少々飛脚しているかも知れませんが暖かい目で見てください。
「シッ、 ムン、 ハァ!」
振るう、振るう俺は剣を振るう。
手に持つのは4ヶ月前タケミカヅチから簒奪した神剣「布都御霊(ふつのみたま)」だ。
奴を倒して暫くして左腕から声が聞こえてきた。
最初はここの所の疲れかと思っていたが原作でも天叢雲剣が喋っていたようにこの腕に奴の持っていた神剣が居るのでは無いかと考え試した結果当っていた。
この剣の権能は今も分からないがとある話を元にした権能を持って居るのでは無いかと考えた。
神武東征にて神武天皇が熊野の地で熊もしくは毒気によって全軍だけではなく神武自身が気を失うもしくは士気が失っていく話があった。しかしタケミカヅチが自分の剣を渡せば言いと言い剣を渡した。
その剣は熊野に住む熊、毒気を切り伏せる、払うという逸話だ。
ここで出てきた熊もしくは毒気は熊野の土着の神などではないかと説がある。
それらを含めておそらくではあるが征服を信仰の要とする軍神を象徴するのではないかと俺は考えている。
戦に勝った者こそがその地の支配者、これはありとあらゆる世界歴史の真実。
即ち王政の将として祭り上げる剣こそが布都御霊の剣だと。
実際に奴は俺の術を弱らせる等をした弱体化の権能を持っていた。
ただし、これだけがコイツの逸話だけではない。そもそもコイツは雷神の剣、他にも持っている可能性がある。
それを確かめる・・・よりも今コイツを振っているのは自分の体に合わせる。もしくはコイツの力を確かめる事である。
元より俺は元々剣を嗜む人間だ。これをするのは所謂自分の趣味でもある。続ける事が大事なのだ。
そんな事を考えていたからだろうか。
「ね・・・ねぇ、司郎それ何?」
・・・コイツが近くにいる事に気づけなかったのが。
嫌な顔で振り向くと其処には茶髪のショートの少女がいた。
清水亜衣(しみずあい)今俺が居る道場の子で昔からの幼馴染。
昔から男勝りで見栄っ張りな奴で俺と夕暮れまで遊び歩いた仲だ。
因みに見た感じ胸ない、本人曰く、もむくらいはあると言っているがそんな機会があるかは正直不明だ。
ここ清水流神舞剣術と言う元は茨城の神社の家系で剣舞を実践的な剣術として改良されたものが江戸の頃にここにやって来てそれの子孫がコイツとなる。
剣神に捧げる舞として二組で行いその舞は戦いを思わせる物だったらしく、その剣は意外なほどに実践的だ。
いや、本当によくもまぁこんなマネができるなと思うよ神に捧げるものだったと子供の頃聞かされ実際にやって見ても本当に元は踊りなのかと思う物だ。
だが実際にコイツが舞って見せた時元は本当に踊りだったから綺麗だった。
こういったものは何処にもあるのだなと思っている。正直今思うと実に都合の良い所だったのは俺の秘密だ。
祖母から魔術を習い始めてここで剣を磨く。ガキの頃からお世話になったこの場所は転生して状況がハッキリ分かってきた当時のガキの頃は中二病真っ盛りでついに俺にもこんな機会が!と意気込んだら、神殺しのカンピオーネと言う命のやり取りを行う戦士になった。
間違いなく碌でもない人生だ。戦場でのたれ死ぬEND一直線笑えねぇな。
「ちょっと、何一人で黄昏っているの、ってか速い!何処でそんなに素早くなったの」
「はははぁ!悔しかったらベルサイユまでいらっしゃぁーいwww」
「何でベルサイユなの、とうとう頭がおかしくなったの良いわ!お姉さんが病院に連れて行ってあげる!」
「はははぁ!正常だっての、ってか、おない同士だろが俺らよぉ!はははぁ!」
その後メチャクチャ追い掛け回された。
「はぁ、ねぇ司郎あんた何か私に隠していない?」
学校の昼休み亜衣は即座に俺の席にやって来て切り出した。
間休みの時間は全て先手を取って逃げ出したのだがどうやら爪が甘かったようだ。
