1話ですので、前書きは短めに。
キャラの口調など、所々違うところがあるかもしれませんし、
急展開や誤字脱字があると思います。
それらが大丈夫という方は、本編の方へお進みください。
「緊張、してるのか?」
唐突に、隣から声がかかる。
「えぇ。 まだ、提督になったばかりですから」
少しの不安を抱えながら、話しかけてきた教官に返事を返す。
「気負うことはない。 着任先で、お前は必ずうまくやれる。
今までお前を新たな提督として育てきた私が保証しよう」
「ありがとうございます」
今この世界では、突如海から現れた恐るべき敵、通称『
恐怖に怯えている。
その深海棲艦に対抗できるのは、様々な艦艇の魂を引き継いだ少女たちのみ。
人々は、彼女らを『
通常兵器では傷一つ付けられない深海棲艦を撃退していく。
そんな何かと物騒な世界に生まれた自分は、物心ついた時から提督になるための
教育を受け、本日晴れてとある鎮守府に着任となった。
歳は18で男、名前は――無い。
今まで『新米』、『提督見習い』、またはそれぞれ与えられた番号のみで呼ばれていたため、
名前など必要なかったし欲しいと思ったこともなかった。
「なに暗い顔をしてる」
今までの自分を振り返っていると、教官にして同時に提督でもある人の声が聞こえてきた。
「そんな顔してましたか?」
「あぁ。 お前はいつも表情が固いから分かりづらいが。
どうせ、今までの自分でも振り返っていたのだろ?」
この教官は、何年も一緒にいるだけあってよく自分のことを知っている。
名前は未だ聞いていない。
「教官の言葉はよく当たりますね」
「教官はよせ。 今日からお前も、位は違うが同じ提督同士だ」
「わかりました、元帥殿」
「……そこは名前で呼ぶところだろう」
二人して、少しだけ笑いあう。
厳しい所もあるが、根はとても優しい提督なのだ。
「ですが、まだ名前を教えてもらってません」
「ん、そういえばそうだったな」
「今まで、そのような余裕はありませんでしたから」
勉強勉強と毎日が忙しく、激しい筋トレも気が遠くなるほどさせられていたため、
休める時間は就寝時と食事のみだった。
「この際だから教えておこう。 私の名は――」
最後まで言い切る前に、ウゥゥーー!!!とアラームが艦内に響き渡る。
それと同時に、とてつもなく大きい揺れが自分達を襲う。
「何事だ!」
揺れが収まった瞬間、引き締められた表情で提督が叫んだ。
そして、すぐに提督の秘書艦、『
『いつの間にか敵が近づいていたのネ!』
「敵の数と種類は!」
『敵空母……4! 敵……戦艦!? 多すぎて数えきれないネ!?
他にも潜水艦が何隻か潜ってるのネ!』
「くそっ! なぜ戦艦まで……!」
今自分を乗せている艦船は、新たな着任先に自分を運んでいる。
確実に着任させるため、護衛艦もつけて深海棲艦の少ない海域を運航していたはずだ。
「輪形陣をとり、反撃しつつ後退して現在の海域を抜ける!
何かあったらすぐに知らせろ!」
『分かったのネ! 撃ちます、Fire!』
スピーカーの向こうから金剛が放つ砲撃音が聞こえ始め、やがて通信が切れたのか
プツッ、という音と共になにも聞こえなくなる。
すごい……これが提督……
的確、かつ迅速な指示を出した提督に対して唖然としていると、
いきなり腕を掴まれる。
「今から私は艦隊全体の指令を出しに行く!
お前もついてこい!」
「は、はい!」
腕を引かれるまま部屋を出て10秒ほど走ると、様々な通信機器が
備えてある部屋へとたどり着く。
「お前には、そこの窓から目視による警戒をしてほしい。 出来るか」
「はい! 出来ます!」
「よし、頼んだぞ!」
敬礼しながら返事を返すと、提督は部屋の中にへ入っていった。
提督に言われた通り、そばにある窓から外の様子を窺う。
窓の外では、この艦から出ている黒い煙が少しだけ視界を遮っているが、
敵艦隊の視認ぐらいはできる。
警戒し続けること約30秒後、思わぬ出来事が起こる。
瞬時にまずいと感じ、提督のいる部屋にノックもせずに入って叫ぶ。
「提督! 敵潜水艦がこちらに向かって魚雷発射!
