テイルズオブフェイティア〜宿命を運命へと変えていくRPG〜 作:平泉
因縁の相手
「しかし…人体がエヴィで構成されているなんて聞いたことがない、前代未聞だ。ラオ、お前、体に何も異常はないのか?」
アルスはラオの体をまじまじと見つめて言った。そもそもエヴィは人間にとって濃すぎると毒だ。しかし、なくてはならない存在でもある。未だに可能性を秘めている、それがエヴィだ。今発見されている8種類の他にも存在するかもしれない。
「ウウン、何にもないよ。強いていえば生前より夜になっても眠くなること無かったり、あんま食べないでもお腹減らなかったりするぐらい?アレ?でもなんかそれ生き返った直後の事で最近はないような気がしないでもないナァ?」
「それってつまり……人間なのか?オマエは?」
フィルが聞くと、
「ンー、半分人間で、半分ゾンビなのかなやっぱり。でもボクは満足だよ。そもそも生きかえってこうして生きているだけで丸儲け。人並みの幸せはある程度は味わえないかもしれないけど、別に味覚はあるし、痛覚だってある。体がこの時代にと生命力に合わせて順応していって、徐々に人間らしい人間になってきてるのかもネ」
「なるほど……本当に、にわかには信じられない話だ…。エヴィと言うのは不思議だな…」
クラリスはラオの髪の毛や顔をあちこち触ってみるが、なんら普通の人間と変わりはない。フィルもその様子を注意深く観察する。
「あ、でも首がもげる小ネタはまだ出来るヨ」
「ギャー!!!」
「ヒィイー!!!」
そこでクラリスとフィルの悲鳴が響き渡った。
城のある一室には、赤黒の髪にサングラスをかけ、フラフラと揺れそのまた赤黒く、派手な丈の長いコートを揺らす男、ベクター・ディラインド。
そして白髪、琥珀の瞳に、随分とまいり、精神的に疲れた様子で顔色が少々悪い青年ことアルスの再従兄弟であり第二皇位継承権を持つアードロイス・ヴォルフディア・レックス・スヴィエート。
澄んだ黄緑色の瞳に、腰まである長い銀髪を三つ編みに、貴族のような、あるいは騎士のような黒衣装に身を包む長身の男、ノーヴ・マレイスター。
ライムグリーンの髪を胸まで伸ばし、吸い込まれるような漆黒の瞳。だがその瞳は勝気に満ち溢れていた。キリッとした目つきで髪をかきあげる女、オリガ・レイシュマン。ロピアスで隠れ家の防空壕へ強襲してきた女性だ。
そしてその隣には小さな男の子と、オリガとよく顔立ちの似た女性がいた。
男の子は傘を手に持ち、姿をすっぽり隠すように室内だといのにレインコートを着ている。実に無機質な目で虚空をただただ見つめているだけだった。彼はエーテルと呼ばれていた機械の少年で一時的に機能停止させられていたが、自力で修復し、またすっかり元の形に戻っている。名の正式名称はエチルエーテル。
サーチスによって作られたアルス達を監視するロボットであり、彼女曰く、ゴーレムの劣化失敗作である。しかし機動力、監視に関してはずば抜けた力を持つロボットで、命令さえあれば忠実に動く完全なる命令型ロボットだ。
もうひとりその隣の女。
茶髪だが瞳はと顔つきはオリガに似ている女性は、アルスの研究室にいたヴェロニカ・レイシュマンだ。自分の失態のせいで大目玉を食らったのだろう。せっかくの綺麗な顔はしかめっ面、イライラを隠せず腕組みをしている。
そしてその隣には、派手なドレスを身にまとい、小さな帽子を斜めに被っている。漆黒の髪に金色の猫のような瞳、紛うことなき、かつてアルス達の仲間であったロダリアである。
ベクターはニヤニヤと気持ち悪い顔をしてアロイスをのぞき込んだ。
「しっかしま〜…、リザーガ幹部の連中がこれはこれはお揃いで……。ってどうしたんだよ坊ちゃん〜?そんな辛気臭い顔しちゃってよォ?あぁ?ってかいつもそんな面だったかいやーごめんごめん俺の勘違いだったわハハハッ」
つくづくふてぶてしくいつも適当な態度で話す支離滅裂な奴………、アロイスは舌打ちをした。
