオなんか欲しているんだ?それに何で俺とミネ指定なんだ!?
「正義実現委員会のピンク色の髪の子が医療に携わる集団なのに性教育のビデオが無いのはどういうことだと苦情を言っていたので。」
そしてどんどんと俺の服を剥ぐ、そしてミネも服を脱いでいく。
「ちょ、ちょっと待て!ミネはそんなことで、その……ハジメテを失くしていいのか!?」
「それはジンも童貞を失うのでお互い様です。」
ミネの目を見る、あっ……これはもうヤる気だ、本気度が違う。
「それでは、救護騎士団特製の性教育ビデオの撮影を開始します。」
「ほ、ほんとに待って……ムグゥ!?」
性教育ビデオの撮影はミネからの熱烈なキスから始まったのだった。
エデン条約とか書いてありますがある一点だけを覗いて関わらせるつもりはありません。(気が変わる可能性あり)
ほぼギャグ時空なのでセイアは起きてます。
異常、寄こされる可能性のある質問への先出回答。