着弾までおよそ10秒!」
こちらが叫び終わると、提督は手に持っていた通信機を素早く置き、
近くの別の通信機に向かって叫ぶ。
「魚雷接近中! 至急回避行動を取れ!」
『駄目です! 舵がききません!』
「ッ!? 総員、衝撃に備えろ!!!」
提督が通信機を持ち替えて叫んだ直後、ほんの数分前の時より大きな揺れが起き、
思わず右膝と右肘を床につく。
すぐそばで爆発音が聞こえたのでそちらへ向くと、そこは先程まで自分がいた窓が
周囲3メートルに渡って木っ端微塵に吹き飛んでいた。
その大穴から海水が流れ込み、波が自分の体を攫おうとする。
「ぐっ……くそっ……!」
流されてなるものかと必死に扉にしがみつくが、波の力に対抗できる人間はそうそういない。
艦船の揺れと波の大きさも相まって、手が滑りそのまま流される。
「…………!」
流されながらも何かにしがみつこうとするが、生憎何も掴むものがない。
このまま、深海棲艦一つ沈められずに死ぬのか……
今まで、何のために学んできたのか。
何のために生まれ、何のために生きてきたのか。
長くて辛くて苦しかった日々は、全て無駄だったのか。
そんな思いを抱きながら、暗く冷たい海へ放り出された。
「う……いっ……」
周囲から漂う焦げ臭い匂いと左腕の痛みに、特Ⅲ型駆逐艦1番艦、『
「暁、大丈夫?」
落ち着いた声色と特徴的な白い髪の毛は、自分の妹、『
「な、なんとか……」
痛む左腕を押さえながら、ゆっくりと立ち上がる。
「痛っ!?」
しかし、右足首に激痛が走り、うまく立ち上がることができない。
「足、足が……」
「無理、しないで」
響に体を支えられてなんとか横になると、自然に口が開いて響に問いかける。
「い、
「大丈夫。 それより、説明させて」
「う、うん……」
ちらりと響の体を見るが、自分ほどではないが大破寸前の状態だ。
体の節々が痛いはずなのに、いつもの表情を崩さずに説明を始める。
「私たちは、出撃中に深海棲艦の攻撃を受けてこの島に漂着。
雷と電が中破、私と暁が大破でまともに動けない。
島の調査に、動ける雷と電が島の探索中。 ここまではわかる?」
「……うん。 ここって、無人島……?」
「今のところ、その可能性が高い」
今日は提督に命じられて、自分と響、雷と電、それに島風の五人で出撃していた。
島風を旗艦に艦隊を組んでまさかの自分達駆逐艦だけで敵戦艦と戦わされ、
もちろん勝てる筈もなく、島風を除く全員が攻撃を受けてしまった。
確かあの時、島風だけ逃げていたような――
「し、島風……島風は?」
改めて今までの経緯を思い出していると、島風のことが気になった。
「少なくとも、この島に流れ着いてることはない思う。
大丈夫だよ。 島風、皆より速いし、きっともう鎮守府に帰ってるよ」
「そうだといいけど……」
少しだけだが、嫌な予感がするのを抑えられない。
なんで、逃げたの……?
