狭間少女~Proprietà comune~   作:Il cielo

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06/風紀委員長からの『お話』

私が顔を伏せて、机に頭をぐりぐりと擦り付けているとガラガラと音をたてて、誰かが教室に入ってきた。

周りが静かになった事から先生あたりが入ってきたのだろう。

 

顔だけを前に向けると、担任らしき先生が入学式の時間だから廊下に並べといっていた。

自分の出席番号を思い出しながら男女二列だという列に並びに行く。

 

「貴女、34番?」

 

唐突に話しかけられて少し驚くが出席番号の確認だとわかると、目の前にいる女子生徒にこくりと頷いて見せる。

そうすると彼女はにっこりと太陽の様な微笑みで笑いかけてくる。

思い出した。彼女は先程クラスで積極的にコミニケーションをとっていた子だ。

 

「そっか。宜しくね!出席番号順でペアになる事があると思うから」

「うん、宜しくね」

 

とにかく、笑っておけば第一印象は良いだろうと笑い返しつつ、そんな制度もあったな、と懐かしむ。

 

待っている間が暇なので周りを見回すと、知っている人がいるのに気がついた。

私の隣にはリボーンの世界では我らが主人公の沢田綱吉がいた。更に後ろの方には山本武らしき姿も見える。

どうやら私は『彼ら』と同じクラスらしい。

まあ、積極的に関わるつもりは毛頭ないのであまり気にせず、進み始めた列についていく。

 

体育館につくと、仕方が無いとはいえ人数が多いので暑苦しい。

こういうのを雲雀さんが見たら即刻、咬み殺しそうだなとひっそりと思いながら椅子に座る。

入学式が始まり、校歌斉唱が始まるが私達、新入生がわかるわけもないので聞いているだけになる。

本当は雲雀さんや恭花さんから嫌となるほど聞かされているからわかるし、歌えるのだが1人だけ歌うのは明らかに浮くし、おかしいので皆と同じように先輩達の歌を聞く。

 

明らかにうますぎる集団がいるが、多分、風紀委員だろう。おそらく、今まで聞いた中で一番完璧であろう校歌を聞き終わり、先生達の眠たくなるような話を聞く。

 

「君たちは一度しかない中学生活を充実したものにする為…」

 

ここに二度目の中学生活をおくろうとしている人がいるのだが………まあ、普通は一度だけなのでその言葉はあっているだろう。

事実、気軽な気持ちで自由に遊べるのはこの時しかないかもしれない。

中学は退学にもなる事がないし、やんちゃをするならこの時だと思う。私も、中学の時にもっと色々しておけばよかったと何度も思った事だ。

 

少し、しみじみしながら先生の話を聞いていると『風紀委員長からのお話』という言葉が耳に入る。

 

それを聞いて周りでウトウトとしていた人達もビシッと姿勢を正すのが見て取れた。

風紀委員長ーーー雲雀さんの事は並盛に住んでいる人は老若男女知っているので、恐れているのだろう。

 

壇上に雲雀さんが上がってくるのを視界の端に捉えながら、前の女子ーーー先程の33番の子がウトウトとして前に倒れそうなのを見て少し悩んだ後、トントンと肩を叩き意識をハッキリさせてやる。

彼女には先程、話しかけて貰ったのでその見返りだ。

 

「新入生に興味は無いけど……もし風紀を乱したら、僕が咬み殺す」

 

そう言うと雲雀さんは懐からトンファーを取り出し、こちらーーー新入生の方に投げてくる。

そのトンファーが私の真横を過ぎるのを耳で聞き取り、冷や汗が流れる。

 

「い"づっっ!!!」

 

横で声が上がるのが聞こえて隣をみると、沢田綱吉が頭を抑えて倒れこんでいた。

それを見ながら壇上から雲雀さんの「こんな風にね」という声が聞こえてヒヤリとする。

以上。と告げて雲雀さんは壇上を下りるが、皆、沢田綱吉が倒れた事にザワザワとしていて聞こえていない様だ。

 

まあ、眠たくなるような先生の話よりはよっぽど為になっただろう。…………自分の命を失わないための。

 

私はといえば、後で雲雀さんに渡すためトンファーを回収しながら『お話』とはよくいったものだ、と思っていた。

トンファーを回収する所を見られたら、不信に思われるかと思ったが皆それどころではないようだ。

 

ある者は顔を真っ青にして震えあがり、ある者は自分がああならなくて良かったと安堵したりと、私はこの一件で改めて雲雀さんの恐ろしさを思い知ったのだった。

 




私は先生の話で寝たくても寝れないので寝れる人が少し
羨ましいです。

中学時代は少しやんちゃしてた方が良い。ホントに。
もう、段々、余裕がなくなるから。

2015.3.4 京子ちゃんお誕生日おめでとう!
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