ガンダムのベース設定「ミノフスキー粒子」
接近戦への回帰から始まり、空行く白馬、戦艦の主砲、主力兵器の動力源、それらのプロファイルへ深みと広がり奥行きを与えました。
魅惑的な終わり無き考察、妄想対象のミノフスキー粒子ワールド。
ミノフスキー粒子の工学視点での個人的な二次創作設定です。
※作者本人による外部ブログとのマルチポスト作品(予定)。
その粒子は奇妙な特徴を持ち合わせていた。
その粒子は核反応炉を飛躍的に小型化した。
その粒子は中性の高エネルギー粒子を生成した。
そして、その粒子は、人類の生存圏を跋扈するウォーマシーンを生み出した。
「宇宙へ拡大した人類が手にする新たなテクノロジー」
[構成]
ミノフスキー粒子の性質
物質への浸透
拡散
立方格子
電磁波の吸収・反射
ナチュラルなミノフスキー粒子分布
磁場に置かれたミノフスキー粒子の属性変化
ミノフスキー粒子の工学への応用
TFG(T-FORCE GENERATOR)
ミノフスキー・イヨネスコ核反応炉
メガ粒子砲
ミノフスキー粒子の高濃度分布
ミノフスキークラフト
Iフィールドバリア
宇宙世紀におけるミノフスキー粒子工学
[ミノフスキー粒子の性質]
『ミノフスキー粒子は静止質量がほぼゼロで正か負に荷電し
粒子の間には正負に関係なく反発し合う斥力T(タウ)フォースが存在
正負粒子が規則的に並んだ立方格子を形成する。』
上記のミノフスキー粒子の説明から、次の性質が示される。
『物質への浸透』
質量が小さいほど波動性の性質が強く現れトンネル効果が起きやすくなる。
質量が極めてゼロに近いミノフスキー粒子は、トンネル効果によって波のように物質をすり抜けていく。
『拡散』
斥力のTフォースが存在しないと生成した直後に正負電荷の静電引力によりミノフスキー粒子は結晶化した個体になってしまう。
生成直後の粒子間距離でのTフォース強度は静電引力より強く、ミノフスキー粒子はTフォースにより拡散していく。
『立方格子』
静電引力の強度は距離の2乗に反比例し、Tフォースは距離の(2+n)乗に反比例する。
生成時はTフォースの強度が大きく拡散をしていくが、Tフォースは急激に減少。
ある距離に達するとTフォースと静電引力が等しくなる。
静電引力とTフォースがバランスを取り立方格子を形成する。
『電磁波の吸収・反射』
静電引力(クーロン力)とパウリの排他律(交換斥力)による個体の結晶構造に比べ、Tフォースを斥力とするミノフスキー粒子立方格子は、粒子間距離が大きく格子内のミノフスキー粒子の束縛はより緩やかになる。
さらにミノフスキー粒子は質量が極めて小さいことから、立方格子内のミノフスキー粒子には振動の自由度が存在する。
このため透過しようとする電磁波のエネルギーを正負の荷電粒子が格子内で振動することで「吸収」、または二次電波を放出しランダムな方向へ「反射」させた。これによりミノフスキー粒子が分布された空間は、マイクロ波以上の波長の電磁波の透過を阻害した。
[ナチュラルなミノフスキー粒子分布]
電場、磁場が存在しないフィールドフリーに置かれたナチュラルなミノフスキー粒子の立方格子は、正電荷と負電荷の粒子が交互に並ぶので電気的には中性として扱われ、Tフォースはミノフスキー粒子どうしのみに作用する。
このためミノフスキー粒子以外の物質との相互作用は無く、あらゆる物資を無視して、正負の荷電粒子が配列する存在であった。
人類は、ミノフスキー粒子の生成をアシストした後、ナチュラルなミノフスキー粒子へは何ら干渉することはできず、人類文明の重要な物理リソースである電磁波を消滅させようと振る舞う、常世(T・Y)からの来訪神を受け入れるだけであった。
[磁場に置かれたミノフスキー粒子の属性変化]
フィールドフリーではなく、磁場が存在する空間へミノフスキー粒子を分布させる、またはミノフスキー粒子分布へ磁場を印可すると、立方格子、Tフォースおよび粒子構成にはA項~G項で整理する現象が生じた。
立方格子の遷移
A.Iフィールド※1の格子方位は磁場の磁力線方向へ配向される。※2
B.Iフィールドの磁力線両端の境界面は磁力線と直交する面※3になる。
C.Iフィールドは一塊に集約し境界面は平滑になり構成体の形状を維持する。※4
Tフォース作用の誘起
D.主境界面では、ミノフスキー粒子以外の荷電粒子※5との間にTフォースが作用し、正負の電荷に関係無く荷電粒子との間に斥力が発生する。
磁場強度を増加していくと
E.Iフィールド内部のTフォース強度は減少し※6
主境界面のTフォース強度は増加していく。
磁場強度を極大まで増加させると
F.ミノフスキー粒子の密度(圧縮率)が臨界点に達すると、正電荷と負電荷のミノフスキー粒子は融合し中性のメガ粒子が生成される。
