テイルズオブフェイティア〜宿命を運命へと変えていくRPG〜   作:平泉

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ピエロの招待券

アルスは苛立っていた。腕組をしながらいかにも機嫌が現在進行形で悪いという顔だ。奥歯を噛み締め、ぶつぶつ呟きながらルーシェとガットと共に裏路地を抜ける。

 

「なんでこうめんどくさいことに…!しかもすかした顔って!」

 

苛立ちが爆発したかのようにいきなりせきを切ったように言う。さっきからの独り言の声の大きさではなく誰かにこの気持をわかってほしいという感じだ。

 

「まぁまぁ~。世の中にはイロイロな人がいるってことよ。大将の事をかっこ良く思う人もいれば?逆にソレをすかした顔した奴ってとらえる人がいるってワケ。」

 

ガットがなだめるように言うが、よほどショック(?)だったのか未だアルスの機嫌は治っていない。それもそのはず。

 

「ガットさん!貴方だって先程笑いましたよね!しかも大笑い!!面倒事はつくるし!今俺は!最高に機嫌が悪いんです!」

 

「んなの見りゃ分かるっつーの。でも俺の第一の目的は果たせそうなんだし?面倒事って程でもねぇかもよ?まぁあの人の言う事が合ってれば…の話だがな。」

 

ガットは遠い目をし、期待していいのか否かで迷っている様子だ。

 

「きっと会えるよ!ロダリアさんって人に!うん!」

 

自信満々にガッツポーツをしながら微笑むルーシェ。その謎の自信は一体どこから湧き出るのか。

 

「はぁ…確証もないのに?犯人探しに人探し物探し!?一体どれだけのことをを探せばいいんですか俺たちは…」

 

うんざり、とでも言うようにまたもや頭を抱えるアルス。

 

「でもアルスが見つけてくれるんでしょ?」

 

「え?」

 

突拍子に言われアルスはポカーンとする。

 

「私知ってるよ?アルスの観察眼の鋭さ!それにね?最初っからへこんでて諦めちゃダメだよ!」

 

「ルーシェ…」

 

アルスは照れくささとその彼女が期待する事に答えられるかで微妙な表情になった。

 

「ね?」

 

「…そうだな。よし!行くか!」

 

一旦間があったかと思うと何かが吹っ切れたように機嫌がよくなるアルス。ルーシェの笑顔には何も言えないようだ。

 

「お前もヒースみたいに単純だな…」

 

「……………」

 

言い返せないアルスだった。

 

 

 

「ここがセーレル広場か、賑わっているな」

 

アルスはが言った。裏路地を抜けた先の目の前にあったセーレル広場。ガヤガヤと人がたくさん集まっている。子連れの親子、恋人同士、仲良しグループの子供たち。風船を持ったピエロが子供の相手をしていた。風船をもらった子供は嬉しそうにはしゃいでいる。

 

「へぇー、これがサーカス団漆黒の翼とやらか。なかなかの規模じゃねぇか」

 

ガットは手を額の上にあて眺め、感心したように言った。

 

「すごいねー!私こうゆうの初めて!楽しみだなぁ~!」

 

ルーシェはウキウキしながら広場の方へと走って行く。

 

「2人共ー!こっちこっち!」

 

「転ぶなよルーシェ~!」

 

「こっ、転ばないよ!」

 

どうだか、と小さく呟きつつもアルスは頬を緩ませる。

 

「ま、ここは固いことなしで、すこしは羽をのばしてもいいんじゃねぇの?ルーシェのためにも」

 

「そ、そうですね。まあ…、たまには」

 

アルスとガットは辺りを見回し、会話しながらルーシェの方へと歩いて行った。丁度ルーシェは売られているアイスを買ったのか、美味しそうに舐めている。ルーシェの近くには客引きと思われるピエロが動揺にアイスを頬張っている。片目が帽子で隠れており随分と小さなピエロである。

 

