俺の恋人は永遠に子ども   作:灰恵

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リナと恋人? 冗談じゃねェ。 俺はカムイに殺されたくない。

あとがきに落書きあります。



第7夜 関係

 

 

 

兄さんを迎えに来たリーバー班長と兄さんと別れて、私たちは駅へ向かっていた。

 

「こうなったら、ますます頑張らないと」

 

私は気合いを入れ直す。

 

「・・・あんま、詰め込みすぎて、ぶっ倒れないようにな」

「うん!」

 

さりげなく気遣ってくれる神田さんのためにもね。

リナの心情をよそに、神田はというと・・・

 

「(詰め込みすぎて、風邪ひいただの、倒れただの、知れたら命がねェな)」

 

自分とアレンの心配をしていた。

それだけ、カムイを妹の事で、敵に回したくないのだ。

 

 

 

「あ! ユウちゃーーーーん!!!」

 

 

 

「・・・」

「え? えーと」

 

神田の名前を呼ぶ声に、リナはキョロキョロと辺りを見る。

遠くから手をブンブンと振る人を発見した。

名前を呼ばれても無視し続け、歩くスピードを速める神田に、振り向かなくていいの? と視線を送ると、知らねェな。とスタスタと歩いていく。

 

「ひどいさー、ユウちゃん。 無視しないでさ!」

 

追いついた赤髪の青年を私は見上げると、目が合う。

にっこりと笑いかけられた。

 

「お! かわいいさね。初めまして、ユウちゃんの友達で、本田ディックって言うんさ。あなたは?」

「私はリナ・リーよ」

 

始めまして。と握手をする。

私が足を止めたことで、神田さんも足を止めた。

神田は面倒くさいと、ため息をつく。

 

「はじめまして」

「ユウちゃんにこんな可愛い彼女がいるとは、(すみ)に置けないさ」

 

ニヤニヤ顔で神田を小突く。

リナは顔を赤くした。

 

「は? 違げェよ」

「え? 違うんさ? でも・・・」

 

でも・・・と続けて、私と神田さんの顔を見比べる。

 

「それは、ユウちゃんだけがそう思ってるだけなんじゃ・・・」

「そんな恐ろしい事できるか」

 

う゛。 私に彼氏が出来ないのって、やっぱり、兄さんのせい?

 

「えー? 彼女じゃないんさ? もったいない。なら、俺が貰っちゃおうかなー?」

 

ラビは神田の反応を見ながら、私の肩を持つ。

 

「え!?」

 

私は思わず顔を上げた。

 

「ハッ、モノ好きだな。 死んでも知らねェよ」

 

神田の良い反応が貰えないと分かると、ラビはリナから離れる。

 

「どういう意味さ?」

 

主に兄さんのせいです。 とは、口が裂けても言えず。私は焦った。

 

「つか、何でいんだよ。 ストーカーか?」

 

神田はこの前の宣言を思い出し、邪見に扱う。

 

「違うさぁ。 たまたま、こっちに用があったんさ」

 

神田にはこんな、だだっ広い敷地で、バッタリ会うなんて、ストーカー以外に考えられなかった。

ディックは口を尖らせ、文句を言う。

 

「なら、その“用”ってのを、さっさと済ませることだな」

 

神田はシッシと追い払う。

 

「もう済んださ」

 

エッヘンとドヤ顔で返される。 キモイ。

 

「チッ」

 

追い払う口実を失くし、神田は舌打ちをした。

 

 

 

***

 

 

 

「二人はどういう関係なんさ?」

 

ラビは二人に付いてくる。

恋人でもないとすると、どういう関係なのだろうか? 疑問が浮かび、聞いた。

 

「チッ。関係ないだろ」

「関係あるさ! だって、俺、ユウちゃんの友達だもん」

 

だもん。とかキモッ。 つーか、そのドヤ顔やめろ。

 

「うぜぇ」

 

リナはクスクスと二人の会話に、笑みを漏らす。

 

「違うのよ。神田さんとは……昔からの知り合いというか」

 

リナは考えた。

 

身長差のある神田を見上げる。

 

知り合い? ――― でも、もうちょっと親しい気がする。

友達? ――― 何か違う気がする。

親友? ――― 神田さんはどこか、距離を取っているから、これもちょっと違う。

――― さっき言われたように、恋人なのかしら?