「煩いッ!そもそも!お前が最初からあの雪山でしくじる事が無ければこんな事態にはならなかったんだ!」
アロイスは取り乱して言った。もう自分は、責任を誰かのせいにしないと気が気じゃなかった。また母親から何を言われるか溜まったもんじゃない。味方に等しかったハウエルは葬られ、次はもう断定的にマーシャであるという恐怖に怯えた。否、確実にそうであろう、と予想がつくのは簡単なことだった。現に自分だけ作戦を伝えたらまた舞い戻るように言われている。
「しょーがねーじゃんしくじっちゃったもんはしくじっちゃったんだから。過去のことダラダラダラダラ言っても仕方がねーよ!でもさーァ?結果オーライだったんだろぉ?逆にこのベクター様に感謝しろよ。お前アルスの出張の件さ、俺に依頼した暗殺計画はほぼ独断で決行したんだろ?愛しのママンには内緒でェ〜?」
「…………………」
アロイスは言い返せなかった。図星だからだ。
「ウッハハ〜、その後大目玉だったんだってなぁ!?母親のために良かれと思ってやった事がところがどっこい!な〜んでか叱られちゃうとは!マザコンのアロイスちゃんにはショックな出来事だっただろうよ!」
アロイスにとってアルスは目の上のたんこぶだった。アロイスはアルスが憎くて憎くて仕方がなかった。
何故かいつも母の目が向けられている先はアルスだ。それがどんな目だった?と問われると何も答えられない。複雑だった、としか言いようがない。
後ろ姿を見る時は懐かしげで愛おしそうに。だが決まってアルスの顔、とくに目だ。あのつり目を見ている時は凄まじい憎悪が溢れていた。サーチスは感情を滅多に表には出さない。長年母と一緒にいるアロイスだが成長するにつれて分かっていた。そしてつい最近確信に変わった。
母は、息子は僕ではなくアルスにが欲しかったのだと───────。
憎悪を向けている対象ならいいじゃないか、そもそもアルスと仲良くするなと言ったのは母上じゃないか。
なら何故アルスが死ぬ事を望まない?
当時は何度も思ったものだ。私に黙って勝手な行動はするな、と言われこっぴどく叱られた時はただただ母に疑問しか抱かなかった。
しかし今はただただアルスの事は哀れにしか思わない。母が昔愛した男と最も憎んだ女の間に生まれた子供。その複雑な感情は、僕には到底計り知れない。だからこそ、今まで生かしてきたのだろうし、僕の独断でのベクターを差し向けたアルス暗殺計画にも怒ったのだ。
何故なら、成長し、20歳に近づけば近づく程アルスは父親の面影が色濃く出てきていたからだ。
そして、母の研究の軸として可能性があるものは生かしておく、というブレない意思がある。アルスという存在は母のあの計画の可能性を大いに秘めていたのだろう。
だが計画は失敗し、アルスは母の元から去った。
そして、次に出された司令を話し合うために、ここに彼らを招集したのだ。
「で?僕は貴方方の茶番を見に来たわけじゃないんですよ。あの御方が次に出した司令は?」
銀髪の男性、ノーヴは淡々と言った。彼は無駄話はごめんだ、と言わんばかりに手をふる。
「何が何でも……奴ら……、特にアルスとその近くにいる女、ルーシェという娘を生け捕りにしろという命令だ…」
アロイスは母から下された命令を皆に伝えた。ヴェロニカは研究所からなんとか帰還し、監視カメラの映像を調べた。驚く事に、あの光術最高峰と言われたサーチスの光術結界を破った人物とは、あのルーシェという娘であった。
「ルーシェを?」
ロダリアが聞き返した。
「ああ…、何でもかなり興味深い力を持っているらしい…。次の計画の可能性の保険になると言っていた」
「あぁ……彼女ですか……、一度見ましたね。治癒術を使える女性だとは驚きましたよ。まさか生き残りがまだいるなんて」
初めてルーシェを見た時を思い出した。少ししか見ていないが、自分が怪我をさせた船長のユラを治癒術で見事に全治させていた。彼女はかなりの治癒術の力の持ち主だ。
