不死の英雄伝 〜不屈の体現者〜   作:ACS

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トライガン、漫画を求めて三千里。

少年画報の漫画は中々見つからないんですよね、やはりネットに頼るしか無いのか……。


不屈の体現者 116

第百十六話 闇術師の動向

 

未来の娘達に出会ったその翌朝、俺は例の秘密基地内にある会議室にみんなを集め、設置したホワイトボードに事の推移と現状を書き込みながら、情報の擦り合わせと顔合わせをしている所だった。

 

深淵についての詳細や割れたペンダントについての詳細など、現代では失われている情報をホワイトボードに記入して行きながら今後の方針を決めていく。

 

「さて、俺達の現状はあまり良いとは言えない状況だ。 割れたペンダントは敵側にあり、更に言えば件の闇術師はマヌスの欠片共から力の一部を受け取っている、その力がどの程度の物かは分からないけど厄介な物である事に変わりはない、放置しておけば周囲に多大な影響を与える事は想像に難く無いだろう。 我々の行動方針を決めたいので何か意見がある物は挙手を願う」

 

あまりこういった事の経験が無いのだが、一応俺が纏めた方が話が早いという事なので俺が議長の真似事をしている、ありがたい事に会議が始まった側からシュテルが挙手して立ち上がった。

 

 

「はい」

 

「シュテルか、早いな」

 

「取り敢えず無難な所で人海戦術でしょうか? 一対一は危険なので二人一組か三人一組で行動し、一人が目標を発見次第各員に通達、残りの一人ないし二人が足止めに徹して増援を待つ。 この時の注意事項は『割れたペンダント』についてです、彼が再び別の時代へと逃げてしまった場合戦力を分散して探している我々はろくな追撃を行う事が出来ません。 そもそも時を渡る手段を持たない我々は追撃が可能かどうかも分かりません、彼が逃走を図ら無い程度に交戦するべきですね。 欠点としては戦力が分散されてしまい、各個撃破されてしまう危険性が高まるといった所でしょうか」

 

 

シュテルの提示した案は彼女自身が前置きした通り、無難な物だった。 人海戦術による捜索は基本的な物であり、捜索範囲が広がる為に網を広く張ることが出来る。その分各個撃破される事は勿論の事、位置関係によっては増援の到着にも時間が掛かる。

ともあれ、シュテルが意外にもまともな意見を言ってくれた事に密かな感動を抱きながらも次に手を挙げて立ち上がったディアーチェに話を促す。

 

「父上、戦力分散を嫌うのでしたら敢えて泳がせておくのも一つかと。 幸いマヌスの撃破地点は判明しておりますので其処に網を張り、奴が現れた所を全員で叩く。 こうすれば流石の奴も数と質で圧殺出来る事に加え、一般人にも余計な被害や影響を与えずに済むと思われます。 ただし、水際、瀬戸際の戦いとなる上、真っ先に割れたペンダントを奪還出来なければ別の時代に逃亡されてしまう危険性が御座います」

 

ディアーチェの案は背水の陣、その一戦で一切合切の決着を付けると言うものだ。 彼女の案を補足するならば、戦いの為の準備がしっかり出来る上、迎え撃つ形となるので罠や奇襲が仕掛けやすい。欠点は背水の陣故に後が無いと言う事、時間転移による逃走は勿論、敗北その物が許されない。

 

次に手を挙げたのはシャマル先生、少し意外ではあったが良く良く思い出せば彼女は守護騎士の参謀なのだから当然か。

 

 

「戦力の分散は確かに怖いですが、それ以上に敵に好き放題に動かれる方が怖いです。 なので私はシュテルちゃんの案に賛成です。 ただ、司令塔の設置等の情報伝達の中継地点が欲しい所ですね」

 

 

その後は特に目立った意見は上がらず、二人の意見の折衷案に少し付け足した物を採用する事となった。 先ずシフを使って辺りを捜索させ、目標を発見次第監視、必要ならば我々で交戦し適当な所で退く。 本当は波状攻撃を仕掛けて相手を疲弊させたい所なのだが、逃げられても叶わないから断念する。

