これは、もしも、典韋が死ななかったらのお話―――
それでは、どうぞ!
これは、もしもの話―――――
燃えさかる城、そしてそこから逃げようとする男が二人。その将こそ、魏を建国し、その王となった曹操である。そして、その曹操と共に逃げているのが、典韋、つまり曹操の側近である。
この二人は、降伏する、と言っていた張繍という将にはめられ、こうして危機に陥っている。
やがて、二人が門につくと、後ろから兵士が迫ってきた。
「最早、これまでか・・・!」
曹操が言った。半ば諦めているようだ。すると、典韋が、
「曹操様、先にお逃げください!ここは抑えます!」
と曹操に言った。曹操は、驚いて、
「お主はどうするのだ、典韋!」
と言った。典韋は、
「必ず、後で追いつきます!今は、曹操様だけでも!」
と必死に曹操に言った。曹操は、唇を噛み、
「すまん、典韋!必ず、助ける!」
と言って、逃げた。典韋は、笑って、
「曹操様、どうか、ご無事で・・・。」
と呟くと、やがて後ろから迫る兵士の方を向いて、
「さあ、ここから先は行かさん!かかってこい!」
と叫んだ。兵士は、しばらく怯んだが、すぐに
「うぉぉ・・・!」
と叫んで走ってくる。そして、槍を持った兵が典韋に突撃した。しかし、典韋はそれを横に動いてかわし、その兵を殴り飛ばした。そして、槍を奪い取ると、その槍を横にふるって、兵を斬っていく。しかし、所詮は、一般の兵士の槍。少し使ったら、典韋の腕力に耐えきれず、パキッ、と音をならして、柄の部分が、折れた。兵士は、これ幸いとばかりに攻撃を仕掛ける。しかし、典韋は、
「うぉぉ・・・!」
と雄叫びをあげて、兵士を迎え撃った。素手でも兵士に劣らず、典韋の方が押していた。しかし、やがて、
「矢を放て!奴の体を穴だらけにしてしまえ!」
という声がして、兵士の何人かが、矢を構えた。そして、その先を典韋に向ける。典韋は、察してしまった。――避けきれない、と。
しかし、敵も待ってくれない。やがて、
「射て!」
という合図がされた。それと同時に、典韋に向かって大量の矢が放たれた。典韋は、ここまで、と思い、ぎゅっと目をつむった。しかし、その体に矢は刺さらない。典韋は、謎に思い、ゆっくり、ゆっくりと目を開けると、そこには―――
「待たせたな、典韋!」
「一気に片付けるぞ」
と言って剣を抜いている、典韋の主、曹操と、その従兄弟・・・夏侯惇だ。
「分かりました!」
典韋は叫ぶ。すると、曹操が、
「これを受け取れ。」
と言って、典韋に戟を渡した。典韋は、
「こうなったら、もう負けんぞ!」
と叫び、戟を構えた。
このあとは把握できるように、相手の方の殲滅に成功し、何とか無事に逃げることができた。歴史が、変わった瞬間である――――
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