2050年の魔法使いは空飛ぶスマホくらい普通に使いこなすし、スタグレがわりにぶちかますけど、今日から俺が幼女の中の人!!みたいなガチ奇跡には、どうしてこうなったし!?って意外と振り回されっ放しです⭐️   作:一本子持ち縞の夏黄八

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時間遡行篇 第1章 今夜はパーリナイ改め予定を変更して幼女の中からお送りします
【#01】 星明かりの名を持つ魔法使い、斯(か)く語りき。――俺は、昴(すばる)。「読み」の魔法使い。あぼんしかけた俺は、気がつけば、令和じゃっぱーん!の“ようじょ”へ、どぼんしていた・・・。


 

 

 

 星に願いを(あぽんあすたー)――

 昔から よく そう言うけどさ!

 

 もしも(IF) 星のほうが(The Stars)

 まじめに(described) 願いを(A STRNG)

 かけちゃってたら(Wishes)

 どうなんと思う?

 

 こう(・・) なんだよ!

 

 3(すりぃ),2(とぅ),1(わん)!

 もういいかい? はじまるぞ!

 

 

 

 

 

 

 ⋯⋯――ぅうう。頭、超痛ってぇ⋯⋯!

 

 けど、ぎりぎりどうにかなったみたい。

 

 軋(きし)みを上げるこめかみに、内側から叩き起こされた俺は、痛む部分が他にはないことに、安堵しいしい身を起こしかけ、

 

 って、え――!?

 

 手のひらに感じた強烈な違和感に、目を見開いた。

 途端、ぶり返してきた刺すような痛みに思わず顔を顰(しか)める。

 

 いや、顰めたのは頭痛のせいだけじゃない。

 

 

 おいおい、なんつうか、まるであいつの髪に触れた時みたいじゃなかったか、今!?

 

 

 ギョッとしたあまり、引っ剥(ぺ)がす勢いで離してしまった右手と、起き上がりかけの体を支えている左手。

 

 腰回りに軽く力を込めて、上半身をしっかりと支え直した俺は、自由になった両手でもって今度はこわごわと頭髪に指を這わせ、絡ませてみる。

 

 

 おかしい。

 

 

 俺の髪がこんなに柔らけーワケない。

 

 大体、ここ、どこなんだよ?

 

 見たトコ、和室みてーだけど。

 

 

 会場にこんな部屋、あったっけかな⋯⋯?

 

 

 それに⋯⋯あれ? そもそも俺、どうやってここに?

 変だな。思い出せねえや。

 

 いよいよ奇っ怪。

 

 痛くない方の頭の隅で、端的に浮かべると、何かヒントが見つかりやしないかと、俺はぐるりと部屋の中を見回すことにした。

 

 まず右手側。

 床の間があり、鞘におさまったままの太刀と脇差が飾ってある。

 

 奥側と手前には、手作り感あふれる掛け軸に、金彩の施された壺が赤白で一口(いっこう)ずつ。

 

 その反対へと首を巡らせると、モノクロの写真が額縁に入れられ、長押(なげし)に三人分飾られている。

 

 写っているのは男二人に、女性が一名。

 日本海軍の軍服に、袴姿に、留袖姿。服装からして戦前か戦中(おおむかし)に撮影されたものだろうか?

 

 二間続きの襖は開け放たれていて、その向こうに置かれた座卓の天板には、和室には似つかわしくないペット用のキャリーが二つ並んでいる。

 

 サイズはどうみても、小型犬用。猫か犬でもいるっぽいな。

 

 部屋の明かりは消えているが、まだ日が高い時間らしく、自然光だけで部屋の中は十分明るい。

 

 

 だから照明は灯(つ)いてなくて――、って、

 

 うん?

 ⋯⋯なんか天井高くないか? 

 俺が、座ってるせい?

 

 

 それにしても、どこか違和感ある気がするけど。

 ま。いいや。立てばわかる。 

 

 鴨居(かもい)の木目に視線を滑らせながら立ち上がると、俺は再び、辺(あた)りを見渡した。

 

 ふうむ、レセプション会場のホテルの和室にしちゃあ、生活感ありすぎ。一般家庭の二間続きの日本間ってところだな、こりゃ。

 

 天井は――⋯⋯。

 

 うん。やっぱ不自然に高い。

 

 天井灯を見上げたまま、俺は思った。

 

 三メートルじゃ利かなくね?

 

 見たトコ、天井高以外は普通の日本間なのに、なんでこんな作りにしたんだろう。

 

 これじゃあ、照明入れるのだって不便じゃねーか。

 

 実際、百七十五の背丈の俺でも、紐に手が届きそうにないしさ。

 

 他に妙なところは――?

 

 さらに確かめようと顎を引いて、サッシの向こうの庭先へと何の気なしに目をやった俺は、芝生の緑色と一緒くたになって視界の真ん中まで入ってきた、目の前の窓ガラスに映り込む俺の立ち姿に、思いがけず、

 

「どぅワきゃあッ!?」

 

 叫んでいた。

 

 

 そう。

 

 俺の喉から出せるワケのない、それこそ小学生になるかならないかぐらいの――

 

 幼い女の子(・・・・・)そのもの(・・・・)、な声で。

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