「貴方は何か知らないんですか?」
ノーヴはロダアリに聞いた。
「ある程度は……。しかし彼女が一体何者であるのかは確信は持てませんが、只者ではないことは明らかです。光術を吸収する力、そして火の精霊イフリート、及び時の精霊クロノスの力を無効化し、その精霊自体にも憑依されたという前例があります。私が見てきた中でも異例である事はまず間違いありません」
「なるほど……、それは異例ですね…。精霊と最も身近な力でも持っているんでしょうか…」
ノーヴは親指に光術で火を灯すと、取り出した煙管に火をつけて蒸した。
「ちょっと、煙管の煙こちらに向けないでくれる?不快だわ」
「……おっとこれは失礼しました。申し訳ない」
ヴェロニカが迷惑そうにノーヴに言い、手で煙を払った。
「それより貴方、ロピアスの手配は妹のオリガがとロダリアがやったからいいものの、アジェスの方はしっかりやったんでしょうね?ま、あの国が今更邪魔してくるとは思えないけど、一応、ね」
ヴェロニカが優しげな目を鋭く尖らせ、ノーヴを睨んだ。
ヴェロニカは妹のオリガ、と言った。
そう、ヴェロニカとオリガは姉妹である。
「ええ、あの国には既に僕が手配をしましたよ」
そう言うと煙を誰もいない方へはいた。
「いいのかよお前〜?ッハハハ、確かアジェスって一応お前の故郷だったんだろォ?あ?てか俺様お前が何したのか知らねぇけどさぁ。何したの?随分とアジェスにロングバケーションしてたみてぇだけど?」
ベクターがおちょくるようにノーヴに茶々を出す。その適当な態度に呆れノーヴは溜息をついた。
「僕が長期アジェスに滞在していたのは、決して貴方のようにフラフラと遊んでいた為じゃありませんよ。
アジェスのバイヘイ湿地で採れるイセキリアス草を使い捨ての盗賊団に採取させ、あちらのアジトの地下研究所で培養し大量生産していたんですよ」
「イセキリアス草?んだそりゃ?」
ベクターは聞いたこともない単語に顔をしかめた。
「イセキリアス草。麻薬、イセロインの元となる実をつける植物ですわ」
ロダリアの言葉に、ノーヴが続いた。
「イセキリアス草の実から採取できるイセロインは一度使うともう止められません。
イセロインを使うと、強い快感を得られ、不安、心配、悩み事が解消されたような気分なります。
人間の経験しうるあらゆる状態の中で、ほかの如何なるものをもってしても得られない最高の状態を味わう事の出来る究極の薬。
しかし反面、薬の効果が切れると、落ち着きが失くなり、全身が激しく痛むといった禁断症状が出てきます。これによって死亡することもある。この痛みから逃れるために、またイセロインを使い、さらに激痛が襲って来るという悪循環になる。極めて中毒性の高い薬です」
「はぁ?そんな幸福おっかな草をせっせと集めてお前は何してたの?」
「言ったでしょう。アジェスの方には僕から手を回しておいたと。
イセロインをアジェスの現天皇のワンシエ・リェ・ウアンに煙管として渡しました。やがて国全体に広がっていくのも時間の問題でしょう。あの国は元々劣等感が強い民族だ。いつまた他の2国の戦争に巻き込まれるかという不安、日々広がる腐海によって脅かされる領土、自国の自給率の低さ。ロピアスに続いてアジェスも問題だらけだ。
だから天皇なんて、僕が与えた直後からもうハマっていましたよ。あのイセロインにね」
ノーヴは嘲笑った。
(あの時の哀れな姿と言ったら無い。国のトップがあのような醜態を晒すとは、あの国も落ちたものですね)
「アッハハハ!お間の大好きな煙管で吸引する事を勧めたのか。確かにそりゃあっという間に浸透しそうだな。いっつもエセ紳士ぶってるお前がえげつね〜なァ?そういう所嫌いじゃないぜ僕ちん」
