東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 お待たせしました。

 参護の日記です。

 あと、新しい試みも入ってます。
 タイトルで分かると思いますが、どうですかね?

 では、どぞ!


海原参護の日記 Λ月 (古明地こいしの追記 Λ月)

Λ月(;^ω^)日

 

 地底から帰ってきてから早一月。

 

 適度に依頼を受けつつ、気功の鍛錬をしている。

 銀色の闘気には波紋と気功のバランスが大事だ。しかし、波紋は日常的に鍛えてたので何時間でも何日でも使い続けられるが、気功は最近覚えたばかりの力でそう簡単にはいかない。

 単独で一時間前後。

 銀色の闘気になると気功の方が三十分程度で限界が来る。

 

 故に、気功の練度を上げることが今の俺がやるべき鍛錬になる。

 美鈴さんも熱心に教えてくれるし、彼女の波紋ならすぐに俺と同じ闘気を持てるだろうから成長次第といった所。

 

 最近、阿求様とパチュリーさん、萃香の三人が頻繁に家で話をするようになっている。

 魔理沙もたまに参加してはいるようだけど、何を話しているのかは教えてくれない。

 

 ゆっくり達もこれに関しては彼女たちの味方のようで、扉の前で五段重ねとかになりながらディフェンスしている。

 その姿がまたかわいいのだが。

 

 霊夢さんから連絡があった。

 

 なんでも明日、訳ありのお客を連れてくるそうだ。

 霊夢さん同伴でなければならないお客とは誰だろうか?

 

 明日になればわかるか。

 

 さて、今日も今日とて晩御飯は阿求様、パチュリーさん、萃香、魔理沙、鈴仙さんの分が追加される。

 いやぁ、もう追加分が無い日は無いな。

 

 

 

 

Λ月( ゚д゚ )ボー日

 

 件のお客さんは地霊殿の方々でした。

 さとりさん、お空ちゃん、お燐ちゃんが家の居間に座っている。 (わたしもいるよー?)

 

 思わず土下座しかけた俺は悪くないと思う。

 だって、二度も壁に穴を開けた人間ですし、挨拶にも行くに行けなかったのだ。 (家に二度も突っ込んで生きてる方が私は奇跡だと思うなー?)

 

 地霊殿の主、古明地さとりさんはサトリ妖怪だ。

 俺の頭には東方projectの知識が有り、彼女達もそこに存在している。 (なにそれおもしろそー!)

 

 それを彼女に知られた場合、どういう行動をとるのか想像が出来なかった。

 故に会うわけにはいかなかったのだが、まさか直接訪ねてくるとは予想外だ。

 

 結局彼女に知られてしまったわけだけど、彼女から

「貴方の知識に関しては他言しないことを約束します」

 と言うありがたい言葉をいただいた。

 一安心と言った所だ。代わりに彼女の頼みを引き受けることになったけど。 (お姉ちゃんは気遣いのできるすっごいお姉ちゃんなんだよ!)

 

 お空ちゃんが拾ってきたゆっくり妖怪達。

 

 Yさとり、Yこいし。 (かわいいよねー。お姉ちゃんのゆっくり妖怪? がすっごく可愛い!)

 

 何でもお空ちゃんが俺を助けた後に拾ったらしい。

 それをなぜか星熊勇儀さんにも相談した時に、彼女の思考から俺の名前を知り、調べたらゆっくり妖怪が集まる家に住む人間だと知ったらしい。

 俺なら育て方を知っているだろうということでここに来たそうだ。

 

 彼女達を育てる知識が欲しいという依頼。

 

 あれだ、最近大きい仕事をこなしたばかりなので感覚がマヒしている。

 簡単で、それだけ? っと思ってしまったのは仕方がないのかもしれない。 (お兄ちゃんの人間離れが顕著だよねー?)

 

 実際、魔理沙やアリスにも指導しているし、教える分には問題ない。

 

 俺の例の知識に関することも黙っていてくれると言うなら御の字だ。

 

 あと、お空ちゃんがなぜかリラックスしてゴロゴロしていた。 (もう、お空ったらはしたないんだから!)

 

 いくら何でも寛ぎ過ぎじゃね?

 

 Y咲夜を捕まえてゴロゴロしてたので、Y咲夜が目を回していたが、大丈夫そうだ。 (その姿も可愛かったねー。お空はもうちょっと慎みを覚えてほしいなー)

 

 

 

 

Λ月(`・д・´)キリッ日

 

 さとりさん達には客室に布団を用意して泊まってもらった。

 

 地底にはしばらく行きたくない。 (えー、なんでなんで? いい所だよ? ちょっとみんな気が荒いけど)

 

 朝、布団を片付けたいたら、三人分出したと思っていたが四人分出ていた。

 ……まさかね? (イエイイエイ! ふかふか布団どもだよ!)

