ちなみにДは『でー』ロシア字
になります。
ちょくちょく感想やメッセージで聞かれてた方々の出番です。
それではどぞ。
Д月(゚Д゚)エッ日
今の何でも屋の依頼は大まかに種族で分けるなら、人間の依頼と妖怪の依頼がある。
文さんは天狗という妖怪だし、阿求様は人里の代表的な人間だ。
慧音さんの様なハーフも居るので例外もあるが、基本的にはそういう風に分けられる。
そして、人間側の依頼は護衛や内職などの比較的危険度の少ない依頼が多い。
妖怪側は、前回の輝夜さんの様なほのぼのした依頼もあるが、基本的に危険度が高くて難易度がまちまちなものが多い。
そして、会ったことは無いけど、アリス・マーガトロイドは元人間の魔法使いだ。
彼女からの依頼内容が『霧雨魔理沙が持って行った魔術書を取り返して』だった。
THE 無茶ぶり♪
まず、彼女たちが住んでいる魔法の森は確か、人間には危険なキノコの胞子が充満していたはずだ。
そのせいで、人間はおろか妖怪も近づかないと聞く。
そこに行けと?
ちなみに、本の特徴や冊数を教えてくれなかったので、絶対にアリスさんには会いに行かなくてはならない。
家の位置は入り口近くに香霖堂があったはずだから、そこで聞けば何とかなりそうだが。
波紋で胞子を防げないものか?
植物に詳しそうなY幽香に聞いてみると
「ゆっくりしていけるよ!」
という返事をもらった。
いや、ゆっくりしていく気はないが、波紋で免疫力を高めておけば何とか活動ができると解釈してもいいだろう。
香霖堂でアリスさんの家の場所を聞いて、目的の魔導書の情報を貰って、魔理沙さんの家に行って、返してもらえるように交渉する。
明日の仕事はかなりの難易度というか手順が大変だな。
Д月(´゚ω゚`;)ズーン日
補助役としてYパチュリーを連れてきた。
植物に詳しいという理由でY幽香と迷ったが、Yパチュリーの魔術に期待することにした。
香霖堂はすぐに見つかったが、教えてもらったアリスさんの家への道順には苦労した。
妖怪もおらず、人間もいない。
精々妖精が居るぐらいなのだが、おかげ様で飛べない人間にとって悪戯されれば方向感覚が狂うわけだ。
アリスさんの家にたどり着いたのが、結局夕方だった。その際に何度か林に影を見たが、それよりも依頼である。
さすがに、彼女の家に泊まるわけにもいかないので、必要な情報を聞いたらすぐに出発しようとしたのだが、ドアを開けた瞬間に糸に絡め取られた。
人形使いだと聞いているが、蜘蛛系の妖怪だと言われても納得できるほどの糸の使い方だった。
「今から森に出るのは自殺行為よ? 一部屋用意してあげるからそこで寝なさい。あと、その珍しい妖怪について説明もね?」
ゆっくり妖怪への興味のついでに、俺の心配ってところか?
色々とゆっくり妖怪の説明や波紋の説明をして過ごした。
用意してくれた部屋は客間だったのを本棚が侵食していた感じの部屋だった。
長期の仕事だと思っていたが、これは慧音さんや鈴仙さんに家を頼んでいて正解だったか。
とりあえず、寝る前に波紋の力を高めて、残ってる胞子を何とか除去しよう。
Д月o(゚Д゚)oウン!!日
朝一でアリス邸を出ると、アリスさんの指示通りの道順を辿って見事午前中に魔理沙さんの家に到着できた。
周囲にキノコが多く生えているが、魔理沙さんの家は普通の民家といった感じの外観だ。
ドアをノックすると気の抜けた声と共に薄着の女の子が出てきた。
彼女が霧雨魔理沙か。
じっとこちらを見た後に急に扉を閉めてドタバタと音をさせた後に、出てきたのは完全に魔女スタイルの彼女だった。
どうやら、ここに来るのはアリスさんぐらいなのだろう。
ドアを開けた時に、「何だよアリス、朝っぱらから……」って言っていたからな。
それはそうとして、交渉に入る。
どうも彼女は渋っていた。
当然だな。言われて返すぐらいなら、アリスさんも俺に依頼なんてしてこないだろう。
つまり、魔導書を返してもいいと思えるぐらいの利益を彼女に提供する必要があるわけだ。
交渉を続けるうちに魔理沙さんがYパチュリーに興味を持ち始めた。
正確にはゆっくり妖怪を家に大量においている状況に、だが。
後は、知り合いのゆっくり妖怪だからだろう、遠慮が無い。
一応は俺に触ってもいいか? と聞いてくるあたり、常識はあるようだが。
揉んだり、つついたり、全身をくまなく観察している。
Yパチュリーが目を回していたが、少し楽しそうだったので良しとする。
しかし、そんなに珍しいのだろうか?
