最近、赤城さんが大破しまくってバケツがどんどん消えていく悲劇に見舞われています。
大破したら余裕で8時間9時間いきますからね……
今は演習で第六駆逐隊のレベリングにはまってます。
電がやっと改になったところですが……Lv99は遠いですね。
ケッコンカッコカリ、誰にしようかな~……
さてさて、今回のお話なんですが、サブタイトルが思いつかなかったので適当です。
あまり参考にせずにお読みください。 それでは本編、どうぞ!
「落ち着きましたか?」
「……なんとか、の。 面目ない……」
工廠長が床へくずれ落ちて五分後、なんとか涙が止まるまで落ち着かせた。
今は、落としたレンチを片手に目をごしごしとぬぐっている。
「それにしても、お嬢さんらが艤装の解体をのぉ……」
「普通は必要ありませんが、できる艦娘もいますから」
工廠長の独り言に補足を付け加える。
解体は普通妖精さんが行うものだが、ちょっとした勉強や努力次第で艦娘にも
艤装の解体はできるようになる。
現に横須賀鎮守府では、やり方はそれぞれ違うものの、着任している全員が解体作業を
一人だけで行える。
金剛と比叡は素手で豪快に、天龍と龍田は艤装の一種である刀や薙刀でスパスパと、
赤城と加賀は何故か弓で射抜いたりしたりと訳が分からないができたりする。
余談だが、人間には艤装一つ一つが重過ぎて普通はしない。
しようとすると、艦娘がするのに比べて何十倍も時間がかかってしまう。
「まぁ、そのことはもういいわい。 お嬢さんら、ワシの話を聞いてくれ」
工廠長が一言かけると、周りで様子を見ていた四人の視線が集まる。
「言っておくが、これからは
大抵のことはしちゃる。 特にそこの一番小さいお嬢さん!」
「は、はいなのですぅ……」
電が、今にも泣き出しそうな声で返事をする。
理由は工廠長が倒れてぶつぶつ放っていた独り言の中に、「あのお嬢さんめ」とか
「ワシの宝を勝手に解体しおって」などを混ぜていたからだ。
そして、先ほどの強めな言い方と睨みが効いてしまったのか、電の両目の目尻には
涙の粒が浮かんできていた。
「ごめんなさい、ごめんなさいなのです、ぐすっ……」
しばらく工廠長が睨みを効かせていたためか、ついには本格的に泣き始めてしまった。
しかし、半ばそれを無視するようにして工廠長は話し始める。
「他のお嬢さんらもわかったかの?」
暁と雷はその言葉にゆっくりと頷くが、響だけは少し工廠長を睨んでそっぽを向き、
電の方へ歩いて肩に手を置く。
「……電、大丈夫?」
「そこの白いお嬢さん! ちっとはワシの話を聞かんかい!」
「電を泣かせたあなたの言うことを聞く筋合いはない。 ……大丈夫?」
「うえっ、ぐすっ……ごめんなさい、なのです、なのです……」
とめどなくあふれ出ている涙を、響が拭き取りながら電の頭をなでる。
「よしよし。 大丈夫、私がついてる」
「ひ、響ちゃん、響ちゃん……!」
さらに涙の量を増やし響の胸元へすがりつき、なでられるままにされている。
電をなでている響は、行動は優しいもののかなり冷たい目をして工廠長を睨んでいる。
「ワ、ワシがなんかしたかのぉ……?」
「えぇ。 独り言で思いっきり罵倒してました」
自覚していない隣の妖精さんのために説明し、続けざまに話し続ける。
「謝ったほうがいいですよ。 でないと、いつまでもこのままだと思いますけど」
「う、う~む……しかし……」
泣かせた自覚がないために謝りづらい様子だが、首を傾げて唸っている工廠長に
響が追い打ちをかける。
「謝って。 でないと、私はあなたを許せない」
「……いや、じゃがのぉ……ワシは何も……」
「そうよ! レディーを泣かせたら謝らないといけないのよ!」
「ほんと、電に謝りなさいよね!」
響の追い打ちに従って、今まで傍観していた暁や雷にまで言われ、工廠長は正しく
四面楚歌な状態に陥った。
そのまましばらく、暁と響と雷から無言での威圧が続く。
おろおろとしたり傍に立っている自分にすがったりしてきたが、態度で「謝ったほうがいい」