 

そして、万一見失っても大丈夫なように例のマヌス撃破地点に網を張ると同時に魔導的な罠を設置する、特定の人物が踏むと強制的にバインドと結界によって拘束される地雷のような物と侵入者を知らせる探知機を使用する。

 

取り敢えずは今後の方針が固まったので割れたペンダントを捜索させる為にシフに連絡を入れる。こう言った時に彼の鼻は役に立つ上に、持ち前の速さで海鳴市を駆け回ってくれれば直ぐにターゲットも見つかるだろう。

 

その頃のシフはアリシアを背中に乗せてバニングス邸並びに月村邸に足を向けている所であった。 と言うのも、アリサとすずかの二人は今の時代では一般人なのだが、二十年後の未来ではブレンの妻の一人となっている。 そして今回のターゲットはその二十年後からの来訪者、もしかすると彼女達が人質に取られる可能性があると見たシフは、自らの意思で彼女達の護衛をしていると言う訳である。 決して待機組で暇なアリシアが、一人で出掛けるのもなんだからとペディグリーチャムでシフを買収した訳ではない。

 

ペディグリーチャムはついでなのだ、護衛のついでに背中の上に座っている少女が大好物をくれるだけの話なのだ。

 

大体、自分の今の主人は人使い、いや狼使いが荒いのだ、第五回狼集会でもその事が分かる、アルフやザフィーラと自分の扱いの差を考えるとやはり格差が酷い。

 

飲食店を経営しているから庭で飼われている事は良い、普通だし当然だ、だが今のご主人は使い魔の事を便利な道具程度の認識しか持っていないに違いない。

 

この間だって、ミッドチルダで銀行強盗の立て篭りがあった際に、地球で昼寝をしていた所を無理やり召喚されて中に投げ込まれた。尻尾を掴んで適当に投げ込んだ癖に、自分には暴れさせないでご主人一人で全員鎮圧してよこした、混沌の刃を首に突き付けて降伏を呼び掛けていたご主人に敬意と怨みを込めて『妖怪首置いてけ』と地面に書いておいた。 報道陣に見える程でかでかと書いてやったから暫く肩書きは『妖怪首置いてけ』だ、思い知れ、これに懲りたら待遇を良くする事だ。

 

さて一通り愚痴をこぼしたし、お仕事をしようかな。割れたペンダント探しだったっけ、と言うかあれまだ起動出来たんだね。あのペンダント、本来のスペックなら時渡りだけじゃ無くって平行世界とか異世界とかにも干渉出来る代物だけど、前のご主人が斬ったから今はそこまでの性能は無いはずなんだけどなぁ。

 

まあいっか、考えるのは今のご主人の役目だし。今は指示通り割れたペンダント探しに入ろうっと。

 





大人ブレンの日記

新暦77年 ○月△日

有給を前借りしたお陰で結婚式の翌日は家でゆっくり出来る。ここ最近の激務の所為で非常に疲れ切ってるので、なのは達についつい甘えてしまった。家事は一切出来ないし、仕事が忙しくて中々家族の時間を取れない夫だが、彼女達は私を愛してくれているし、私も彼女達を愛している。

戦う事しか知らない私だが、家族だけは何があっても守ってみせると此処に誓わせてもらう。


追記

誓いついでに色々と贈られてくる良質な酒を幾つか彼女達と飲んだのだが、金輪際強い酒は彼女達に飲ませないと重ねて誓う。

主になのはの独占欲が強過ぎたり、フェイトが子供に見せられ無いくらい被虐趣味になってたり、はやてが大量の精力剤を私に飲ませてきたり、アリシアがフェイトとの身体的格差をシフに淡々と愚痴ってたり、アリサが普段とは真逆となり、猛烈に素直になってたり、すずかが半端じゃない位身体を求めに来たりと、本当に疲れた一晩だった。

代わる代わる身体を重ねた所為で干からびるかと思ったよ。 その代わりにみんなつやつやしているというか、欲求不満が無くなったと言うか、まあなんだ、太陽が黄色いな…………。
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