東方饅頭拾転録 【本編完結】   作:みずしろオルカ

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 ちょっと短めで、早め投稿。

 今回はシリアス? というか真面目系。

 話を進めるとどうしてもね?

 Π=ぴー と読みます。ギリシャ文字ですね。

 ではどぞ!


-追記-

 60万UAを記録しました。

 本当にありがとうございます。

 なんか紹介をしていただいているようですし、推薦も二人にしていただいて、ここまで恵まれた作品になるとは思いませんでした。

 これからも、ゆっくりよろしくお願いします!


海原参護の日記 Π月

Π月( ´ー`)フゥー...日

 

 銀色の闘気を神子さんと一緒に鍛錬するようになり、だいぶ操作性が向上したと思う。

 

 鍛錬中は座禅を組むこともあるが、その時は必ずゆっくり達が集まってきて身体を寄せてくる。

 

 どうやら銀色の闘気が彼女たちにとっての御馳走のようで、必ず集まってくる。

 

 萃香も抱きついてくる。

 

 最近日記には書いて無かったけど、毎月セクハラは続いているのはここに記しておきたい。

 

 エスカレートしてきている気がするのは気のせいだと思いたい。

 

 ずっと修行やら仙人の勧誘やら殺伐としていた気がするから、こうして阿求様とお茶を飲みながらまったりするのは久しぶりだ。

 

 

 

 

Π月∑(・∀・; )マジデッ日

 

 朝起きると、寝間着が脱げていた。

 

 最初こそ寝相だと思っていたが、最近は犯人が分かっている。

 

 ギリギリまで抱き着いている奴だから、寝室に疎になって漂っている。

 

 くっ付く波紋を部屋に流して無理やり萃めてオシオキをする。

 

 最近は阿求様も理解しているのか、朝一に風呂の準備をしてくれている。

 上半身舐めつくされているから、さすがに風呂に入らないと……。

 

 萃香の奴、オシオキされても若干嬉しそうなんだが……。

 アイアンクローだぞ?

 

 ずっと一緒に暮らしているから、俺も阿求様も萃香も慣れている部分があるな。

 

 ゆっくり達も慣れているのか、俺の着替えを脱衣所に用意していたり、風呂上りにバスタオルを用意してくれたりとさすがの手慣れた対応。

 

 毎日じゃないが、結構朝風呂に入る回数が増えているのは考えさせられるところだ。

 

 阿求様は諦め気味。

 パチュリーさんは楽しんでる節がある。

 

 俺の味方は居ないのか……。

 

 

 

 

Π月( ゚д゚)ウム日

 

 阿求様と萃香から仙人のスカウトの件、それとは別に人から外れることについて話があった。

 

 阿求様としては、俺が望むのなら必要なら仕方がないが、できれば人として生きてほしいと言われた。

 萃香は、できれば寿命の長い種族に転生してほしい、鬼の寿命に付き合って欲しいという話をされた。

 

 その場にはいなかったが、話し合いが終わった後にパチュリー様にも伺ったが、魔法使いになって欲しいと即答された。

 

 阿求様が望むなら、人で居ることに何の問題も無い。

 だけど、もし彼女が危険に晒されたら、俺は人の身を捨てることに迷いは無い。

 

 そういう意味でも手段は手に入れておいた方が良いかもしれない。

 その時になって何もできないのは嫌だ。

 

 ゆっくり妖怪達は、長生きをして欲しいのだろう。

 長寿の種族になることを望んでいるようだった。

 

 阿求様以外は長寿の種族になることを望んでるんだな。

 

 萃香とパチュリーさんが何やら阿求様と部屋で話し合っていた。

 

 なにやら、女性同士の会話だろうか?

