八人目の食卓   作:もちもちほっぺ

8 / 8
第8話 ウイの小さな手

 

 その朝、窓の外は、白く煙っていた。

 

 霧雨だった。雨粒というには細すぎる水の粒が、空と地面のあいだを音もなく漂っていて、庭の草も、柵も、遠くの林も、薄い乳白色の紗をかぶせたように、輪郭を失っている。窓ガラスには、無数の小さな水滴がびっしりとついて、指でなぞれば、そこだけ道ができそうだった。

 

 ミウは、窓辺に頬杖をついて、その景色を眺めていた。

 

 雨の日の朝は、空気の匂いが違う。土と、濡れた葉と、遠くの煙の匂いが、ゆっくりと混じり合って、鼻の奥に降りてくる。家の中は、いつもより少し薄暗くて、暖炉の火の色が、いつもより少しだけ濃く見えた。

 

「今日は、外には出られないわね」

 

 アヤが、パンの籠を運びながら言った。

 

「畑の水やりも、お休みでいいわ。これだけ降れば、十分よ」

 

「やった。あちし、今日は一日、針仕事なの」

 

 クロエが、ぬいぐるみを膝に載せて、満足そうに頷く。

 

「私は、台本の続きを書くわ。雨の日は、物語が降りてきやすいの」

 

「エピカ姉さんは、晴れの日もそう言っていますわ」

 

「ヴィヴィ、それは言わないお約束よ!」

 

 いつもの朝の賑わいのなかで、ミウは、食卓の隅に目を向けた。

 

 ウイが、まだ来ていない。

 

 イードの席は空いていたが、それは、いつものことだった。ウイの席は、ミウの隣だ。小さな椅子に、小さな器が置かれたまま、湯気だけが、ゆっくりと細くなっていく。

 

「ウイは、まだ、寝ているのかしら」

 

「見てこようか」

 

 シオンが、立ち上がりかけた。

 

 そのとき、食卓の下で、何かが、もぞりと動いた。

 

「……あ」

 

 ミウが、足元を覗き込む。

 

 テーブルの影の中に、ウイが、膝を抱えて座っていた。両腕で自分の膝をぎゅっと抱え、顔を半分、腕の中に埋めている。大きな目だけが、暗がりの中で、ちらりとこちらを見上げた。

 

「ウイ。そこにいたの」

 

「……うん……」

 

「いつから?」

 

「……さっき……から……」

 

 消え入りそうな声だった。

 

「ご飯、食べないの?」

 

「……あとで……」

 

「あとで?」

 

「……みんなが……たべおわったら……」

 

 ミウは、きょとんとして、アヤのほうを見た。アヤは、少し困ったような笑みを浮かべて、小さく首を振った。

 

「ウイは、雨の日になると、ときどき、こうなのよ。霧が深い日は、特にね」

 

「そうなの?」

 

「ええ。嫌いなわけじゃないの。むしろ、好きなくらい。でも、どうしても、ひとりで、そっと過ごしたくなるみたい」

 

 アヤの声は、いつもの穏やかさのなかに、少しだけ、慎重な響きを含んでいた。

 

「無理に引っ張り出さないであげてね。あの子のペースで、いいから」

 

「うん。わかった」

 

 ミウは、頷いた。

 

 それから、少し考えて、自分の器と、パンを持って、床に膝をついた。

 

「ミウ?」

 

 シオンが、目を丸くする。

 

「ちょっと、お邪魔します」

 

 ミウは、テーブルの下に、もぞもぞと潜り込んだ。ウイの隣に、同じように、膝を抱えて座る。天板の裏側が、頭のすぐ上にあって、世界が急に、小さくなった。上のほうから、食器のかちゃかちゃという音と、姉妹たちの声が、くぐもって聞こえてくる。

 

「……ミウ……?」

 

「ここで、食べてもいい?」

 

「……え……?」

 

「ウイと一緒に、ここで食べたいなって思って」

 

 ウイは、目をぱちぱちさせた。

 

 それから、ほんの少しだけ、体を横にずらして、ミウの座る場所を空けてくれた。

 

「……いい……よ……」

 

「ありがとう」

 

 ミウは、パンをふたつに割って、片方を、ウイに差し出した。

 

「はい。はんぶん」

 

「……ウイの……あるよ……」

 

「うん。でも、はんぶんこ」

 

 ウイは、ほんの少しだけ、唇を緩めた。それから、おずおずと、手を伸ばして、パンを受け取った。

 

 テーブルの下の小さな空間で、ふたりは、肩を寄せ合って、黙って、パンをかじった。

 

 頭の上では、アヤとシオンが、何か静かに話している。クロエが、エピカの台詞回しに、ぶつぶつと文句をつけている。ヴィヴィが、お茶の香りについて、うんちくを傾けている。

 

 その全部が、薄い膜越しに聞こえてくる。

 

 ウイは、パンを、小さく、小さく、ちぎっては、口に運んでいた。ミウは、その様子を、横目で見守った。

 

「……ねえ、ミウ……」

 