「隠している事か・・・有りすぎて売り出したいほどだ」
「じゃあ全部話しちゃいなさい!・・・もしかして春にやって来た東屋さんと恋人だったとか、昨日持っていた剣って本物の真剣で何処かの博物館からかっぱらって来たとか!」
・・・東屋の事は言うな!回り見ろ嫉妬の視線が尺に触る。あとかっぱらってきたか、・・・確かに神様からかっぱらってきたな俺。
「全部にノーコメントで」
「キリキリ吐けこの犯罪者!」
「泥棒も何もしてねぇよ、刑事かお前は」
・・・しかたがな。
「あ、時間だ。席に着いたほうがいいぞ」
「え!ホント?」
と振り向く。くっくっくっ、掛かったな。
「嘘だよじゃあなぁ」
軽やかに逃げさる。カンピオーネに脚力でかなう者か。
「あ!しまった逃げられた。あのヤロォーー、逃がすか!捕まえて人間サンドバックにしてやる!!」
「ふふふ、相変わらずだな明智君」
まんまと逃げ延びましたは学校の二階、この学校のちょっとした名物少しであるが広々としたスペース、夏はちょっとした避暑地としてコアな方方がたむろしている場所。
周りを見ると暢気にタバコ吹かしている教師。男3人、友情と共に弁当を噛み締める奴ら。ここはそんな場所だ。
「よう、亜衣の奴からは逃れたようだな」
「ん?・・・何だ四季か。お前こそどうしたんだ。こんな所で」
振り返ってみたら中学からの付き合い新条四季(しんじょうしき)同じ三流魔術師で偶然見つけたお仲間である魔術師の俺とはこれでもそれなりの付き合いだ。
何度か呪術の対戦を何度もやって競った間柄だがもう二度と対戦はしないだろう。
「まあなぁ、お前が何時の間にかカンピオーネになって随分と先遅らされている気分だしな、まったくどうやったらなれるのかねぇ?」
・・・コイツは。
「馬鹿もほどほどにしておけ、ったくそんなことじゃあ何時死ぬか分からないぞ・・・頼むから寿命で逝ってくれ」
「へいへい、優しい魔王様からの有難いお言葉どうも・・・っしっかしなぁ」
ん?何だそんなにジロジロ見て。
「いいなぁ、俺もなりてぇよ。なぁどっか適当な神様紹介してくれよ」
「・・・神具も無い奴が挑んだ所で死ぬに決まっているだろうが」
ったくコイツと居ると調子が狂う。
「じゃあそんな物があ「見つけた!」・・・見つかったな」
「・・・ゲェ関羽!」
「何で三国時代の武将なのよ!・・・まぁ良いわ、捕まえて竹刀でボコボコにしてやるわ!」
ははは、何にそのラノベ系暴力女子は洒落にならん。
「おい、まて暴力系は流行らないぞ!」
「えっ、そう、そう、流行らない、・・・って違う!これは躾、スポーツよ!」
「えっ、何その発想、オセロットかお前は!」
これは拷問ではないスポーツだ。何てねぇよ!
「ちっ、かくなる上はここから飛び降りて・・・」
そう、考えようとした矢先だった。
ドス
・・・ッ!
「んなぁ!」
「ええぇ!」
俺達の近くに飛んで刺さったのは矢だった。
よく弓道部が使う矢よりも一回り大きい。
慌てて飛んできた方向を見ても誰もいない。
「・・・これ何か付いているよ」
「なに?・・・どれどれ」
付いていたのは紙だった。
「矢文?古風な。どれどれ」
「うわ、何これ見たことが無い」
・・・書いてあるのは異国の文字、亜衣が言うのも頷けるしかしカンピオーネの能力の一つがこれの意味を教えてくれる。
「《敬愛なる神殺し殿、この度は貴殿との武勇を競いたいがため多少の遊びをした気に入っていただけただろうか?》・・・神殺し。っ!」
「おい、まさか」
ああ、間違いないぞ四季。
「これはお、暑ッ!」
手に持っていた手紙は燃え次第に無くなっていった。
・・・畜生戦線布告ってか?・・・まったく。
「手の込んだ真似を・・・面白い」
その時彼の顔は決闘を楽しむ勝負師の顔であった。