 さすがに盗み聞きをするのはマナー違反だろう。

 

 今日はYパチュリーと一緒に寝ることにしよう。

 

 

 

 

 

Π月|゚Д゚)コソーリ日

 

 阿求様が説得されていた。

 

 いや、一日で考えを改めるのもびっくりだけど、理由が恥ずかしすぎる。

 

「これまで生きることが出来て30前後、波紋の呼吸で40ぐらいまでは生きられるでしょうけど、それまでしか生きられないと思います。転生した時に、仲の良い人が生きていることがどんなに安心できるか……」

 

 そんな風に言われたら、俺だって阿求様を護ると誓った身。

 転生後だって護ってみせる。

 

 問題は種族だった。

 

 阿求様は仙人を推していて、萃香は鬼、パチュリーさんは魔法使いと見事に分かれていた。

 

 と言うか、鬼ってどうなるんだ?

 

 それに、妖怪になるなら人里には居られない。

 霊夢さんに殺される。

 

 阿求様の話だと人里で妖怪化した人間を問答無用で成敗した経歴があるらしい。

 

 霊夢さんは天才型だ。

 兄貴を連想するというのと、純粋に勝てる気がしないから妖怪化するならどっかでこっそりやろう。

 

 

 

 

Π月∑(゚д゚ノ)ノウワッ日

 

 人以外の存在になる。

 

 それをこんなに簡単に決意できるとは思わなかった。

 

 兄貴が人のままであの強さを持っているから、意地になって人のままで居ようという気持ちが出てくるかとも思ったけど、そうでもなかった。

 

 いや、幻想郷に来たばかりの頃なら確実にそういう選択をしただろう。

 

 あれだけボコボコにされたのだから、人間のままで超えたいという気持ちがあった。

 今もその気持ちはある。

 

 だけどなんだろう?

 それ以上に阿求様の願いを俺は叶えてあげたくなったのかもしれない。

 

 ゆっくり達も最後まで俺が面倒見てあげたいしな。

 

 そういう考えをYパチュリーに話した。

 

 めっちゃ泣かれた。

 

 

 

 

Π月(*´ω`*)ポッ日

 

 昨日、Yパチュリーに心情を話した結果だろうか?

 

 ゆっくり妖怪達が妙に張り切っていた。

 

 家事はあっという間に終わらせ、風呂もきちんと焚かれている。

 朝起きた時点で着替えが用意されていて、阿求様や萃香の食事や着替えも用意されていた。

 

 こうして日記を書いているが、一日の仕事を全部ゆっくり達が終わらせてしまっていた。

 

 部屋に戻ったら、机にゆっくり妖怪達の字だろう。

『ありがとう』

 といろんな筆跡で書かれていた。

 

 嬉しいって、想ってくれたんだな。

 

 そう感じたら、自然と頬が緩んでしまった。

 

 

 

 

Π月( ゚д゚ )クワッ!!日

 

 話し合いの結果、阿求様が人間のまま看取って欲しいと希望したので、俺の人外化計画なるものはしばらく保留ということになった。

 

 なんと言うか、話し合いの最中は本当に顔から火が出るかと思った。

 

 こんなにも思われているなんて、うれしいやら恥ずかしいやら。

 

 萃香もパチュリーさんもこんなに好意を寄せてくれるなんてね。

 

 だからこそ、阿求様の希望は叶えてあげたい。

 

 ゆっくり達が俺以外で一番懐いていて、萃香を抑えられて、パチュリーと談笑して、この家の母の様な場所にいる。

 

 だから、みんなが世話になり、みんなが大事に思っているからこそ、彼女の希望は叶えてあげたい。

 

 まだ十代だけど、いつか必ずその日は来るんだ。

 

 海原家の家訓。

 誰かを護り、誰かを救える人になれ。

 

 意図していた訳じゃないけど、俺は阿求様を救えるだろうか。

 

 いや、救うんだ。




 別視点日記が今から楽しみです。

 今回はそれほど緩くは無い話なので、嫌いな人もいるかもです。

 ちょっと阿求を主題に置いた回ですね。

 ご意見などありましたら、遠慮なくお願いします。

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