 しばらくして、ウイが、小さな声で言った。

 

「うん?」

 

「……ミウは……ここ……こわくない……?」

 

「ここ?」

 

「……せまくて……くらくて……」

 

「ううん。全然。なんだか、落ち着くよ」

 

「……そう……なんだ……」

 

 ウイは、ほっとしたように、息を吐いた。

 

「……ウイ……ここ……すき……」

 

「そっか」

 

「……みんなの……こえが……とおくで……きこえるの……いいの……」

 

「わかる気がする」

 

 ミウは、天板の裏の木目を、じっと眺めた。

 

「みんながいるって、わかるのに、ちょっとだけ、離れてる感じ。あったかいね」

 

「……うん……」

 

 ウイは、嬉しそうに、頷いた。

 

 それから、小さく、付け足した。

 

「……ミウ……へんな……ひと……」

 

「よく言われる」

 

「……でも……いやじゃ……ない……」

 

 ミウは、思わず、笑った。

 

  *

 

 朝食のあと、ウイは、ミウの袖を、くい、と引いた。

 

「……ミウ……」

 

「うん?」

 

「……ウイと……おさんぽ……いく……?」

 

 ミウは、目を瞬かせた。

 

「いいの?」

 

「……あめの……ひ……だけ……ウイの……おさんぽ……あるの……」

 

「雨の日だけの、お散歩?」

 

「……うん……きりさめの……ひ……」

 

 ウイは、ミウの袖を握ったまま、俯いている。その指先が、少し、震えていた。

 

 ミウは、すぐには、答えなかった。

 

 代わりに、ちらりと、アヤのほうを振り返った。アヤは、ウイの様子を見て、柔らかく微笑んで、頷いた。

 

「行ってらっしゃい。ヴィヴィの条件は、庭と草原まで、だったわね。林の手前までなら、ウイが、よく知っているはずよ」

 

「ウイ、ちゃんと、ミウをつれてくよ……」

 

 ウイは、小さな声で、でも、はっきりと言った。

 

 ミウは、にっこりと笑った。

 

「じゃあ、案内、お願いしようかな」

 

「……うん……!」

 

 ウイの顔が、ぱっと、明るくなった。

 

  *

 

 外に出ると、世界は、まるで、別の場所のようだった。

 

 霧雨は、傘がいらないほど細かくて、肌に触れると、ひんやりとした感触が、一瞬だけ残って、すぐに消えた。髪にも、肩にも、細かな水の粒が、真珠のようにまとわりついていく。

 

 ウイは、雨具の代わりに、小さな麻の外套を、頭からすっぽりと被っていた。ミウにも、アヤが古い外套を一枚貸してくれた。裾が長すぎて、地面に引きずりそうになる。

 

「……ミウ……こっち……」

 

 ウイが、ミウの手を引いて、歩き出す。

 

 さっきまで、テーブルの下で縮こまっていた子とは、まるで、別人のようだった。足取りが、軽い。迷いがない。まるで、この霧の中の道を、目を閉じていても歩けるかのように。

 

 庭の柵の脇を抜けて、裏手の細い道に入る。

 

 足元の草が、露を含んで、ぐっしょりと濡れていた。歩くたびに、靴の縁に、冷たい水が染みてくる。けれど、ミウは、不思議と、不快ではなかった。むしろ、ひとあし進むたびに、胸の奥が、すうっと軽くなっていくような気がした。

 

「ウイは、霧が好きなんだね」

 

「……うん……」

 

「どうして?」

 

「……だって……きれい……だから……」

 

 ウイは、立ち止まって、ミウの手を離した。それから、道端の、蜘蛛の巣の前に、しゃがみ込んだ。

 

「……みて……」

 

 ミウも、隣にしゃがんだ。

 

 草の葉と葉のあいだに、小さな蜘蛛の巣が、ぴんと張られていた。その糸の一本一本に、霧の粒が、真珠のように連なっている。糸が、わずかな風で、ふるふると揺れるたびに、水滴が、きらきらと、銀色の光を弾いた。

 

「……わあ」

 

 ミウは、思わず声を漏らした。

 

「すごい。糸に、宝石が、並んでるみたい」

 

「……でしょ……」

 

 ウイは、誇らしげに、小さく胸を張った。

 

「……ふだん……みえないの……きりの……ひだけ……みえるの……」

 

「そうなんだ。知らなかった。こんなに、きれいなものが、いつも、そこにあったんだね」

 

「……うん……」

 

 ウイは、ミウの顔を、ちらりと見上げた。

 

「……ミウ……ふつうは……とおりすぎちゃう……」

 

「え?」

 

「……みんな……いそいで……あるくから……」

 

 ミウは、少しだけ、どきりとした。

 

 確かに、自分は、歩くのが好きだ。目的もなく、どこまでも歩いていける。けれど、思い返してみれば、それは、どこかへ向かって「進む」ことが楽しいのであって、足元の小さなものに、立ち止まったことは、あまりなかった気がする。

 

