リリカルなのはCrossBLEACH~魔法少女と死神代行~ 作:颯真
物語の始まりです。
完結目指して頑張ります。
後書きにアンケートがありますので、答えてくれると嬉しいです。
崩れ果てた建物の残骸。辺り一帯に立ち込める黒い噴煙。
今ここでは前代未聞の戦闘…否戦争が続いていた。
この世界は尸魂界。全ての魂魄が導かれ集う魂の世界。
この世界を守るのは死神と呼ばれる魂の
今この世界に未曾有の危機が襲い来ていた。始まりは
ただそれだけならなんの問題もなかっただろう。しかし、この虚はただの虚ではなかった。
この虚はヴァストローデと呼ばれる虚の中で最大の進化を遂げた虚圏の中でも滅多に見ることのできない最上位種なのである。
その姿はどちらかといえば体格自体は人間に近いがその戦闘力は尸魂界の護廷十三隊隊長格よりも上と云われるほど。
この虚はその力を持って虚圏を支配しただけでは飽き足らず、現世と尸魂界を次なる標的へと定めたのだ。
全ての死神を滅ぼし尽くし、現世と尸魂界を虚の世界へと変え、自らがその世界の王となるという野望を成就させるために。
死神達護廷十三隊は総隊長山本元柳斎重國の命の下総力を結集しこの狂望に敢然と立ち向かった。ヴァストローデは虚の大群を召喚し、ここに現世と尸魂界の命運を懸けた死闘の火蓋が切って落とされたのだ。
――◇――
この戦争が始まってから、どれだけの時間が流れただろう。荘厳な雰囲気を崩すことなく放っていた尸魂界をの中枢
そんな中、二人の男が対峙していた。正確には、一体の白い人型の異形と黒装束を纏った青年。
白い異形の姿は背からは白く蝙蝠のような巨大な翼、手足は鋭く強靭な爪、頭部には二本の角、胸に虚の証である孔、そして面貌は牙の生え揃った巨大な口、一見すると蜥蜴のようにも見えるが、その眼は不気味な金色に輝いていて言いようのない凶悪さを滲ませている。それはまるでドラゴン。人型の姿をしたドラゴンであった。
その怪物に相対するのは黒い装束を纏い黒い刀を持った橙色の珍しい髪の色をした長身の青年である。
二人の姿は正に満身創痍といった具合であった。その姿を見ただけで凄まじい戦闘を繰り広げたのだと嫌でもわかる。
この二人の内、白い人型の異形が、狂気の野望を抱き尸魂界へと攻め込んだヴァストローデなのだ。名をヴァルトリア・ゼルシアス。
そしてもう一人の黒い青年はこれまで幾度となくあらゆる魔の手から現世と尸魂界を守り抜いてきた男。死神代行・黒崎一護。
二人は傷だらけの体でありながら、なおも瞳から戦意の炎を消すことなく相対している。
「…黒崎一護。貴様は本当に目障りな存在だ。何度打ち倒そうとも立ち上がり、オレに剣を向ける」
ヴァストローデ――ヴァルトリアは吐き捨てるように言う。
「当り前だろうが。テメェの下らねぇ野望なんざ絶対に叶えさせて堪るかよ」
己の刀――斬月を握りしめ一護は一歩も譲らぬ気概を見せる。
「黒崎一護。貴様は本当にこの世界を守りたいと思っているのか?…この世界にそこまでの価値があると本気で信じているのか?」
そんな一護にヴァルトリアは問いかける。
「……どういう意味だ?」
ヴァルトリアの問いの意味が分からず訊き返す一護。
「この世界は存在したその時から、ほんの少しも変わってはいない。人間どもは自分の生を貪り、死ねばこの世界へと到り、輪廻を繰り返す。貴様ら死神は世界のバランスを守るなどというご大層なお題目でオレ達虚を狩り続ける。そしてオレ達虚は、満たされることのない飢えを抱え、魂を食らい続ける」
ヴァルトリアは独白のように言葉を紡ぐ。その独白を一護は黙って聞き続ける。
「オレはもううんざりだ!この一つの変化もない世界にはな!ならいっそのことオレ達の世界、虚圏のような世界にしちまったほうがいいんじゃねぇか!?このまま、なんの変化もなくただ回り続けるだけの世界ならよおっ!!」
そのヴァルトリアのセリフに黙して聞いていた一護は口を開く。
「……それが…テメェが世界を変えようとする理由か?」
口を開き、断言する。
「……くだらねぇ」
「…なに?」
「くだらねぇって言ったんだよ。要するにテメェはテメェが退屈だから世界を変えちまおうってだけじゃねぇか。ふざけんな。世界はテメェ一人のモンじゃねぇんだよ」
斬月を両手で持ち、その切っ先をヴァルトリアへと向ける一護。
「確かにこの世界は変わらねぇかもしれねぇ。…けどな、そんな世界でも皆生きてんだよ。先の見えねぇ人生を、必死になって生きてんだよ。いつ死ぬかも分からねぇ、いつ大切な人と別れることになるかもしれねぇ人生を、少しでもいいモンにしようと足掻きながら生きてんだよ!悲惨な目にあって死んだ奴らも、次の人生はもっといいモンにしようとしてんだよ!それを邪魔する権利は俺にもテメェにも、ありはしねぇんだよ。ヴァルトリア!!」
一護の脳裏には今まで出会ってきた全ての霊たちの姿が浮かんでいた。
その霊たちは、決して幸せな人生を送ったとは言い難かった。幼くして不慮の事故で命を落とした者、大切な家族と喧嘩したままに死んでしまった者、母親を殺され、自身もまたその者に死してなお弄ばれた者。