的な雰囲気を出して無言を貫いた。
そして数分が経過した頃、ようやく工廠長が折れる。
未だに泣いている電ところまで歩いていき、首を垂れて独り言のように口を開く。
「……その、じゃな…………すまんかった、お嬢さん……」
精一杯振り絞ったような声に暁と雷はなんとか納得したようだが、響は姉妹とは違って
冷たい視線を工廠長にぶつけながら話しかける。
「こんなに泣かせて、それだけで足りると思う?」
「す、すまん……ワシが、悪かった…………」
もう工廠長は、叫び声をあげて泣き出す寸前のような声しか出せなくなっていた。
もしかすると精神面はあまり強くないのかもしれないと思ったので、仕方なくではあるが
助け舟を出すことにする。
「響、一応謝ったんだ。 許してやったらどうだ?」
「…………司令官がそういうなら……」
渋々といった様子だったが納得したようで小さく頷き、未だに泣き続けている電に話しかける。
「ほら、謝ってくれたんだ。 泣き止んで」
「ぐすっ、えぐっ……はい、なのです……」
目元を赤く腫れさせてはいるが、響の一言でなんとか涙は止まった。
「……よし、もうこの件は終わりだ。 お互い気まずくならないよう、水に流してくれ」
「……了解」
他の三人が頷き響が返答したところで、工廠に来た二番目の目的を果たすことにする。
「工廠長さん。 早速お願いしたいのですが、艤装の修理を頼めますか?」
「……あぁ。 そこらへんにでも置いといてくれ……」
まだ完全には立ち直っていないのか暗い声を出して指示を出し、それに従って暁がつけていた
艤装を取り外して文字通りそこらへんに置いた。
続いて外を確認しようと工廠の天窓を見ると、もう日が落ちて暗くなっていた。
「もう夜だし、今日はもう休んで明日また今後の計画を立てよう。
工廠長さん、艤装の修理お願いします」
「……わかったわい。 艦娘の宿舎ならここを出て左側の階段。
司令室は船渠の正面の廊下を真っ直ぐ行って右側じゃ」
「ありがとうございます。 それではまた明日に。 皆、そろそろ行こう」
そう呼びかけると全員頷き、自分を先頭にして工廠の出入り口に歩き始める。
腹減ったな……明日は食料の調達だな。
そんなことを思いながら、意外と遠い出入り口へ向かって歩き続けた。
……ワシも、弱くなったもんじゃのぉ……
10年間自分しかなかった鎮守府へ流れ着いた若者を無言で見送り、
未だ残る涙をふき取ってため息をつきながら思った。
この鎮守府がまだ機能していた頃は、こんなことでは泣きそうになったりは絶対に無く、
誰が相手だろうと言い返して自分の主張を前面に出していた。
10年も一人でいるとこんなにも違うものか、と思いつつ、髪の黒い艦娘の艤装を
修理しようとレンチを片手に近づく。
昔は他の妖精に教えてもらったりしてなんとかできたが、今は自分ひとりだけで
見ただけでかなり損傷しているこの艤装を直せるかどうかわからない。
「……みんな、どこに行ったんじゃろうか……」
気が付けば、昔のことを思い出していた。
一緒にいた他の妖精や、工廠へと頻繁に訪れていた艦娘たち。
思い出そうとすれば、全員外見も性格も声も全部思い出せる。
今はどこで戦っているのか、今まで自分に見せていたような笑顔を浮かべているのか。
忘れたくない思い出が、脳裏に浮かんではもう一度脳に刻まれて消えてゆく。
できることなら、昔に戻りたい。
……そんなこと、考えても仕方ないわい……
今は今、昔は昔だ。
そう思いなおし、久しぶりに触る艦載機以外の艤装の修理を始めた。
ぶすぶすと黒い煙を吐き出し続けている艤装には、少し手間取りそうだ。
……一応シリアスで終わらせてみた7話でした。
この作品を書いていると、何を目指しているのかわからなくなります。
究極的には『終わりはない』ということになってしまいます。
私の頭の中では、ですが。
今さらですが、本当に今さらですが、今後とも『駆逐艦しかいない鎮守府』を
よろしくお願い致します!