 クロエと歩いたときも、蟻の行列や、白い花に、足を止めはした。けれど、それは、あくまで「歩きながら」のことだった。

 

「……ウイは、立ち止まるのが、上手なんだね」

 

「……じょうず……?」

 

「うん。ゆっくり、じっくり、見るのが」

 

「……うん……」

 

 ウイは、少し恥ずかしそうに、俯いた。

 

「……ウイ……はやく……あるけないから……」

 

「それは、悪いことじゃないよ」

 

 ミウは、にっこり笑った。

 

「私も、教えてほしいな。ゆっくり、見るやり方」

 

「……ほんと……?」

 

「うん。ウイ先生、お願いします」

 

 ウイは、ぱちくりと目を瞬かせて、それから、ふふ、と小さく笑った。

 

「……せんせい……じゃ……ないよ……」

 

「でも、教えてくれるんでしょう?」

 

「……うん……いいよ……」

 

  *

 

 ウイの散歩は、とにかく、ゆっくりだった。

 

 一歩進んでは、立ち止まる。道端の苔の上に、小さな水の玉が、いくつも転がっているのを見つけて、指でそっとつつく。玉は、ふるふると揺れて、別の玉と合わさり、ひとつの大きな玉になる。それを、飽きもせず、何度も繰り返す。

 

 葉っぱの裏を、そうっとめくると、小さな蝸牛が、ゆっくりと、殻を背負って、這っていた。ウイは、息をひそめて、その歩みを、じっと見守る。蝸牛が、触角を、ちょい、と伸ばすと、ウイは、声にならない声で、にっこり笑う。

 

 木の幹に、ぽつんと生えた、小さなきのこ。傘の上に、霧の粒が、一面にまぶされて、白い粉砂糖をまぶしたように見える。

 

 落ち葉の上に、ぽとり、ぽとり、と落ちる、枝先からの雫。その音を、目を閉じて、ふたりで、黙って聞いた。

 

 ミウは、最初のうちは、少しそわそわしていた。

 

 足が、先へ先へと、動きたがる。もっと向こうまで行きたい、もっと遠くを見たい、という気持ちが、ふいに湧いてきて、そのたびに、ウイの小さな手が、ミウの袖を、ちょん、と引いた。

 

「……ミウ……もうちょっと……」

 

「うん」

 

「……ここ……みて……」

 

「うん」

 

 そう言われるたびに、ミウは、足を止めて、ウイの指さす先を、見た。

 

 最初は、ただ、「見て」いるだけだった。けれど、何度も繰り返すうちに、不思議なことが起こった。

 

 見えてくるのだ。

 

 これまで、素通りしていたものが。霧の中で、ひとつひとつ、くっきりと、輪郭を持って、浮かび上がってくる。苔の緑の濃淡。葉脈を伝う水の流れ。蝸牛の殻の、渦巻きの模様。

 

 世界が、急に、解像度を上げたようだった。

 

「……ウイは、こんなものを、いつも見てるんだね」

 

 ミウが、ぽつりと言うと、ウイは、こくん、と頷いた。

 

「……きりの……ひは……とくべつ……」

 

「特別?」

 

「……ふだん……ちいさすぎて……みえないものが……みえるの……」

 

 ウイは、霧の向こうを、見つめた。

 

「……ウイ……ちいさいから……ちいさいものが……すき……」

 

 その言い方は、どこか、寂しそうだった。

 

 ミウは、ウイの小さな手を、そっと握った。

 

「ウイの手も、小さいね」

 

「……うん……」

 

「でも、すごく、あったかい」

 

「……ミウの……てが……つめたいの……」

 

「あ、ほんと?」

 

「……うん……」

 

 ウイは、ミウの手を、両手で包み込んだ。ふにふにとした、柔らかい指が、ミウの手の甲を、一生懸命に、撫でる。

 

「……ウイが……あっためて……あげる……」

 

 ミウは、胸の奥が、じんわりと温かくなるのを感じた。

 

 この子は、小さい。ミウよりも、ずっと。けれど、その手の中には、ちゃんと、誰かを温めようとする、確かな力がある。

 

「ありがとう、ウイ」

 

「……えへへ……」

 

 ウイは、少し頬を赤らめて、笑った。

 

  *

 

 道の先に、小さな小川が、現れた。

 

 幅は、ミウの背丈の半分ほど。浅くて、水は透き通っているけれど、雨で少しだけ、水量が増している。川底の小石が、ゆらゆらと揺れて見えた。その上に、一本の細い丸太が、橋の代わりに渡されている。

 

「……ここ……わたる……」

 

「え? 渡るの?」

 

「……うん……むこうに……いちばん……すきな……ばしょ……あるの……」

 

 ウイは、丸太の橋の前で、立ち止まった。

 

 それから、ミウの手を、きゅっと握りしめた。

 

「……ミウ……」

 

「うん?」

 

「……ウイ……ここ……ひとりで……わたれない……の……」

 

 か細い声だった。

 

「……いつも……ちょっと……こわくて……」

 

「そうなんだ」

 