昨日と今日で見つけたものを、魔理沙さんに見せるためにYパチュリーに頼むと、すぐにつれて来てくれた。
「ゆっくりこんにちわ!」
「ゆっくりひさしぶりね!」
アリスさんの家の近くにいたYアリスと、魔理沙さんの家の近くにいたY魔理沙だ。
家の近くに住んでいるみたいですよ? と教えると、
「……気づかなかった」
と呟いて、頭を抱えてしまった。
魔法を使うゆっくりが三人そろったからなのか、三人で談笑? していた。
終始和やかな雰囲気だったが、何を言っているのかわからない俺や魔理沙さんからすれば、三人集まって「ゆっ、ゆっ!」っと言いながらプルプル震えているだけだ。
可愛い。
最近、野生? のゆっくり達を目にする。
今回は問題なく暮らしているようだったので、声もかけなかったのだが、このままだとYパチュリーをくれと言われそうだったので、連れてきたのだ。
さすがに自分のゆっくり妖怪は微妙な気分になるそうなので、Yアリスを家に置くようだ。
一緒に暮らすうえで必要なことを教えて、ゆっくり妖怪の情報を教えた見返りに魔導書を返してもらった。
帰ろうとしたら、再びアリスさんと同じ理由で一泊させてもらった。
ありがたかったが、Yパチュリーの魔法で色々と研究をしていた。
ちゃっかりしてやがる。
Д月(`・ω・´)ノヨロシク日
朝起きて、魔理沙さんとYアリスに見送られてアリスさんの家に行った。
一応、ゆっくり妖怪で困ったことがあったらウチに来るようにと、魔理沙さんには家の位置と出入りしている人たちを教えて置いた。
さすがに、家の近くで弾幕ごっこなんてされたらたまったものじゃない。
アリスさんの家で依頼の品と事の顛末を説明すると、自分のゆっくり妖怪がいることとそれがこんなに近くにいたことに驚いていた。
なぜか付いてきていた、Y魔理沙を見せるとやっぱり驚いていた。
まぁ、自分の生活圏に思いっきり住み着いていたわけだし、ショックはショックだよな。
Yアリスも魔理沙さんに引き取られたようなので、一緒に住んでみては? と提案すると、興味があったのか好い返事がもらえた。
ただし、彼女が生涯をかけている研究があるので、もしかしたら面倒を見きれなくなる可能性があると言われた。
その時は俺の所に連れて来てくれれば面倒見ますと返答。
実際、魔理沙さんにも同じこと言ってきたので、問題ない。
その場で注意点や能力に関してなどの説明をして、Yパチュリーに実演してもらった。
彼女の魔法を見て、納得したように頷いていた。
確かにパチュリーの魔法理論ね、とか言っていたので、パチュリー・ノーレッジ特有の魔法理論とやらをYパチュリーも使っているのだろう。
正直、分からないが。
Y魔理沙もアリスさんの所が気に入ったのか、上海人形と楽しそうに遊んでいた。
なんか、上海人形にコロコロと転がされているのは見ていて和んだ。
抵抗しないんだもんな。
今日もありがたいことに宿泊の許可が出た。
正直、帰ってくるとは思ってなかったらしく、これぐらいのサービスはしてくれるらしい。
YパチュリーとY魔理沙とでお手玉して遊んだ。
思った以上にあの帽子がキャッチし辛いことが分かった。
Д月ヾ(゚Д゚ )ォィォィ日
アリスさんに別れを告げると、香霖堂に寄ってお礼を言ってから、戻ってきた。
戻ると、縁側で鈴仙さんが眠っていた。
夕方だし、薬を売った帰りなのだろう。
疲れているだろうし、疲れを取りやすいメニューでもてなした。
Y小悪魔が順調に成長している。
元々、羽がある姿をしていたが、今日それを使って飛んで見せたのだ。
