狭間少女~Proprietà comune~ 作:Il cielo
05/入学式
「あの、恭弥さん。このリボン大丈夫ですか?」
「………」
校則に引っかからないか、という意味で聞いたのだが何も言わないと言うことは大丈夫という事だろう。
並中の制服に身を包んでいる私を雲雀さん満足気に見ている。いってきます、と言うとそっと頭を撫でてくれた。
最近、この撫でられると言うことに快感を覚えはじめているのが悩ましい。
あれから2ヶ月がたち、いよいよ私は並中の入学式にでることとなった。
学校への道のりは
何度も雲雀さんに連れていかれたためか、方向音痴な私でも迷わずに校門までこれた。
校門に置いてある<入学式>の板を見て薄っすらと微笑む。
今年の板は前年度のが痛んでいたので風紀委員が新しく作ったらしい。
雲雀さんが、何をどの手順でやったのかまで話してくれたのを思い出す。
その板の横を通りすぎ校内へ入る。
靴箱の近くに人混みがあるので、そこにクラス分けが張り出されているのだろう。
近づいてみるが、背が低いので全く見えない。
仕方が無いので、人が減るまで暫くまってから見に行く。
クラスを確認すると、周りにはもう殆ど人が居なくなっていたので急いで校舎に入る。
「友達……できるかな」
廊下を歩きながらポツリと呟く。
入学してからの学校生活が楽しいかはそれにかかっている。
もしも、友達が出来なくて一人ぼっちの青春を送るのかと思うと頭を抱えたくなる。
まあ、そうは言っても私にとっては2度目の中学生活なのだが。
教室に入ると、小学校からの友達だったり、逸早くコミニケーションをとりにいった子なりのザワザワと騒がしい声が溢れていた。
黒板に張ってある席順で自分の席を確認しながら私は内心、焦っていた。
正直ここまでグループが出来上がっているのは思わなかった。
まあ、並中に入る人は大体が並小から入ってくるので予想は出来たことだが。
確認した自分の席に座ると直ぐさま顔を伏せる。
私には心配事が3つある。
1つは先程言った様に友達が出来るか。
2つ目は友達が出来たとして、話についていけるかだ。
ここに居るのは皆、中学生になったばかりのピチピチの12歳、または13歳の子達だ。
だが、こちらとら2回目の中学生活。しかも実質、高校を卒業している年齢だ。そんな私と彼女達が考える事や話題は全く違うだろう。なるべく、話をする時は相槌をうつ程度にしようとは思っているが。
「はぁ……………不安だ…」
周りは中学生になった喜びにはしゃいでいて、私の呟きを聞いた人はいなかった。
クラス替えは嫌いです。
友達と一緒のクラスになれなかったら
一年間ぼっち確定です。