パチェさんです。
書いててすごい楽しかった。
BGM純愛系のギャルゲーの曲エンドレスにして聞きながら書いたよ!
Ж月(>_<)日
最近、人里の方に美鈴や咲夜が出かけているようだ。
どうも、珍しい妖怪の生態調査をしている男の所に行っているらしい。
理解できないわね。
百年近くの時を生きているけど、色恋というものに関わってこなかった。
咲夜はレミィ一筋だし、美鈴かしら?
でも、美鈴も書物で見る恋愛の反応とは違う気がする。
本を読んでも分からないことがまだまだあるわね。
こういう時は経験するのが一番だと言うけど、年中地下にいる私にそんな機会があるとも思えないしね。
Ж月ε-(´∀`*)ホッ日
今日はどうやら、昨日の日記で書いたゆっくり妖怪の生態調査をしている男が来ているようだ。
ゆっくり妖怪に関しての新しい情報が入っているということで、私たちに協力を願い出たという事らしい。
レミィも妹様も受け入れているようだし、明日には私の所に来るらしい。
私と小悪魔に用事がある、ということは私と小悪魔のゆっくり妖怪というものが居ると言う事だ。
生まれ方から生態、その成り立ち、私の知識にもこの図書館の本にも載っていない情報だ。
是非とも知りたい。
知らないことを知る。
私の存在意義と言ってもいい。
明日にはまた、私の知識が深まる。
こんなに嬉しいことは無い。
Ж月((o(´∀`)o))ワクワク日
何という状態なのか。
どの書物にも載っていない状態。
いや、恋愛小説になら似たような状況があったか?
あのゆっくり妖怪は分かっててやった節がある。
以前、私が開発した記憶を共有する魔法を使用して私との記憶を完全に同期してしまった。
あの魔法は表層意識を同期させて、言葉を使わずに伝えたいことを相互に伝え合う方法だ。
他人だからこそ表層意識で済む形になっていたのだろう。
ゆっくり妖怪の私と私はほぼ同一の存在であり、記憶もかなり近いものがある。
彼女の記憶だと、生まれたのは私たちが起こしたあの異変の時だ。
この幻想郷で初めて私が動いたと言ってもいい異変だ。
あの時、私が戦闘に使った魔力が集まって生まれたらしい。
となれば、彼女の記憶は紅霧異変までの私の記憶ということだ。
当然記憶の共有魔法も使える。
それを使って私と記憶を完全に同期させる気だったのだろう。
これが色恋に関わる時の感情というものなのか?
今まで普通に見れていた参護さんの顔が見れない。
同期してすぐに見た参護さんの顔が、日記を書いている今も頭から離れない。
思わず帰してしまったが、その行動を後悔してしまっている。
ああ、できればもっと話がしたかったと感じてしまうのも相当重症だ。
友愛の情はレミィから変わってないし、興味が本に行っているのも変わらない。
恋愛感情だけ、私にはその感情を抱いていた相手がいない。
そこに私のゆっくり妖怪の感情が根付いた可能性が高い。
とりあえず、何時でも来れる様に図書館の壁に扉をつけて空間を繋げておいた。
これならいつでも来てもらえる。
ああ、そんな考えが自然に浮かんでしまうあたり重症だ。
今日はもう寝てしまおう。
あと、小悪魔が可愛く見えるのは、おそらく私のゆっくり妖怪が小悪魔のゆっくり妖怪を面倒見ていたのが原因ね。
小悪魔、お菓子食べるかしら?
Ж月∑(゚Д゚; )ァリャリャ日
一日置いてから、私のゆっくり妖怪の記憶を整理する。
そこでも、ある意味あの子の罠のような記憶が出てきて、悶えてしまった。
確か最近参護さんは、あの鬼の娘と戦って大怪我をしていた。
当然、全身打撲やら骨折やらをしていて排泄物の世話もあの子がしていた。
脳裏に焼き付いてしまったのよ!