 

リナはじっと神田の顔を見る。

 

「なんだよ」

 

見つめ続けられる神田は、気まずくなる。

 

恋人――― でも、これはまだ、ハッキリと違うって言い切れる。

 

なら、何だろう? と、リナは下を向く。

 

 

「幼馴染でいいんじゃねェの?」

 

 

神田の言葉が上から、振ってきた。

リナはパッと上を見上げる。

 

「「幼馴染?」」

 

リナとディックは口を(そろ)えた。

マズイこと言ったか? と神田は眉をひそめる。

 

「だってお前。 来年、ウチの学園に来るんだろ?」

「え? そうなんさ?」

 

ディックは目を丸くした。

 

「う、うん」

 

ディックの勢いで、リナは思わず頷いた。

それはいい事聞いたさ。と、尻尾が出る。

 

「昔っから知ってる、“知り合い”って言うんなら、それって“幼馴染”でいいと思うぞ?」

 

そっか。

 

「そうだよね」

 

リナはスッキリした笑顔を見せた。

神田はふと、200年前を思い出した。

 

 

 

 

今いるこいつらが、とてもアイツらに似てるから、そんな関係だと思うのかもしれねェな。

 

 

 

 

***

 




第7夜 関係・あとがき(第6夜 黒白人形・あとがき 続き)
注意書き:「書き始めたけど、最後まで書けずに、あれ?これってどんな設定で書いたんだっけ?」という、中途半端なものを、落書きのように載せていきます。時間軸などバラバラですので、ご注意ください。

***

【12歳の鎮魂歌~レクイエム】
あれから、約5年僕たちは、単独でアクマを救済していた。ニーナは箱舟内部でサポートを、僕はマナと一緒に、僕がいた世界と同じ運命をたどらないように、世界のバランスを保つために、アクマを、破壊ではなく、殺しではなく、救済を。

「……哀れなアクマに魂の救済を」
アレンはこころからアクマたちが救われることを願った。
「アレン、これで全部か?」
隠れていたマナが物陰から出てきた。
「うん。近くにはアクマはもういないよ」
アレンがニッコリしながらマナに駆け寄る。
「マナは大丈夫?」
アレンはマナに抱きつくと子供っぽくマナの体を見回した。
「ああ、アレンのおかげでね。ありがとう」
優しくアレンの頭をなでる。
「お互い様だよ?マナ。さ、次いこ、次」
アレンは急かすようにマナの手を引っ張る。
「?……アレン?」
なんでもないはずの行動にマナは首をかしげる。
「近くにエクソシストがいる。教団の関係者と関わりたくない」
アレンは不愉快な顔をする。もともと、こことは別の教団の関係者なのに、なぜかこの世界の教団とは関わろうとしない。理由は分からないものではないが。
――ただ、わたしを守りたいから。
教団の信仰はアレンの方が良く分かっているし、わたし自身がノアだったから余計に関わりたくないのだろう。自分を押し殺すのはやめてほしいのだがな。
(……白いアクマ、か)
こちらに来てから、前にいた世界のことを知っているためか、アクマを救済しているために、アレンのイノセンスの、対アクマ武器の姿を見た人々がそう呼ぶものだから、教団がエクソシストかもしれないと、調査されているからエクソシストに付きまとわれている。ニーナからの情報で今まで会ったことがないが、黒い服を着ていて、ローズクロスという、紋章を掲げているらしい。クロスが着ていた服かな?と、ときどき思うがな。
(向こうも大変だな)
マナはアレンに引っ張られながら、教団の関係者のことを少し同情する。おそらく、さけている我々に頭を悩ませているだろうから。

To be continued.
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