タイトルのまんま。
 息抜きに書いたので息抜きに読んでな。

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ロック・リリーとか言う忍界のバグ

 

 僕には妹がいる。

 

 リリー。

 ロック・リリーと言う名の僕の双子の妹。

 

 知ってる人には釈迦に説法なんだろうけど、ロックの響きからわかる通り。彼女はNARUTO―ナルト―週刊少年ジャンプの黄金期を築いた名作漫画にしてハーメルンのオモチャとして有名なあのナルト…の中に登場する個性的な噛ませ犬、ロック・リーの縁者───と言うか、まぁぶっちゃけ僕(ロック・リー)の妹だ。

 

 芸人寄りの顔であるロック・リーとは真逆の見目麗しい美少女であり、体術以外は壊滅的と評されたロック・リーとはかけ離れた器用万能な才能の持ち主。

 

 転生者である僕よりも早く言葉を覚え、歴史上の誰よりも早く忍術を扱い、3歳の頃にはクマと殴り合いして友達になった(金太郎かな?)。

 

 コイツと居ると本当に何もかもが馬鹿らしくなる。

 

 ここは本当にナルトの世界なのか、とか。

 転生前の家族はどうなっているのか、とか。

 自分という異物のせいで本物のロック・リーが死んでしまったのではないか…とか。

 

 僕がウジウジと悩むより早く、リリーは僕の手を引いて暴走特急してしまう。

 

 「ニーちゃん! この子ひろった!!」

 

 例えば5歳の頃だ。

 アカデミー入学を翌年に控えた夏の日。

 

 リリーがナルトを見つけて原作を壊した。

 本人は言わなかったが、たぶんナルトが虐められていた場面に乱入したのだろう。

 ナルトは死ぬほどリリーに懐いた。

 

 「よーし! お前、今日からリリーのシャテーな!!」

 

 懐かれたリリーは有頂天になった。

 (生物としての格の違いを魂で理解するのか、普通の子供はリリーを恐れて近づかないw)

 

 「ねーね〜ニーちゃん、なんでナルトってザコなの?」

 

 ナルトをペット家族として家に迎え入れて、僅か2日目にリリーが僕に問いかけた。

 リリーは聡いし強いが、転生者では無い。

 なので、何度考えてもわからない事があればだいたい僕に聞いてくる。僕は僕でナルトニワカ勢なので割とスカスカの知識しか無いのだが、一応は兄として答えられる事には答えるようにしている。

 だから頭の中に受かんだ漫画の1ページを語ったのだ。確か腹に九尾の封印があって、その封印が下手くそだからチャクラの回路が安定しないとかなんとか…。

 

 「ふ〜いん…あ〜! コレね!!」

 

 ニッコニコ笑顔のリリーがナルトの腹に右手の指をズブッと突き刺した。

 

 ───え?

 「え?」

 「───え??」

 

 いやお前が「え?」って言うな!!

 つかナルト大丈夫なのか!!

 主人公死ぬ!?

 まだ本編始まって無いのに!?!?

 

 「どしたの?」

 

 コテン、と首をかしげながらリリーが指を刺したまま手首を撚る。

 

 「うげげげげ…ぼぉ……!!」

 

 途端、幼児なナルトからチャクラが溢れた。

 ボコボコとカエルのイボのように気味の悪いチャクラが溢れて。僕がヤバイ…と思うより早く。

 

 「シッ!」と口で風を切り、リリーが左手で空を払った。

 

 「ジャマしないの!!」

 

 後で聞いた話だが、その時はナルトを監視していた暗部の封印術を払い除けていたらしい。

 暗部である。

 流石にネームドキャラには劣るだろうが、それでも里の最高戦力集団の放つ視覚外からの一撃を、まだ5歳の妹がお手手でペシンして終わりである。

 この時点で「あっ察し…」して欲しい案件である。

 

 「ニーちゃん! おもしろくなって来たから、ちょっと遊んでくるね〜♪」

 

 そう言って、次の瞬間にはリリーとナルトの姿は無かった(転身の術かな?)。

 