自分が被弾したときは、まだ響達がまだ被弾することもなく戦っていたのに、
どうして見捨てるような真似をしたのだろうか。
「暁! 体、大丈夫なの?」
「暁ちゃん、痛そうなのです……大丈夫なのですか?」
左方向から雷と電の声が聞こえてきて、考えが一瞬で途切れてしまう。
「もちろん、大丈夫……っ……!」
安心させるために軽く答えようとしたのだが、左腕が痛み出して言葉が途中で切れる。
「暁、無理しないで」
「もう、暁ったら……痛いなら見栄なんて張らなければいいのに」
「暁ちゃん、大丈夫そうじゃないのです……」
妹達全員から心配され、少し情けない気持ちになってしまう。
これじゃ、1番艦の名折れじゃない……
そんな落ち込んだ気持ちなど知らない響は、自分そっちのけで話を始める。
「それで、この島はどうだった?」
「どうやら、昔に使われていた鎮守府のようで、あっちに母港としての施設は揃っていたのです。
でも……寒いせいか、所々凍っていて入渠できるのは一人が限界なのです……」
「……わかった。 先に暁を入渠させる」
そういって、響は自分を抱き抱えようとする。
だが、響もさっき自分で言ったとおり、大破でまともに動けないはずだ。
「待って、入渠するのは響が先よ」
「どうして? 艤装の損傷も、暁のほうがひどい」
「艤、装が……?」
響の言葉に疑問を感じ、自分がつけている艤装を確かめる。
主砲は根元から折れ、魚雷は残り一発、しかもその一発も半分に折れ曲がっていて使用不可。
いたるところから黒い煙が上がっており、確かに自分の損傷が一番激しいだろう。
姉として先に響を入渠させたかったが、大人しく言うことに従う。
「……ごめん。 悪いけど、頼むわね」
響は一つ頷き、自分の体を両手で優しく抱いて立ち上がる。
だが、響は苦悶に満ちた表情を浮かべ、非常に苦しそうにしている。
「響、無理しないで……」
「
搾り出すように響が声を出して歩き出そうとすると、雷と電から声がかかる。
「暁は私達が運ぶわ。 響は休んでて」
「響ちゃんもぼろぼろなのです。 電達に任せておくのです!」
二人共、中破して心身ともに疲れているのに、そのような素振りを一切見せずに
自分を運ぶと申し出てくれることに心が温められる。
「……わかった。 少し、休ませてもらうよ」
響が、抱えている自分を雷達に優しく渡そうとすると、視界に入った海面に
何か浮かんでいるのを見つける。
「ねぇ、あれ何かしら?」
右手で示しながら問うと、全員がそちらへ向く。
「あれって……ひ、人が浮かんでるのです!?」
電の言葉に驚いて目を凝らすと、白い軍服を着た人だということがわかる。
「軍服、ってことは……提督さん、なのです……?」
「何はともあれ、このまま放ってはおけないな。
二人共、艤装はまだ使える?」
「私のは壊れてるから、電しか使えないわ」
「い、行ってくるのです!」
電が海へと向かい、艤装を使って海面を滑るように移動して、
浮かんでいた人を抱えて戻ってくる。
見た目は年の若い青年、さしずめどこかの鎮守府に着任したての新米提督だろう。
ぐったりとした彼を抱えている電は、どこか慌てた表情をしている。
「電、どうしたの?」
「この人、まだ生きてるのです!」
電の発言に、自分を含めた全員が驚く。
うつ伏せで漂っていたため、てっきり死んでいると思っていたのだ。
「……電、その人を仰向けに寝かせて。 暁、悪いけど降ろすよ」
響は自分をゆっくりと横に寝かせ、電が仰向けに降ろした彼に近づいてしゃがみこむ。
「多分、肺に海水が入ってる……仕方ない……」
頭を両手で抑えて顎を上げさせ、その状態で口元へと顔を近づけていく。
じ、人口呼吸……!?
