FE世界を渡り歩いた旅人が箱庭に招待されるようですよ?   作:飛翔翼刃

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一話で次回予告でノーネーム?フォレス・ガロ?どっちの味方?と予告したな。
あれは嘘だ。
コマンドーネタが大好きな作者ですw

なぜかお試しゲームの内容が増えてしまったので、フォレス・ガロのお話は次回に持越しです。
予告詐欺で申し訳ないですが、楽しんでいただけたら嬉しいです。


ではでは本編をどうぞ!


第二話   お試しゲームはカードゲーム

 

 

 

それでは皆様方に箱庭についてご説明をさせていただきます」

 

「箱庭?」

 

「はい!とその前に、ようこそ『箱庭の世界』へ! 我々は皆様方にギフトを与えれた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼントさせて頂こうと召喚いたしました!」

 

両手を上げ、満面の笑みで歓迎をする黒ウサギ。

 

「ギフトゲーム?」

 

「そうです!皆さんはもう気づいていらっしゃるかもしれませんが、皆様は普通の人間ではないのです!」

 

(いや、まだ人間のつもりなんだけどなー)

 

「その特異な力は修羅神仏、悪魔、精霊、星からと様々なものから与えられた恩恵なのでございます。

 『ギフトゲーム』はその恩恵を用いて、あるいは賭けて、競いあう為のゲームです。

 そしてこの箱庭の世界は強大な力を持つギフト所持者がオモシロオカシク生活出来る為に造られた特別ステージなのでございますよ!」

 

(恩恵ね。確かに恩恵とよぶに相応しい代物とかあったけど、そんなものより平和に暮らせるところに行きたいな)

 

「自分の力を賭けなきゃいけないの?」

 

耀が小さく手を上げ、無表情に聞く。

しかし黒ウサギは首を横に振って、NOと答えるのであった。

 

「賭ける者はギフトの他にも、金品、土地、名誉、利権、人間と様々なんです。賭けるチップの価値が高ければ高いほど得られる商品の価値も高くなるという寸法なのですよ。

 ですが、当然商品を手に入れるためには、ホストの提示する条件をクリアし、ゲームに勝利しなければなりません。

 ちなみにホストとは、ゲームの主催者です。商品を用意さえすれば、修羅神仏から一般市民まで、誰でもなることができます。

 ですが、聞いただけでは分からないでしょう?ここで一つ、お試しギフトゲームをやってみませんか?」

 

「上等じゃねえか」

 

問題児達はやる気満々な笑みを浮かべ、黒ウサギを獲物の如く見つめる。

 

「御三方!目が怖いのですよ・・・それと、説明はもう少し続きますよ?この世界にはコミュニティというものが存在するのです。

 コミュニティ、共同体、社会集団、この世界の住人は必ずどこかのコミュニティに所属しなければならないのです。嫌だ、なんていうお申し出はお断りしますからね?それに、コミュニティに所属しなければ生きていくことすら困難になりますし」

 

と言ったところで黒ウサギが指をパチンと鳴らす。

すると何もない空中から急に何かゲームをするためのテーブルが落下してきた。

 

(へぇー、あんな感じでギフト?を出すのか。ずいぶんとギフト?って便利なものなんだな)

 

クラウンは感心していた。

手荷物がないのに物などを運べるのは旅する上でとても便利だと思ったからである。

 

「黒ウサギが所属するコミュニティに入れて差し上げても構いませんが、こんな簡単なギフトゲームに勝つことすらできない人材など、はっきり言って必要が無いのです。むしろお荷物で邪魔者なうえ足手まといなのです」

 

(ああどうしましょう・・・こんな啖呵を切ってしまうなんて)

 

黒ウサギはあからさまな挑発をかます。

馬鹿にしたような顔で四人を見る。しかし内心ではここで激怒したり帰られたりしたらヒジョーにまずいため、冷や汗を流しガクブル状態。

問題児ではないクラウンにこんなことをするのが、心苦しく、少し罪悪感を感じていた。

 