 そうなったら僕にできることは無い。

 何故なら僕はロック・リー。

 しかも本物のロック・リーと違って努力の才能を無くしてしまったロック・リー(劣化)だ。

 僕にできる事は家の掃除をして、洗濯物をして、ご飯の買い出しをして、お風呂の掃除をして、お布団を整えて妹の帰りを待つことだけ。

 

 「たっだいま〜!!」

 

 晴れ晴れとした笑顔でリリーが帰宅。

 出て行ったのが昼過ぎで帰宅したのが夕方だったから5時間前後かな? そうとう楽しかったらしく、背中に気絶したナルトを背負ったリリーの鼻血をティッシュで拭ってあげると、それはもうマシンガンのように今日の出来事を喋り倒した。

 

 「───でね! 本気でなぐったのに生きてるんだよ〜!」

 

 あら〜。

 そうなの〜。

 良かったわねー??

 ちなみに本気ってどのくらいなのかな〜?

 

 「えへへ〜…死門!」

 

 花が咲くように微笑む嬉しそうなリリー。

 けど会話の中身はエゲツねぇリリー。

 

 ───え?

 今、死門つったか??

 

 「うん!!」

 

 たぶんコイツの持ってるバグの一つがコレなのだ。

 木ノ葉流体術の奥義にしてロック・リーの特技である八門遁甲の陣。

 開門から始まり死門に終わる自傷系の奥義であり、原作のロック・リーは六門くらいで身体をぶっ壊した限界技だ。

 

 以前に請われて術の原理と開門と死門の名称だけは教えた事があった。その際に「死門まで開いたら死ぬんやで」と教えた筈なのたが…(恐怖)。

 

 「そーなの! 鼻血でちゃった…(。>﹏<。)」

 

 その時は(あ〜開門と死門しか教えなかったから、開門の次の門(休門)を開いたのを死門を開いたんだと勘違いして報告して来たんだな…)と判断したのだが、後々これが大間違いだった事を知る。

 恐ろしいことにリリーの自傷ダメージはすべて『鼻血が出た』だけで終わるのだ。

 開門だろうが死門だろうが、門を開いた反動は鼻血だけ。普通にこの世のバグである。

 マイト・ダイは泣いても良い。

 

 つまり、僕の妹であるロック・リリーは5歳の時点で八門遁甲の陣を極めて、暴走した九尾すら余裕で殴り倒せる生粋の異常者だったんだ。

 

 …そして、その翌日。

 

 「ヒマ…ねーね〜ニーちゃん、ヒマぁ〜!!」

 

 当然だろう。

 まだ幼児でしかないナルトは九尾のチャクラを放出した上にそれを真っ向から殴り倒された影響で意識が戻らない。

 せっかく本気で殴っても壊れないサンドバッグ一緒に遊べる家族が増えたと思った翌日にはコレなのだ。

 元気満々のリリーに堪えろと言うのは酷である。

 

 ───う〜ん。確か尾獣…あーナルトみたいな子ね? この子達って9人居た筈なんだよな…確か砂にガアラって子が………あ。

 

 うん「あっ察し…」してくれて構わないんだけど、その日のうちに我が家の家族がまた一人増えましたw

 原作…原作??

 『返事がない…ただの屍のようだ……』

 原作ぅぅぅぅぅ〜!!

 

 なんちゃってw

 いや…ね?

 流石に自重したよね。

 

 火影様が直々に僕達の住むあばら家に足を運んで、んでもって土下座して「これ以上暴れないで…お願いぃぃぃ」して来た時に事の重大性を思い知ったと言うか何というか。

 普通に国際問題になったらしい。

 そりゃそーだよね?

 人柱力強奪とか戦争になってもおかしくなかった。

 流石は火影、よっ3代目!!

 

 いや…でもまだ僕はリリーを舐めてた。

 

 「もっとかぞく(オモチャ)が欲しい!」

 

 そう言うリリーを宥めすかして、今ここに居る二人を鍛えて連携させられるようになれば、この子達は今の10倍は手強くなるぞ☆ 下手にザコを寄せ集めるより、リリーが鍛えたリリーの家族と楽しく遊ぶ方が良いんじゃないかな?