中にはその心の闇に付け込まれて虚へと落ちた者もいた。それでもなお彼らは絶望しただけではなかった。死した後も自分に近しい者の幸福を祈り続けた。
彼らの思いを、自分の生を生き抜いた証をどこの誰にも絶対に否定させない。
「何かを守るのに理屈なんて関係無ぇ。俺は守りたいから守るんだよ。俺の魂に懸けてな!!」
揺るぐことのない自分の信念を刃と共に一護は目の前の敵へと向ける。
ヴァルトリアはそんな一護を忌々しそうに睥睨する。
「けっ、そうかよ。青臭ぇセリフをペラペラと並べやがって。…御託は終わりだ。これでケリ着けてやるぜ!!」
ヴァルトリアはその咢を開き一護へと向ける。そしてその中に禍々しい赤黒い光が生まれる。
「っ!!テメェっ、それはっ!!」
それを見た一護は目を見開く。
「こいつはオレの全ての霊圧を込めた
「ちぃっ!」
あまりに巨大な霊圧に斬月を構える一護。そのとき―――
「一護ぉっ!」
「一護!!」
「黒崎くん!!」
「一護!」
「黒崎!!」
はるか後ろから一護の名を呼ぶ声がした。
「っ!?」
一護が振り向くとそこには、朽木ルキア、阿散井恋次、井上織姫、茶渡泰虎、石田雨竜、多くの戦いを共に乗り越えてきた仲間の姿があった。全員傷だらけの状態だが怪我をおして一護の救援に駆け付けたのだ。
「お前らっ!―――っ!!」
一護は気づいた。皆は今自分の後ろにいる。ヴァルトリアの虚閃を防がなければ、攻撃は後ろの皆に直撃する。
それに気づいた一護は覚悟を決めるように前へと目を向けた。そこには極大の虚閃を今にも放とうとしているヴァルトリアの姿があった。
一護は目を瞑り己の分身であり、いかなる時も自分を支えてくれた相棒、斬月に声を送る。
『おっさん…、斬月のおっさん…、頼む、俺に力を貸してくれ。皆を守る力を!!』
その声に…その思いに…
『……一護』
『っ!!』
斬月は応えた。
『忘れるな一護。私は常にお前と共にある。私はお前の力。お前が望むなら、私はどんな力もお前に貸そう。お前の世界の雨を止めるためなら、私の全ての力を惜しむことなくお前に渡そう。…さあ、行くぞ一護』
『………ああ。ありがとう、斬月』
一護の全身から漆黒の霊圧が湧き出る。その霊圧を一護は全て斬月へと注ぎ込む。
「うおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ―――――!!!」
「はあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ―――――!!!」
互いに全力と全力。噴き出した霊圧が暴風となり世界が軋みを上げる。
ヴァルトリアの虚閃が最大まで高まり、一護は斬月を大上段に振り上げ全霊圧を斬月に注ぎ込む。
「「これで――――終わりだ!!」」
そしてついに、最強の一撃が解き放たれる。
「
「月牙……天衝おおぉぉぉおおおおおお!!!」
赤黒の閃光と漆黒の斬撃が真正面から激突し、互いを食らい合う。
「「おおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおお――――――!!!」」
ぶつかり合う二つの光は混じわり合い、その光はどんどん膨張しやがて二人を飲み込んでいく。それでも二人は力を止めない。
「や、やめろ一護っ!それ以上霊圧を出しつづけたら、貴様が!!」
それを見たルキアが絶叫を上げる。
ルキアの声を聞いた一護は後ろを振り返り、ルキアを見た。
そして、一言自分の世界を変えてくれた少女に言う。
「ルキア……ありがとな、俺の世界を……変えてくれて」
その言葉を最後に一護は光の中へと消えていった。
「一護おおぉぉおおおお!!!」
ルキアの叫びと共に光は徐々に収縮していった。そして最後に光が消えたその場所に黒崎一護の姿はなかった。
この日、死神代行・黒崎一護はこの世界から姿を消した。
前書きで言ったとおりこの小説を読んでくれた方々にアンケートを取ろうと思います。
どんなものかというと。一護が行くなのはの世界の時期をいつにするかということです。
無印やA's編となると高校生の姿ではなにかと問題があるので何らかの理由で子供の姿になってしまうというのはどうでしょう。
それともその姿のまま、strikers編にいくか、迷っています。
皆様の意見も参考にしたいので、宜しければお答えください。
行く時期は次の六つです。
原作開始前
無印編
A's編前
A's編
空白期
Strikers編
決まった時期によって色々と設定を変えようと思っていますが、難しく考えなくともこれがいいなって感じで答えてくれれば結構ですのでよろしくお願いします。
ちなみにアンケートの締め切りは来週の11月30日金曜日までとさせていただきます。
それまでに一番要望の多い時期にしようと思っています。
ご協力よろしくお願いします。
ほかにも、感想なども待っています。
それでは、また次回。