東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 大変お待たせいたしました。

 Б月はこれにて終了です。

 次月にご期待ください。

 初の五人の視点でした。

 最近バタバタとしてて申し訳ないです。

 中々安定しない勤務リズム故、たまにこういう事がありますので、ご了承ください。


パチュリー・ノーレッジの日記 Б月

Б月∑(゚Д゚)ガーン日

 

 私のゆっくり妖怪の存在が安定してきた辺りで参護さんは仕事を再開した。

 

 それは別にいい。

 むしろ、参護さんが輝いていると言っても良い時なのだから続けてほしい。

 

 ただ、やっぱり寂しいと感じてしまう。

 

 パチュリー・ノーレッジとして、生きてきた中でこれほどまでに恋愛を意識したことは無い。

 

 純粋な魔女として生まれた私は、それこそひたすらに読書と研究に没頭した。

 

 アリスは人間から魔法使いという種族に転生した者、魔理沙は魔法を使う人間だ。

 二人とも私から見ればどうしようもなく人間で、魔法使いとして情報を共有する仲ではあるが、レミィの様な感情を抱けたかと言われれば、答えはNOだった。

 

 私は魔女として生まれ、魔女として生きてきた。

 当然性魔術は知識として知っていたし、その際にやることも知っている。

 

 だけど、恋愛は魔法に、研究に必要ない感情であり事柄だったから、ずっと手付かずで過ごしてきたのだ。

 

 そのツケが今廻ってきているのだろう。

 

 百年近く生きている私が生娘の様な反応をするなんて、恥ずかしいったらない。

 

 

 明日、会いに行ってみようかしら?

 

 

 

 

Б月┣¨キ┣¨キ(*´д`*)┣¨キ┣¨キ日

 

 参護さんの家にお邪魔したのだけど、そこには阿求さんしかいなかった。

 顔を見た途端に嬉しいと言う感情が湧いているのが分かるから笑ってしまう。

 

 あの娘が、どれだけ阿求さんに懐いていたかが分かる。

 

 とは言うものの、私と阿求さんは初対面なのだ。

 しかも私は純粋な魔女。

 それに対して阿求さんは人間だ。それも幻想郷縁起の編纂を生業にしているので、身体も丈夫な方ではないらしい。

 

 警戒して当然なのだ。

 

 だけど、私の感情が寂しいと感じている。

 

 でも、お茶やご飯を出してくれたと言うことは、歩み寄ってくれているという事だ。

 私も頑張って仲良くなれるようにしよう。

 

 

 

 

Б月( ´Д`)-3ハァ…日

 

 本好きだと言う情報が記憶にあったので、彼女の幻想郷縁起にも役立ちそうな本を数冊持って今日も参護さんの家に行ってきた。

 

 昨日は教えてくれなかったけど、参護さんは地底に行っているらしい。

 

 これはしばらく帰れないかしら?

 

 そう考えていたら、阿求さんに探りを入れられるような質問をされた。

 警戒されているのだろう。

 少々寂しいと言う感情もあったけど、仕方ないものだと割り切る。

 

 ああいう場で謀や嘘は警戒心を強めてしまう。

 ただ素直に感情を阿求さんに伝えた。

 

 それが良かったのだろう。

 

 だんだん阿求さんの口調も硬さが無くなって、自然体の様なしゃべり方になってきていた。

 

 あの娘の記憶を頼りに判断しているけど、もし友人のように思っていてくれれば嬉しい。

 

 

 

 

 

Б月(*゚∀゚*)日

 

 今日も参護さんの家にお邪魔したけど、阿求さんの態度は非常に友好的だった。

 

 内容は殆ど参護さんへの愚痴だったけど、気持ちを共有できたのは嬉しい。

 

 途中で魔理沙も参加して、記憶同期魔法の不具合についての話になった。

 

 魔理沙もアリスも犠牲になったらしい。

 

 魔理沙達はお互いのゆっくり妖怪と共同生活をしていたはずだから、お互いの恥ずかしい姿を見られたという所かしら?

 

 一人の時に口に出たギャグとか、赤ちゃん言葉で話しかけている姿とか、私にしたらまだぬるい!

 

 気になっている男性の下の世話をしたことがあるかしら?

 

 一緒に入浴して、身体を洗われた記憶はあるかしら?

