作者の妄想と思い付きの結晶です。
反響があれば続きを書くかもです。


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えくすとら

あぁ、もう終わるのか

 

少しずつ何も分からなくなるこの感覚は久しぶり……

 

 

いや、そういえば実際にはそれほどたっていないのか

 

 

思えば気付くための欠片はいくらでもあった。

 

繰り返される日常

 

そこに含まれる誰も気付かない異常(・・・・・・・・・)

 

 

ここが何処なのか今なら思い出せる。

 

ここは月。

 

聖杯を求めし人々の集う地。

 

だが、今さら気付いた所でもう遅い。

 

ほら聞こえる。

 

あの麻婆神父の生前知った台詞が。

 

 

『……ふむ、君も駄目か』

 

 

そうだ

 

楽になってしまおう

 

そうすれば、こんな痛みに苦しまずに済む。

 

 

『そろそろ刻限だ。君を最後の候補とし、その落選をもって、今回の予選を終了しようさらばだ。安らかに消滅したまえ。』

 

消える……

 

ああ、消えていく……

 

やっと楽になれる……

 

いいのか?

 

いいさ

 

本当に?

 

 

だって苦しまずに済む

そうかい

 

そうだよ

 

終わりかい?

 

終わりさ

 

全て?

 

何もないさ、もう。

 

だから?

 

諦める

それでいいじゃないか

 

本当に何も?

 

無いに決まってる

 

嘘だね

 

じゃあ……じゃあ何が出来ると

言うんだ

 

そぅだねぇ

 

 

 

 

 

 

 

なんでもだよ

 

 

 

は?

ふざけるな。

もう何も無いんだ。

だったら、何も出来ないに

決まってる。

 

なぜ?

それは……

 

答えてあげよう

君が嫌だからさ

もう痛いのも

 

辛いのも

悔しいのも

 

もう何もかもを

捨ててしまいたい

からさ。

だから目を逸らす。

 

違うッ

 

なにが?

違うと、

違うと言うのなら

示してみろ、

お前の答えを。

 

クソッ

いいさいいさ

やってやるよ

まだ、まだ何か出来ると言うのなら

 

「答えろよォォォォォ」

 

 

 

 

 

 

「その叫び、確かに受け取りました。」

 

 

その声が聞こえ、目を開けると倒れ伏していた

自分の向こうにあったステンドガラスの様なものが

 

すべて壊れた(・・・・・・)

 

そして、その向こうから金色の渦がやってきて

目の前に来ると急に風が吹き荒れた。

 

堪らず飛ばされないように伏せていると

少しずつ風が収まっていった。

 

そして、風が収まり、顔をあげるとそこには

金髪蒼眼で、黄金の甲冑を着た女性がいた。

 

 

 

「 貴方が私の主君(マスター)ですか?」

 

そう問われ

 

「ああそうだ。」

 

そう答えた瞬間

 

 

そして、手の甲に激痛が走った。

 

「ッ、」

 

『手に刻まれたそれは令呪。サーヴァントの主人と

なった証だ』

 

『使い方によってはサーヴァントの力を強め、あるいは束縛する、三つの絶対命令権。まあ使い捨ての強化装置とでも思えばいい』

 

『ただし、それは同時に聖杯戦争本戦の参加証でもある。令呪を全て失えば、マスターは死ぬ。注意することだ』

 

『まずはおめでとう。傷つき、迷い、辿り着いた者よ。主の名のもとに休息を与えよう。とりあえずは、ここがゴールという事になる』

 

『随分と奇怪な行軍だったが、だからこそ見応えあふれるものだった。私も長くこの任についているが、君ほど可笑しななマスターは初めてだ。誇りたまえ。

君の機転は、臆病だったが蛮勇だった』

 

そういえば、麻婆神父だったな。

 

『私の素性パーソナルは気にしなくていい。なにしろただのシステムでしかなく、案内役にすぎない。……が、これもまた異例だ。君に、何者からか祝辞が届いている。”光あれ”と』

 

『―――では、これより聖杯戦争を始めよう』

 

『―――いかなる時代、いかなる歳月が流れようと、戦いをもって頂点を決するのは人の摂理』

 

『―――月に招かれた、電子の世界の魔術師(ウィザード)

たちよ。汝、自らを以て最強を証明せよ』

 

 

 

イレギュラーを抱えた聖杯戦争が開幕した。


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