Blood War Blut〜罪を清算する者〜 作:XIYON
俺の名前は黒神零。至って普通の民間人……────のはずだった。
ある日、俺はいつも通り友人と家に帰っていた。しかしその道中に吸血鬼に襲われてしまう。友人たちは血を吸われて殺され、生き残ったのは俺一人だけだった。
孤独に逃げようとガレージに隠れるもつかの間、すぐに見つかって吹き飛ばされてしまい、絶対絶命だった。
しかしその時、俺は何故か悪の力に助けられた。
それ以降、俺は様々なダークライダーの力を駆使して吸血鬼退治をしていたのだ。
『昨日の夜未明、渋谷区の近隣住民から男性の死体を見つけたとの通報があり、警察官が駆けつけたところ吸血鬼によって被害にあった者と見られました。警察はこの事件の捜査を吸血鬼対策組織機関『スレイアル』に引き継ぐとのことです。』
零「また吸血鬼の事件か。」
この世界は民間人の人間に紛れた吸血鬼がいる。どういう経緯で現れたのかは不明だが、ヤツらは夜に現れ、血のために人を無惨に殺している。
その同期や目的すらも不明だ。
フリーハンターやスレイアルの目を掻い潜りながら戦っている俺はヤツら吸血鬼を倒せるのは悪の力だけだ。単純な正義だけでは勝てないから…
零「狩りの準備をするか。」
俺は吸血鬼を狩るために、コンビニへと足を運ぶのであった。
スレイアル本拠地…
幹部『例の焼死した吸血鬼の件、何かわかったか?』
黒姫「いえ何も…噂によれば、我々やフリーのハンターでもない者が狩っていると思われます。」
幹部『非公認のハンターか。それが何者かは分かるか?』
黒姫「正直に言いますと、あれだけではなにも情報は…」
幹部『だろうな…』
黒姫「しかし、関係があるのではないかと思う情報がありまして…」
幹部『情報?』
黒姫「紅城の情報によれば、仮面ライダーと名乗る者が最近、人を吸血鬼の脅威から守っているとのこと…」
幹部『仮面ライダー…その言葉は久しく聞いたな?』
黒姫「ご存知なのですか?」
幹部『あぁ、仮面ライダーの力は異界からやってきた特別な力だ。その出自や何のために使われてたのかは不明だ。』
黒姫「吸血鬼と同じように謎が多いですね…」
幹部『まぁ、吸血鬼との関連性がないとは言いきれないがな…────黒姫、君には吸血鬼狩りを進めながら例の非公認ハンターの追跡を頼む。』
黒姫「分かりました。」
幹部との連絡を終えた黒姫は資料にあった仮面ライダーリュウガの証拠写真を眺めていた。
黒姫「(仮面ライダー…そんなヒーローみたいな者がいるのか?)」
そこへ水色に染められたポニーテールの女性が黒姫のところへとやってきた。
???「黒姫さん。吸血鬼が人を襲っているとの報告が来ました。」
黒姫「クラスは?」
???「Dランクです。すでに何人かの被害にあっているとのことで…」
白峰雪香、狙撃銃を得意とする一等級ハンターで黒姫の部下であり、吸血鬼を確実に狙い撃つ実力を持つ。
黒姫「白峰は近隣住民の避難を、すでに人を襲っている吸血鬼は私が狩る。」
雪香「分かりました。」
黒姫「(仮面ライダーが出る可能性もある。その時は用心しなくては…)」
黒姫と雪香はDランクの吸血鬼が現れたという新宿へと向かった。
一般人「ひいいいい!助けてくれぇえええ!」
吸血鬼「アッッハハハハハハハ!逃げないでよ!私に血を寄越しなさぁーい!」
吸血鬼は1人、また1人と血を求めるために人を襲っていた。しかしそこへ、刀を振りかぶった黒姫が割り込む。
黒姫「観念しろ吸血鬼、貴様の所業はここで終わりだ。」
吸血鬼「狩人がこうも早く来るなんてねぇ?どこで嗅ぎつけたの?」
黒姫「スレイアルを侮られては困るな?我々は常に貴様らを監視している…そう簡単に血を取れると思うなよ!」
しかし、その戦いをビルの屋上から眺めていた物がいた。そう、零だ。
零「へぇ…今日はスレイアルのハンターもいるのか…ちょうどいい。お手並み拝見といこうか。」
そう言った彼は着ている黒いパーカーに付いているフードを被った後にリュウガのカードデッキを取り出し、近くにあるドアにそれを向けた。
そしてそれに呼応するかのように彼の腰へVバックルが装着される。
零「……変身。」
躊躇なく変身ポーズをとった零は持っているカードデッキをVバックルを装填。仮面ライダーリュウガへと変身した。
零「さぁ、楽しませて貰うぞ?」
そして黒姫はDランクの吸血鬼を追い詰めていたが、すばしっこい敵に為す術がなく大苦戦していた。するとそこへ…
雪香「黒姫さん!大丈夫ですか?」
黒姫「雪香、近隣住民は?」
雪香「避難させました。周辺に規制線も。」
黒姫「助かる…あとは狩るだけか…」
雪香「えぇ…ですがこの吸血鬼、変じゃないですか?」
黒姫「気づいたか?Dランクなのに尋常じゃないほどの力を秘めている。」
吸血鬼「ねぇ狩人さんたち、私と次はどんな遊びをしてくれるのぉ?」
雪香「コイツ、潰されたみたいね…」
黒姫「やめろ雪香、相手の思うつぼになるぞ?」
吸血鬼「さぁ、アナタたちの血もちょうだいするわよぉーーー!」
吸血鬼が血を欲すために黒姫と雪香へ向かって襲撃するが、そこで予想外の事態が発生した。
キィーーン!キィーン!キィーン!