「ルーシェ…。それ何だ?」

 

アルスは不思議そうにアイスを見つめた。

 

「これ?アイスキャンディーって言うんだって!オレンジ味!冷たくて美味しいよ?アルスも食べる?」

 

そう言いルーシェは自分が舐めていたアイスキャンディーとやらを差し出す。

 

「えっ!?いやっ!別にその食べたい訳じゃなくてただ興味を持っただけで!決して食べたいとは!」

 

「興味が持ったってことは食べたいんでしょ?いいよ?私の少しあげる!」

 

(それっていわゆる間接キス……)

 

「い…!いいよ!!そんな冷たいモノ…!」

 

アルスは顔が赤くなり、それを隠すように口元を手で覆う。

 

「へぇー、アイスか。んじゃ俺も…。おじさん、俺ソーダ味」

 

ガルドを渡し青いアイスを受け取るガット。

 

「大将は食わねぇの?」

 

ガットはアイスをかじり、からかうような口ぶりでアルスに言う。

 

「う…」

 

無駄なプライドがアルスの決断を鈍らせる。チラチラと店に売っている色とりどりのアイスを見るが、まだ迷っている。

 

「じゃあ…せっかくだし俺も…」

 

買おうか買わないか、悩んだ結果買おうとしたのかガルドを取り出すと。

 

「お嬢さん」

 

「ん?何?」

 

どこからか声が聞こえた。下だ。アルスも下を見ると、そこには上目遣いの赤っ鼻をつけ化粧をした小さなピエロがルーシェの服を引っ張っていた。先程アイスを食べていたピエロだ。相変わらず片目が見えない。

 

「アイスありがとう。美味かった。お礼といっては何だが宣伝しておく。これを差し上げよう」

 

小さなピエロは懐からゴソゴソと何かを取り出した。長方形の紙3枚をこちらに差し出した。

 

「わっ!これサーカスの招待券!えっ!いいの!?」

 

「無論だ」

 

「うわぁーありがとう!!絶対見に行く!」

 

「もうじき開演だ。受付に渡せば通してくれる。是非見に来ておくれ」

 

そう言うと小さなピエロはサーカス団テントの方へ走っていった。

 

 

 

ルーシェは嬉しそうにチケットを眺める。

 

「ふふふ!楽しみだなぁ!」

 

ルーシェは振り向き2人に話しかける。

 

(結局アイス買えなかった…)

 

あのあと、アルスは結局アイスを買えなかった。タイミングの問題というのだろうか。複雑な気持ちだったのであった。

 

「ガット!サーカスってどんなの?」

 

ルーシェは3枚のチケットの1枚をガットに渡して言った。

 

「んんー?サーカスっつたらアレだろ。大道芸だ。見世物をして客を楽しませるんだろうよ。まあ見りゃわかんだろ」

 

「へぇー!」

 

「アイス…」

 

チケットを見つめならら地味にアルスはつ呟く。アイスを食べれなかったことが結構ショックだったのだ。

 

「あ、受付ここかな?あのこれで!」

 

「はい、おっ、招待券か。大人3枚ね!ようこそ、漆黒の翼へ。楽しんでいってねー!」

 

爽やかな笑顔の受付の男性が見送られ、3人はそれぞれの席につきステージを見つめる。席は特等席だ。かなりステージが見やすい。流石はスタッフの招待と言ったところか。

 

会場の明かりが消えたかと思うとパッとステージ中央に明かりが灯る。中央にはシルクハットをかぶり杖を持った男性が胸を張っている。恐らく司会だろう。

 

「はーい!皆さんこんにちは~!今日はこの漆黒の翼のサーカスを見に来てくださってありがとうございます!それでは間もなく開演ですよー?それぇ!」

 

そう言うと司会の男性はシルクハットを空中に投げた。続けて持っていた杖も頭上高くへと投げる。ステージの明かりが空中に移動し、シルクハットと杖がよく見える。

 