メガ粒子の性質
G.ミノフスキー粒子の変換物質であるメガ粒子は、ミノフスキー粒子の作用を受け、その移動方向はIフィールド格子主方位に沿うように偏向される。
※1.ナチュラルなミノフスキー粒子の立方格子との区別から、磁場により属性変化した立方格子を「Iフィールド」と呼称する。
※2.ナチュラルなミノフスキー粒子立方格子の3方向の格子方位は等方性であるが、Iフィールドの立方格子は異方性になる。
磁力線に沿う格子方位とその他の格子方位は異なる性質となる。
磁力線に沿う格子方位を「格子主方位」(または単に「主方位」)と呼称する。
※3.格子主方位と直交する境界面を「主境界面」(または単に「主面」)と呼称する。
※4.平行な磁力線の中でのIフィールド構成体は円筒状になる。
※5.電子、原子核、イオン、それらの集合体(状態)のプラズマ。
※6.Iフィールド内部のTフォース強度の減少は格子間隔(粒子間距離)を縮小し、ミノフスキー粒子密度を増加させる。
[ミノフスキー粒子の工学への応用]
ナチュラルなミノフスキー粒子はそこに存在するだけであったが、磁場との作用でミノフスキー粒子は、手で触り、握り締め、手の平が押し返されることを可能にした。
ここに、ミノフスキー粒子工学が誕生した。
『TFG(T-FORCE GENERATOR)』
ソレノイドコイルの内部には円筒軸と平行な磁力線が生じる。
そこへミノフスキー粒子を充填し円筒状のIフィールドを形成する。
ソレノイドコイルの構造は一端を閉じて一端は開放しており、内部に充填された非ナチュラルなミノフスキー粒子は、開放端から格子主方位と平行な(または主境界面と直交する)通常の荷電粒子へ斥力を作用させるTフォースを放出する。
TFGはコイルの電流をTフォースへ変換し、正負に関係無く荷電粒子を斥力で押し出し、荷電粒子から押し返される。
TFGがミノフスキー粒子工学の基礎デバイスとなった。
『ミノフスキー・イヨネスコ核反応炉』
ミノフスキー・イヨネスコ核反応炉は、TFGを主要デバイスとしている。
TFGをリング円周上にTフォースがリング中心へ指向するよう配置する。
リング内の荷電粒子はTフォースによりリング中心に向かってへ押し出される。
このリングを複数並べ、リング径を縮小していき、TFGのTフォースを増強していく。
正負に関係無く荷電粒子はリング中心へ落ちていき、リング中心で圧縮され高圧状態となる。
このTFG圧縮レンズへ、電子と原子核に分離したプラズマ状態の正電荷の重水素原子核と正電荷のヘリウム3原子核をプラズマガンで射出、同電荷のクーロン力(静電斥力)により原子核どうしは退け合うが、Tフォースにより従来の磁場閉じ込め型を遥かに上回る高圧となった。
この高圧状態では核反応に必要とする衝突速度、つまりプラズマ温度は、磁場閉じ込め型より格段に低い温度になる。
このためプラズマの熱を逃がさないための保温構成の厚みを削減させ、さらに磁気圧より効率の良いTフォースが構造体を縮小させることにより、小型高出力の『高圧熱核反応炉』を実現させた。
『メガ粒子砲』
メガ粒子の砲身全体は、多段のソレノイドコイルと同じである。
各段のコイル電流の増減で砲身、薬室内の磁場、磁力線密度を調整する。
薬室区画の砲口側端には磁場を極度に強めて磁力線を絞り込む閉鎖弁コイルがあり、砲尾側は封鎖され、薬室内のIフィールドを瞬時に圧縮させる帯電ラムを備える。これが火管(プライマー)になる。
閉鎖弁コイルと閉鎖された砲尾で囲まれ高強度磁場の薬室へミノフスキー粒子を充填する。
Iフィールドの格子間隔は縮小、ミノフスキー粒子を強制充填し、高密度、高圧縮状態にしていく。
コイル磁場による薬室内のミノフスキー粒子圧縮が限界になると、砲尾の帯電ラム先端にパルスプラズマ回路で大量の電子を瞬時に印可させる。
薬室内Iフィールドの砲尾側の主境界面は急激に高強度のTフォース斥力を受けてIフィールドは一気に圧縮。
正負電荷のミノフスキー粒子は融合し中性のメガ粒子となる。
タイミングを合わせ砲口側の閉鎖弁を解放。
生成されたメガ粒子は融合時に得た反応エネルギーを砲口へ向かう運動エネルギーへ変換させる。
砲身内の砲軸と平行な格子主方位のIフィールドにより、中性のメガ粒子ビームは収束し、指向性を安定化させ射出される。
『ミノフスキー粒子の高濃度分布』
格子方位の配向、格子間隔(粒子間距離)などの磁場において生じた属性は、磁場が無くなっても自発的に維持する性質は無い。
しかし、Iフィールドの規模が大きくなると、属性を互いに維持しようと相互作用が働く。
これにより、磁場で格子間隔を縮小、高濃度のIフィールドを連続して形成し散布していくと、その大規模なIフィールドは濃度を維持して分布する。