行為自体は知っていたのだが、見ず知らずの人に人命救助のためとはいえ、
何の躊躇もなくしてしまう響に驚きを隠せない。
息を吸い込み、口をつけて鼻を摘みながらゆっくりと息を吹き込む。
少し長い時間の後に口を離すと、直後に水が噴水のように彼の口から吐き出される。
「がっ! げほっ、げほっ!」
ひとしきり水を履き終えたあと、荒い息をしながらも気絶したのかぐったりとしてしまう。
「響……その人、大丈夫なの?」
「水は吐いたから、後は安静にしてれば大丈夫だと思う」
立ち上がりながら響が答えると、こちらに振り返って口を開く。
「この島の鎮守府、寝かせられる部屋はある?」
「は、はいなのです。 一通り、施設だけは揃ってるのです」
電の言葉に頷き、さらに響は話しかける。
「わかった。 雷か電、どっちかこの人を運んでほしい」
「電が助けたから、電が運ぶのです」
響の言葉に従い、電が彼の体を持ち上げる。
自分たち艦娘は普通の人間と比べて数十倍数百倍と力があるため、簡単に彼の体が浮き上がる。
「上げるわよ、暁」
自分は雷に抱き抱えられ、鎮守府がある方へと向いて歩き出す。
これから、どうなるのかしら……
司令官の元へ帰れるのか、はたまたこの島でずっと暮らしていくのか。
これから先の未来が予想できずに不安を募らせながら、雷に運ばれていった。
意識が戻る。
まず感じたのは、背中に何か固いものがあたっていることと、
体に何かがかけられていることだ。
目を開けて、体を起こす。
体には少しボロボロになっているシートがかけられており、自分が寝ていたのは木の床
だったことがわかる。
ここは、一体……?
あの時船から波にさらわれて死を覚悟していたのだが、一体どうしてここにいて、
ここはどこなのか推測できない。
そんなことを考えながら周りを見渡すと、黒い帽子を被った白髪の少女の姿が見える。
「やっと起きたのか」
彼女から聞こえてきた声は、幼いながらも大人びた印象を持たせる不思議な声だった。
見た目とは違う声の印象に戸惑いながら、とりあえず名前を聞いてみる。
「君、名前は……?」
「特Ⅲ型駆逐艦2番艦、及び暁型駆逐艦2番艦の響」
「艦娘、か?」
「そう。 よろしく」
表情一つ変えずに淡々と自己紹介を終えた響は、
こちらが更なる質問をする前に話しかけてくる。
「あなた、誰?」
「……とある鎮守府に着任予定だった、新米提督だよ。
一つ聞くけど、ここは?」
響に聞いた瞬間、少しだけ表情が暗くなるが、すぐに返事が返ってくる。
「……どこかの鎮守府跡。 所々施設が凍ってるから、多分かなり北の方だと思う」
「どこか、ってことは……もしかして、無人島とかに漂着したのか?」
肯定の証に首を縦に振られ、補足の説明をしてくる。
「ここに漂着したのは、あなたと私を含む第六駆逐隊全員の五人だけ。
他には誰もいない」
駆逐艦だけとなると、艦載機を飛ばして周りの地形の把握ができない。
次の策が思いつかずに焦るものの、あることに気づいて口を開く。
「そういえば誰が私を運んでくれたか教えてくれないか?
会って一言礼を言いたい」
そう聞くと、響はなぜか少し間を置いて返事を返す。
「……運んだのは、私」
「そうだったのか。 ありがとう、響」
「……礼には及ばないよ」
首を横に振りながら響きが答えると、部屋の扉がコンコンとノックされる。
『響、入るわよ』
一言扉の外から聞こえると、内側に開いて三人ほど入ってくる。
一人は響と同じ帽子をかぶったセミロングの黒髪の少女、もう二人はよく似ていて、
同じ綺麗な茶髪が肩のあたりまで伸びている。
「あ、その人起きたのね」
「さっき目が覚めた。 やはり、どこかに着任予定の新米提督だった」
響が三人に短い説明をし終えると、こちらに向き直って話し始める。
「紹介する。 左から、私と同じ特Ⅲ型駆逐艦1番艦の暁。
同じく3番艦の雷と、4番艦の電」
「暁よ。 これでもレディーなんだから、そこの所よろしくね」
「雷よ。 電と間違えやすいから、気をつけてよね」
「電なのです。 よろしくなのです」
「暁、雷、電だな。 よろしく頼む」
確認を取って挨拶したあと、三人がまとめて困ったような顔をする。
何かおかしかっただろうか、と頭をひねっていると、電が話しかけてくる。