「……でも……ミウと……いっしょなら……いけるかも……って……」

 

 ウイは、ミウの顔を、真っ直ぐに見上げた。大きな目が、霧雨の水滴を宿して、きらきらと潤んでいる。

 

 ミウは、少しの間、丸太の橋を、じっと見つめた。

 

 細い丸太は、雨で濡れて、表面がぬめっているように見える。足を滑らせれば、川に落ちるだろう。深くはないけれど、この季節の雨水は、きっと、冷たい。

 

 ミウは、にっこり笑って、ウイの前にしゃがみ込んだ。

 

「じゃあ、こうしよう」

 

「……え……?」

 

「私が先に行く。それで、向こう側に着いたら、ウイを呼ぶ。ウイは、私の目を見て、ゆっくり、一歩ずつ、来ればいい。もし、怖くなったら、止まっていいし、戻ってもいい」

 

「……」

 

「それと、これ」

 

 ミウは、自分の手を、ウイの前に差し出した。

 

「真ん中あたりまで、私が迎えに行く。そこで、手を握る。それなら、どう?」

 

 ウイは、ミウの手を、じっと見つめた。

 

 それから、小さく、頷いた。

 

「……うん……それなら……できる……かも……」

 

「よし」

 

 ミウは、立ち上がった。

 

 丸太の端に、そっと片足を載せる。思った通り、表面は、ぬるりと滑った。重心を低くして、両腕を軽く広げ、バランスを取りながら、一歩、また一歩と、前へ進む。

 

 水の音が、足元で、さらさらと響いている。霧の粒が、頬に当たって、冷たかった。

 

 向こう岸にたどり着いて、ミウは、振り返った。

 

「ウイ、おいで。ゆっくりで、いいよ」

 

 ウイは、丸太の手前で、ぎゅっと両手を握りしめて、立っていた。

 

 小さな体が、微かに震えている。

 

 ミウは、何も言わず、ただ、にっこりと笑って、待った。

 

 長い時間が、過ぎたような気がした。霧が、ゆっくりと流れていく。遠くで、鳥が、一声、鳴いた。

 

 やがて、ウイが、そっと、片足を、丸太に載せた。

 

 震える膝。握りしめた指。それでも、ウイは、ミウの目から、視線を外さなかった。

 

 一歩。

 

 また、一歩。

 

 丸太が、ぎし、と小さく鳴った。ウイの肩が、びくりと跳ねる。それでも、ウイは、止まらなかった。

 

 真ん中を、少し過ぎたあたりで、ミウは、手を伸ばした。

 

「あと、少し。もうちょっとで、届くよ」

 

「……ミ……ウ……」

 

「うん、ここにいる」

 

 ウイは、最後の一歩を、ぐっと踏み出した。

 

 小さな手が、ミウの手に、触れた。

 

 ミウは、すぐに、その手を、しっかりと握り込んだ。そのまま、ウイの体を、引き寄せる。ウイは、ミウの胸に、どん、とぶつかるように、飛び込んできた。

 

「……わたれた……」

 

「うん。渡れたね」

 

「……ウイ……わたれた……!」

 

「すごい。ひとりで、全部、渡ったんだよ」

 

 ミウは、ウイの頭を、ぽんぽんと撫でた。

 

 ウイは、ミウの胸に、顔を埋めたまま、小さく、肩を震わせた。泣いているのか、笑っているのか、わからなかった。たぶん、その両方だった。

 

 ミウは、その背中を、ゆっくりと、さすり続けた。

 

 小さな背中が、ミウの手のひらの中で、ひとつ、またひとつと、呼吸を整えていく。その温かさが、霧雨の冷たさの中で、じんわりと、ミウの胸に染み込んできた。

 

 守る、ということ。

 

 誰かの手を引いて、一緒に、怖いところを渡ること。

 

 それは、思っていたよりも、ずっと、重みのある、あたたかな感触だった。

 

  *

 

 小川を渡った先には、小さな、開けた場所があった。

 

 背の高い木々が、ぐるりと円を描くように立ち並び、その中心だけが、ぽっかりと、空に向かって開いている。地面には、柔らかな苔が、一面に敷き詰められていた。霧雨が、木々の枝を通って、細かな光の筋のように、ゆっくりと降り注いでいる。

 

「……ここ……」

 

 ウイは、ミウの手を引いて、苔の上に、そっと足を踏み入れた。

 

 足の裏に、ふかふかの感触が伝わる。踏みしめるたびに、苔が、ぷちゅ、と小さな水音を立てた。

 

「ウイの……いちばん……すきな……ばしょ……」

 

「きれいなところだね」

 

「……でしょ……」

 

 ウイは、苔の真ん中に、ちょこんと座った。ミウも、その隣に、腰を下ろす。

 

 霧が、ふたりのまわりを、ゆるやかに巡っていた。木々の幹が、乳白色の中に、ぼんやりと溶けている。世界の境目が、あいまいになって、ここだけが、世界から、切り取られたような静けさに包まれていた。

 

「……ここ……ね……」

 