あの子わかっててやったんじゃないでしょうね!?
私の記憶とあの子の記憶。
ゴチャゴチャした机の上の様な状態の記憶を私の記憶とあの子の記憶に分けて整理している最中の事だった。
ただでさえ参護さんの事がまともに見れない状況で、さらに畳み掛ける様にあんなもの見せられて、今日も参護さんが来るというのにこの状況でどうしよう……。
来た時にあまりの羞恥心であの子を拾い上げてすぐに魔力を込めながら、お茶を濁してしまった。
そして、またあの子が共有魔法をせがんできた。
内容は昨日の参護さんとの湯浴みの風景だった。
無言であの子の頭を鷲掴みにしてやった。
だけど、おかげで少し落ち着けた。
と言うか、あの子を懲らしめたおかげで少し落ち着いた。
そこからは参護さんに色々と話しかけていった。
紅茶を一緒に飲んだり、また来てくれるように本のお勧めを話して貸してあげたりした。
こうして日記を書くぐらいに落ち着いて考えると、私のキャラじゃないとまた自己嫌悪中だ。
Ж月(・・?日
レミィが参護さんをディナーに呼んだ。
私の状況は話しているはずだけど、それを込みで遊んでいる気がする。
後でお返ししよう。
だって、私の隣に参護さんの席を用意したのは状況的に私と参護さんを並べて反応を楽しみたいのだろう。
咲夜だって知っているはずなのに、ひどい……。
だけど、定期的にゆっくり妖怪たちに私たちの魔力を分ける代わりに、遊びに来るという提案はうれしい。
ゆっくり妖怪達への研究も一応したいし、いいことが決まった。
ただ、ニヤニヤしながら私や参護さんを見ていたレミィはやっぱりオシオキね。
Ж月(*´ω`*)日
記憶の混乱はもうないぐらいに整理はできた。
そうすると、今度は参護さんの何気ない仕草や、出来事が少しずつ思い出すかのように見れて、なんというか悶えてしまった。
ここ数日、本当に私は何をしているのか?
色恋沙汰なんて興味もほとんどなくて、恋愛小説もほとんど読んでなくて、あの子との記憶共有という一瞬の出来事で、これまでの価値観が崩壊した。
参護さんの事を目で追ってしまうし、少しでも自分の感情に折り合いをつけたいから恋愛小説も読み漁るようになった。
本当にあの子のせいなのか、おかげなのか。
この気持ちはあの子のモノなんだろうが、その後に生じた感情は私のモノだ。
私は私の為に行動しましょう。
とりあえず、紅茶で舌を火傷しているこの子には感謝しておきましょう。
Ж月(゚д゚)(。_。)ウンウン日
レミィと妹様は長い期間すれ違っていたけど、ゆっくり妖怪たちがクッションのようになって少しずつわだかまりが取れてきた。
まだレミィのプライドが高いことと、妹様の狂気気味の部分が残ってはいるが、それもだいぶ和らいでいる。
参護さんがこの館に来てから、皆良い方向に変わっていっている。
美鈴は新たな強さの可能性を示されて鍛錬に力が入っているし、咲夜もレミィに新しい料理を出せるとメニューの開発に最近は熱をあげている。
レミィも妹様もわだかまりを払拭して仲を修復している。
私は……、どうなんだろう。
この感情はあの子のモノだけど、もう私のモノでもある。
小悪魔は私に優しくされてアワアワとしているが、その姿も可愛いと思えてしまう。
娘を見ている親はこんな感じだろうか?
夕飯は参護さんの家で食べた。
初めて食べたけど、咲夜がレミィに出したいと言っているのが理解できる位に上手な料理だった。
家が繋がっている訳だし、時々食べたいわね。
いかがでしたでしょうか?
可愛く書けていたでしょうか?
明日は会社泊まりなので、感想返信のみになります。
阿求の話並みに楽しかったです。
追記:パチュリーの年齢の表記で『数百年』としていたものを『百年近く』に変更しました。