 

 とりあえず、今日は彼女たちの食事と魔力等の摂取について教えた。

 

 普段の食事は少量ながら人が食べるものと同じであること。

 魔力や霊力、気功や波紋、妖力も彼女たちの栄養であることを教える。

 

 そして最近分かった、元になった人物の力を注いであげれば存在感が増し、魔力等々の補給が無くてもしばらくは平気だと言うこと。 (私のゆっくり妖怪に私の妖力をあげると存在感? が上がるのね!)

 

 妖力を込める時は、揉みながらしてあげるとゆっくり達が喜ぶこと。 (揉みながらなんて、お兄ちゃんちょっといやらしいよ!)

 

 最初の講義はこれぐらいにして、後は戯れて慣れることから始めた。

 

 YさとりとYこいしをお手玉のようにして戯れる。

 最初こそさとりさんも心配していたが、ゆっくり達の表情を見て安心していた。

 いや、彼女たちの思考を読んだのかもしれない。 (多分それで正解。お姉ちゃん表情よりも思考読む方が確実だって考えてるし)

 

 そう考えればさとりさんはゆっくり妖怪と意思疎通ができる数少ない人物なんだよな。 (なるほど! さすが私のお姉ちゃん!)

 

 パチュリーさんも記憶の同期を行ってからある程度の意思疎通ができているらしいが、リアルタイムは難しいとのことだった。

 

 その点、さとりさんはリアルタイムでゆっくり妖怪の思考を読めるので俺よりもいい育て主になれるはずだ。

 

 あと、なんかYさとりとYレミリア、YこいしとYフランが仲良くじゃれ合っていた。

 姉と妹で何か通じるものがあるのかね? (私のゆっくり妖怪も楽しそうだったよね!)

 

 リアルだと関わらない方が良さそうだけど。 (えー、なんでなんで? フランちゃんと仲いいよ私?)

 

 二人でくっ付いてコロコロと転がっている姿はお空ちゃんやお燐ちゃんが見ても可愛いと絶賛していた。

 うん、俺もそう思う。 (私もそう思うよ!)

 

 

 

 

Λ月( ̄ー+ ̄)キラーン日

 

 昨日今日で確信した。

 

 古明地こいしちゃんが来てるなコレ。 (大正解ー!)

 

 食事が終わって洗い物をしている時に一枚多い食器。 (お兄ちゃんの料理美味しいよね)

 敷いた覚えがない四枚目の布団。 (昨日もふかふかだったよ!)

 萃香がくっ付いている訳でもないのに重い肩。 (レディに重いとか失礼なお兄ちゃんだ!)

 

 さとりさんが連れてきたのか、付いて来たのか? (付いて来たんだよー?)

 

 別段、困ることも無いからいいのだけど、イタズラは勘弁してほしいな。 (うん、それ無理!)

 日記に落書きと言うか、追加して何を書いてるのか……。

 

 悪戯なのか彼女なりのコミュニケーションなのか?

 

 無意識というのは中々にめんどくさいものだね。 (そう? 私は結構悪戯とかできて楽しいけど?)

 

 さとりさんに相談すると、たぶん付いて来てるんじゃないかと思っていたという言葉をいただいた。

 いや、一言言ってくれれば俺なりにもてなしもできたのに。 (おおー、お兄ちゃん優しいね)

 

 今日教えたのは、ゆっくり妖怪たちは元となった人物の能力を使えるということ。

 

 だから、Yさとりはさとりさんの能力を、Yこいしはこいしちゃんの能力を使うことができる。 (おお、それは便利だね! もしかしたらお空やお燐のゆっくり妖怪も居るかもしれないね)

 

 それを理解した上で、きちんと接することが大事だと説明した。

 

 目の前でYチルノが氷を作って見せたり、Yパチュリーが魔法を使ったりしたのを見せて説明したが、理解してくれて助かったな。

 

 助かったと言えば、萃香の奴が地霊殿組が来てからセクハラをしてこなくなったな。 (セクハラー?)

 

 一応、気を使ってるんだろうか?

 

 我慢できなくなった時が怖いな。 (おー、見るの楽しみだよ!)

 

 

 

Λ月(・3・)アルェー日

 

 昨日はしくじったな。

 

 こいしちゃんが読んでいる日記に書く内容じゃなかった。

 教育に悪い。 (なんでなんで? 私だってそーいう知識ぐらい持ってるよ?)