 ウイが、ぽつりと言った。

 

「……だれにも……おしえて……ないの……」

 

「クロエの、樫の木の場所みたいに?」

 

「……え……?」

 

 ウイは、驚いたように、ミウを見た。

 

「……クロエ姉さんの……ばしょ……しってる……の……?」

 

「あっ」

 

 ミウは、慌てて、口を押さえた。

 

「ごめん。クロエには、内緒にするって、約束したのに」

 

「……ふふ……」

 

 ウイは、くすくすと、小さく笑った。

 

「……ウイ……しってるよ……クロエ姉さんの……かしのき……」

 

「え、知ってたの?」

 

「……うん……クロエ姉さん……ときどき……いなくなる……から……ついてって……みたの……」

 

「そうなんだ」

 

「……ないしょ……ね……?」

 

「うん。ふたりだけの、内緒」

 

 ミウとウイは、顔を見合わせて、ひそひそと、笑い合った。

 

 苔の上に、霧雨が、しとしとと降り注ぐ。ウイは、外套の頭巾を外して、顔を上げた。小さな顔に、細かな水の粒が、ぱらぱらと降りかかる。

 

「……きもち……いい……」

 

「冷たくない?」

 

「……へいき……ウイ……きりさめ……だいすき……」

 

 ウイは、目を閉じて、霧雨を、全身で受け止めた。

 

 ミウは、その姿を、じっと見つめた。

 

 この子は、きっと、この霧の中にいるとき、いちばん、自分らしくいられるのだ。家の中で、誰かの声に囲まれているときよりも、ずっと、自由に。

 

 そう思うと、ミウは、ふいに、胸の奥が、きゅっとなった。

 

「……ねえ、ウイ」

 

「……なに……?」

 

「どうして、今日、私を連れてきてくれたの?」

 

 ウイは、目を開けた。

 

 しばらく、考え込むように、霧の向こうを見つめていた。

 

「……ミウ……ね……」

 

「うん」

 

「……さいしょから……いたひと……みたい……なの……」

 

「え?」

 

「……ミウが……きたとき……あ、って……おもったの……」

 

 ウイは、自分の膝の上で、指をいじりながら、ゆっくりと、言葉を探した。

 

「……しらない……ひと……なのに……しらない……ひと……じゃない……みたい……で……」

 

「……」

 

「……だから……こわく……なかったの……」

 

 ミウは、息を、静かに吸い込んだ。

 

 その言葉が、胸の奥の、どこか、深いところに、すとんと落ちた。

 

 最初から、いた人。

 

 知らない人なのに、知らない人じゃないみたい。

 

 自分でも、同じことを、感じていた気がする。あの夜、玄関の前で、声を聞いたとき。見知らぬ家の灯りを見たとき。胸の奥が、きゅうっと、締めつけられた、あの感覚。

 

「……ウイ」

 

「……なあに……」

 

「私もね、同じこと、思ってた」

 

 ミウは、そっと、ウイの手を握った。

 

「初めて、この家に来たとき、知らない場所なのに、知ってる場所みたいな気がしたの。どうしてなのか、わからないけど」

 

「……ほんと……?」

 

「うん」

 

「……いっしょ……だね……」

 

 ウイは、嬉しそうに、頬を緩めた。

 

「……ミウ……いっしょ……」

 

「うん。いっしょ」

 

 霧雨が、さらさらと、降り続けていた。

 

  *

 

 帰り道は、ふたりとも、少しだけ、無口だった。

 

 丸太の橋は、今度は、ウイが、先に渡った。もちろん、まだ、足は震えていたし、ミウが、後ろからついて歩いて、時々、背中に手を添えてやった。けれど、それでも、ウイは、自分の足で、最後まで渡りきった。

 

「……ひとりで……できた……」

 

「うん。かっこよかった」

 

「……えへへ……」

 

 ウイは、照れたように、笑った。

 

 霧は、少しずつ、薄れ始めていた。木々の隙間から、淡い光が、斜めに差し込んで、地面の水たまりを、銀色に染めている。遠くの空の端が、ほんの少しだけ、明るくなっていた。

 

 ウイの歩みが、少しずつ、遅くなっていった。

 

 最初は、立ち止まるのが好きな子なのだと思っていた。けれど、次第に、それが、違うことに気づいた。足取りが、重い。瞼が、時々、ゆっくりと、下がりかける。

 

「ウイ、眠い?」

 

「……ううん……へいき……」

 

「ほんとに?」

 

「……へいき……」

 

 そう答える声が、すでに、ぼんやりとしていた。

 

 ミウは、少し考えて、ウイの前に、しゃがみ込んだ。

 

「乗って」

 

「……え……?」

 

「おんぶ。疲れたでしょう」

 

「……でも……ミウ……ちいさい……」

 

「そうだね。でも、ウイは、もっと小さいから、大丈夫」

 

 ウイは、ためらった。それから、ミウの背中に、そっと、体を預けた。

 