黒姫「うっ!?」
吸血鬼「なに!?この耳障りな音は!」
吸血鬼がその響く音に彼女はその場で倒れてしまう。そしてそれと同時に現れたのは、黒い装甲を纏った龍を模した戦士だった。それを見た黒姫は見覚えがあったのか、ある言葉を放つ。
黒姫「!?────まさか、アイツが仮面ライダー!?」
雪香「え?あれがですか?」
吸血鬼「仮面ライダー?……あぁ、噂の吸血鬼を狩るヤツね?」
零「覚悟しろ吸血鬼、お前の罪は俺が清算する。」
SWORD VENT!
リュウガに変身した零はドラグセイバーを召喚する。
黒姫「(アイツ、どこから武器を!)」
吸血鬼「へぇ、面白そうじゃない…せいぜい楽しませてよねっ!」
吸血鬼はそんな零に攻撃を仕掛けるが、彼はドラグセイバーで防いで反撃。その切れ味に吸血鬼は傷を負ってしまう。
吸血鬼「アナタ…私の肌に傷をつけたわね!せっかく昨日のお店で買ったばかりのボディーソープで洗ったのに!」
零「吸血鬼もお風呂に入るのか?」
吸血鬼「当たり前よ!」
黒姫&雪香「(関心してる場合じゃないだろ。《でしょ。》)」
零「なら、お前に風呂よりもいいものをやるよ。」
STRIKE VENT!
零は黒いドラグクローを右手に召喚。そこから放たれる黒い炎で吸血鬼を追い詰めるが…
雪香「あっ!?天井に!?」
吸血鬼「あっはははは!流石のその姿でも、壁や天井を立つことはできないわねぇ?」
零「さぁ、それはどうだろうか?」
吸血鬼「はぁ?」
零「キバット!」
そう言った瞬間、赤い蝙蝠のような物が俺のところへ駆けつける。
キバット二世「全く貴様というヤツは…」
キバットバット二世がきたあとに零はカードデッキを取り外してVバックルを解除した。その素顔を黒姫と雪香は見ることが出来なかったものの、そこから放つオーラに何かを感じた。
黒姫「アイツはかなりの猛者だ。並々ならぬ力を持っている。」
雪香「何年も吸血鬼を狩っていたからでしょうか?」
黒姫「だろうな。」
零「こい、二世!」
キバット二世「いいだろう!────ガブッ!」
零「変身!」
零はリュウガから仮面ライダーダークキバへと変身。さきほどとは違う姿にスレイアルの2人と吸血鬼は驚いていた。
吸血鬼「蝙蝠の仮面ライダー?────まさか、アナタも吸血鬼なの!」
零「バカか。俺はただ単に蝙蝠の力を借りてるだけだ。」
キバット二世「ふん。喜ぶがいい吸血鬼。絶滅タイムだ!」
零「ふん!」
吸血鬼「なっ!?」
零は吸血鬼がいる天井へと急接近。キバも驚く上下逆さまでの徒手空拳で吸血鬼を追い詰め、元の地面へと叩き落とした。
キバット二世「どうする?そのまま倒すか?」
零「いや、今回はスレイアルのハンターもいるんだ。固めたあとにそのままコイツをアイツらの元へ引き渡す。」
キバット二世「いいだろう… ウェイクアップ・2!」
零はキバット二世にウェイクアップ・フエッスルを2回吹かせたあと、遥か上空へと飛び上がり、そこから強力な両足蹴りを吸血鬼へと放った。
吸血鬼「いやぁああああああああああああ!?」
黒姫「こ、これは!?」
雪香「!?」
それを喰らった吸血鬼はダイヤモンドらしきものに包まれたあとにそのまま眠ってしまった。
零「ふぅ…」
黒姫「……」
零は変身したままスレイアルのハンターのところへと歩み寄る。雪香が銃を構えようとするものの、それを黒姫は止めた。
黒姫「貴様、その姿とさっきの姿はどっちも仮面ライダーという戦士なのか?」
零「さっきの姿は仮面ライダーリュウガ、この姿は仮面ライダーダークキバだ。」
黒姫「貴様は何者だ?未知の竜の力に、吸血鬼でもない人間が蝙蝠の力を身に纏ったりと、我々では理解し難いものに変身する。正直に言えば奇妙だ。それに、君のように吸血鬼に慈悲を与えるようなヤツあまりいない。」
零「慈悲?────はっ、俺だって本当は吸血鬼を倒したいよ。だけど、今回はスレイアルであるアンタらがいるから眠らせておいたんだよ。それに、あの吸血鬼は色々と怪しい。」
雪香「あ、怪しい?」
零「……────んじゃ、後始末は頼んだぜ?」
そう言った零はその場から立ち去るのであった。
黒姫「仮面ライダー…アイツは何者だ?」
次回
・仮面ライダーの目的