 

 さとりさんからもやんわりと注意されたし。 (お姉ちゃん、お兄ちゃんの心読んだんだね)

 

 と言うか、日記は他人に読まれる前提で書くものじゃないんだけどなぁ。

 

 今日は、さとりさんやお空ちゃん、お燐ちゃんに家のゆっくり妖怪達と触れ合って慣れてもらうことになった。 (私も見てたよー!)

 

 Yさとり、Yこいし両方ともおとなしいタイプのゆっくり妖怪で、特にYさとりはYレミリア以外のゆっくり妖怪にもビクビクしているようだった。

 珍しいタイプだと思う。 (お姉ちゃんのゆっくり妖怪すっごく可愛い!)

 

 いや、偉そうに考察できるほどゆっくり妖怪を知っている訳じゃないのだけど。 (お兄ちゃんが偉そうにできないなら誰も偉そうにできないよー?)

 

 今日までで大体のことは教えられたし、後は何かあったらその都度家に来るように言った。そうしたら、地底だし簡単に来れないだろうということで、見回りの意味も込めてなぜか俺が定期的に地底に行くことになった。 (やったー、お兄ちゃんとまた一緒に遊べるね!)

 

 定期的に地底なんて命がいくつ必要なんだろうな? (大丈夫、死んじゃってもお燐がコレクションしてくれるし、亡霊になってずっと一緒だよ!)

 

 おかしいな? 地底にしばらく行きたくないって日記にも書いてたのに、定期的に行くことになったこの不思議。

 

 舞空術も習得したし、時間的にそうはかからないのだけど、二度も地霊殿に突き刺さったのは軽くトラウマだったりするんだよな。 (そういえばお兄ちゃん空飛べるんだったよね。霊夢や魔理沙も能力や魔法なのに、お兄ちゃんのびっくり人間~)

 

 明日は朝早くにさとりさん達が帰られるし、ご飯は美味しいものを用意しよう。 (ほんと! わーい、やったー!)

 

 

 

Λ月( ´Д`)ノ~バイバイ日

 

 今朝早くにさとりさん達は地底へ帰って行った。

 

 昨日も日記に追記されていた。

 

 無意識を操るとはいえ、本当に何時書いたのだろう?

 

 Yさとり、Yこいしの二人はお空ちゃんとお燐ちゃんに大事そうに抱えられて帰って行ったので向こうでも幸せに暮らせると思う。

 

 Yこいしちゃんがお空ちゃんの胸に埋もれて若干苦しそうだったが、お燐ちゃんが任せてと言ってたし、大丈夫だろう。たぶん。

 

 無邪気ゆえの残酷さってヤツかな?

 

 いやいや、何を馬鹿なことを書いてるんだ俺は。

 

 さとりさん達には朝ごはんを食べてもらった後、お昼のお弁当も持って行ってもらったから、次行ったら感想聞こうかな。

 

 お空ちゃんなんかは何も言わなくても、

「おいしー、おいしー!」

 って言いながら食べてくれたし、料理を褒められるのはやっぱりうれしいよね。

 

 さて、萃香のセクハラも始まったし、明日も気を付けて行こう。

 

 

 

 

Λ月(*´ω`*)ポッ日

 

 昨日の日記には、こいしちゃんの追記も無かったし、こいしちゃんも帰ったのだろう。

 

 彼女は本当にどこにいるかわからないから、対処のし様が無いからね。

 

 そう言えば、また五段重ねゆっくりディフェンスを見るようになった。

 

 キリッとこちらを見ているけど、バランスを取っているのかフラフラとプルプルとしている姿はすごく可愛い。

 まぁ、女性の話に首を突っ込むような真似はしない。

 

 なにが起こるかわからないからね。

 

 近いうちに地底にまた行くことになる。

 

 一回目は早めに行って、始めの内の小さなトラブルなんかを聞いて対処しようということだ。

 

 そうすれば、だんだん地底に行く周期を長く取って、行く回数を減らせるのでは? という無駄な足掻きだ。

 

 今日も風呂に入っていたら湯気に紛れて萃香が居たし……、そろそろ本格的に貞操がやばい気がしてきた。

 

 正の波紋でくっ付けた後に、阿求様とパチュリーさんの二人に引き渡したが……。

 

 入浴中はゆっくり達を洗わなきゃならないし、あまり時間が無いというのに。

 

 さて、明日は地霊殿へと勇儀さんへのお土産を探さないとな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(また遊ぼうね。お兄ちゃん)




 難産でした。

 いや、こいしちゃん出すのどうしようって考えてたら、こういう形になりました。

 五段ゆっくりタワーはリアルに見たい私です。

 22日は会社宿泊なので更新できません。
 感想などは返信できますので、よろしくお願いします。

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