 思ったよりも、ずっと軽かった。まるで、綿でできているみたいに。ミウは、ぶかぶかの外套の裾を持ち上げて、ウイの足を、しっかりと腕で支えた。

 

「しっかり、つかまっててね」

 

「……うん……」

 

 ウイの腕が、ミウの首に、きゅっと回される。小さな頬が、ミウの肩に、ぴたりと押し当てられた。

 

 霧雨の名残が、ふたりの上に、細かく降る。

 

 ミウは、ゆっくりと、歩き出した。

 

 足元の草が、濡れて、靴の中までじんわりと染みてくる。けれど、背中の温かさが、それを、ほとんど気にならなくしていた。

 

 ウイの呼吸が、ミウの耳元で、すう、すう、と、小さく響いている。

 

 ミウは、ふと、思った。

 

 この子は、いつも、こんなふうに、眠ってしまうのだろうか。

 

 昨日の、エピカ。今朝までの、イード。そして、今、背中の上の、ウイ。

 

 みんな、眠りに落ちるのが、早い。

 

 深い、深い、眠りに。

 

 胸のどこかで、小さな不安が、ちくりと疼いた。けれど、ミウは、その考えを、霧雨の向こうへ、押しやった。

 

 考えても、仕方がない。今は、ただ、背中の温もりを、落とさないように、歩くだけだ。

 

「……ミ……ウ……」

 

 眠そうな声が、耳元で、囁いた。

 

「うん?」

 

「……ありがと……」

 

「どういたしまして」

 

「……ミウ……いなくなら……ないで……ね……」

 

 ミウは、足を止めた。

 

 それから、ゆっくりと、答えた。

 

「いなくならないよ」

 

「……ほんと……?」

 

「うん。ウイが、起きてるときも、寝てるときも、ちゃんと、ここにいる」

 

「……やくそく……」

 

「約束」

 

 小さな腕が、ミウの首を、もう一度、きゅっと抱きしめた。

 

 それから、力が抜けて、ウイの体が、ずしりと重くなった。

 

 眠ってしまったのだ。

 

 ミウは、背中の重みを、そっと背負い直して、再び、歩き出した。

 

  *

 

 家に着いたとき、玄関では、アヤが、傘を持って待っていた。

 

「おかえりなさい。ずいぶん、遅かったわね」

 

「ごめんなさい。ウイが、疲れて眠っちゃって」

 

 ミウは、背中の小さな寝顔を、振り返って見せた。

 

 アヤは、そっと、ウイの顔を覗き込んで、柔らかく微笑んだ。

 

「まあ。ぐっすりね」

 

「うん。丸太の橋も、ひとりで渡ったんだよ」

 

「そう。頑張ったのね」

 

 アヤは、ウイの髪を、そっと撫でた。それから、ミウのほうを見て、囁くように言った。

 

「ミウさん、ありがとう。この子が、こんなふうに、誰かに、おんぶされて帰ってくるなんて、初めてかもしれないわ」

 

「え、そうなの?」

 

「ええ。いつも、ひとりで、そっと出かけて、そっと帰ってきていたから」

 

 アヤの瞳が、少し、潤んで見えた。

 

「あの子、きっと、あなたに、心を開いたのね」

 

「……そう、かな」

 

「ええ。きっとよ」

 

 ミウは、少し照れくさくなって、頬を掻いた。

 

 それから、ウイを、アヤに預けようとした。けれど、ウイの小さな手が、ミウの外套の襟を、きゅっと握りしめていて、離れなかった。

 

「あら」

 

「……ごめん。このまま、運ぶよ」

 

「そうしてくれる?」

 

「うん」

 

 ミウは、ウイを背負ったまま、家の中へ入った。

 

 居間では、ヴィヴィが、お茶を淹れていた。クロエは、針を片手に、窓際のテーブルで、何かを縫っている。エピカは、床に紙を広げて、ぶつぶつと台詞をつぶやいている。シオンは、台所で、鍋をかき混ぜていた。

 

「あら、おかえりなさい」

 

「ウイ、寝ちゃったの?」

 

「うん」

 

 ミウは、小声で答えた。

 

「ここで、休ませてあげてもいいかな」

 

「ええ。そちらの長椅子を、お使いなさいな」

 

 ヴィヴィが、顎で、暖炉の脇の長椅子を指した。

 

 ミウは、ウイを、そっと、長椅子の上に降ろそうとした。けれど、ウイは、ミウの襟を握りしめたまま、離れない。

 

「……ミウ……」

 

 寝言のような声が、漏れた。

 

「……ここ……いる……」

 

「うん。いるよ」

 

 ミウは、観念して、長椅子に、ウイと並んで腰を下ろした。ウイは、ミウの膝の上に、ころんと頭を預けて、再び、すうすうと寝息を立て始めた。

 

 その様子を見ていたクロエが、針を持つ手を止めて、ちらりとこちらを見た。

 

「……懐かれたの」

 

「うん。ちょっと、嬉しい」

 

「ふーん」

 

 クロエは、ぬいぐるみを撫でながら、少しだけ、口元を緩めた。

 