高濃度のミノフスキー粒子は、それを透過しようとする電磁波の吸収率、反射率を高めていった。
『ミノフスキークラフト』
TFGへのミノフスキー粒子の充填を続け開放端から立方格子を溢れ出させると、IフィールドはTFG内での断面形状を維持して延伸していく。
磁力線自体は、開放端面から出た直後はTFG軸と平行であるが、磁力線のリターン性から外開きをしていく。
しかし、Iフィールドの規模が大きいと相互作用が働き、磁力線から逸脱してもIフィールドの構成体は維持される。
そして、このIフィールドの延伸先端の主境界面には、ミノフスキー粒子以外の荷電粒子へ斥力が働くTフォースが存在する。
ただし、それ以外のIフィールド境界面およびその内部は、ミノフスキー粒子以外の物質を透過していく。
このTFGから延伸したIフィールドを、地面、海面に向ける。
地面の下、海中には荷電粒子であるイオン(炭酸水素イオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、ナトリウムイオン・・・)含む水が存在する。
(言い方を変えれば、真水は存在しない。)
Iフィールドの先端面は、このイオンと斥力を生じる。
イオンを含む地下水は、斥力を受け移動をする。
しかし、地下での水の移動はスムーズに流れることはなく、礫、砂、粘土、岩石の中を毎秒1cm移動するのに圧力を必要とした。
海水中のイオンの移動は容易である。
海底に向かって沈下し続けるのか?
海水中でイオンが移動すると、海水は真水になる。
真水とその下のイオンを含む海水、この境界面にはイオンを含む海水が真水へ入り込もうとする浸透圧が発生する。
イオンはTフォースで沈下し続けようとするが、上向きの浸透圧も受ける。
WBの艦底にはTFG群が設置され、大規模Iフィールドが地球の中心へ向かって延伸していく。
Iフィールド先端の主境界面は地球表面より下へ潜り込み、Tフォースを介して地球内部のイオンから沈み込みを妨害する圧力を受ける。
Iフィールド構成体はWBの重量を支え、主境界面以外は人体を含めて物質を透過し、エンジン推力でWBは前進する。
『Iフィールドバリア』
中性のメガ粒子は、電場も磁場も相互作用をしない。
しかし、自らの生みの親であるミノフスキー粒子とは相互作用をする。
Iフィールドの格子主方位へ沿うよう偏向するのである。
これによりメガ粒子ビームへの対抗が可能となった。
機体中央を貫く中心軸上へ2基の強力な「磁気双極子放射エミッター」を対向配置。
エミッターの内側にはアクティブ消磁デバイスが備えられ、機体内部の磁気干渉をキャンセルさせる。
エミッターを作動させると対のエミッターを結び磁力線が機体外郭を覆う。
放出側エミッター近傍の磁力線の方向は放出方向(機体表面に対して直交する方向)であるが、直後に放射状に広がり機体を半周するように湾曲し吸収側エミッターへ収束していく。
この一連の磁場構造体により、機体周囲には「球状の磁力線の籠(ケージ)」が構築される。
機体外郭を覆う磁力線へミノフスキー粒子を放出し、格子主方位が磁力線をなぞるIフィールドバリアを展開させる。
機体へ向かうメガ粒子ビームは、Iフィールドとの相互作用で球状バリアの面に沿うよう偏向され、ビームの射線は機体から遠ざけられた。
ミノフスキー粒子より生まれたメガ粒子ビームとIフィールドバリアの「矛盾」である。
[宇宙世紀におけるミノフスキー粒子工学]
宇宙世紀前史、マイケルファラデーが、「電気」「磁気」と「動き」の相互関係を発見した。
動きと磁気は電気を生み、電気と磁気は動きを生む。
そしてそれは発端となり
電気と磁気の捩れた紐は空を飛び交い
電気の反発力は分裂、融合の鍵となり
電気と磁気は情報を記録し情報の処理をした。
宇宙世紀のトレノフ・Y・ミノフスキーの発見もまた、人類へ恩恵と災厄をもたらした。
今回はミリタリー薄め、サイエンス濃いめです。
いや、サイエンスは風味付け、テクノロジーがメインか。
テキスト作成で心掛けたのは、いかに少ないミノフスキー粒子の性質の定義(それでもA項からG項、注6まで増えていった)で、ミノフスキー粒子工学の産物を説明、体系化することです。
「全ての現象が数個の原理で説明できる。」
そんな美しい原理体系はありました。
冒頭のミノフスキー粒子の3行の説明です。
初めて読んだ時は、「静止質量がほぼゼロ」は単なる枕言葉、「正負に関係なく反発し合う斥力」は、正負に関係無くに違和感、なんで斥力?でしたが、今は、その凄味が分かります。
この3行の中に必要なパーツはすべて揃い、無駄は無く、キッチリ、カッチリ、ミノフスキー粒子学を展開します。
本テキストも、この3行からコテコテクドクドに展開されたものです。
まさに「始祖にて至高」