あとがきに落書きあります。
兄さんを迎えに来たリーバー班長と兄さんと別れて、私たちは駅へ向かっていた。
「こうなったら、ますます頑張らないと」
私は気合いを入れ直す。
「・・・あんま、詰め込みすぎて、ぶっ倒れないようにな」
「うん!」
さりげなく気遣ってくれる神田さんのためにもね。
リナの心情をよそに、神田はというと・・・
「(詰め込みすぎて、風邪ひいただの、倒れただの、知れたら命がねェな)」
自分とアレンの心配をしていた。
それだけ、カムイを妹の事で、敵に回したくないのだ。
「あ! ユウちゃーーーーん!!!」
「・・・」
「え? えーと」
神田の名前を呼ぶ声に、リナはキョロキョロと辺りを見る。
遠くから手をブンブンと振る人を発見した。
名前を呼ばれても無視し続け、歩くスピードを速める神田に、振り向かなくていいの? と視線を送ると、知らねェな。とスタスタと歩いていく。
「ひどいさー、ユウちゃん。 無視しないでさ!」
追いついた赤髪の青年を私は見上げると、目が合う。
にっこりと笑いかけられた。
「お! かわいいさね。初めまして、ユウちゃんの友達で、本田ディックって言うんさ。あなたは?」
「私はリナ・リーよ」
始めまして。と握手をする。
私が足を止めたことで、神田さんも足を止めた。
神田は面倒くさいと、ため息をつく。
「はじめまして」
「ユウちゃんにこんな可愛い彼女がいるとは、
ニヤニヤ顔で神田を小突く。
リナは顔を赤くした。
「は? 違げェよ」
「え? 違うんさ? でも・・・」
でも・・・と続けて、私と神田さんの顔を見比べる。
「それは、ユウちゃんだけがそう思ってるだけなんじゃ・・・」
「そんな恐ろしい事できるか」
う゛。 私に彼氏が出来ないのって、やっぱり、兄さんのせい?
「えー? 彼女じゃないんさ? もったいない。なら、俺が貰っちゃおうかなー?」
ラビは神田の反応を見ながら、私の肩を持つ。
「え!?」
私は思わず顔を上げた。
「ハッ、モノ好きだな。 死んでも知らねェよ」
神田の良い反応が貰えないと分かると、ラビはリナから離れる。
「どういう意味さ?」
主に兄さんのせいです。 とは、口が裂けても言えず。私は焦った。
「つか、何でいんだよ。 ストーカーか?」
神田はこの前の宣言を思い出し、邪見に扱う。
「違うさぁ。 たまたま、こっちに用があったんさ」
神田にはこんな、だだっ広い敷地で、バッタリ会うなんて、ストーカー以外に考えられなかった。
ディックは口を尖らせ、文句を言う。
「なら、その“用”ってのを、さっさと済ませることだな」
神田はシッシと追い払う。
「もう済んださ」
エッヘンとドヤ顔で返される。 キモイ。
「チッ」
追い払う口実を失くし、神田は舌打ちをした。
***
「二人はどういう関係なんさ?」
ラビは二人に付いてくる。
恋人でもないとすると、どういう関係なのだろうか? 疑問が浮かび、聞いた。
「チッ。関係ないだろ」
「関係あるさ! だって、俺、ユウちゃんの友達だもん」
だもん。とかキモッ。 つーか、そのドヤ顔やめろ。
「うぜぇ」
リナはクスクスと二人の会話に、笑みを漏らす。
「違うのよ。神田さんとは……昔からの知り合いというか」
リナは考えた。
身長差のある神田を見上げる。
知り合い? ――― でも、もうちょっと親しい気がする。
友達? ――― 何か違う気がする。
親友? ――― 神田さんはどこか、距離を取っているから、これもちょっと違う。
――― さっき言われたように、恋人なのかしら?
リナはじっと神田の顔を見る。
「なんだよ」
見つめ続けられる神田は、気まずくなる。
恋人――― でも、これはまだ、ハッキリと違うって言い切れる。
なら、何だろう? と、リナは下を向く。
「幼馴染でいいんじゃねェの?」
神田の言葉が上から、振ってきた。
リナはパッと上を見上げる。
「「幼馴染?」」
リナとディックは口を
マズイこと言ったか? と神田は眉をひそめる。
「だってお前。 来年、ウチの学園に来るんだろ?」
「え? そうなんさ?」
ディックは目を丸くした。
「う、うん」
ディックの勢いで、リナは思わず頷いた。
それはいい事聞いたさ。と、尻尾が出る。
「昔っから知ってる、“知り合い”って言うんなら、それって“幼馴染”でいいと思うぞ?」
そっか。
「そうだよね」
リナはスッキリした笑顔を見せた。
神田はふと、200年前を思い出した。
今いるこいつらが、とてもアイツらに似てるから、そんな関係だと思うのかもしれねェな。
***
第7夜 関係・あとがき(第6夜 黒白人形・あとがき 続き)
注意書き:「書き始めたけど、最後まで書けずに、あれ?これってどんな設定で書いたんだっけ?」という、中途半端なものを、落書きのように載せていきます。時間軸などバラバラですので、ご注意ください。
***
【12歳の鎮魂歌~レクイエム】
あれから、約5年僕たちは、単独でアクマを救済していた。ニーナは箱舟内部でサポートを、僕はマナと一緒に、僕がいた世界と同じ運命をたどらないように、世界のバランスを保つために、アクマを、破壊ではなく、殺しではなく、救済を。
「……哀れなアクマに魂の救済を」
アレンはこころからアクマたちが救われることを願った。
「アレン、これで全部か?」
隠れていたマナが物陰から出てきた。
「うん。近くにはアクマはもういないよ」
アレンがニッコリしながらマナに駆け寄る。
「マナは大丈夫?」
アレンはマナに抱きつくと子供っぽくマナの体を見回した。
「ああ、アレンのおかげでね。ありがとう」
優しくアレンの頭をなでる。
「お互い様だよ?マナ。さ、次いこ、次」
アレンは急かすようにマナの手を引っ張る。
「?……アレン?」
なんでもないはずの行動にマナは首をかしげる。
「近くにエクソシストがいる。教団の関係者と関わりたくない」
アレンは不愉快な顔をする。もともと、こことは別の教団の関係者なのに、なぜかこの世界の教団とは関わろうとしない。理由は分からないものではないが。
――ただ、わたしを守りたいから。
教団の信仰はアレンの方が良く分かっているし、わたし自身がノアだったから余計に関わりたくないのだろう。自分を押し殺すのはやめてほしいのだがな。
(……白いアクマ、か)
こちらに来てから、前にいた世界のことを知っているためか、アクマを救済しているために、アレンのイノセンスの、対アクマ武器の姿を見た人々がそう呼ぶものだから、教団がエクソシストかもしれないと、調査されているからエクソシストに付きまとわれている。ニーナからの情報で今まで会ったことがないが、黒い服を着ていて、ローズクロスという、紋章を掲げているらしい。クロスが着ていた服かな?と、ときどき思うがな。
(向こうも大変だな)
マナはアレンに引っ張られながら、教団の関係者のことを少し同情する。おそらく、さけている我々に頭を悩ませているだろうから。
To be continued.