メインヒロインになりたくない姫騎士ちゃん 作:黒騎士くん二次書き仲間増えろ
やりたい展開を書こうとしたらなんやかんやあって詰め込みすぎました
なので今回はめちゃくちゃハイペースです
このスピードに着いてこれるか――!
外出許可が出た当日。
ワタシたちは最初に映画館に足を運んでいた……のはいいとして。
「『超か○や姫!』……?何が『超』なんだ?」
「見たらわかるよ。あ、せっかくだしドリンクとか買いに行かない?」
「お、おう」
なんで上映してるのがこれなんです?時空とか歪んだ?めちゃくちゃ最新(前世基準)じゃん。
「姫乃ちゃんは映画とか見るん?」
「あまり見ない。無駄遣いはしたくなかったから」
「……超無理限界ギリ?」
「別にそこまでじゃない。……ただ娯楽に割く程の余裕がないってだけ」
まあ前世はバリッバリに趣味にお金をつぎ込むタイプのオタクだったんだけどね。ネト○リでも映画館でも見ましたとも。
「……なんでワタシも連れてきたの?」
「なんでって?」
「あなたたちが彼を好きなことは知ってる。だったらワタシはあなたたちにとって邪魔者じゃないの?」
今のワタシって公式カプに挟まるオリ主だからね。まあそういうのも
「そりゃまあ恋敵って意味なら合ってるとは思うで?だからといって排除すんのは違うってだけや」
「女の戦いは正々堂々行われるべき。たとえ最後に結ばれるのが一人でも、蹴落とし合うのは違う。デスゲームでもあるまいし」
「……そう。随分とお優しいのね」
まさしく正義のヒロインって感じ。正義感とか欠片もなくてミーハー心だけで戦ってたワタシとは大違いだ。……ワタシなんかにそんな気遣いしなくてもいいのに。
「ただいまー!みんなの分のポップコーンとドリンク買ってきたよ!」
そうこうしている内に、両手にポップコーンセットを抱えた二人が帰ってきた。もう上映時間も近い。ひとまず今は前世ぶりの映画鑑賞を楽しむとしよう。
「あー!面白かった!」
「古のオタクに刺さる選曲が神レベルだった」
「葵は最近のオタクだよね?あ、カツミくんはどうだった?」
「面白かったぞ。かぐや姫の話くらいは知ってたけど、それを元にあんな話が作れるなんてな」
映画館を後にしたワタシたちは、近くのカフェで昼休憩を取っていた。
「姫乃ちゃんはどうだった?」
「面白かった。ブルーの意見にも同意する」
「同志よ……!」
「なんか変なところで意気投合してない?」
実際ワタシ的に一番気が合うのって多分ブルーだしね。女子女子してる子とは関わりづらいし。
……さて、現実逃避も程々にして、ここからの行動について考えるか。
今から黒騎士くんはジャスクルの三人に感謝の言葉を告げ完全に心を開き、追加戦士になってもいいという志を見せる。しかしそれは特大のフラグとなり、それを言葉にする直前に侵略者が襲来。後はジャスクルの負けイベとか黒騎士くんの覚醒イベとかが一気に起こるといった感じだ。
だが問題点として、この場には原作にはいないワタシこと姫騎士がいる。それがどんな影響を及ぼすのか、ワタシ自身にもわからない。極論ワタシが何もしなければいいという説もあるが、緊急時のリカバリーのことを考えると完全放置はしづらい。となるとどうするのが最適解か……
「……め。姫!聞いてるか?」
「……ごめん。少し考え事」
「そうか。じゃあ改めて……姫、今までありがとな」
「……それは前にも聞いた」
「ああ、言った。でも、きっとあれだけじゃ足りないんだ。俺が姫からもらったものはあれだけじゃ返しきれない。だから、せめてお前の未来は俺に守らせてくれ」
え?なに?プロポーズ?
