東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 最近、色々な所で自分の作品を話題にしていただいているらしいです。

 大変ありがたいです。

 評価のコメントも最近知りましたし、まだまだ意見を参考にして頑張っていきたいと思います。

 Юはロシア文字の『ユー』といいます。


海原参護の日記 Ю月

Ю月ъ(`・ω・´)グッ日

 

 毎朝のY美鈴との組手でも徐々に相手の行動が理解できつつあるので、そろそろ新しい組手相手が欲しい所ではある。

 何事も同じことを繰り返すと組手として成立しなくなる。

 

 Y美鈴の行動が読めるようになり、先んじて行動を潰すような立ち回りをすることができるようになる。

 しかし、それは別の相手には通用しない。

 

 だから定期的に新しい組手相手が必要なのだけど……。

 

 文さんは難しいし、幽香さんはそもそも組手にならない。もう空中コンボは嫌なのです。

 

 妹紅さんはめんどくさがるし、鈴仙さんは薬売りの仕事前にさせるようなことじゃない。

 

 だから、誰か探さなくてはならない。

 

 心当たりはあるのだ。

 知識として知っているだけで、会ったこともないし、彼女が引き受けてくれるかどうかも分からない。

 

 紅美鈴(ホン・メイリン)

 

 彼女なら組手ができる上に、勝手なイメージだが様々な武術に精通していそうな感じだ。ぜひ一度組手をしておきたい。

 

 Y美鈴を連れて一度行ってみたいと思う。

 

 YパチュリーやY咲夜は家で留守をしていてほしい。

 

 特にYパチュリーは一番長い付き合いだ。

 守ってくれるという信頼感もある。

 

 明日、朝一で紅魔館の正門前に行こう。

 

 

 

Ю月(・∀・)ニヤ日

 

 朝一でY美鈴を護衛代わりに連れて紅魔館へ行ってきた。

 

 美鈴さんは門の前に立っていた。

 組手の頼みごとをしたら、あっさりとOKが出た。

 

 新聞や文さんの話で興味があったらしい。

 

 あと、Y美鈴と初めて会ったらしく、彼女を持った状態で少しの間見つめ合っていた。

 心なしか、口元がヒク付いていた。

 

 そりゃ、自分に似た饅頭型妖怪が居たらこうもなるか。

 

「この……娘は?」

 

「ゆっくり妖怪のゆっくり美鈴さんです」

 

「ゆっくりよろしくね!」

 

 この流れだと、頭の中整理するために止まるだろうな。

 

 組手は驚くほどにためになった。

 

 杖の技術も持っていたようで、俺の技術をしっかりと指導してもらえた。

 

 武器を使う人間は無手の訓練も必要だと、無手の立ち会いも見てもらえた。

 

 評価は

「人間にしては恐ろしいほど鍛えてますね。三国時代の英雄にすら匹敵します」

 とのことだった。

 

 心当たりがちょっとだけあったが、それよりも彼女は三国時代の英雄を目にするだけ生きているのか? という疑問が先に立っていた。

 

 美鈴さんから気功の教えを貰った代わりに、彼女に波紋の呼吸法を教えることになった。

 

 波紋の力は知ってはいたが、使えるわけではなかったそうだ。

 

 俺としても気は使いたかったので、技術交換ということで教え合う約束をした。

 

 

 

Ю月∑(゚Д゚)ガーン日

 

 幽香さんは突然やってくる。

 

 朝起きて組手をしようと裏庭に出たら、幽香さんが切り株に座っていた。

 

 俺が住み着く前からある切り株だけど、なかなか大きくて大木だったと予想できる。

 そこに座っていた幽香さんは、日傘をしながら組んでいた足を組み直して、こう言った。

 

「紅魔館の門番に師事しているようね? 順調に強くなるのよ」

 

 ああ、つまり実力が上がってからまた戦いたいという事ですね。

 

 勘弁してください。

 

 Y幽香と何やら会話していたが、何を会話していたのかはわからなかった。

 どうやら、元々自分のゆっくり妖怪と面識があったらしく親しげな対応だった。

 

 美鈴さんは面識が無かったようなので、一概に本人と面識があるというわけではないだろう。

 

 花壇の花も順調に育っているので、彼女も満足そうにしていた。

 

 明日は美鈴さんに師事しよう。

 

 連れて行くのはYパチュリーにして、Y美鈴には留守を頼むことにする。

 

 

 

Ю月(´ヘ`;)ウーム…日

 

 今日の美鈴さんはYパチュリーを見て再び固まっていた。

 

「パチュリー様のも居るんですね」

 

「紅魔館全員いますよ?」

 

「本当ですか!?」

 

 こんな会話があったのが懐かしい。

 