地面から一センチぐらいをフラフラと一メートルほどだ。
だいぶ疲れたようなので、今日一日はゆっくりさせてあげた。
Д月(´ε`;)ウーン…日
朝一で魔理沙さんが来た。
とりあえず、勢い余って吹き飛ばした縁側の
Yアリスの姿が変わったらしい。
いや、変わったというか追加されていた。
Yアリスの頭の上に上海人形? が鎮座していた。
分離は可能。だけど、手を放すとフヨフヨとYアリスの頭の上に戻っていく。
上海人形のゆっくり? いや、そもそも上海人形はアリスさんの魔力で動いていたはずだから、ゆっくり達が身体を作る際に上海人形から魔力を多く持って行ったとしても、それはアリスさんの魔力だから、Yアリスになるはずだ。
そうなると、Yアリスが作った人形という可能性が出てくる。
よく見ればアリスさんの家で見た上海人形に比べてデフォルメされている。
アリスさんの能力である『人形を扱う程度の能力』を、Yアリスが持っているとすれば、その能力を発揮するための人形が必要になる。
だから、こうして作り上げて自分の一部のように常に頭に乗せているのだろう。
魔理沙さんにこのことを説明すると、ホッとしていた。
その反応から、二日程度しか経っていないが、Yアリスは大事にされているのだと確認できた。
Yアリスはなぜか、魔理沙さんの帽子の中がお気に入りのようで、魔理沙さんが帰る際はその中に進んで入って行っていた。
うん、ホッコリとした表情で帽子の中に入っていくYアリスの姿が可愛かった。
Д月(・∀・)ニヤニヤ日
昨日の魔理沙さんのダイナミックお邪魔しますの後だからか、普通に玄関から『お邪魔します』と言って入ってきたアリスさんに心底ほっとした。
思わず、良い紅茶とお菓子でもてなしてしまった。
いや、別にいいのだが。
彼女の要件は、Y魔理沙の遊び相手がいっぱいいるであろう俺の家に来たという感じだ。
Yパチュリー達にY魔理沙の相手を頼むと、Y小悪魔を紹介していた。
新しく生まれた娘です!
って言っているようにも見えるのだから、俺も慣れたものだ。
ゆっくり達を遊ばせている間に、俺はアリスさんと雑談を繰り返す。
気分は幼稚園児を公園で遊ばせて、ママ友同士で雑談する主婦といった所か?
裏庭が見える様に襖を開けているのだが、鬼ごっこだろうか?
そこを集団で走っていくゆっくり達が何度も見ることができた。
アリスさんはどうやら、魔理沙さんから魔導書を取り返したことに対して相当感謝しているようで、これからもご贔屓にしてくれると約束までしてくれた。
時たま、こうしてゆっくり達との交流を図りつつ、雑談をしに来たいとも言っていた。
こうやって、ウチに来る強者がまた増えた。
別にいいのだが、他の人達にアリスさんが来るようになりましたと報告しないと、バッタリ出会って弾幕ごっこ開始とかシャレにならん事になる。
そうでなくても強い人たちばかりウチに来るのだから。
総員で喧嘩にでもなったら、この辺り一帯の地形が変わるだろう。
誇張でもなんでもなく……。
だって、妹紅さんだけでもうちの前にクレーター作るほどの威力の技を持っているのだ。
幽香さんや、魔理沙さんのマスパなんて、地面が抉れる。
細心の注意を払って、我が家での約束事なんて作る必要があるかもしれない。
ルール作りは必須だな。
いかがだったでしょうか?
参護日記は文字数も多くなりますが、閲覧してくれる方も多いようです。
ありがたいことですね。
参護家のルール作りがそろそろ本格的にはじめないと、マジでやばい頃合いです。