「別に……あの国がどうなろと僕の知ったことではありません。あの国に一片たりとも未練はない。あの時、家族皆を失った時から、僕の居場所はもうサーチス様の居るリザーガしかありません。それと、エセ紳士は余計です。普段の僕は普通に紳士ですから」
「胡散臭いですわね」
「貴方に言われたくないですねロダリア」
「あら失礼?」
「で?当初の話に戻すけど、どうやって彼らを探すのかしら?サーチスはなんて言ってたの?」
オリガがアロイスに聞いた。
「母曰く、彼らは絶対にこちらに来る。僕らは城で待ち伏せだ。そこで奴らを徹底的に叩く」
「ハッ、なるほど。待ち伏せすればこちらから行く手間も省けるし、ゆっくりと準備できるわね。エーテル、メンテナンスするわよ。来なさい。お姉様も手伝ってくれる?このポンコツをもっと頑丈に改良しなきゃ」
「分かっているわオリガ。最初は私達2人とエーテル3人で迎え撃つわ。それでいいわねアロイス?」
「オフタリノメイレイニ、シタガウダケデス、ボクハ」
エーテルが無機質な声で答えた。
「…………好きにしろ。どの道僕に決定権はないんだ。ただ邪魔者達だけは排除し、アルスとルーシェを生け捕りにしろとしか命令は出されていない…」
アロイスは目をそらしてどうでもいい、と言うように突き放した。
「何?一応貴方が招集したというのにその態度?よっぽど気が乗らないみたいね」
「……………うるさい」
「お母様から特別命令でも出されたのかしら?」
「黙れっ!!!」
「あら怖い。行きましょうお姉様。坊やは不機嫌でイラついているみたいだから」
「私の足を引っ張らないでよオリガ」
「それはこっちのセリフよ!!!」
癪に障る言葉を言われ、オリガは八つ当たりにエーテルの頭を引っぱたいた。無論、エーテルに痛覚という概念はない。ただ無機質にそのままオリガの隣を歩き続けた。
「相変わらずあの2人は仲が悪い姉妹ですこと。昔は仲が良かったと聞きましたが、同じ男性を好きになっていた事が発覚するとこんなにも不仲になってしまうなんてね。でもその2人とあのお方が手を組んでいるのだから、ホント滑稽で不思議ですわね」
「同じ男性?」
ノーヴが訪ねた。
「先代フレーリット皇帝陛下ですわ」
「へぇ………そのお方、サーチス様だけでなくオリガやヴェロニカも虜にしていたんですか」
「つくづく、スヴィエート皇帝家はドロドロしいですわね」
アロイスはロダリアからの視線に目をそらした。ノーヴは横目で姉妹達とアロイスを一瞥した後、煙管を消した。
「ま、人間関係は難しいですね。ではとりあえず、残りの4人で……という事に」
が、ベクターがその言葉をすかさず遮った。
「やーだね!俺様1人で戦うに決まってんだろ。他人がいると敵味方関係なく殺しちゃうぜ俺」
ベクターはサングラスをチャキリと指であげると、目にも止まらぬ速さで槍の刃先をノーヴの喉元に突きつけた。
「………………。相変わらずの協調性のない…………」
ノーヴはベクターを睨みつけると、指先だけ狼の鋭い爪に変形させ槍の刃を掴み、顔の前からどかした。
「お前だって狼のデカイ図体してウロチョロされるとこちとら目障りなんだよ、さっさと失せろエセ紳士」
槍を地面に刺し、柄を軸にしてぐるんと一回転してベクターは姉妹達が去っていった後方へと方向転換した。
「じゃあな。俺っちはいつも通り好きにやらせてもらうぜ」
「………ハァ、では僕達4人は別々で、それでよろしいですね?ロダリア、アロイス」
「ええ勿論ですとも。私もその方がいいと思っていました。血気盛んな人とご一緒するのは死んでも嫌ですわ」
彼女はドレスを翻すと、彼らから離れていった。
「……あぁ、そう……。さっきから全く喋らないアロイスも、それでいいですね?」
「………ああ。僕もその方が好都合だ。アイツにとって一番えげつない精神攻撃は後にとって置いた方が一番いい。それにどの道、奴らとは戦う運命にある。そんな予感がするんだ」
「……そうですか。奇遇ですね。僕もですよ。少し変な予感がするのは、僕だけの偶然でしょうかね…?」