「ウイが、あんなふうに、人に寄りかかって寝るの、初めて見たの」

 

「そうなの?」

 

「いつも、ひとりで、隅っこで丸くなってるの。あちしたちが近づくと、ちょっと、びくっとするの」

 

「……そっか」

 

「だから、ミウは、すごいの」

 

 クロエは、そっぽを向いて、ぼそりと言った。

 

「……ま、あちしの見張りのおかげ、でもあるけど」

 

「ふふ。うん、ありがとう」

 

 ミウは、ウイの髪を、そっと撫でた。

 

 雨は、すっかり上がっていた。窓の外では、雲の切れ間から、夕方の柔らかな光が、庭を、淡い金色に染め始めている。

 

  *

 

 ウイが目を覚ましたのは、日が、すっかり落ちてからだった。

 

 夕食の支度の匂いが、家中に満ちていた。暖炉の火が、ぱちぱちと小さく爆ぜている。ミウは、ずっと、長椅子の上で、ウイの頭を膝に載せたまま、動かずにいた。足が、少し痺れていたけれど、起こす気にはなれなかった。

 

「……ん……」

 

「おはよう、ウイ」

 

「……ミウ……?」

 

 ウイは、ゆっくりと、目を開けた。焦点の合わない瞳が、しばらく、ミウの顔を、ぼんやりと眺めていた。

 

「……ウイ……ねてた……?」

 

「うん。ぐっすり」

 

「……ごめん……ミウ……あし……いたい……?」

 

「ううん。大丈夫」

 

「……ほんと……?」

 

「ほんと」

 

 ミウは、嘘をついた。足は、じんじんと痺れていた。けれど、それよりも、ウイの寝顔を、もう少し、見ていたかった。

 

 ウイは、むくりと起き上がって、小さな両手で、ごしごしと、目をこすった。

 

「……ゆめ……みてた……」

 

「どんな夢?」

 

「……きりの……なかで……ミウと……あるいてた……」

 

「うん」

 

「……でも……ミウ……だんだん……とおく……なって……」

 

 ウイの唇が、わずかに、震えた。

 

「……よんでも……ふりむいて……くれなくて……」

 

 ミウは、胸が、ちくりと痛んだ。

 

 イードの夢と、同じだった。ひとりで、遠くへ、歩いていく自分。

 

「大丈夫だよ、ウイ」

 

 ミウは、ウイの手を、しっかりと握った。

 

「私は、ここにいる。ほら」

 

「……うん……」

 

「それに、約束したでしょう。いなくならないって」

 

「……うん……」

 

 ウイは、ミウの手を、じっと見つめた。それから、ごそごそと、外套のポケットを探り始めた。

 

「……ミウ……」

 

「うん?」

 

「……これ……あげる……」

 

 ウイが、差し出したのは、小さな、丸い、白っぽい石だった。

 

 手のひらにすっぽり収まるくらいの大きさで、表面は、霧雨に洗われたように、つるりと滑らかだった。ところどころに、淡い灰色の筋が入っていて、光にかざすと、うっすらと、水の色のように透けて見える。

 

「……きりさめの……ひに……ひろった……いし……」

 

「これを、私に?」

 

「……うん……ウイの……いちばんの……たからもの……」

 

 ミウは、目を見開いた。

 

「そんな大事なもの、もらえないよ」

 

「……ううん……もらって……ほしいの……」

 

 ウイは、石を、ミウの手のひらに、ぎゅっと押し込んだ。

 

「……ミウ……いなくなら……ないって……やくそく……したから……」

 

「うん」

 

「……この……いし……もってて……くれたら……ウイ……あんしん……できる……」

 

 ミウは、手のひらの石を、じっと見つめた。

 

 小さくて、ひんやりとしていて、でも、ウイの体温が、ほんのり残っていた。

 

「……ありがとう」

 

 ミウは、静かに言った。

 

「大事にするね。ずっと」

 

「……うん……」

 

 ウイは、嬉しそうに、ふにゃりと笑った。

 

 ミウは、石を、胸元の布の内側に、そっとしまった。ちょうど、第5話でエピカからもらった紙を、しまった場所の隣だった。

 

  *

 

 夕食のあと、ウイは、また、すぐに眠くなってしまった。

 

 器のスープを、半分も飲まないうちに、頭が、こくり、こくりと、揺れ始める。アヤが、そっと、ウイを抱き上げようとした。

 

「……やだ……」

 

 ウイが、小さな声で言った。

 

「……ミウと……ねる……」

 

「あらあら」

 

 アヤは、困ったように、ミウのほうを見た。

 

 ミウは、少しだけ迷った。ヴィヴィが、眉をひそめているのが、視界の端に見えた。けれど、ウイの手が、ミウの袖を、ぎゅっと握りしめて離さない。

 

「……私の部屋で、よければ」

 

「ええ。お願いできるかしら」

 

「ミウさん、寝台は、おひとり用ですわよ」

 

 ヴィヴィが、淡々と指摘した。

 