「決めたんだ。俺はこいつらと、ジャスティスクルセイダーと一緒に、怪人みたいなやつらからみんなを守るって。だから姫はもうこれ以上戦わなくていい。俺たちとも関わりたくないなら、それでいい。それでも、せめてお前の平和な未来くらいは俺に守らせてくれ」
「……そう」
それは……ワタシにとってもこれ以上ない話だ。ワタシがこれ以上黒騎士くんたちと関わる必要はなくなるし、それでいて黒騎士くんたちはこれからも平和のために戦う……つまり原作の流れは崩壊しない。姫騎士にとってはまさに理想のエンディングだと言えるだろう。
だけど……なんだろうか。この胸のモヤモヤは。もう会わずに済むという事実に、胸がチクチクと痛む。こんなの、まるで……
「っ!なんだ!?」
ワタシがその答えに辿り着く前に、無情にもシナリオは動き出した。
『地球人諸君に告げる』
来たか、侵略者。
「みんないくよ!」
「了解」
「いくで!」
『『『CHANGE → UP RIGING!! SYSTEM OF JUSTICE CRUSADE……!!』』』
まず動いたのはジャスクルの三人。まあそもそも今のワタシたちには戦う術がないしね。彼女たちに任せるしかない。
「こっちに逃げて」
「ゆっくりでいい!落ち着いて移動しろ!」
ワタシたちにできることは避難勧告が精々。そしてそうこうしている内に戦闘音が聞こえなくなってきて……
「あの変態に持たされた。使って」
「プロトチェンジャー!? なんで俺の腕に!?」
黒騎士くんが
「いくの?」
「……ああ、行ってくる。姫は待っていてくれ」
さっき言葉にしたことを体現するように、黒騎士くんは一人で戦地に赴いていく。それでいい、はずだ。ならなんでワタシはこんなにも……
「……はぁ」
やーめた。うだうだ悩むのなんて性に合わないや。とりあえず行くだけ行こっと。別に透明になって見てるだけなら問題ないでしょ。
あ、そうだ。
「……そこにいるんでしょう?アルファ。これ、ありがとう」
「……やっぱりあなたは気付くんだ」
虚空に向けて感謝を述べ、ワタシは走り出した。
「……変身」
「Starlight」
変身完了っと。さて、様子見しに行きますかね。
おー、やってるねえ。ジャスクルは負けちゃってるし、黒騎士くんも変身を強制解除されちゃってる。絶体絶命って感じだね。まあ原作通りならここでルプスドライバーちゃんが登場して……
「がっ!?」
黒騎士くんを掴んではいたぶっていたロン毛が吹き飛ばされた。なんでだ?……
「な、なんだお前は!」
「……ワタシは通りすがりの一般人」
体が勝手に動く。口は辛うじて動くので、とりあえずそれっぽい言い訳を発しておいたが、これ本当にどうなってるんだ!?
「そして、ワタシの大事なものに手を出したあなたたちを屠る者」
……ああ、なるほど。なるほどね。ははっ、こんなんじゃ黒騎士くんのことを鈍感とか言えないじゃん。だってワタシは今、ブチギレてるんだもん。他の誰でもない、
そっか、そうだったんだ。ワタシ、黒騎士くんのことが……カツミくんのことが、とっくに好きになっちゃってたんだ。
「私を屠る、か……低俗な種族の分際でよくもまあそんなことが言えたものだ。やれ、アクス」
「了解っ!」
はいはい、お決まりの変身解除コースね。でも残念。
「『ワタシにそれは効かない』」
「Starlight」
「なにっ!ぐぅっ……!」
とりあえずその汚い手をカツミくんから離してもらおうか。
「大丈夫?カツミ」
「あ、ああ。というか今俺のこと……」
「それは後。下がってて」
それじゃあお掃除、始めよっか。
「チィッ!貴様如きが私に勝てると思うなよ!
金と銀の戦士が二人。でもなぁ……お二人さんは見た目があかんわ。
「Starsword」
「切り刻んであげる」
ゴテゴテした武装がミスマッチすぎる。もっとスマートであれよそこは。
「ふっ、この程度でやられるものかぁ!」
「その威勢がいつまで続くことやら」
避ける。斬る。斬る。避ける。あ、ちょっとかすった。まあいいでしょう。大したダメージじゃない。
「やれぇ!アクス!」
「重力に潰されろ!このメス猿が!」
「っ!」
ベガと呼ばれていた男が後ろに跳び退くのと同時に、体が重くなる。これはちょっとまずいかも。
「『ワタシにそれは効かな「させるかぁ!」
飛ぶ斬撃!?くっ、それは流石に甘んじて受けるしか……
「姫!」
「……え?」
かつみ、くん?なんでここ、にいて、斬られ、て?
