狭間少女~Proprietà comune~   作:Il cielo

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04/守る力

保存日時:2015年03月02日(月) 20:51

 

 

雲雀さんの家にきてから1ヶ月がたった。

思っていたよりも簡単に受け入れてもらえて驚いた部分もあるが、何よりも意外と普通の家庭だったのに驚いた。

 

そうそう、そういえば雲雀さんのトンファー捌きは父親に習ったらしい。そして何故か2週間前から私も雲雀さんの父親に特訓をさせられている。

成果はまずまず。一般人(不良等)を倒すには充分なレベルらしいが、これからの事を考えるとまだまだ力が必要だ。

だが、小柄な私にトンファーという武器はあまり噛み合っていないと思うのだ。

なので私は新しく何か練習してみようと思う。

 

この家には何故か色々武器があるので、取り敢えずたくさん試してみた。

その結果わかったのは、まず刀等の刃物系は相性が悪い。

一方、銃や弓などの遠距離武器は相性が良かった。

だが、銃や弓は装填や構えに少し時間を使う。

今、私が探しているのは自分一人で戦える武器なのでパスだ。援護として使うなら充分すぎるくらいなのだが。

 

他に特にしっくりくる物がなく、止む無く部屋に戻ってきたというのが今までの流れだ。

 

「うぅん……」

 

私が頭を悩ませていると、外からキンッと金属がぶつかる音がする。恐らく雲雀さんと父親と修行中なのだろう。

 

「雲雀さん……雲雀さんかぁ…」

 

雲雀さんを悩ませるくらいの武器はないのだろうか。

そう考えて、すぐにその思考をすてる。

そんな物あるわけがない。そんな武器が存在するわけが…

 

「………あ」

 

雲雀さんを悩ませる、で思いついた。

私の頭に浮かんできたのはパイナッポー頭の彼だ。

そうだ、武器が無いなら幻術があるじゃないか!

 

「………幻術ってどうやって使うんだ?」

 

肝心な事がわからずまた頭を抱える。

確か幻術は自分の想像とか妄想とか誰かが言っていたような気がする………いや、そんな台詞じゃなかったか。

兎に角、やってみた方が早いと、部屋をでる。

 

私がきたのは、いつも修行に使っている部屋だ。

この部屋は結構頑丈で、雲雀のトンファーで攻撃されてもへこんだりしないと結構すごい部屋だ。

 

「さて……」

 

目を閉じて、パイナップルの彼がやっていた事を思いだす。彼の幻術で覚えているのは火柱が上がっていたことだけだ。

火柱をイメージして、必死で念じる。

だが一向に火柱がでてきた気配はない。

やはり、才能という物が必要なのだろうか。

いや、そもそもやり方がわからない状態でやっても駄目に決まっているか。

 

そう思い、一度出直そうと目をあける。

そうして私の目の前にあったのは火柱。

 

「………え?……わっ、熱っ‼」

 

恐らく自分で作った幻覚なのに自分でそれにかかってしまった。

しかし、何故気付かなかったのだろうか。

 

「………ん〜、あ。音がでてないんだ」

 

この火柱は熱さや見た目などは結構クオリティが高いが、パチパチと音をたてていなかった。

幻術に必要なのはリアリティ。

音をたてようと、目を閉じて想像する。

すると、すぐに音をたてはじめ中々リアルな火柱となった。

 

「あとは…熱さか」

 

私の手が耐えられるくらいの熱さでは、あまり実用的ではない。

念じれば熱がますのが肌で感じとれる。

 

取り敢えずはこんなものか、と火柱を消す。

火柱があったところに行けば、床が少し溶けていて、最初にしては上手くいきすぎて怖いくらいだった。




梓ちゃんは見た目小学生でも中身高校生ですからね。
発言とか思ってる事が大人びてると思っても、それって年齢と比例してるだけなんですよ。
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