東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 どうも、更新です。

 明日はお仕事ゆえ、更新できません。
 ご了承ください。

 阿求日記です。

 徐々に距離が近づいてます。
 それに伴ってYパチュリーも目立って来てますね。

 それがどうなるかは、今後のお楽しみです。

 それでは、どうぞ。


稗田阿求の日記 Χ月

Χ月Σ(゚д゚lll)ガーン日

 

 あの人が瀕死の重傷を負ってから一か月経った。

 

 今思い出しても血の気が引く思いをしてしまう。

 

 そして一か月が経ったにも関わらず、参護さんはベッドから起き上がれていない。

 

 両足やアバラの骨折は順調に回復していると鈴仙さんが言っていましたが、左腕だけは回復が遅い。

 

 そりゃ、一か月程度で両足の骨折とアバラの骨折が治るのがおかしいのは理解しているけど、波紋という力でもその程度の回復速度であるなら、ほとんどダメな状態だったのでは?

 これほど遅いのは、死んでいく部分と治る部分があって、結果的に治る部分が勝っている状態というだけではないのだろうか?

 

 そう考えると不安になる。

 

 参護さんの家にできた私の部屋で、Yパチュリーちゃんに不安をただただ漏らしてしまった。

 

 彼女は任せて置けとばかりに、精力的に参護さんの世話をしている。

 

 私も世話をしているが、やはりどうしても屋敷の方でやらなきゃならないことも多い。

 

 どうか、参護さんが一日でも早く治ってくれますように。

 

 

 

 

Χ月(;^ν^)ぐぬぬ…日

 

 霊夢さんが訪ねてきた。

 

 どうやら、萃香さんの件のお礼らしい。

 

 治癒結界を張ってくれるらしく、扉やベットなど色々な所にお札を貼っていた。

 

 効果が持続するものではないらしいですけど、効果はかなり高いものという事でした。

 

 定期的に貼り換えに来られるとのことで、正直ホッとしました。

 

 呼吸法や気功だけで今の状態を保っていくのは不安でしたし、何らかの事情で波紋や気功が練れなくなった時、この治療結界が命綱になってくれる。

 

 そうしてしばらくすると、霊夢さんが出てきて、萃香さんの場所を聞いてきた。

 

 先ほど居間でゴロゴロしているのを伝えると、そのまま直行して萃香さんにお札を貼った拳骨を落としていた。

 

 セクハラするなとお説教が入っていた。

 

 なにしたんですか萃香さん。

 

 

 

 

Χ月ヽ(´ー`)ノマターリ日

 

 朝一で参護さんの看病に行ってきた。

 

 だいぶ良くなってきているが、やはり長い間入浴もできない状態では身体によくない。

 

 少なくとも汗や垢はある程度落としておかないと別の病気になってしまう。

 

 なので、参護さんの上半身を拭いて、垢や汗もしっかりと取ってきた。

 

 正直な話、恥ずかしかった。

 

 自分でもわかるくらいに顔や耳が熱くなっているのがわかったし、意識してしまったらもう駄目だった。

 

 最初は普通に腕とかを拭いていたのだけど、最終的に体の方の順番になった。

 こうして書いてても思い出してしまう。

 

 一か月も訓練が出来ていないというのに、きれいな胸板と割れている腹筋。

 よく見るとあちこちにうっすらと傷跡が見えるが、それも恥ずかしいっと感じてしまう。

 

 くすぐったくないかと聞いた時に、大丈夫です、ありがとうございます。っと返された時は、心臓が爆発したかと思った。

 だって、目と目が合ってしまった。

 

 片手が胸板に触れていることに気づいてさらに固まってしまう。

 

 手から伝わってくる参護さんの息遣いと、鍛えられている胸板。

 

 失礼かとも思ったけど、この辺りで逃げるように退散してしまった。

 

 頭の中がグルグルと先ほどの感触を何度も何度も思い出してしまう。

 

 今回ばかりは私の能力を複雑に感じたことは無い。

 

 早く落ち着きたいのに、鮮明に思い出してしまう。

 

 ちょっと、今日は落ち着いた方が良いかもしれない。

 

 

 

 

Χ月( ´_ゝ`)σ)Д`)ツンツン日

 

 昨日のことでまだ少し動揺が収まらない。

 

 落ち着こうとしていると、霊夢さんが札の交換に来てくれた。

 

 参護さんのその後の経過も順調で、左腕も治る速度も良くなってきているようだ。

 

 そして、霊夢さんが来るたびに萃香さんが怒られている。

 

 毎回セクハラを繰り返して霊夢さんに怒られているのだから、そろそろ学習してほしい。

 

 今日はYフランちゃんが体中を包帯だらけにしてきた。

 

 どうやら、参護さんの包帯を身体に巻きつけながら外してきたらしい。

 様子をうかがうと、Yレミリアちゃんが包帯だらけの状態から参護さんに包帯を巻いていた。

 

 面白い巻き方だと思う。

 

 固定するために軽く引っ張りながらきつめに巻くのだが、そのあたりもきちんとしていた。

 

 見た目は円規(えんき)で円を描いているような感じだろうか?

