東方月華録   作:神無 月夜

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はじめまして、神無 月夜(かみなし つくよ)です。
これから頑張りま~す。


第零章・ハジマリハジマリ
ハジマリハジマリ


【ナミダノオトギバナシ】

 

 むかしむかしあるところに、一人の少年がおりました。

少年の両腕には手枷を、両脚には足枷を付けられ、一人牢屋の中で暮らしていました。

 少年は村の皆から嫌われていました。

その理由は、少年の髪と瞳でした。

少年の髪は白銀の様に白く、瞳は金色の月の様に輝いていた。

 村の皆は、自分たちと違う少年を恐れ、蔑み、傷付けてきました。

 

 けれど、少年は一度も涙を流したことがありませんでした。

 

 ある日、鉄格子の外を見ると一人の少女が立っていた。

少年は「またか……」と一人牢の中で呟いた。

 その少女は数年前から少年の元を訪れては、一方的に話し掛けてくる。

しかし、少年はその都度少女を無視してきた。

 初めは少年も少女のことが気になったが、少女は少年とは違った

髪は真夜中の夜空の様に黒く、瞳は虹の様に輝いていた。

 自分とは何もかも違うのに、違うのになぜ…………

 

「……なんでなんだ?」

 

 少年は少女に言った。

 

「なんで、こんな俺に話し掛ける。俺は他の皆と違う【妖】なのに」

 

 少女は黙って鉄格子の隙間から手を伸ばし、少年の髪を撫でて言いました。

 

「あなたは【妖】じゃないわ。私と同じ【人】よ、だから……」

 

 少女はそっと微笑み、一言言った。

 

「泣いていいのよ?」

 

 

 

 その時、初めて少年は涙を流しましたとさ

 

 

 めてたし、めでたし

 




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