 

 「う〜〜〜ん…ニーちゃんがそう言うなら、わがった………ぶうぶう!!」

 

 多少の不満はあれど、リリーを押さえ込む事に成功した。そう思ってたんだけど、翌日にまた火影様が顔出して死にそうな青い顔で「この度は申し訳ございませんでした〜!!」つって、オデコで床の釘をトントンしだすのよ。

 

 あれ〜? なんで〜? と思ってよくよく話を聞くと、リリーの異常性に目を付けたシムラダンゾウ(あ、察っし…)がリリーにチョッカイをかけたらしくて。

 んで、よりにもよって彼は僕を人質にしてリリーを制御しようとしたらしい。

 全部後日談ですまない。

 だけど僕ってまだその当時5歳児だし?

 夜はふつーにオネンネしてたんだよな〜。

 

 言っちゃあなんだけど、僕はリリーが好きだしリリーは僕の事が好きだ。早死したパパんとママんの代わりにリリーを育てた自負だってある。

 もし僕がリリーを人質にされたキレるだろうし、リリーもそれは同じだったらしくてさ、一夜の内にシムラダンゾウは再起不能で『根』は解体となったらしい。

 

 いや…え?

 ダンゾウってあのダンゾウでしょ?

 写輪眼のこぉ…もっと凄いニュー写輪眼みたいなのを何個も腕とかに移植してるゴキブリみたいな生命力のオッサンだよね? どうやったの??

 

 「んふ〜♡ な・い・しょ・♡」

 

 目覚めたリリーに問い質しても片目を閉じて唇に指を添えるだけ。

 

 ───それ、可愛いじゃん、どこでそんな誘惑ポーズ覚えてきたの? お兄ちゃん心配なんだが!?

 

 「いひひ〜! ナルトにおしえてもらったの!」

 

 あ〜ナル。

 ナルトはこの頃からオマセさんだったらしい。

 

 

 

 それが僕らの幼少期。

 この時点でイロイロ全部おかしいんだけど、おかしくても壊れてても現実っての続いていくもんじゃん?

 

 6歳の頃にはアカデミーに入学して。

 

 「やだ! リリーはニーちゃんといっしょがイーの!!」

 

 入学前から中忍試験免除を言い渡されていたリリーがゴネて無理矢理アカデミーに入学したり。

 

 「リリーのニーちゃんは凄いんだから!!」

 

 ガチで全然凄くない兄を何故か慕ってくれる可愛い妹の成長に目を細めたりしながら、気付けば僕は中忍試験に挑む年齢になっていた。

 

 ───う〜ん…対戦相手は我愛羅、ここだけは原作基準なのか……マジか〜。

 

 「兄上…お手柔らかに」

 

 「兄貴! 我愛羅! 二人とも頑張るんだってばよ!」

 

 「ニーちゃん、我愛羅は強いよ〜!!」

 

 まるでお祭りである。

 家族以外にも僕達を取り囲む仲間たちからの声援が花弁のように舞っては碎けて空間に木霊する。

 

 いや、僕はロック・リー(劣化)だよ?

 そして相手は我愛羅くん(超強化)。

 勝てるワケねーwww

 

 そうは思うんだけと。

 

 「ニーちゃん!」

 

 どんなでもこんなでも、僕はリリーの兄だ。

 兄として、少しくらいは格好付けたいから…ね?

 

 「木の葉の美しき蒼い野獣…ロック・リー……参る!!」

 

 僕はそう…宣言した。

 





 実はリリーはオリキャラでは無いです。
 この世界はラスボス戦でナルトが敗北した後の世界だったりして…つまりリリーはラスボスちゃん。

 そんな設定があったり無かったりする。

 なんにしろ読んでくれて有り難う。
 少しは楽しめたかな?
 ワテは楽しかったぜ☆

 したらな〜( ´Д`)ノ~バイバイ

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