岸波白野の転生物語【ハイスクールD×D編】【完結】 作:雷鳥
今回は主人公のある能力についての説明回。
帰宅後はいつも通りに家族と過ごし、寝る前に黒歌に公園であった出来事を相談する。すると黒歌は凄い険しい表情でうなった。
「御主人様、しばらく【
「神器の使用を?」
黒歌は頷いて理由を説明してくれた。なんでも堕天使の中核を担っている【
無害なら特に干渉してこないらしいが、神器の中には特殊な物や危険な物も在り、そういった神器を宿した者を仲間に引き入れたり、時には神器が暴走する前に宿した人間を殺したり、神器を抜き取ることもあるそうだ。それと肉体から神器を抜くと抜かれた相手は死んでしまうらしい。原因は解かっていないんだそうだ。
まぁ確かに自分の神器は特殊だよなぁ。
気付いたら自分は『エネルギーで食べ物・飲み物を生成する』能力を得ていた。この能力が神器の力によるものだと教えてくれたのは黒歌だ。
神器とは聖書の神が人間に与えた神秘の力なんだそうだ。純潔の人間以外でも、ハーフのように人間の性質が混じっていればどんな種族でも神器を得ることがあるらしい。
自分のこの力で生み出される料理は美味しく食べれる適温で生成され更に味の再現も可能であり、消費は嵩むが自分でアレンジも可能だ。因みにその消費には器の生成も含まれるみたいなので、基本器を必要としない飴やクッキー等のお菓子を中心に生成している。
そしてこのエネルギーだが、オーラと同じ精気や体力といった生命エネルギーを消費するらしく、限界近くなると、身体が重くなって疲労感に襲われる。
逆にこの力で作られた物を食べると、生命力や体力、他にも魔力や妖力までも回復する。黒歌との話し合いで、多分『生きるのに必要なエネルギー』を補給させ、回復させているのではないかという結論に至った。ただし怪我などは治せない。病気には逆にすごい効果を発揮する。なんせ40度越えの熱が一日で治る程だ。
黒歌と共に能力の把握に努めて数年。そこそこ詳細を把握することができた。
『生成していられる時間は24時間。24時間経つと粒子となって消えてしまう』
『食べ物は質ではなく量で消費エネルギーが変わる』
『食べ物を生成する際に元々の状態から自分でアレンジを加える場合は消費エネルギーが極端に増加する』
『『口に含む』段階で効果を発揮して回復が始まり、『飲み込む』ことで一気に回復する。そのため一定時間回復を継続させたい場合は飴等の口内に残る物の方が良い場合もある』
『口に含んだまま生命力を消費する行為を行うと、口内の食べ物の減りも加速する』
『料理を全て食べ切らなくても食べた分だけちゃんと回復する』
『基本自分のエネルギーで作った物を自分で食べても、プラマイゼロで意味が無い。むしろ器なんかは食べられないので場合によってはマイナスになる』
今のところ解明しているのはこのくらいだろうか。
名前が無いと不便と言う事で能力に肖り【
「まぁ天使も悪魔も似た様なもんにゃ。天使側の教会連中は異教徒と判断したら人間でも問答無用で殺しに来る奴らもいるし、悪魔は優秀な者なら相手の事情関わらず悪魔に転生させようとするにゃ。正直この三種族には関わらない方が身の為にゃ」
黒歌はその三種族、特に悪魔の話の時に物凄く不機嫌そうな顔で忠告する。彼女の背中にも悪魔の羽があるが、もしかしたら何か酷い目にあったのかもしれない。実際最初に出会ったときはボロボロだったわけだし。
「兎に角。ただでさえ悪魔が巣食う学園に通っているんだから、これからはより一層の注意を払って行動しなさい。もしその堕天使が許可無くこの地にいるならその内この町を治めている悪魔か教会の
「分かった。出来る限り周りに注意するよ」
黒歌の忠告をありがたく受け入れる。
その日の夜、黒歌が珍しく人型で一緒に寝たいと我侭を言うので一緒の布団で眠る。こういうときの黒歌は昔を思い出して気持ちが落ち込んでいるのを知っている自分は、彼女の我侭を受け入れて腕枕して先に彼女が寝るまで背中を撫でてあげる。
しばらくして黒歌から寝息がこぼれ始め、自分も目蓋を閉じる。
「……ん……