「さぁな。誰だって因縁の相手がいるのはお互い様だろう。僕の場合、それがアルスというだけだ」
「因縁……………ね。確かに……」
ノーヴはロダリアの後ろ姿を見て呟いた。ロダリアの因縁の相手は勿論裏切った仲なのだから全員にはなるが、恐らく一番はフィルになるのだろう。あの女が一番目をかけ、気にしていた少女だ。
「僕には、そんな因縁の相手、いなさそうですね…………」
ノーヴは爪を元に戻すと、また煙管に火をつけた。黄緑の瞳を閉じ、三つ編みの銀髪を揺らし、アロイスに少し会釈すると彼もまた去っていった。
「………ハウエルの次は………マーシャ……か」
アロイスは腰からレイピアを取り出すと銀色に光るそれを見つめる。レイピアに映る今の自分の顔は人生最大にやつれている。
「僕は………、僕は…………ッ!!」
「で?これからどうするんですアルス君」
一方の方は、ラオの悪ふざけも終わり、ノインが次の目的を訪ねた。
「皆、分かっているとは思うが、これからスヴィエート城に乗り込む。サーチスは絶対に俺が来るのを待っているはずだ。俺が来ると確信しているんだろう。事実、このまま指を咥えて俺の国が破壊されていくのを見過ごすことは出来ない。これは俺にかされた使命だ。父と母の仇、そして民の想いを、果たす──────!!」
「オーケー。分かりましたよ。ここまで来たら付き合いますよ、っとその前に最後に一服」
ノインは煙管を蒸した。ここ最近めぐるましく忙しいため久々になる。
「そうだな、この先恐らく戦いが始まる事は避けれないだろう。皆準備は万全にして行け。フィル、お前も覚悟を決めていくんだ。意味は………、分かるな?」
そう、リザーガが占拠しているスヴィエート城に乗り込むという事は、そこにロダリアがいる確率が極めて高いということだ。
「…………あぁ、貴様に言われずとも分かっているさ。それに、貴様の方が覚悟を決める相手が多いだろう。小生の心配をしている暇などあるのか?」
フィルは一旦目を伏せたが、アルスに憎まれ口を叩いた。
「……、仲間の心配をするのは当然だ。お前は俺達の仲間だ」
「フン………、お互いにな……」
フィルはアルスの足を軽く蹴った。以前は思いっきり蹴られたのに。アルスはフッと笑った。彼女なりの信頼の証なのだろう。頼りにしている、と。
「頑張るね……!私、全力で傷を癒すから!みんな!無理はしないでね!」
「俺も、サーチスにはたっぷりと報復したい事が出来たんでな」
「サイラスの孫のアルス……、ボクのこの時代で生きる道はただ一つ。アルスを支えること、見守ることだヨ!」
「ハッ、ここまで来ちゃったら付き添わない理由がないっての。ちゃっちゃと終わらせて、胸はっておばあちゃんのところに帰らなきゃね!」
「私はアル兄、ルシェ姉、そしてみなに恩返しがしたい。それだけで、サポートする理由としては十分だ。精一杯頑張るさ!」
「フィルの因縁、ロダリア………ね。僕にはそんな相手がいませんが、乗りかかった船です。全力でついていきますよ」
アルスは皆の顔を順番に見回した。覚悟は出来ているようだ。
(俺は本当にいい人間に、いい仲間に恵まれたな……)
そして自分も覚悟を決めなければ、とキッと目を尖らせ言った。
「行くぞ!スヴィエート城へ!!!」
ノーヴ・マレイスター。誰かに名前も容姿も似ていると思いませんか?
あと、ここで出てきたサブキャラ達の紹介を書いて後で載せたいと思います。
いよいよ2部も大詰めですな!!!
これから言わずもがな戦闘ラッシュになるので作者が死にそうですわ!!!ていうか就活終わってからの初めての更新になるね!!!遅れてすみません!!やっと感覚取り戻して来たんっす!!
あぁあと!またイラスト頂いたので載せます。作者の活動報告欄に知らせて載せますのでご期待ください〜。
フェイティア更新停止から復活ですわ( ^ω^)