そんなクラウンは黒ウサギを見ていて、ある程度彼女が置かれている状況を看破していた。

平常心を保っているが内心どこか焦っている。

それに『どこかのコミュニティ』と言った時点で別に黒ウサギのコミュニティに属する必要はないのだ。

ということ黒ウサギは僕達四人を最初からコミュニティに入れようと策を講じているのだと。

伊達に様々な世界を渡り歩き、様々な人間や種族を見ていれば嫌でも観察眼が鍛えられるのだった。

 

(別にちゃんと話してくれれば、皆も納得はしてくれると思うのに)

 

高校生ぐらいの年頃であり、高いプライドを持つ問題児三人には挑発が効いたのかゲームをやるようだ。

十六夜があくまで上から目線で見つめてくる。

 

「は!挑発とはほんといい度胸してるじゃねえか。いいぜ、その挑発買ってやるよ!」

 

「では始めましょう。ルールはシンプル。このテーブルの上のジョーカーを含めた54枚のカード引いて、絵柄のカードを引いてみせてください。

 もちろんジョーカーもありです。ただしチャンスは一度きり」

 

「方法はどんなことをしてもいいのかしら?」

 

「ルールに抵触しなければなんでもどうぞ。ちなみに黒ウサギは審判権限《ジャッジマスター》という特権を持っています。

 なのでルール違反は不可能ですよ。ウサギの目と耳は箱庭の中枢と繋がっているのです」

 

「それで、このゲームの賭けるものは?俺達のギフトか?それとも別のものか?」

 

「いえいえ、今回はお試しゲームなので、チップは免除致します。まあ、しいて言えば皆様のプライドを、と言ったところでしょうか?」

 

「じゃあ私達が勝った場合は?」

 

「そうですねぇ~。そのときは神仏の眷属である、この黒ウサギがなんでもあなた方の一つだけ言うことを聞いてあげましょう」

 

「ほぅ、なんでもねぇ」

 

黒ウサギの発言に十六夜は黒ウサギの豊満な胸、太ももを見せているミニスカートをニヤニヤとしながら見つめる。

その視線に気づいた黒ウサギが自分の体を守るように一歩後ずさる。

 

「でも!性的なことはお断りですからね!」

 

「冗談だよ」

 

十六夜を冷たい視線で見る女性陣。

クラウンは相も変わらずニコニコ笑っているだけであった。

 

「で、どうする?」

 

「どうもこうもないでしょ」

 

「うん。やろうか」

 

「ああ。楽しくなってきたぜ」

 

「では、ゲーム成立ですね」

 

そういうと黒ウサギの手の上に何か何か書かれた紙が降りてくる。

 

「それは?」

 

「契約書類《ギアスロール》です。簡単に言えばそのゲームに関する契約書のようなものです。

 ゲームのルールやそのゲームのクリア条件などが書かれています」

 

「おけーわかったぜ。

 だが始める前にそのトランプカードを調べさせてもらおうか」

 

「構いませんよ。黒ウサギは小細工などしませんので」

 

黒ウサギの許可が下りると、三人はトランプを見る。

十六夜はトランプをただカードを見つめ、飛鳥は小さくめだたない傷をカードに残し、耀は猫の唾液をカードに少しつけた。

 

「クラウンは見なくていいのか?」

 

「大丈夫だよ」

 

(それにこのゲームは抜け穴が多すぎて、プレイヤー側が有利すぎるからね)

 

そうこのゲームはゲームルールがあまりにもお粗末過ぎるのである。

そこに気づいてないのはわざとなのか、ただわかってないのか。

後者なのだとクラウンは考える。

 

(そういうところもこの子の良い所であり、悪い所なのかもね)

 

「それでは、ゲーム開始でーす!」

 

「誰から引きましょうか?」

 

「じゃあ、俺から行かせてもらおうか」

 

と十六夜が一歩前に出る。

 

「黒ウサギ。さっきはあんな挑発ありがとよ。

 これはほんのばかしのお返しだ!!」

 

十六夜はテーブルを叩く。

テーブルの上に並べられていたカードが宙を舞い、引っくり返ってしまう。

 

「な、な、ななん・・・・」

 

「じゃあ私はこれ」

 

「私、これ」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!今のは!」

 

「何もルールには抵触してないはずだぜ。

 テーブルの上から、絵札のカードを選べ。

 一人一度きり一枚まで。違うか?」

 

「それはそうですが・・・」

 

黒ウサギの耳がピンピン動く。

 