次の瞬間シルクハットから鳩が飛び出し紙吹雪と共にバサバサと飛んでいく。一方杖の方はポンっと伸び花が出てくる。客席は歓声が起こる。空中に放ったそれらは重力に従い落ちていく。しかしソレは空中で消えた。空中ブランコに乗っている人が左右2人。そのサーカス団員がそれらを空中で拾った。客席からまた歓声が湧き起こる。

 

「わぁー!すっご~い!」

 

ルーシェは目を輝かせステージに釘付けになる。次々と披露される芸。空中ブランコ、ジャグリング、トランポリン、魔物を調教し芸を披露させる。

 

「さて悲しいですが!次で最後です!シメはこの至難技!!命綱なしの綱渡りでーす!!拍手~!」

 

客席のボルテージも最高に盛り上がっている。最後の芸は綱渡り。かなり高いところにスポットライトが当てられ人影が見えた。

 

「小さな小さなピエロさんです!!なんとこのピエロが綱渡りをするんですよー?皆さん瞬きなんてしたら損しちゃいますよ!」

 

赤っ鼻をつけピエロの化粧。手にはバランスを取るためのステッキを持っている。

 

「あれ…、さっきのピエロじゃないか?」

 

ルーシェとガットの間に座っていたアルスはそうつぶやく。

 

「あーマジだ…。すげーなあのピエロ。最後とか大トリじゃねぇか」

 

「嘘!あのピエロさん!?」

 

ルーシェは目を見開き驚いている。ピエロはゆっくりと綱の上を歩き出す。客席には緊張した空気が漂う。ルーシェに至っては身を乗り出しガン見状態である。

 

綱渡り中間に来たところでピエロはまだまだ、とでも言うように持っていた杖でパフォーマンスを行う。見ていて危なっかしいし肝が冷やされる感覚をアルスは味わった。

 

そして、綱も残り僅か…というところでいきなりピエロはバランスを崩し大きく揺れだす。客席から悲鳴が上がった。

 

「危ないっ……!」

 

ルーシェは見ていられないと手で覆うが隙間から心配そうに眺める。ピエロは無事立て直し、見事に綱を渡りきった。客席から歓声が湧き上がった。それはテント中に響き渡り、大盛況のようだ。

 

 

 

「あ~、すごかったね!!サーカス!特に最後の綱渡り!」

 

「ああ、そうだな。見ていてヒヤヒヤしたよ」

 

公演が終わり、興奮がまだ収まらないルーシェはアルスに感想を伝える。アルスもまんざらではない様子でルーシェと話をはずませる。

 

「あれ、そういえばガットさんは?」

 

見慣れた緑の髪がトレードマークの仲間が消え、アルスは見渡す。

 

「え?さっきまで隣にいたんだけどなぁ?」

 

「あ、いた」

 

アルスはふと後ろを振り返るとそこには先程の男性と話しているガットの姿が。

アルスとルーシェの2人は駆け寄った。

 

「何してるんですか?ガットさん。勝手にいなくならないでくださいよ」

 

アルスが話しかけると気づいたガットはこちらを振り向き、言った。

 

「お前らサーカスのことで頭がいっぱいだろうがこっちには依頼があんのよ。移動式のサーカス団ならなんか情報知ってるかもなと思って。ロダリアっつーやつを探さないと。あと犯人探しとやらも」

 

「ああ!忘れてた…。そういえばそうでしたね」

 

アルスはなるほどという顔をし、ガットと話していた受付の男性を見た。

 

「んで、兄ちゃん。ロダリアさんって人知らない?」

 

ガットはあまり期待してないという顔で頬杖をつき返答を待つ。しかし、

 

「ロダリアさん?その人ならこのサーカス団にいますよ?」

 

「え!?マジで!?」

 

慌てて頬杖していた手をなおすガット。

 

「ええ。………失礼ですが、ロダリアさんに何か?」

 