「大丈夫。ウイは、小さいから」

 

「……まあ、よろしいですわ。ウイを、床で寝かせるわけにもいきませんもの」

 

 ヴィヴィは、ため息をついて、席を立った。

 

「予備の毛布を、お持ちしますわ」

 

「ありがとう、ヴィヴィ」

 

「お礼は、結構ですわ」

 

 ミウは、ウイを抱いて、自分の部屋へ向かった。

 

 窓辺の花は、今朝、アヤが、新しいものに替えてくれていた。薄紫の、小さな花だった。ほのかな香りが、部屋の空気に、柔らかく溶けている。

 

 ミウは、ウイを寝台に寝かせ、ヴィヴィが持ってきてくれた毛布を、上から掛けてやった。それから、自分も、ウイの隣に、もぐり込んだ。

 

 狭い寝台の中で、ウイの体温が、ほかほかと伝わってくる。

 

「……ミウ……」

 

「うん?」

 

「……て……つないで……いい……?」

 

「もちろん」

 

 ミウは、毛布の中で、ウイの小さな手を探り当てた。ウイは、その手を、両手で、しっかりと包み込んだ。

 

「……ミウ……もいっしょ……」

 

「うん。ミウもいっしょ」

 

「……ずっと……」

 

「うん。ずっと」

 

 ウイは、ほっとしたように、息を吐いた。

 

 それから、ほんの数呼吸のうちに、すうすうと、規則正しい寝息に変わった。

 

 ミウは、暗い天井を、しばらく見つめていた。

 

 窓の外では、夜風が、静かに庭を撫でている。部屋の中には、花の香りと、ウイの寝息と、毛布の温かさがあった。

 

 ミウは、ウイの小さな手を、そっと握り返した。

 

 ふと、思う。

 

 この手は、とても小さい。けれど、この小さな手が、今日、自分に、ゆっくり見ることを、教えてくれた。立ち止まることの豊かさを。霧の中に隠れていた、宝石のような世界を。

 

 そして、この手を握っていると、胸の奥が、どうしようもなく、あたたかくなる。

 

 守りたい、と思った。

 

 この子を。この家の、みんなを。

 

 それが、どれほど大きな願いなのか、ミウは、まだ、知らなかった。

 

 ただ、その願いは、霧雨のように、静かに、ミウの胸の奥に、染み込んでいった。

 

 やがて、ミウも、ゆっくりと、目を閉じた。

 

 ふたりの手が、毛布の中で、固く、結ばれたまま。

 

 窓の外では、細い月が、雲の切れ間から、静かに顔を覗かせていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

もちほっぺ転生エーリアス遭難記(作者:地球Aから地球Bへ)(原作:トリッカル・もちもちほっぺ大作戦 )

▼目が覚めるとエーリアスの住民になっていた。▼そんな元人間?が、文明人にとっては想像よりも過酷な世界を彷徨ったり、定住したりしながら生活していく話。▼※同人作品▼※グローバル版範囲の設定準拠▼(連載中に出てきた新シナリオで設定がひっくり返った際はこのエーリアスはこういう設定なんだよ!を押し通します……)


総合評価:2631/評価:9.02/完結:38話/更新日時:2026年09月13日(日) 12:00 小説情報

だからこそ、歩み続けるしかない(作者:もちもちおもち)(原作:トリッカル・もちもちほっぺ大作戦 )

『エルフィン』になってしまった、『トリッカル』の存在しか知らない者が、色々と思い悩み、何度も失敗してしまうけど、それでも頑張る話▼※グローバル版の知識で作成しております。


総合評価:1617/評価:8.98/連載:7話/更新日時:2026年11月06日(金) 00:04 小説情報

鬱ファンタジー官能小説世界に転生した俺は鬱展開をぶち殺す(予定)(作者:散髪どっこいしょ野郎)(オリジナル:ファンタジー/冒険・バトル)

かわいそうなのはぬけないと……!!!何度言ったらわかるんだ!!!!


総合評価:1377/評価:8.51/完結:4話/更新日時:2026年07月29日(水) 15:33 小説情報

かませじゃないよ、カストロさん(作者:喜代治も)(原作:HUNTER×HUNTER)

▼「お前今私のことス○トロつったか?」▼「言ってな……言ったよ♦︎」▼「殺す」▼「❤︎」


総合評価:8439/評価:8.78/短編:1話/更新日時:2026年07月21日(火) 19:03 小説情報

旅立つ幼馴染を見送ったTS薄細美少女の俺。十年後、スラム街の娼館にて再会を果たす(作者:しゃふ)(オリジナル:ファンタジー/恋愛)

十年前、幼馴染の男が村から旅立って行った。▼TSして女になった俺にとって、唯一の親友と言える存在だった。▼十年後、私が働いている娼館に、そいつが来た。▼しかも、毎週唯一の出勤日にフルコースで指名してくる。▼……ほんと、馬鹿な奴。▼マルチ投稿してます


総合評価:13192/評価:9/完結:19話/更新日時:2026年10月23日(金) 22:04 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>