 

 全部、あの娘の記憶だと分かっていても、すっごい気まずいのよ!

 

 あの手で全身を絶妙な力加減で揉まれる感覚すら私と同期している。

 彼の顔を見る度にそんな記憶ばかり思い出されて、普通に話ができるようになるまで数日かかってしまった。

 

 しかし、魔理沙?

 その話題に食い付かれても私はどうすればいいのよ?

 

 阿求さんも興味津々だし、結局話しちゃったわよ。

 

 ごめんね、参護さん。

 

 

 

 

Б月∑(゚Д゚; )マジッ日

 

 今日も阿求さんに本を持っていったら、阿求さんから本を渡された。

 珍しい図書もそうだけど、ここ最近人里で流行り出している本や、彼女自身が執筆している本などがまとめてあった。

 

 本当にうれしい。

 

 私が読む本はやっぱりどうしても傾向が偏り気味になる。

 最近ようやく恋愛小説を読み出したし、気功や波紋の資料も探しては読み漁っている。

 それもこれも、参護さんの役に立ちたいと言う想いからなのだけど、やっぱりキャラじゃないなと自己完結している。

 せめて年相応の恋愛に関する落ち着きが欲しい所だ。

 

 今日はおそらく私や阿求さん以外に参護さんに好意を持っているであろう人物。

 

 伊吹萃香の話だった。

 

 彼女は間違いなく参護さんを想っている一人だろう。

 

 あの娘の記憶にも間違えて舐められた記憶があるけど、慈しむような……なんと言うか優しい? 愛のある? とにかく言葉にしにくいのだけど、彼女は参護さんを本気で想っている。これは確実に言える。

 

 鬼の愛情表現なのか、萃香の愛情表現なのかは分からないけど、求めて、求めて、求める。これが彼女の参護さんへのアプローチなのでしょう。

 

 まぁ、絵的にも危ないし、羨ましいしで、きちんと引き剥がすけどね。

 

 

 

 

 

Б月( ;゚∀゚)アララ…日

 

 参護さんが萃香に抱き締められながら帰ってきた。

 

 昨日の今日だし、手加減無しで説教の時間にする。

 

 阿求さんと一緒に心配だったことや、鬼とまた戦ってきたことをしっかりと夜になるまで、それはもうしっかりと語り尽くした。

 

 阿求さんもすごいわね。

 

 鬼である萃香が抵抗する素振りも無く、素直に正座して説教に耳を傾けていた。

 

 阿求さん、何気にすごいのかしら?

 

 

 

 

 

Б月(*´ω`*)ポッ日

 

 参護さんの新しい力、銀色の闘気。

 

 波紋と気功を混ぜて全身に行き渡らせる技術で、波紋と気功の特性を爆発的に強化する。

 

 以上が、参護さんから聞いた内容だ。

 

 そして、ゆっくり妖怪は他者の魔力や霊力、気功や波紋までも吸収して生きている種族だ。

 

 では、銀色の闘気はゆっくり妖怪にとってどういうものになるのか?

 

 あの娘の記憶を持っている私から言わせてもらえれば、あれは極上の贅沢品だ。

 

 あまり食事をしないから、食べ物に例えられないけれど、あの力を分けてもらっている時の全身に(みなぎ)る力と安心感は気功や波紋などでは味わえないものだった。

 

 だから、瞑想しながら銀色の闘気を纏っていると、ゆっくり妖怪たちが集まる。

 

 そして全身からその力を分けてもらうのだ。

 

 傍から見ればとても可愛らしい光景だ。

 

 阿求さんが、今度その光景の写真を分けてくれると言ってくれた。

 

 今度、阿求さんに何かしてあげないとね。

 




 色々なサントラを持っている訳ですが、ゲームや特撮モノのサントラは垂れ流しにしてると執筆が捗ります。

 でもたまに、エロゲ―のサントラになってて内容がエロくなったりすることがたまにあります。
 犠牲者は萃香。

 あと、メッセージでも言われてますが、別にR18の小説を書く予定はありませんのでご了承ください。

 つか、あのレベルのエロではここのR指定の作品たちには敵わないよ!

 というわけで、まだ意見を聞いてます。
 新しい方の活動記録の方に意見を書いてもらえると助かります。

 返信してたら読み返すの大変なくらいに長くなったので。

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