「カツミ!?」
「ぶじ、か?ひめ……」
「なんで、ワタシなんかを庇って……」
ワタシは変身中。対してカツミくんは生身だ。どっちがあれを受けるべきだったかなんて自明の理なはず。それを理解していないはずがない。
「はは……なんで、だろうな。姫が攻撃されてるのを見たら、思わず体が動いたんだ」
ワタシの、せい? なんで、なんで、なんで。 まだ傷は浅い。 ワタシがもっと強ければ。 今ならまだ助かる。 全部ワタシのせいじゃん。
守ろうとしてた人に守られるとか、馬鹿みたい。
「はっ、雑魚が一匹死んだか。このままもう一匹もあの世に送ってやろう」
……ふざけるな。ふざけるなふざけるなふざけるな!こうなったらワタシ諸共お前ら全員……!
――落ち着いて
――君がやるべきことは、そうじゃないはずだ
誰……いや、今はそんなのどうでもいい。感謝する。おかげで頭が冷えた。今ワタシがすべきことは……
「……になりたい」
「Starlight!」
流れ星に願いを三度唱えれば、その願いは叶うという。
「……ヒロインになりたい」
「Starlight!」
なら叫べ。ワタシの願いを今この場で。
「ワタシは好きな人を守れるヒロインになりたい!」
「Starlight!」
ワタシだけの願い星よ、ワタシの願いを叶えてくれ。
「……大変身」
「Wishing Star!」
ベルトから溢れた光がワタシを包み込む。そして感じる。これが、ワタシの新たな力……!
「Star of the Stars of the Stars!」
身に纏うは輝くような純白。放つ光は優しく温かな星の光。姫騎士の証たるティアラのような頭部の装飾には、無数の星々を模した飾りが散りばめられていた。
「Star Knight!」
星騎士。それが今のワタシを表す名だ。
「な、なんだその姿は……!」
「エネルギー値急上昇……!?あれはもしや私たち以上の……!」
驚きの声を上げる侵略者共を無視して、ワタシはカツミくんの傷に触れた。
「姫……?」
「大丈夫。今治すから。……『治れ』」
真っ赤な傷口が光り輝く。するとその傷は跡形もなく消え去った。……ぶっつけ本番だったけど上手くできてよかった。
「さて、そこの侵略者。どうする?この場でワタシたちに倒されるか、このまま大人しく帰るか。好きな願いを叶えてあげる」
「ふざけるな……このまま大人しく帰れだと?そうすれば見逃してやるだと?そんなことが……認められるか!」
あっそ。まあ、どちらにしろ倒すつもりだったし別にいいけど。
「こんどこそぶっ潰れろ!」
「そんなもの『効かない』」
重力の檻を無力化する。この程度でワタシを止められると思うなよ?
「さて、と」
「Starry Light!」
星型のバックルを回転させると同時に、軽く踏み出す。たったそれだけで、ワタシの速度は光速の域へと到達する。
「どこに……っ!?」
「遅い」
「Starry Night!」
再びバックルを回す。するとワタシを覆うアーマーの一部が黒く変色していく。それは、愛する人が纏う色。星々の光を際立たせる、宵闇の色。
「ぶっ飛べ」
「がっ!?」
この状態のワタシは超近接特化。わかりやすくいえば「オーバーモード」だ。ちなみにさっきの方は「マスターモード」に当たる。
「それじゃ……『来て』」
このままワタシが無双してもいいが、それだと今後の展開に支障が出る。というわけで強化パッチを強制召喚である。
『———ッ、———ッ!?』
「大丈夫。あなたに相応しいご主人様のところに案内してあげる」
はーい、ダストドライバーことルプスドライバーちゃんでーす。これをカツミくんの腰にぽいっと。
「なんだ?これ」
『EAT KILL AL……ジ………ジジ……PERFECT!!』
ほい、完堕ちベルトちゃんいっちょう上がり。
『ALL→ALL→ALL→ ALMIGHTY!!! THE ENEMY OF JUSTICE……』
『『『TRUTH FORM!!!』』』
「これは……」
「カツミ専用強化フォーム。それで
「……おう!」
さて、哀れな侵略者の末路とか……流す必要もないよね?
はい、場面変わりまして宇宙船の中です。いやー……これどうしよ。
流れでここまで来ちゃったけど、原作通りならこの後最強のラスボスとご対面でしょ?いくらワタシでもあれ相手に勝てる気がしないんだけど……
「姫!」
「どうかした?」
「このままこいつら全員ぶっ倒して帰ろうぜ!
