東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 お待たせしました。

 萃香の心境です。

 今回はセクハラの中に少しせつなさや可愛さを混ぜてみましたがどうでしょうか?

 ではどぞ。


伊吹萃香の心境 Б月

Б月∑(゚Д゚)ガーン日

 

 ちょっと罪悪感がある。

 

 勇儀と酒盛りをして、興が乗ってしまい、参護の自慢をしちゃった。

 

 即行で参護へ旧地獄の旧都への招待状を書いて渡してきた。

 

 大丈夫だと思うけど、あの銀色の闘気をきちんと扱える状態で戦うのはずるいなぁ。

 今でも覚えている。

 あの一撃を喰らった時の衝撃。

 

 思い出すだけで身体の芯からゾクゾクと震える。

 

 妖怪からは得られない人間の意思と感情が乗った一撃。

 

 人間と戦わないと得られないもの。

 

 ああ、あの闘気を最初から纏って戦えれば、きっと前よりずっとずっとキモチイイ戦いになるだろう。

 

 そう考えると芯から熱くなる。

 

 勇儀に自慢してしまったのと、先に戦ったという罪悪感があるから、ついつい参護に招待状を渡した。

 

 当然と言うかなんというか、頭を鷲掴みにされ、握力全開でギリギリと握られた。

 ご丁寧に、気功で強化した握力でやられたからとても痛かった。

 

 だけど、最終的には地底へ行くことを決めてくれた参護はやっぱりいい奴だね。

 

 

 

 

Б月┣¨キ┣¨キ(*´д`*)┣¨キ┣¨キ日

 

 地底までの長い道のり、ずっと参護にくっ付いて歩けたのは本当に満足だった。

 

 会った時の勇儀は本当に機嫌が良さそうで、値踏みするように参護を見ていた。

 フフフ、勇儀も感じてるかな?

 人間特有の強さを感じられるほどの波紋と気功。

 

 両方とも生命力が元になっている技のはずだから、あれほどの生命力を持つ生き物は中々いない。

 

 傍にいるだけで妖怪の私達も恩恵がある程の生命力。

 

 セクハラついでに恩恵に与っている身としては、ついニヤニヤしてしまう。

 

 その夜は大宴会!

 

 参護と一緒に飲んで食べて騒いでふざけて……。

 ああ、楽しかった。

 

 本当に、どの宴会より、どの時代より、今が充実しているなぁ。

 ずっと傍に居たい、ずっと触れ合っていたい。

 今がこんなに充実してて幸せなんて怖いぐらいだよ。

 

 ああ、参護がお酒を飲むとお酒の匂いと混ざって最高の匂いになるなぁ。

 ずっと嗅いでいたい。

 

 

 

 

Б月( ´Д`)-3ハァ…日

 

 恥ずかしい……。

 

 勇儀との戦いで参護が地霊殿の壁に突っ込んでから、戻って来た時は死体を運ぶ火車猫に運ばれてきた。

 その時に死んでしまったものだと勘違いして、縋り付いて泣いちゃったよ。

 

 色々と恥ずかしいことも言っちゃったし、顔が赤くなるなんてお酒以外じゃ、ここしばらく無いからね。

 

 やっぱり、欲しいな。

 

 私がずっと傍にいられるなら、やっぱり欲しい。

 

 たぶん、あの稗田の娘は参護に惚れているだろう。

 気づいているかはわからないけど。

 

 私としては独占するよりも囲っちゃいたいんだよね。

 

 参護みたいな人間はフラッとどこかに行っちゃうし、下手したら死んじゃうかもしれない。

 囲っておけば、そういう事も少なくなるし、ずっと一緒にいられる。

 

 うーん、近いうちに稗田の娘を巻き込んじゃおうかな?

