例え犠牲を払うことになっても。
「私は罪を背負い、未来を切り開く」
メロン兄さんこと、呉島貴虎を主人公に書いてみました。
思いつきで書いた駄作なので、キャラ崩壊とかもあります。
空気がすっかり冷え、叩きつけるような雨が降る、夜の沢芽市。
その郊外の廃工場に、まるでファスナーのごとく、空間の裂け目が生じる。
「クラック」と呼ばれるそれは、ヘルヘイムの森という不思議な世界へと通じており、それを通して生物が往来することもある。
今、数体の異形の怪物・インベスがクラックを通って沢芽市へと現れた。
ほとんどと言ってよいほど知能を持たない彼らが、クラックに飛び込むことはよくある。
驚異的な繁殖力を誇るヘルヘイムの植物たちは、その果実をインベスに提供する代償として、種子を運ばせる。
もしこのインベスたちが沢芽市で人々を襲えば、街は新たなヘルヘイムと化すだろう。
もっとも、そのようなことをインベスたちは知るよしもない。
インベスたちには罪はない。だが、人類を守るために、排除しないわけにはいかない。生態系を乱す危険な外来種は、駆除されるべきなのだ。
インベスたちの前に、雨で全身がずぶ濡れになった、スーツ姿の男が立ちはだかった。
機械的なツールを腰に当てると、それは特殊なベルト・ゲネシスドライバーと化す。
「変身」
悲しげな瞳の男は小さくそう呟くと、構えた南京錠型のアイテム・メロンエナジーロックシードを開錠し、ベルトのバックルにセットして再度ロック、起動させた。
男の頭部に、突如として上から覆い被さった巨大なメロンが展開、男を包む鎧と化す。
純白のボディに鮮やかな緑色の鎧、橙色の瞳は鋭く、殺気さえ感じさせた。
野生の勘からか、彼を敵と見なした一体のインベスが飛びかかる。
しかし、それはあまりにも突然な断末魔だった。
変身と同時に装備された機械的な弓・ソニックアローの刃で、その体は目標に触れることすら許されず、空中で一刀両断されたのである。
ドス黒い返り血を浴びた白い体は汚れてしまったが、強い雨がそれを洗い流した。
低い知能でも流石に身の危険を感じたのか、残りのインベスたちは身を翻して退却を始める。
もちろん、そのようなことは許さない。
彼は引き絞った弓から光の矢を放ち、一撃で二体を貫いた。
続けてもう一発・・・よし二体に命中。残るは一体。
工場の奥に逃げ込めば退路がないことに、奴らは気づかない。
こうなると、ゆっくりと足音を踏み鳴らして敵を追い詰めている自分が鬼のように感じられる。
早く終わらせてやる。
怯えているのか、不気味な鳴き声・・・いや、泣き声かもしれない。それを発する何の罪もない野生動物を、自分は惨たらしく殺すのだ。
確実に仕留めようと、バックルから外した錠前を弓に取り付け、より強力な一撃を放ち、矢はインベスの胸に直撃、それを爆死させた。
変身を解き、工場から出て夜空を見上げると、雨はやんでいた。
それでも彼の顔が濡れていたのは、雨のせいか、それとも・・・。
「私は罪を背負い、未来を切り開く」
もしも貴虎が人間だけでなく、動物の命も惜しむ人だったら、って感じでしたね。
キャラ崩壊してたらごめんなさい。
閲覧有難うございました。