受付の男性が疑わしそうにガットを見た。

 

「あ?ああ俺万屋っつーかまあそんな感じの奴で。貿易島の宝石屋のおっさんに依頼されたのよ。ロダリアさんに伝言ってな」

 

「伝言?それなら私が伝えておきましょうか?」

 

「あ?あぁ、いや!直接あって話したいんだ!」

 

「はぁ……」

 

更に男性の疑いの目が向けられる。

 

「うーん…。分かりました。少々お待ち下さい」

 

しぶしぶだがようやく男性は了承してくれたようだ。

 

「そんなに会うのが難しい人なんでしょうか?」

 

「さぁ?俺も聞いたのは名前だけだからな。氷石(こおりせき)の件はあんまりおおっぴらにすんなっておっさんにも言われたしな」

 

しばらくして男性が戻ってきた。

 

「あ!お客様!どうぞ裏へいらしてください!許可が降りましたよ」

 

「お。意外と早かったな」

 

3人は関係者以外立入禁止と書かれた布をくぐり、奥へと進んで行った。

 

 

 

奥へ進むとそこには女性の後ろ姿が見えた。部屋はなんとも形容しがたいモノであり、ところどころ天井から飾り物がぶら下がっている。棚の上などにはロピアス風の紅茶セットなど。ロダリアとおもわれる女性は随分と派手な格好である。ドレスを着ていて動きにくそうだ。そして女性はこちらを振り向いた。

 

「あら、こんにちは。(わたくし)にお話とは一体何かしら?」

 

振り向いた黒髪の女性。黒のストレートの髪に金の瞳。まるで猫のようだ。印象は優雅、頭には装飾がついた帽子をかぶっている。

 

「アンタが………ロダリアさん?」

 

「ええ、いかにも私がロダリアですけど」

 

「俺は万屋のガット。アンタに伝言を預かってる」

 

 

 

「………というわけだ。」

 

ガットはありのままいきさつを話した。

 

「まあ、そのようなことが。どうりで届くのが遅いと思いましたがそうだったのですか」

 

「ああ、伝言は以上だ」

 

ルーシェとアルスは一歩ひいて黙って聞いていたが、ルーシェは部屋に飾ってある珍しい置物に興味を示していた。

 

「アルスアルス。これ何?」

 

ルーシェがちょいちょいとアルスの服を引っ張り指をさす。

 

「ああ、砂時計だよ。砂が全部落ちるとその砂時計ごとに決められた時間が分かるんだ。まあ、砂の量でそれは左右されるんだけど。いわゆるタイマーだよ」

 

「へぇー…。綺麗だね!」

 

小声で話していた2人だが、ロダリアにも聞こえていたよう。ロダリアは砂時計を手にとり、ルーシェに差し出した。

 

「ふふふ、これに興味がおありのようですわね。ひっくり返してご覧なさい?」

 

そう言いルーシェは言われた通りにすると溜まっていた砂が落ち始める。

 

「おぉー…」

 

まじまじとその様子を見つめるルーシェ。

 

「ふふふ、その砂時計は約30分のモノです」

 

「ふーん」

 

ガットは興味が無さそうにその様子を見つめる。

 

「ところで…、あなた方のお名前をまだ伺っていませんでしたね。」

 

ロダリアは口に手を当て微笑む。

 

「あ!私ルーシェです。」

 

「そう、貴方はルーシェというのね。よろしく」

 

「はい!」

 

「俺はアルスです」

 

アルスもルーシェにつられ自己紹介をする。

 

「アルス…?」

 

アルスという名前を聞いた一瞬ロダリアの目が鋭くなった。

 

「……あの?俺の名前が何か?」

 

アルスは怪訝そうにロダリアに訊ねる。

 

「ああいえ、なんでもありませんわ。私はロダリア。どうぞお見知りおきを」

 

丁寧に挨拶した後、ロダリアはハッとする。

 

「そうですわ。せっかくのお客様なのにお茶がないなんて。私としたことが。かけて待っていてくださいな」

 

ロダリアはそう言うと部屋を出ていった。アルスはロダリアが部屋を出ていった瞬間顔が険しくなった。

 

(あの人…、俺の名前を聞いた瞬間雰囲気が一瞬違った。もしかして、正体がバレたのか?)