 今日は美鈴さんに波紋の呼吸を教える。

 

 さすがに、実家で使っていた呼吸矯正マスクなんて持っていない。

 

 なので、実際に目の前でやって見せてから、肺を打撃して呼吸法を覚えてもらう必要がある。

 

 ……不意打ちでやれる自信が無かったので、口頭で説明してからやった。

 

 情けなかったな。

 

 気功の練習は美鈴さんから身体に気を流してもらって気の流れを覚える作業を繰り返した。

 

 美鈴さんに触れてもらっている時は、暖かい流れがわかるのだが、離すと途端にわからなくなる。

 まだまだ、修行が足りないという事だろう。

 

 

 

Ю月∑(゚д゚ノ)ノウワッ日

 

 幽香さんに修行の進捗状況を見るため模擬戦に叩き込まれた。

 

 波紋で強化してもダメだった。

 気功の基礎を学んだ状態でもあまり変わらなかった。

 

 空中コンボの後に岩壁に叩きつけられて終わった。

 

 帰り際に傷や打ち身に効く薬草をたくさん置いて行ってくれたので、Y幽香に調合してもらって全身に塗った。

 

 全身に塗っていたら、ゆっくり達が身体に薬を塗って体を押し付けてきた。

 おかげできちんと薬が全身に行き渡ったが、ゆっくり達の身体を濡れタオルでしっかりと拭いてあげた。

 

 Y小悪魔も少しずつ歩き回れるようになってきた。

 まだ飛べないが、歩いているとピョンピョンと隣の部屋に行く姿をよく見るようになった。

 

 しかし、まだ子供なのか疲れて眠ってしまう。

 

 それを抱き上げて、寝床に運ぶのも日課になりつつある。

 

 ただ、扉の死角に眠られると踏んでしまいそうになる。

 

 最近気を付けるようにしている。

 

 

 

Ю月( 0w0)日

 

 美鈴さんに波紋を教えていたのだが、視界の端にチラッと何かが見えたので探してみると、ゆっくり妖怪がいた。

 

 Y大妖精。

 

 プルプル震えていた。

 

 Yパチュリーを見たが、首を横に振っていた。

 

 どうやら、彼女が意図したゆっくり妖怪ではないようだった。

 

 涙目でプルプルとおびえている様子だったので、一旦離れてYパチュリーに任せて修行に戻る。

 

 おそらく、気を高めている姿がおびえさせてしまった原因のようだ。

 

 美鈴さんは波紋の呼吸に良く馴染んでいた。

 気功と波紋を同時に扱うことはまだできていないが、波紋だけならそろそろ十分と言えるほどの使いこなし方をしていた。

 

 それに対して、俺は自分の身体の中の気の流れを感じて、操作するまでは何とかなるようになった。

 体外に出すにはまだ修行が足りない。

 

 帰る時にYパチュリーとY大妖精が付いて来た。

 

 どうやら、うちに来ることで一致したようだ。

 

 まだ若干おびえているが、何とかついてきてくれている。

 

 

 

Ю月(((( ;゚Д゚))))ブルブル日

 

 どうやら、Y大妖精はYチルノと仲が良かった……というか、一緒に行動していたのかもしれない。

 

 家に行ったら、Yチルノの傍らから離れなくなった。

 他のゆっくり妖怪に対してもビクビクしていたので、内気な性格なのかもしれない。

 

 揉んであげようと思ったが、さすがに怯えている相手を揉みしだくなんてことはできない。

 

 Y大妖精はどうやら花壇に興味があるらしく、俺やY幽香が水をあげているのを興味深そうに見ていた。

 

 幽香さんが今日も来ていた。

 どうやら野菜を持って来てくれたようだが、うちの縁側でくつろいでいるのはどうなのだろうか?

 

 別にいいのだが、縁側で寝ている回数は確実に俺よりも幽香さんや鈴仙さんの方が多い気がする。

 

 Y大妖精が物陰からちらちらとこちらを見ている。

 

 近寄りたいが怖いって感じだろうか?

 

 Yチルノが大丈夫だよって感じで話しかけている。

 

 それでも踏ん切りがつかないって感じか。

 

 こればかりは、Y大妖精の方で来てくれないとだめだ。

 なにしろ、俺から行けば怖がらせてしまうのだから。

 

 幽香さん夕食食べていくのだろうか?

 

 用意しておこう。

 




 いかがだったでしょうか?

 ここの美鈴は三国時代の英雄すら目にすることができるぐらい長生きですし、各種戦闘技術に精通している強キャラです。

 いろいろ意見があると思いますが、個人的に好みの設定なのでこちらで行きたいと思います。

 別視点の日記で彼女のゆっくり妖怪への印象が書かれると思います。

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