 それとも紐で繋がれた犬?

 

 そんな印象を持てばいいと思う。

 

 巻き終わるとYレミリアちゃんはフラフラだ。

 

 Yフランちゃんは平気だったけど、彼女は苦手らしい。

 それでも、きちんとできて、二人で褒められている姿はとても誇らしそうだった。

 

 今日も萃香さんが霊夢さんに怒られていた。

 

 霊夢さんの目の前で参護さんの指を甘噛みしていたらしい。

 それは確かに怒られます。

 

 そして少しだけうらやましいですね。

 

 顔が赤くなっているのがわかるので、今日はこの辺にしておきましょう。

 

 

 

 

Χ月☆-(ノ´∀`)人(´∀`*)ノイエーイ日

 

 包帯は消耗品と言いますが、きちんと洗って巻き直せば再び使えます。

 使う人間が複数人だったら新しい方が良いのかもしれませんが、この場合は参護さんだけに使うのですからしっかり洗えば使うのに問題は無いでしょう。

 

 Yパチュリーちゃんは、あの紅魔館の魔女の力を持つゆっくり妖怪だ。

 

 パチュリー・ノーレッジがどう思うかはわからないけど、Yパチュリーちゃんはこの家の為に色々なことをしてくれている。参護さんの療養を一番手伝っていて、新しい家の掃除などは彼女が魔術をかけた布が拭き取ってくれている。

 制御が完璧ではないのか、時たまY咲夜ちゃんが乗っかっているが、その姿もかわいらしかった。

 

 だって、眠っていた。

 

 暇なのはわかるけど、寝ちゃダメでしょ。

 

 癒されましたが……。

 

 

 

 

Χ月(´ε` )日

 

 今日はいつも札を交換に来てくれる霊夢さんに、家の食材から色々とお裾分けをしました。

 

 寝込んだという話を聞いた里の人や永遠亭の人からもたくさんのお見舞い品が届いていますが、さすがに全部使いきれないので有効活用といった所でしょう。

 

 今日もY咲夜ちゃんを乗せた掃除用具は家の床を磨いている。

 Y咲夜ちゃんは相変わらず眠っている。どうやら、乗ることでちょどよい重さになり床磨きに良い重さになるようだ。

 操作が不安定になったらY咲夜ちゃんが止める。

 

 だけどそれ以外にやることが無いようで上に乗ったままで眠っているのだ。

 

 ほぼ毎日彼女が眠りながら廊下や部屋を流れているのが見れるのだ。

 参護さんもこの光景は見たことが無いだろう。

 

 日々の癒しの一つだったりする。

 

 裏庭の植物たちにお水をあげて、家にいる人たちの分の食事を作る。

 

 今日は私の当番ですからね。

 

 参護さんの居ないうちにどんどん当番とか掃除とかが変わっていく。

 

 だからできるだけお話して、参護さんの印象と現実の状況の差異が無いようにしてあげたい。

 きっと、微妙な気持ちになると思うから。

 

 

 

 

Χ月( ;・`д・´)ナ、ナンダッテー!!日

 

 少し、頭に血が上ってしまいましたね。

 

 参護さんの部屋にお世話しに行ったのですが、扉を開けると眠っている参護さんの胸に顔をうずめる様にして萃香さんが舌を這わせていた。

 

 目が合いましたよ、ええ。

 

 萃香さんの、やばいって表情がしっかりと見えていました。

 

 そこからは、萃香さんを正座させてずっとお説教です。

 霊夢さんが来ない日ですから余計にですね。

 

 この感情は良くわかります。

 嫉妬。

 そうですね。みっともないかもしれませんが、私は参護さんの胸に顔をうずめている萃香さんが羨ましかった。

 

 だけど、それと怪我人にセクハラをはたらいていた罪は消えない。

 

 分かってもらおうと、言い聞かせるように話していたのですが、彼女の一言が余計に私の怒りを誘う形になってしまった。

 

「阿求もやりなよ?」

 

 今思い出しても、赤面してしまう。

 あの瞬間、私が萃香さんのように、彼の胸板に顔をうずめて舌を這わせている姿を想像してしまったのだ。

 

 この間、参護さんの胸板に触れてしまったのも想像力を引き立ててしまった原因ですね。

 

 ですが、それが出来れば苦労は無いのです。

 

 これ以上は目が覚めてしまった参護さんには体調に支障をきたしてしまいます。

 

 でしたら、別室にてしっかりと理解してもらいましょう。

 

 最終的には萃香さんへの説教は日が傾いたこともあって中止になってしまいました。

 

 まだ、お話ししたりないのに、残念ですね。

 




 いかがだったでしょうか?

 ゆっくりや阿求を可愛く書けていたでしょうか?

 次は霊夢日記です。
 萃香の方は、今回はセクハラしかしていないので別の機会にという形ですかね?

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