 

アルスは手に顎を当て考えこんだ。

と、そこに。

 

「む?お前らは一般人か?なぜここにいる?ここはお前らの来るところではないぞ?ハッ、まさかドロボーか!?」

 

部屋に入ってきたのはロダリア…ではなく、子供。薄いベージュ色の髪を頭の左に結んで片目は前髪で隠されているが少し傷があるのが見える。先程のロダリア動揺少々派手な格好である。サーカス団関係の人ゆえだろうか。持っていた杖をこちらに向け警戒心を放っている。

 

「ああー、えっと俺達は客だよ客。ロダリアに会いに来たんだよ。つかソレが第一の目的な」

 

ガットはあわててそうフォローするが、この子供の様子は変わらない。

 

「怪しい奴らめ!ドロボーは許さんぞ!」

 

バッと子供は空中にジャンプしあらぬ方向へと着地する。ルーシェの目の前だ。

 

「え?え?」

 

ルーシェは持っていた砂時計のガラスに写った子供に様子に困惑している。

 

「おとなしくしろ!!ドロボーめ!さもないとこうするぞ!!」

 

子供は杖に巻きつけてあった糸らしきものをグルグルとルーシェに巻きつけていく。

 

「ちょちょっと!なになに!?」

 

「ルーシェ!?」

 

ルーシェは状況判断出来ず目を泳がせている。

 

「さぁ!お縄になれ!ドロボーめ!!また盗むなんてそうは行かないぞ!!」

 

「また…?」

 

「なんだあのガキ…?つか俺の話聞いてたか?」

 

「しゃべるな!ドロボー風情が!」

 

子供はまた糸を操りこちらに向けてきた。まるでそれは生きているかのように自由自在である。

 

「めんどくさいガキだな…」

 

アルスは向かってきた糸を持っていたバタフライナイフで切り落とした。

 

「ルーシェ!!ナイフナイフ!」

 

「えっ!?あ!そうか!それ!」

 

アルスがそう叫ぶとルーシェは武器のナイフを取り出し体に巻きつけてある糸をブチブチと切った。

 

「ルーシェこっちに来い!」

 

ルーシェは自由となった体で糸を振り払いながらアルスへ駆け寄る。

 

「あー!!」

 

「こら!おとなしくしろ!このっ!」

 

「うわっ!?離せ!ドロボー!!」

 

ガットは隙を見計らい子供の手を掴み持ち上げた。

 

「だからぁ!ドロボーじゃねぇっつーの。話聞いてたか?お前。俺らは客人なの客人!」

 

「嘘だ!」

 

「嘘ついてどうする!?」

 

暴れ続ける子供をガッチリと手を拘束するガットだが。

 

「離せ離せ!!!」

 

「いてぇ!蹴んな!!」

 

ガットに持ち上げられ身動きが取れない子供は必死に足でガットを蹴っ飛ばし抵抗する。と、そこに

 

「…何をしてるのですか?フィル」

 

お盆に紅茶セット一式と湯気を発するティーカップが4つ並んでいる。アルスはそのティーカップを見たが、なぜか真っ黒であった。

 

(黒!?)

 

「あっ!師匠(ししょう)!今ドロボーと応戦中だ!!師匠(ししょう)も戦ってくれ!」

 

「フィル…、その方達はお客様ですよ?」

 

「え…」

 

子供はロダリアの言葉を聞いた瞬間暴れるのをやめた。ガットが首根っこを離すと、ストンと地面に落ちた。

 

フィル、というらしい。


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