「箱庭の中枢から有効であると判定されました・・・。

 飛鳥さんと耀さんはクリアです・・・」

 

「やった!」

 

飛鳥と耀はハイタッチする。

 

「でも十六夜さんとクラウンさんがまだです」

 

「おいおい、俺を誰だと思ってるんだよ」

 

十六夜はカードを裏返す。

そこにはキングのカードが出てくる。

 

「ど、どうやって!?」

 

「覚えたのさ」

 

「え?」

 

「カードの順番を全部覚えたんだよ。

 このカードの隣はダイヤの7、スペードの3、そしてハートのクイーンだ」

 

「はぁああぁ・・・」

 

「やるじゃない貴方、けどこちらが用意した手が無駄になったじゃない」

 

耀が頷く。

 

「そいつは悪かったな。

 クラウンもさっさと選んじゃえよ」

 

十六夜はクラウンにカードを選ぶよう薦める。

 

「いや、僕はいいよ。

 黒ウサギもう一度カードをシャッフルし直して、並べてくれないかな?」

 

「え?いいのですか?」

 

クラウンの発言に四人は驚く。

 

「別にこれはお遊びで、何も失うものなどないのだから、気軽に楽しくやれればいいのさ」

 

「ううう、クラウンさぁぁん」

 

黒ウサギは涙目ながらクラウンを見る。

カードを集め、シャッフルし直し、テーブルに並べる。

 

「さぁ!気を取り直して、クラウンさんどうぞ!」

 

(こいつバカなのかねー、せっかく楽して勝てたのに)

 

(せいぜい貴方の運とやらを見させてもらうわ)

 

(・・・?なんか雰囲気が変わった?)

 

「ねえ、黒ウサギ。

 もし全部絵柄とジョーカーを引けたらどうする?」

 

「やだなークラウンさん。

 そんなこと確率的に無理に決まってますよ」

 

「じゃあ提案で、新しいゲーム内容にしよう。

 僕が絵柄とジョーカーを全部引く。

 もちろん商品とかはなくて構わない。」

 

「それじゃクラウンさんに得などないじゃないです!」

 

「じゃあ僕が勝ったら、今度二人っきりで買い物にでも付き合ってくれればいいよ。

 僕が負けたら、君の言うことを一つなんでもきいてあげるよ」

 

クラウンは黒ウサギがこの勝負に乗るか乗らないかで、今後の活動を決めようと勝負に出たのである。

別に勝敗は関係ない。

 

「わかりました。

 この勝負受けさせてもらいます」

 

「いい心がけだよ。

 そういう女の子は好きだよ」

 

そういうと黒ウサギは顔を赤くする。

問題児たちはこの勝負、黒ウサギが勝つと思っていた。

 

「じゃあ、引こうか」

 

そう言い、カードを裏返さず14枚選ぶ。

 

「クラウンさん?あまりにも適当にお選びすぎるのはどうかと」

 

そうクラウンは適当に14枚引いたのである。

はたから見ればそうだが、何の細工もなく無造作に選ぶわけがない。

ちゃんと細工はしてあるのである。

 

「まあ見てみればわかるさ。

 せっかくだ、三人で捲ってみて」

 

クラウンは問題児三人にカードを捲るよう促す。

 

「まあいいけどよ。

 これで外れてたら、ダサいなんてもんじゃないぜ」

 

「クラウンさんも運だけではやっていけないのを知るってことですね」

 

(さっきまであった違和感が消えた。何かしたのは確実)

 

問題児たちはカードを捲っていき、全員驚愕する。

捲られたカード全てが絵柄かつジョーカーなのであった。

 

「おいおい、こんなことってあるのかよ」

 

「まさか運だけで?いいや絶対何かしたに違いないわ」

 

「クラウン、何をしたの?」

 

「ク、クラウンさん!?どういうことなのですよ!!?」

 

「どういうことと言われても、これが結果ということだよ」

 

クラウンは相変わらずニコニコ笑っているだけだった。

 

 

 

 

次回こそ      ノーネーム?フォレス・ガロ?どっちの味方?

 

 

 




いかがだったでしょうか?
クラウンはどんな細工を施したのでしょう。
それは後々判明します。

次も早く更新できたらと思っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
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