白音……か。黒歌の寝言で時折呟く名前。気にならないと言えば嘘になるが、自分からは一度も尋ねた事は無い。いつか彼女自身から伝えてくれると信じて、自分もまた夢の世界へと意識を落としていった。
堕天使との出会いから四日が経ち、学園に行くと一誠がクラスの前で待ていて自分を見つけるなり腕を掴んでいつも祐斗を除いた四人で話す一階階段下に連れて行かれる。なぜここがたまり場なのかと言えば、女子のスカートの中が覗けるからという、なんとも低俗な理由である。自分は興味ないので基本三人が問題を起こした時にすぐに逃げれる場所に立っている事が多い。
「どうした一誠?」
「ああ、実はな白野。明日夕麻ちゃんとデートなんだよ」
「ああ、あの例の彼女か。そう言えば一度も会ってないな」
「お前今週やけに早く学園に行くから紹介できなかったんだよ」
「あ~すまん。ちょっと用事があってさ。で、デートがどうした?」
朝の学園の教室は静かだから瞑想にもってこいなんだよな。それに今は堕天使を警戒して早朝訓練を休んでいるのでぶっちゃけ暇なのだ。家にいると黒歌が二度寝の誘惑をしてくるし。
話を戻す為に一誠に尋ねると明日の休みに彼女とデートで何処に行けばいいか分からないから同じクラスの祐斗に聞いて欲しい。というお願いだった。
確かに祐斗はモてる。が、自分は知っている。アイツは実は受身だ。
「多分無駄だぞ。祐斗自分からあれこれってタイプじゃないから、多分『彼女に行きたい場所を聞いてそこに行けばいいんじゃないかな?』なんて答えると思う」
「そ、そうなのか? 意外な発見だ。あ~でもどうしよう。やっぱここは王道路線で行くべきか?」
「その夕麻ちゃんに趣味とかないのか?」
誰にだって一つくらいあるだろう。
「そう言えば。最近妙に下校時に食べ歩きする機会が多かった気がする」
へー食べ歩きか。まぁ美味しい店の開拓は面白いし、意外に趣味が合うかもな。
「じゃあ美味いお菓子の店の食べ歩きでいいんじゃないか? 二人で軽くつまみながらウィンドーショッピングしたり、映画とかに寄ったり」
「おおいいね。じゃあさっそくルート決めだ! もちろん付き合ってくれるだろ?」
「ああ。提案したのは自分だし、この辺の料理店や喫茶店は見て周っているしな」
結局その日は一日中一誠のデートプランを練るのに付き合わされた。
「じゃ、頑張れよ一誠」
「おう! 俺は明日、大人になるぜ!」
「気が早い」
まぁなんだかんだで一誠は女性に嫌な事はしない奴だし、無理矢理迫ったりはしないだろう。
一誠の家の前で別れ自分の家で夕食時に両親に一誠のデートの話を聞かせると、
「白ちゃんはいつ恋人作るの? まさかパパみたいに変な性癖があるの? お母さんそこだけが心配なのよ」
「父さんもだ。白野は子供の頃から少し成長が早い子だったが、まだ十代だ。恋人の一人でも作って青春しなさい。ただしロリの子にはYESロリータNOタッチの精神を忘れるな。合法で合意ならGOタッチだ」
「そうにゃそうにゃ。誰とは言わないけど魅惑なボディのお姉さんに手を出さないなんて間違ってるにゃ!」
と、何故か心配されてしまった。そして父さん、あまり紳士の部分を見せないでくれ。残念イケメンにしか見えなくなってしまう。ついでに黒歌、それはお前の事か? 手を出して欲しいのか? だが出さんぞ。少なくともお前の問題を解決するまではな。
恋人ねぇ。ま、なるようにしかならんよなぁ。
口にするとまた家族に何か言われそうなので心の中で呟きながら黙々と食事を続けた。やはり母さんのご飯は美味い。
ようやく今回で白野に関しての解説回を消化し切りました。(残りの疑問は本編でちょっとずつ解明していきます)
因みに『豊穣神の器』は完全にアーシアの『聖母の微笑み』と同系統の能力です。あっちは怪我は治せても病気は治せませんからね。
次回から本格的にイベント開始。
因みに一誠がドライグ宿している時点でもう分かると思いますが、普通に彼は悪魔化します。つまり彼には原作通りにハーレムを持たせますので、少なくともリアスとアーシアは一誠ハーレムに流れます。期待していた方は申し訳ない。