「あの、名前を教えて欲しいのです……」
「あ、いや、その……」
頭を掻きながら、場を濁すように言葉を詰まらせる。
「あ! べ、別に嫌だったら言わなくても大丈夫なのです!」
電は本当に申し訳なさそうな声を出しながら、両手を慌ただしく振る。
その気遣いに嬉しく感じつつ返事を返す。
「ごめん、別に嫌って訳じゃないんだ。 ただ……名前っていうのがないんだ。
今までずっと、別の呼び方で呼ばれてたから。 呼び方は好きにしてもらって構わないよ」
「わかったのです」
そういえば……
あることが気になったので、電達全員に問いかける。
「一応聞くけど、皆はどこの鎮守府に所属しているんだ?」
「確か……『単冠湾泊地鎮守府』だった気がするわ」
首を傾げながら暁が答える。
単冠湾泊地といえば、国の中でもかなり北の方の島だったと記憶している。
「じゃあ、皆はこの近くの海域で戦闘して漂着した、ということか?」
「……近くかどうか、わからないわ」
「わからない……」
暁の否定的な返事に疑問を感じる。
通常、艦隊を出撃させる時には、出現すると予想される深海棲艦の種類と陣形などの対策、
その海域についての詳しい地形など、入念にブリーフィングを行ってから出撃させるはずなのだ。
「暁達は、出撃前に司令官から何か説明されてなかったのか?」
「……えぇ。 突然、私たちともう一人で艦隊を組んで適当な海域に行ってこい、って……」
「なっ……!?」
暁の説明を聞いて、適当すぎる指示に驚きを隠せない。
事前のブリーフィングなしで出撃させれば、情報不足によって臨機応変に立ち回りにくくなり、
大破はもちろん轟沈すら有り得るからだ。
「くそっ!……どうなってんだそこの提督は……!」
艦娘はいくら兵器とはいえ、こうして話したり動いたり考えたりする、
人間と同じ生きている存在なのだ。
その命を軽視するなど、到底許される行為ではない。
「私たちの司令官のこと、悪く言わないで欲しい」
頭を両手で抱えながら、暁たちの提督の事をを脳内で指摘していると、響から少し強めの口調で
話しかけられた。
「それでも、私たちの……たった一人の、司令官だから……」
「…………」
表情を暗くして語る響の言葉に、場の空気が静まり返る。
ほかの三人を見てみれば、暁は何かに耐えているかのような表情を浮かべ、雷は拳を握り締め、
電は今にも泣き出しそうな顔をしている。
「……変なことを言って、悪かったよ……」
「いや、こっちも悪かった……それで、鎮守府に帰る算段はついているのか?」
場の空気を変えるため、話を進めることにした。
ある程度効果はあったようで、全員から張り詰めた雰囲気は消えたことに安堵する。
「詳しい場所がわからないから、どの方角に鎮守府があるのかわからない」
「つまり、打つ手なしか……」
顎に手を当てて策を練る。
暁たちの目標は、鎮守府に帰還すること。
対して自分の目標は、どうにかして自分が元いた『横須賀鎮守府』と連絡を取り、
本来の鎮守府に着任することだ。
つまり、暁たちが鎮守府に戻ればそこには当然通信機器があるはずであり、
自分の目標も達成できる。
「……なら、一緒に行動しようか。
嫌じゃなかったら、皆が帰れるまで臨時で司令官をやらせてほしい」
「……私は構わない。 暁、どうする?」
響に話をふられた暁が腕を組んで考え始め、全員の視線がそちらへ向く。
数秒ほど考え込んでいたが、首を縦に振って肯定の意を示す。
「……私もいいわ。 これからよろしくね、司令官」
「あぁ。 新米だけど、よろしく頼むよ」
自分の言葉に、それぞれが小さく笑みを浮かべて頷く。
これから、どうなるかな……
暁たちと一緒に行動しても、戻れるという確証はまだない。
だが、同じ島に漂着した者同士、協力したほうがいいのは確かだろう。
全く予想もつかない未来に不安を覚えながら、新米提督は駆逐艦4人の臨時司令官となった。
勢いとノリで書いた1話でした。
少しだけこの小説の説明を。
私の書いているもう二つの作品と並行して投稿していく予定ですので、
タグやあらすじのとおり不定期更新になります。
三日かもしれませんし、二週間ほど空いてしまうかもしれません。
こんな作者ですが、待っていただければ幸いです。