 

 でも捕まえられるかどうか。

 

 そこが心配だ。

 

 

 

 

Б月(*゚∀゚*)日

 

 昨日、参護が死んでしまったと勘違いした時に感じた喪失感を埋める様に、ずっと参護にくっ付いていた。

 

 その姿を見て勇儀の奴が苦笑いをしていたけど、参護みたいな奴と出会えば勇儀もきっとわかる。

 触れている時間が幸せなのだ。参護の匂いを感じるだけで全身が溶けそうになる、肌を舐めると上質な酒を飲んだ時みたいに深く蕩けられる。

 

 稗田の娘に怒られることもあるが、こればかりはやめられない。

 悔しいなら稗田の娘もやればいいのだ。

 

 きっと、彼女も深くハマるよね。

 

 前から抱き着いて表情を楽しみながら匂いを嗅ぐのと、後ろから抱き着いて密着度を楽しみながら首筋を舐めるの、どちらも捨てがたいなぁ。

 

 

 

 

Б月∑(゚Д゚; )マジッ日

 

 今日は最高だった!

 

 銀色の闘気を纏った参護と存分に戦えたからね!

 

 最高のひと時だった。

 前に戦った時よりもずっとずっと、反応も良い、威力も良い、防御も良い、思考の速さなんて鬼の私が舌を巻いた。

 

 鬼に勝てるほどじゃないけど、中級妖怪ぐらいなら一人でも十分なぐらいにはもう強くなっている。

 

 条件次第なら上級にも対峙できるかもしれない。

 

 空中でも戦えるようになったらしく、舞空術を操りながら私と戦った。

 

 壁に天井に地面にいくつも穴を作りながら、最終的に地霊殿にまた穴を開けてしまった。

 

 今度は八咫烏の娘に運ばれて戻って来たけど、あまり深い怪我は無い。

 あの程度なら波紋の力で回復可能だ。

 

 戦いが終わった後には心地よい余韻に浸る贅沢。

 

 先ほどの戦いを反芻(はんすう)して楽しみながら、火照った身体を冷ましていく。

 

 熱いまま参護にくっ付いていたら、本格的に襲っちゃいそうだし、自重自重。

 

 

 

 

Б月( ;゚∀゚)アララ…日

 

 今日はようやく家に帰るというので、道中はずっと前から抱き付きながら帰った。

 

 参護は当然徒歩で帰っているので汗などもかく。

 その匂いでついつい興奮してしまったけど、さすがに昨日の今日で襲うわけにもいかない。

 

 家に戻ると稗田の娘と紅魔館の魔女に説教された。

 ああ、紅魔館の魔女も参護に魅かれているのかな?

 彼女は生まれながらの魔女だし、私の考えも理解してくれるかもしれない。

 

 説得するなら彼女が先かもしれない。

 

 参護を好いている人間には是非とも幸せになってもらいたい。

 

 参護は確実に、実力を発揮する理由が自分ではなく、何か・誰かにあるタイプの人間だ。

 

 そういう人間は守護対象になれれば、かなり近付ける。

 

 稗田の娘は守護対象に、私や紅魔館の魔女は更に参護ごと囲えたりすれば、きっとうまくいきそうなんだよね。

 

 細かい部分は他の奴から意見を貰う必要がある。

 

 参護を慕う人間が増えるのはいいが、気に入らない奴までくっ付いてくるのも嫌だ。

 

 適度に虫払いしておこうかな。

 マーキングしておけばそうそう手は出せないだろう。

 

 

 

 

Б月(*´ω`*)ポッ日

 

 今日は勇儀とまた飲み合った。

 

 話の種は当然、参護だ。

 

 あの戦いは勇儀も満足が行くものだったらしい。

 

 銀色の闘気。

 

 あれは、奥義ともいえる人間の技の結晶だろう。

 

 参護の話だと後二つ上の段階があるらしいが、それを知ってしまっては是非とも使ってもらいたい。

 

 難しいのも分かるが、波紋と気功を混ぜて得られるなら、魔力とか霊力とか妖力とかでも行くだろう。

 

 紅魔館の魔女から魔力を、霊夢から霊力を教授してもらえれば、きっとまだまだ参護は上に登れる。

 

 そう考えると私の女としての本能が騒ぎ出す。

 ああ、人間の寿命は短いよね。

 

 今だと精々八十前後生きればいい方だろう。

 

 仙人か蓬莱人とか言うやつになってくれないかな。

 ずっとずっと、一緒に……。

 




 いかがでしたでしょうか?

 萃香の思考がだんだんおかしな方向に。

 参護、囲われそうですw

 まぁ、どうなるかは阿求やパチュリー次第かな?

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