そうだね、楽勝だね(手のひらクルー)
好きな人にこんなこと言われちゃったらもう頑張る以外の選択肢ないじゃん。ラスボスでもなんでも来いってもんよ。あ、でもワタシに目を付けるのはやめてください。あんなヤベーやつに気に入られたくないです。ワタシはあくまでカツミくんのおまけなんで。そこんとこマジでよろしくお願いします。
「ん?どこだここ?」
来ちゃったか。ラスボス様とご対面って感じだね。
「——地球の言語か。単純だな。これで合っているか?」
青肌異種族感マシマシの女性。彼女が推定原作ラスボスの最強存在。正真正銘のバケモノだ。どのくらいかっていうと……
「どうした?かかってくるといい」
「ぐっ……!?」
プレッシャーだけで行動不能になりそうなレベルっすね。なにこれエゲツな……後これに普通に適応してるカツミくんもやっぱおかしいよ。
「姫!?大丈夫か!?」
「大丈夫……ワタシ、は……『お前に勝つ』!」
……ふぅ。なんとか耐えられるようになった。やっぱ極限状態だと願いの質が違うね。
「ほう。願い……いや、想いの力か。不確定で不安定、故に上限が存在しない……面白い」
はいラスボス様直々の「面白い」発言いただきましたー。返品ってできます?
「いくよ、カツミ」
「ああ!」
「ふふ……存分にかかってくるといい」
せめて死なない程度に手加減してくれると助かりますいやマジで!
「地球人の時間に換算すると、61時間46分27秒、か」
駄目でした(即堕ち二コマ)
やっぱ無理っすね。もう体中バッキバキでマトモに動かせねえや。思考の方も朧気な上に糖分切れでアホみたいな思考しかできない。なんか言ってるけど聞き取れねえ。
「このまま私好みに育てるのもいい。だが違う、そうではないな。それだけでは遊び心がない。そうさな……元いた星に帰してやろう」
え?マジで?サンキュー!
「私の一撃に耐えられたら、な」
いや待て確かこれ喰らったら記憶喪失になるやつ!それだけはまずい!防げ防げ防げ防げ!全力で願え!ワタシの記憶喪失とか絶対面倒なことになるって!
「ふせ、げ…………!」
「まだ願う気力があったか。その願望の源流……気になるところだな」
え?今なんて言っ――
「なんでこんなところにまで連れてこられなきゃいけな……っておいおい!かっつんとひめちゃんじゃないか!しかも二人ともボロボロだし……一体何があったんだ?」
姫騎士ちゃん
ついにヒロイン宣言をかました
なおまだ作品開始から五話しか経っていない模様
まあ次回からは記憶喪失になってその辺の記憶もなくなってるから別にええやろ
黒騎士くん
無自覚に好意を向けている人を守ろうとしたら逆に守られた上に名前呼びされた人
恐らく情緒がぶっ壊されたものだと思われるが……
咄嗟に命がけで庇うという選択肢が取れるくらいには重い
ちなみにジャスクルに対する感情はほとんど原作通り(追加戦士になってもいいくらいには心を許している)
ただその上に姫騎士ちゃんがいるというだけ
ルインさん
育てがいのありそうな人材が二人も来てくれて内心ウキウキ
多分姫騎士ちゃんの「お前に勝つ」宣言に満点をくれる
以下作者の趣味全開の裏設定
姫騎士・
自身の恋心を自覚したことでスタードライバーの願いを叶える力を引き出せるようになった形態
自身の願う気持ちの強さに応じてありとあらゆる願望を叶える力を持つ
ただし願いが大きければ大きい程それ相応の想いの強さが必要
スターリーライト
作中で言われていた通り大体ガヴのマスターモード
願いの力で制御することで光並の速度で移動が可能
高速で飛び回りながら弓チクもできる
↑
ベルトの星型バックルを回転させて形態変化
↓
スターリーナイト
大体ガヴのオーバーモード
黒騎士を模倣した必殺の拳で全てを殴り殺すための形態
なおイメージ元が黒騎士くんなのでこの形態だけでも十分強い
名前の由来は
ここからがあとがき
オリ主の強化フォーム・恋心自覚・黒騎士くんとの共闘などなどこの段階でやりたいことをとりあえず全部やってみたみたいな回です
作者の趣味の関係上ライダーネタが多めです(変身ギミックを三回連打で限界突破→ゼッツ・スターオブ(以下略)→ギーツ・スピード型とパワー型の形態変化と決めゼリフ→ガヴ)
自分でも暴れた感はあるけど後悔はしていません
書いてて楽しかったし
次回からは記憶喪失編になります
全くプロットはないですが、作者も楽しみつつ読者の皆さんの期待に添えればと思います
というわけで今回も感想お待ちしております!
後これを読んで面白そうと思ったら君も黒騎士くん二次を書こう!(ノルマ達成)